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3Dプリンターでウイルスを出力する時代に!? 癌細胞を攻撃する改造ヘルペスウイルス
2021年9月17日

3Dプリンターでウイルスを出力する時代に!? 癌細胞を攻撃する改造ヘルペスウイルス

  人口ウイルスが癌細胞と戦う   現在、新型コロナウイルスがなおも世界を席巻し続けている。人類はウイルスの脅威をあらためて思い知り、実際にその健康が著しく阻害されてしまっているわけだが、その一方で、今日、ウイルスが人類の健康を大きく改善する可能性が拓かれつつある、と書いたら驚くだろうか。実際、ウイルスは時として「薬」にもなる。たとえば、癌治療の分野において、2021年5月、厚生労働省がある治療薬を承認して話題になった。その治療薬とは第一三共が開発した「デリタクト(テセルパツレブ)」。これは、遺伝子組み換え技術を使用してつくったウイルスを腫瘍に投与することによって癌細胞を攻撃するという仕組みだ。     画像引用:『がんプラス』 こうしたウイルスを用いた癌治療の方法は一般に「癌ウイルス療法」と呼ばれている。癌細胞だけで増えることができるように改変されたウイルスを癌細胞に感染させ、ウイルスが増殖する過程で癌細胞を死滅させるという療法だ。増殖したウイルスはさらに周囲に散らばることで、再び癌細胞に感染し、増殖と破壊を繰り返すことで癌細胞を攻撃していく。正常な細胞では増殖することができないように改変されているため、正常細胞が傷つくことはないとされている。人間にとって脅威となるウイルスを飼いならし、改変を加えることで、悪性細胞と戦う兵隊へと作り変える、なんて聞くと、どこかSF映画のような感じがしなくもない。だが、実際に治験では高い効果をあげているという。構想自体は20年以上前からあったようで、その後、多くの実験が重ねられることで、今年、初の実用化へと舵が取られたというわけだ。       使用されているのは遺伝子組み換え単純ヘルペスウイルスI型G47Δ。東京大学医科学研究所のHPによれば「近い将来悪性神経膠腫の治療の重要な一翼を担う」とされている。     3Dプリンターが出力する腫瘍溶解性ウイルス   実は、この癌ウイルス療法のウイルスの作成にあたって活躍しているのがバイオ3Dプリンターなのだ。もともと、2014年の段階で「癌の治療に有効なウイルス」をDNAの3Dプリンティングで作製する技術を実現できるだろうということは言われていた。当時、CAD製品で知られるAutodesk社が運営していた「生命科学ラボ」はDNAの3Dプリンティングによるウイルスの作製にすでに成功しており、ラボ代表のアンドリュー・ヘッセル氏は「次は、デザインを変更して、癌を抑えるウイルスの作製に着手すればいいだけだ」と息巻いていた。         あれから4年、実際に「癌の治療に有効なウイルス」の3Dプリンティングは行われている。たとえば、ニューヨークの企業HumaneGenomicsは、2021年のはじめに125,000ドルの予算を調達、現在、腫瘍溶解性ウイルスの製造プラットフォームの構築を目指しているという。現在、同社は、骨がん、肝臓がん、小細胞肺がん、および膠芽腫と呼ばれる脳腫瘍の一種を治療することを目指している。これらの癌は現状で優れた治療法がないため、その実用化が強く期待されている。   HumaneGenomics社の腫瘍溶解性ウイルス これまで3Dプリンターはあらゆるものを出力してきたが、ついにウイルスまで出力するとはなんともすごい時代になったものだ。ウイルス史は人類史よりもはるかに長い。地球とは「ウイルスプラネット」であると考える人もいる。ウイルスをただ敵視するのではなく、ウイルスと協働する方法を探るテクノロジーの発展に期待したい。  

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人間の細胞サイズの極小物でも造形できる最新3Dプリンターがスイスから登場
2021年9月14日

人間の細胞サイズの極小物でも造形できる最新3Dプリンターがスイスから登場

  極小を切り拓く3Dプリンティング技術   以前、3Dプリンターを用いた極小アートの世界を紹介した。   https://skhonpo.com/blogs/blog/nano3dart   たとえば実寸比1/52万というサイズで出力した超極小の「戦艦大和」が大きく話題になったこともあるように、手作業で作り出すことは完全に不可能なこうしたマイクロプリントは、3Dプリンターに今後期待されている特殊技能の一つなのだ。     これが…コレ‼️👀#ナノ3Dプリンタ で印刷した #戦艦大和 ⚓️✨ pic.twitter.com/gxMpwsTHPx — キャステム京都LiQ【公式】Youtube始めました! (@castem_liq) September 25, 2020   そんな中、わずか数マイクロメートルの構造をプリントできる3Dプリンターが、スイス連邦工科大学ローザンヌ校(EPFL)で開発されたというニュースが届いた。研究者らが開発したのは、溶融エレクトロライティングという方式を用いた3Dプリンター。この3Dプリンターを用いれば、なんと直径1~10マイクロメートルの構造を造形できるという。これは従来のフィラメント3Dプリンターの限界だった100マイクロメートルよりもはるかに小さいものだ。なんでも極小のナノファイバーなどの製造に使われている溶融エレクトロスピニング法という技術を応用したものとのことだ。     マイクロメートルと聞いてもピンと来ないかもしれない。1マイクロメートルとはつまり0.001ミリメートルのこと。分かりやすいところでは我々の身体を構成するヒト細胞の大きさがそれぞれ直径5〜20マイクロメートルと言われている。あのミジンコですら1.5mm、つまりはミジンコの1/1000サイズのものを造形できるというのだから、これはすごいことだろう。     さらに注目すべきはその速度だ。今回開発された3Dプリンターを用いれば20×20mmの構造を2分ほどで造形できるという。いわく「コーヒーを飲み終わるまでには完了する」とのこと。素材もプラスチックに限らない多くの材料を用いることが可能とのことで、特に生物学分野での使用の可能性が期待されている。  ...

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「あ、ちょっと待ってね、今お菓子を出力するから」近未来のティータイムを現実にする東大研究チームの最新技術「magashi」
2021年9月13日

「あ、ちょっと待ってね、今お菓子を出力するから」近未来のティータイムを現実にする東大研究チームの最新技術「magashi」

  平面状の出力物を焼くと…… 前回、3Dフードプリンターについて書いたばかりだが、今回、それに関して新たなニュースが届いた。東京大学が開発したある最新技術についてだ。その名は「magashi: Fabrication of Shape-Changing Edible Structures by Extrusion-Based Printing and Baking」。なんでも3Dプリンターで印刷した平面状の食材を、熱を加える(焼く)ことによって立体物へと変形させる技術らしい。     画像:Material Experience Design | Yasuaki Kakehi Laboratory, The University of Tokyo   写真のサンプルは「もなか」だ。プリントしたのはもなかの皮にあたる。これを焼いたものにあんこを入れれば、ちょっとした茶菓子が出来上がるということだ。通常、3Dフードプリントは積層方式で出力されるものが一般的だ。しかし、今回は平面素材を事後的に変形させるという手法をとることで、通常の積層方式では不可能な立体物の作成が可能になったらしい。    ...

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海藻由来のバイオインクが3Dプリント業界を一新する!? 市販製品も開発中
2021年9月13日

海藻由来のバイオインクが3Dプリント業界を一新する!? 市販製品も開発中

  3Dプリントの原材料をサステナブルに   環境の時代において3Dプリンターはサステナブルな技術として注目を集めている一方、やはりプラスチックへの依存度の高さにおいて、懸念が示されてもいる。もちろんプラスチックそのものが「悪」ではない。問題なのはプラスチック製品の大量生産大量消費のための石油資源の乱費、そして製品の大量廃棄によるプラゴミ問題であり、そうした「無駄」を省く上では3Dプリンターの普及はむしろプラスチックをめぐる環境政治においてポジティブな効果をもたらすことだろう。ただ、一方でプラスチック以外の原材料の開発もまた期待されている。プロセスをより持続可能にしていくことは、3Dプリント技術においても重要な関心事項だ。その中で現在、人気が高まってきているのがバイオインクと呼ばれる生物由来のインクである。これを現在のプラスチック中心の原料の代替品にしていけるのではないかと考える研究者も多く、それは注目に値することだと思う。今最も注目すべきバイオインクは、米国エネルギー省のパシフィックノースウェスト国立研究所の研究チームによって開発されている。このバイオインクは藻類に含まれる化合物を雲母色素と組み合わせることで、作られる。非常にエコな素材であり、またオーガニックでもある。環境意識の高いアーティストやデザイナー、メーカーにとっては、是非ともその普及が待たれるところだろう。      Image courtesy of ACS Omega. なんでも従来の熱可塑性プラスチックとは異なり、これらのバイオインクは熱処理の必要がないという。バイオインクは生分解してしまうため、そこが難点とされてきたが、研究チームはこれを利点とみなした。バイオインクで印刷された出力物は塩化カルシウム溶液で保存が可能であり、そのオブジェクトが不要になれば、廃棄物を残すことなく自然分解することができる。      Image courtesy of ACS Omega. 研究チームによれば、バイオインクは2Dインクとしても使うことができるらしい。フルカラーにも対応しているため、汎用性は高い。顔料にはマイカ顔料が使われている。いずれも鮮やかで、アーティスティックな用途にも応じることができそうだ。また医療用3Dプリンターの素材としてもバイオインクが注目されている。たとえば植皮や傷を覆う創傷被覆材だ。アオサ由来のバイオインクは、生体構造をサポートし、治癒過程に分子レベルで作用するという説もある。傷が傷跡になることを防いでくれるかもしれないのだ。      Image courtesy of ACS Omega. 今後の数年間でこうしたバイオインクが非常に重要な存在になってくる可能性があると専門家は指摘している。まだ研究段階だが、一般向けの商品開発も始まっており、もしそれらが安価でマーケットに登場した場合、3Dプリント界に激震が走ることは間違いない。もちろん本体となるプリンターだって変容を迫られる。まだまだ乱世が続きそうだ。

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普通の3Dプリンターにあるキットを接続するだけでフードプリンターに変身!? Cakewalk3Dの斬新な試み
2021年9月7日

普通の3Dプリンターにあるキットを接続するだけでフードプリンターに変身!? Cakewalk3Dの斬新な試み

  「3Dプリントを民主化する」   待望されながらもなかなか技術的進展が少ないフード3Dプリント業界。最近では食といえばバイオ3Dプリンターで造形したオルトミートばかりが話題だ。とはいえ、3Dプリントクッキングの技術も少しずつ進んでいってはいる。たとえば、3Dプリンター企業Sculpteoの元ディレクターが設立したプロジェクトCakewalk3D。その名の通り、これはケーキの出力を目的とした3Dプリント技術を提供するプロジェクトだ。       Cakewalk3Dの面白いところは、一般的な3Dプリンターを利用する点にある。市販の多くの一般的な3Dプリンターに直接適合する食品用の押し出し機を提供することで、自宅のプリンターからチョコクリームやメレンゲを印刷してくれるという。食品3Dプリンターは現状で専門性が高く、一般にはほぼ普及していない。その点、Cakewalk3Dはあくまで一般使用目的。プロジェクトの設立動機も「3Dプリントを民主化する」というもので、一般家庭での使用が目指されている。     Kickstarterから始まったこのプロジェクトだが、どうやらすでに接続キットは販売されているらしい。値段も145€と安価。なお、兌換性のある3Dプリンターのリストは以下のリンク先で公開されている(これが全てというわけではなく現状で確認が取れている機種のリストということらしい)。残念ながら構造上、光造形には対応してない。このキットはFDM方式の3Dプリンターに限られているようだ。 https://www.lapatisserienumerique.com/fr/cakewalk-3d/cakewalk-3d-liste-des-imprimantes-3d-compatibles/ さて、実際の使用感としてはどうだろうか。youtube上にキットの組み立てから使用までの流れを紹介している動画があったので見てみたい。         組み立て自体は難しくなさそうだ。そして実際のケーキの印刷に関しては、なるほど、デコレーションには使えそうだ。とはいえ、まださほど複雑なレベルとは言えない。現状ではお遊び感覚でケーキ作りの一部に採用できるかなという感じ。いずれにせよ、プロトタイプ感はある。ただ、一般の3Dプリンターがキットを接続するだけで食品3Dプリンターに早変わりするのは新鮮だった。今後の発展可能性を考えれば、十分に意欲的な試みだと言えそうだ。     3Dフードプリンターはこれからが本番?   もちろん、3Dプリント食品はこれだけではない。以前も紹介したことがあるが、2015年には3Dプリントピザの自販機が実際に始まっている。また、現状ではレストラン向けにだがフード3Dプリンターも出回り始めている。ただ、実際に食材を調理するのではなく、複雑な形状を設計するためや、Cakewalk3Dと同様にムース状のものをデコレーションするために用いるのが一般的なようだ。たとえばプロフェッショナル向けのフード3Dプリンターとして知られるFoodiniは、5つの異なるカートリッジを同時に使用して、ゼリーからハンバーグまで、あらゆる材料の処理が可能となっている。価格は4000ドルほどなので、一般人でも手の届く範囲だ。     あるいはPancakeBotのようなパンケーキ専用3Dプリンターなどはあるが、これもまたホットプレート上に直接バッターを押し出すまでであって、ゼロから完成までを成し遂げてくれるわけではない。ただ、形状で遊べるのは、ちょっと楽しいかもしれない。     このように、2021年現在においては、3Dフードプリンターはまだ決して汎用性が高いと言える段階にはない。技術的には黎明期といったところだろう。食材のカットや焼く煮る炒めるなどの工程は、基本的な3Dプリント技術とは相性が悪い。もっともイメージとして近いのは、以前にも消化した明治大学開発のFunctgraphだろうか。  ...

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動物を安楽死から救い出す3Dプリンター|義肢から義甲羅、呼吸装置まで
2021年9月6日

動物を安楽死から救い出す3Dプリンター|義肢から義甲羅、呼吸装置まで

  嘴、甲羅、尻尾、足…、動物の欠損した部位を3Dプリンターが補填する   医療における3Dプリント技術の活用についてはこれまでも様々に報告してきたが、これは獣医学においても同様だ。とりわけ注目すべきは身体に障害を負った動物のための3Dプリント補填物だろう。事故、病気、様々な事情により手足を失ってしまい、適切な動性を失ってしまった動物に対して、これまで多くの場合、安楽死という手法が取られてきた。これは動物整形外科医が世界的に見ても圧倒的に少なく、その他に道がなかったからだ。しかし現在、3Dプリント技術がその状況を変えようとしている。たとえば、クチバシを損傷したワシ。自分ではもはや食事をすることが不可能となっていたワシに3Dプリントされたクチバシを補填するという事例があった。現在、そのワシは再び野生に住んでいるという。もちろん、ワシだけではなく、タカやオオハシなどのクチバシをプリントした実例もある。        あるいは甲羅を失った亀にデスクトップ3Dプリンターで出力した新しい甲羅を付与するようなケース、さらにはワニが3Dシリコンの尾を手にいれるという事例もあった。         しかし、最も一般的なところでは義足だろう。最近ではネブラスカ大学のチームが、調整可能、取り外し可能、毒性がなく、コストのかからない動物の3Dプリント義肢のプロトタイプを発表して話題となった。     画像:ネブラスカ大学 この画像の義足、なんとわずか10ドルで製造できるという。これはオリーブという片足を失った猫のために作られたモデルで、実際にオリーブに装着したところ、まもなく新しい足に順応し、棚から飛び降りたり飛び乗ったりを始めたそうだ。     画像:ネブラスカ大学 もちろん猫ばかりではない。犬や馬、さらには象まで、あらゆる動物用に3Dプリント義肢が製造されている。いまや3Dプリント技術は動物医療に欠かせない存在となっているのだ。 DiveDesignとBionicPetsの挑戦   たとえば3Dプリント義肢の製造で知られるDiveDesignとBioniicPetsは設立以来、25000匹を超える動物を支援してきた。元々、BionicPetsは手作業により義肢を製造していた。工程は非常に時間がかかるものであり、それゆえ需要の全てを満たすことができずにいたらしい。その後、DiveDesignと出会ったことにより3Dプリント技術を導入、それによってわずか4つのステップで構成される新しい義肢製造プロセスを考案したそうだ。     画像提供:BionicPets 現在、DiveDesignとBionicPetsはあらゆる動物の義肢装具を迅速に製造する世界でも最高の企業となった。なんでも最近ではアヒルの義足の製造を引き受けたのだとか。なんにせよ、一匹でも多くの動物が殺処分を免れ、3Dプリント技術の助けを借りて命を全うできるなら素晴らしいことだ。今年の8月にはアメリカはミズーリ州の獣医と学生が、気管切開を受けた馬の呼吸装置を設計、3Dプリントしたというニュースもあった。これにいより馬は呼吸困難から救われ、気道閉塞を回避できたという。このプロジェクトを主導していた獣医は「このプロジェクトは、各動物用のカスタムデバイスが前進する方法であることを示したと思う」と述べている。    ...

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限定予約販売中のElegoo Mars 3を大手メディアが徹底レビュー! その評価のほどは?
2021年8月31日

限定予約販売中のElegoo Mars 3を大手メディアが徹底レビュー! その評価のほどは?

  大注目の「Elegoo Mars 3」、その真価はいかに?   現在、SK本舗で限定予約販売中のElegoo Marsの新バージョン「Elegoo Mars 3」。            果たして「3」へと進化したことで、どのようなアップデートを遂げたのだろうか。 折しも、3Dプリンターの世界的メディア「ALL 3DP」が「Elegoo Mars 3」のレビュー記事を出していた。果たして、その評価のほどはどうだろうか。まず今回のアップデートについて基本的なところをおさえておこう。「3」では、より広くなった設置スペース、35ミクロンの印刷解像度を可能にする4K LCDスクリーンが搭載されたことで、今まで以上の印刷量で高レベルの出力が可能になったとされている。さらに今回の「3」では初回に限りスライサーソフト「Chitu Box Pro」のサブスクリプションが1年分付属していて、FEPフィルムが3枚も初期装備でついてくるという。それにも関わらず価格は今回も安定の50000円内だ。基本内容だけでも、すでに「買い」感しか感じないのだが、ここからは「ALL3DP」の記事を覗きながら、実際の使用感についてを見ていきたいと思う。       サイズアップしたビルドボリュームと高精細の4Kモニター   さて、まずは長所として、サイズアップが挙げられている。143×90×165mmのビルドボリュームは小型のレジン3Dプリンターとしてはかなり大きい。これに4K画面を取り入れたことで、超高解像度印刷が可能になったとしている。ただ、ここで一点、辛口な批評も。解像度は確かに向上しているが、以前の2K解像度のものと比べた時に、その向上の幅は「とても大きい」というわけではないということ。「3」の出力物の方がエッジが確かにはっきりしていることがわかるが、全体のディティールとしては大幅な変化があるとは言えないとしている。さすが大手メディア、忌憚のない言葉が並んでいるが、一方でこの「3」は単なる高解像度以上のものをユーザーに提供しているとも。まず、これまでのMARSの美点は全てそのまま残っているという点。そして、それ自体が20000円程の価値があるChiTuBox Proの1年分のサブスクリプションが付属しているというのは、もはやありえないことだ、と驚愕している。  ...

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牛肉は「育てるもの」から「モデリングするもの」に!? 「サシ」まで調整可能な日本発の先端3Dプリントミート
2021年8月31日

牛肉は「育てるもの」から「モデリングするもの」に!? 「サシ」まで調整可能な日本発の先端3Dプリントミート

  大阪大学が開発した3Dプリント金太郎飴技術とは? これまでもバイオ3Dプリント技術を用いたオルトミートについては数多く紹介してきた。イスラエルのベンチャーであるRedefine MeatやスペインのNOVA MEATを始め、現在、世界各国で開発がおこなわれているこの技術に関し、日本もまた独自の展開を見せつつある。和牛のアイデンティティといえば、やはり「サシ」だろう。アメリカ牛やオージービーフの弾力に富んだ「ザ・お肉」な感じももちろん魅力的だが、口の中に入れた瞬間にジュワっと肉汁が蕩けだし、噛むことが不要なほどに柔らかな和牛肉のあの甘美な味わいは、やはり他とは変え難いものがある。今回、そんなサシのたっぷり入った霜降り和牛を3Dプリントすることに成功したのは大阪大学だ。使用された技術は「3Dプリント金太郎飴技術」。培養した牛肉の筋繊維、脂肪、血管を繊維組織ファイバーとして細長く作り、和牛肉の組織構造をベースにそれらを束ねて3Dプリントする、というものだ。何より嬉しいのは「サシ」の量を調整できることだろう。霜降り具合には好みもある。A5ランクのブランド牛だとちょっと脂が強くて、という方もいることだろう。そんな方にもちょうどいい霜降り具合にカスタマイズができるのだ。     チームが使用したのは和牛の幹細胞、それによって和牛が持つ複雑な食感を模倣しているとのこと。繊維構造はかなり複雑で42の筋肉、28の脂肪組織、2つの血管から構成されるらしい。写真で見ると、確かにかなりの霜降りっぷり。これは是非とも味わってみたいものだ。           「おふくろの味」から「おふくろの肉」へ   ところで、世界中でオルトミートの開発が急がれていることには理由がある。他でもない気候変動だ。数年前までは「大袈裟なんじゃないの?」みたいに思われていた方も多かっただろう気候変動は、現在、誰もが肌で感じるレベルにまで進んでいる。その上で、問題視されているのが牛肉産業に由来する温室効果ガスだ。FAOによれば、世界の温室効果ガスの排出量の中で畜産業が占める割合は14%以上、中でも牛は特に多く排出し産業内の65%を占めている。牛肉は食べたいが、気候変動もシャレにならない。だからこそオルトミートの出番なのだ。もしそれぞれの培養が自動でできるようになれば、いつでもどこでも人工霜降りステーキを楽しめる。それはそれで新たな健康問題も生まれそうだが、それはそれとして。ところで、それらが普及した際に現在のブランド牛たちの位置付けはどうなるだろう? あるいは絶妙な塩梅のオリジナル「霜降りデータ」が次代のブランド牛として売買されるようになるのだろうか? さらには、もはや「おふくろの味」じゃなく「おふくろの肉」みたいに、家庭それぞれに異なる3Dプリントミートが出力されるような日も来るのかもしれない。いずれにせよ、人類と肉食の関係は今大きく変わろうとしている。

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3Dプリンターがパラスポーツを躍進させる!「TOKYO 2020」で加速する人間と技術の融合
2021年8月26日

3Dプリンターがパラスポーツを躍進させる!「TOKYO 2020」で加速する人間と技術の融合

  進化を続けるパラスポーツ   東京パラリンピック2020がいよいよ始まった。今回はコロナ禍での開催、それも感染が拡大する中での開催ということもあり、その開催の是非については様々な意見、主張が飛び交っている。それらの主張全てに相応の説得力があり、簡単に判断することは難しい。ただ一つ言えることは、開催された限りはできるだけ安全に、そしてこの大会に思いを馳せてきた全ての参加者にとって、今大会が望ましい形で運営されていってほしい、ということだろう。しかし、それにしてもパラリンピックの位置付けはここ十数年で大きく変わったように思う。かつてはまだパラリンピックはオリンピックの付随物という印象があった。オリンピックを楽しんだ後はパラリンピックも楽しもう。あくまでも、メインディッシュはオリンピックでパラリンピックはデザート。そういう風潮があったように記憶している。それがどうだろう。いまやパラリンピックは「パラリンピックもすごいんだ」ではなく「パラリンピックがすごいんだ」と言われるまでになっている。今回のそれぞれの開会式の盛り上がり、パフォーマンスを見ても、正直、筆者などはパラリンピックの開会式の方がより面白いと感じた。競技そのものにおいても、「障害を持っている方もスポーツを頑張っている」というような庇護的な上から目線でまなざそうものなら現実とのギャップに圧倒されるに違いない。競技のレベルは非常に高い。そして、とにもかくにも大迫力なのだ。         パラスポーツが進化を続けてきた背景には、まず第一に競技者たちの不断の鍛錬がある。しかし、それだけではない。その裏にはパラスポーツを支える技術の進歩があった。たとえば陸上競技用の車椅子。こちらは後輪がハの字に変化し、それにより走行中の安定性が高まったことで、競技のスピード感を向上させることになった。素材もアルミからカーボンファイバーへ。トップスピードもかつてとは段違いだ。 あるいは義足もまた進化している。まず車椅子同様に素材がカーボンファイバーになったことで脚、足首の自然な動きが再現されるようになった。さらに弾力が増したことも大きい。日々、向上するバネの力を推進力に、記録もまたグングンと伸びる一方だ。           実際、すでにオリンピック記録をパラアスリートが上回ることもめずらしくはなくなってきている。語弊を恐れずに言えば、それはもはやハンディキャップではなくアドバンテージとさえ言いえるかもしれない。さしずめ、人間と技術が融合したサイボーグの祭典。人間の可能性の拡張という点ではオリンピックさえをも凌ぐエキサイティングな祭典、それが現代のパラリンピックなのだ。     3Dプリンターが障害者のモビリティを向上する   さて、ここまでパラスポーツがいかに技術によって支えられてきているかを見てきたが、当然、競技者ではない一般の障害者の方々も、こうした技術の恩恵は受けている。そして、その際には3Dプリンターもまた、重要な役割を果たしているのだ。たとえば、オランダを拠点とする3Dプリント企業Tractus3DがROAM Special Cyclesと共に開発を進めているのが、3Dプリントを使用した障害者用のカスタマイド自転車だ。この2社の提携にはある背景があった。そもそもROAM Special Cyclesは以前から、障害者用のロードバイクを製造してきた。その品質は非常に高く、いずれも車椅子へのアドオンとして設計されている。基本的な仕組みとしてはハンドルバーを利用してホイールにい動力を供給するシステムを採用しており、そのパフォーマンスも非常に高く評価されてきた。         しかし、問題もあった。手の障害を持つ方の場合、通常のハンドルバーを使用できないのだ。たとえば指がない場合は十分な力をハンドルにかけられず、サイクリングすることが難しい。いかにしてこの問題を解決するか、それがROAM...

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「サンアンドレアス」の地図を3Dプリンターで完全再現! その脅威のクオリティに話題騒然
2021年8月23日

「サンアンドレアス」の地図を3Dプリンターで完全再現! その脅威のクオリティに話題騒然

  GTAファン必見の超絶精巧な出力品とは?   サンアンドレアスという地名を聞いてピンと来る方向けの面白いニュースが届いた。もちろん、サンディエゴのことでもロサンゼルスのことでもない。 サンアンドレアスとは、ある超有名ゲームの舞台となっている架空の都市の名前だ。そのゲームとは「グランドセフトオートV」。世界で1億5000万本以上を売り上げた、言わずと知れたモンスター級の人気ゲームだ。米国ではこの10年間で最も売れたゲームであり、ゲーム史上においても歴代3位の売り上げを誇っている(ちなみに1位はテトリス、2位はマインクラフトだ)。     さて、その面白いニュースとは何か。実はある人物が数百時間を費やして、このサンアンドレアスのマップ全体を3Dプリントしたのだ。     壮大なオープンワールドを完璧に再現 「え、ゲームのマップを3Dプリント? それだけ?」と思ったかた、見くびってはいけない。実際にプレイしたことがある方ならご存知のように、このサンアンドレアスは超広大なのだ。 実寸換算だと81平方km。オープンワールドゲームのマップの広さランキングでは現状5位に留まっているものの、その細かさと複雑さを加味すれば、実質的には現状で最も再現が困難なマップと言っても過言ではない。         今回、この広大なマップの3Dプリントに挑戦したのはプロダクトデザイナーのDom Riccobene氏だ。なんでもコロナ禍で発生した大量の余暇時間を、この仮想世界の再現に費やしたのだという。 ツイッターで発表された動画は、実に見事だ。     Map of San Andreas for #FanArtFriday#GTA5 #GTAOnline...

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Elegooがジャイアント3Dプリンター「JUPITER」を発表! 大型光造形機のマーケットに旋風?
2021年8月23日

Elegooがジャイアント3Dプリンター「JUPITER」を発表! 大型光造形機のマーケットに旋風?

  あのElegoo社が6KモノクロLCD搭載の大型プリンターを発表   弊社でも取り扱いのある大人気3DプリンターメーカーであるElegooが新製品を発表した。その名もElegoo JUPITER。どうやらElegoo社では今までで最大サイズの3Dプリンターになるとのことだ。     Elegooと言えば、何より目を引くのはその圧倒的なコスパの高さだ。これまで発表されているMARSやSATURNはいずれも市場の相場かあら比較した際に極めて安く、それにも関わらず安定したクオリティと使い勝手の良さで、3Dプリンターデビュー用のモデルという枠を超えて、幅広い支持を集めている。現行のSATURNは出力サイズが19.2×12×20(cm)だった。これに対しJUPITERは27.7×15.6×30(cm)のビルドエリアとなるそうで、これは同じく弊社でも取り扱いをしているPeopoly Phenomと近いサイズ感になってくる(Phenomの方がまだ大きい)。     Peopoly Phenom   さらにこのJUPITERは6KモノクロLCDも搭載、非常に高速に、非常に精巧な印刷が可能とのことだ。SNS上では、すでに感度の高い3Dプリンターファンたちの間で話題騒然のJUPITERが市場にローンンチされるのは9月。実際の発売は来年春から夏頃になると噂されている。当然、同タイプの他のメーカーの3Dプリンターより圧倒的な安さでの展開となる。     Elegoo JUPITER 果たしてジャイアント3Dプリンターのシーンはこの大型惑星をどう受け止めるのか。SK本舗では9月ローンチに予約受付を開始するが争奪戦となりそうだ。

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世界的メディアが選んだ「2021年に最高の大型・光造形3Dプリンター」
2021年8月17日

世界的メディアが選んだ「2021年に最高の大型・光造形3Dプリンター」

  業界随一の3Dプリントメディアが選んだ最高の大型・光造形3Dプリンターとは?   世界最大の3Dプリントメディア「ALL3DP」が「2021年に最高の大型・光造形3Dプリンター」という記事を発表した。いつも徹底した批評精神をもって素晴らしいセレクションをしてくれる「ALL3DP」だが、「大型の光造形」という括りでのセレクションは初めてかもしれない。果たして、トップメディアが選んだ2021年度の最も優れた大型の光造形3Dプリンターはどれなのか。SK本舗で取り扱っている機種は選ばれているのだろうか。おそるおそる記事を覗いてみると、冒頭から早速、3つの評価軸ごとの最優秀3Dプリンターが紹介されていた。そして驚いた。なんとその3つともSK本舗が取り扱ってきた3Dプリンターだったのだ。早速、見てみよう。     価格部門ではElegoo SATURNが選出! まず価格部門。ここで選ばれているのはElegoo社のSATURNだ。       弊社ではすでに任期商品であるこのSATURNが、低価格部門でのベストに選ばれている。ALL3DPも、このビッグサイズ、加えて4K解像度で、この低価格であることを強調している。使いやすさ、汎用性、便利な機能など、レビュアー的にも「お気に入り」であるようだ。SK本舗では現在セール価格の¥54,999! このサイズ、この性能で、このお値段は、ちょっと異常です。   Elegoo SATURNの商品ページはこちら→https://skhonpo.com/collections/elegoo-3dprinter/products/elegoo-saturn   大型のトップに選ばれたのはAnycubic Photon Mono X   つづいて「Top BIG」部門。これは大型全体の中でバランス的に最も優れている光造形3Dプリンターを選ぶ部門だ。ここで選ばれているのは、Anycubic Photon Mono Xだ。   すでに世界中のメディアから大絶賛されていいるAnycubic...

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古代生物は垂直に泳いでいた!? 3Dプリント技術が明らかにした絶滅種の生態
2021年8月17日

古代生物は垂直に泳いでいた!? 3Dプリント技術が明らかにした絶滅種の生態

  3Dプリンターで化石動物を精巧再現 3Dプリンターの用途は様々だが、近年、自然科学の世界で注目されているのが、化石データに基づいた3Dプリンターによる絶滅種動物の再現だ。これは何も精巧なフィギュアを制作し、博物館に展示するためではない。最先端の3Dスキャン技術によって得られた3Dデータを3Dプリント技術で正確に再現することで、その知られざる生態を明らかにすることだ。今回届いたのは、アンモナイトなどの古代種の研究を行うAMMlabの最新研究の成果である。研究チームのデヴィッド・ピーターマンとキャスリーン・リッターブッシュが3Dプリント再現に用いたのは古代の頭足類だった。頭足類とはタコやイカ、オウムガイなどの頭、胴、腕をもつ軟体動物種のこと。今回はオルソコヌスアンモナイトというイカのような形のアンモナイトの化石が3Dプリントで再現された。     画像引用:AMMlab もちろん、外側の形状のみではない。数学的シミュレーションに基づき、軟体組織と身体内の空隙もリアルに再現。これによって古代動物がいかなる動態を持っていたのかが分析できるのだ。     最も効率的な移動方法は「垂直移動」だった   果たして、水中に3Dプリントアンモナイトを投入してみたところ、左右の動きが効力を生み出すことが判明、つまり彼らが移動するための最も効率的な方法は垂直移動であることが分かった。     画像引用:AMMlab   「おそらく実際のオルソコヌスは自分では自分の方向を変えられなかった可能性があります」とピーターマンは語る。あるいは別研究においてはトルチコンアンモナイトの化石から3Dプリント再現が行われたのだが、ピーターマンによれば、「トルチコーンは回転の達人でした」とのこと。これもまた実際に出力してみたことで分かったことだ。     画像引用:AMMlab   いくらシミュレーション技術が発達したとしても、やはり実際に物質化することで得られる情報量はいまだに多いということだろうか。ピーターマンはこうした実験が「古代の生態系に対する私たちの理解を変える」と語っている。3Dプリント技術によって明らかにされる生物の秘密。あるいは世紀の大発見として生物史を覆すような発見も今後出てくるかもしれない。引き続き注視していきたいと思う。  

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あの「ホイポイカプセル」が現実に!? 4Dプリント技術が「組み立ていらず」を可能にする
2021年8月13日

あの「ホイポイカプセル」が現実に!? 4Dプリント技術が「組み立ていらず」を可能にする

  4Dプリントは「時」を出力する   SK本舗メディアでは日頃より3Dプリント関連のニュースをお届けしているが、今回は趣向を変え、3Dプリントのさらにその先の技術について紹介したい。他でもない「4Dプリント」技術についてだ。そもそも4Dプリントとは何か。縦、横、奥行きの3Dに対して、4Dにおいては時間の要素が加わる。つまり、3Dプリンターによって出力された印刷物が、外部刺激に反応し、時間経過によって変形していくというのが4Dプリント技術の骨子となる。4Dプリント技術の研究開発がスタートしたのは2013年ごろ、かのMITの研究室においてだった。MITは2013年の時点で水に反応して形状を変えていく物体を3Dプリントすることに成功しており、これは世界で最初の4Dプリントの事例となった。 その後、4Dプリント技術の研究は活発化を続け、MITだけではなく、各国の大学の研究室によって開発が進められるようになり、様々な研究成果も発表されている。たとえばオランダのデルフト工科大学の研究チームが開発したのは、熱反応によって形状が変化し、最終形態へと進化する4Dプリント技術だ。なんでも着想元は日本の折り紙だという。以下の動画ではお湯に浸されることでチューリップの花へと形状変化する4Dプリント造形物が紹介されている。 カーネギーメロン大学の研究チームにおいてもまた同様に熱反応で完成する4Dプリント技術が研究されている。こちらはFDM方式の3Dプリントにおいて通常なら欠陥としてみなされる「反り」を活用したものだそうだ。 特にカーネギーメロン大学の研究が画期的だったのは4Dプリントに使用された3Dプリンターが数十万円程度で購入可能なデスクトップタイプの3Dプリンターと市販のフィラメントだったことだ。これは4Dプリントが一般レベルでも実用可能であることを示唆している。上記はほんの一例、いまや世界中の研究チームがこの4Dプリント技術の研究に取り組んでおり、日進月歩の勢いで開発が進められているのだ。     あの「ホイポイカプセル」が現実に!?   しかし、ここで疑問もある。果たして4Dプリント技術はどんな場面で役立つのか。たとえばデルフト工科大学は医療用インプランドなどでの技術活用を目指している。4Dプリントされた多孔性の補綴具をインプラントし、さらに細胞の成長を促すナノパターンをそこに含ませることで、骨の成長を目指すのだそうだ。あるいは医療目的という点で言えば、今年の8月にドイツのシュトゥットガルト大学とフライブルク大学が、4Dプリント技術を駆使した医療用スプリントを研究開発していることを発表した。医療用スプリントとは、手首や腕の麻痺、火傷の治癒過程で変形を予防するために用いる装具のことだが、この4Dスプリントは水分に反応し変形することで、患者の腕に完全にフィットするスプリントへと事後的に変形するのだという。   画像引用:Advance Science もっと身近な4Dプリントの導入目標例としては熱反応で完成する組立式家具がある。現在、IKEAなどの家具メーカーで家具を購入すると消費者が自ら説明書に従ってそれを組立てるというのが一般的だが、4Dプリント技術を駆使した家具であればそうした手間はいらない。平面状の板のようなものに熱反応を与え流だけでみるみる変形し完成品へとトランスフォームしてくれる、というわけだ。圧縮された物質が加えられた刺激によって完成品に至る。この話に連想するのは漫画『ドラゴンボール』の「ホイポイカプセル」だろう。現状ではホイポイカプセルのように変形した物資を再び元の姿に戻す技術は完成していないが、4Dプリント技術はその実現のためのはじめの一歩になるに違いない。   pic.twitter.com/wJwDFZ5YPv — DBP公式デザイン課 (@dragonballpress) October 2, 2020   今月発表された新しい調査によると4Dプリンティングの世界市場規模は2026年までに4億1950万米ドルに達すると予測されている(※)。その理由として挙げられているのは、生産・加工コストの削減に対するニーズの高まりだ。SDGsへの関心の高まりも4Dプリント技術のイノベーションを推進するだろう。今後もその技術的進展に大いに注目していきたいところだ。 ※参照レポート「4D Printing Market Analysis...

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プラゴミを原料に3Dプリントされた電気三輪車が温暖化を食い止める!? 「ZUV」が実現するカーボンニュートラルな生産
2021年8月10日

プラゴミを原料に3Dプリントされた電気三輪車が温暖化を食い止める!? 「ZUV」が実現するカーボンニュートラルな生産

  ゼロエミッションユーティリティビークル   気候温暖化が叫ばれる昨今、輸送や移動を目的とした自動車が排出する二酸化炭素量の縮減が喫緊の課題となっている。 そのための方法として挙げられているのが、電気自動車への移行、あるいは公共交通機関を積極的に使用することだ。すでにこうした呼びかけ、奨励は数多に行われており、実際に効果は現れてはきているものの、まだまだ十分とは言えない。そんな中、オーストリアのスタジオEOOSが、原材料からエコにこだわった電気三輪車を開発し、大きく話題となっている。その電気三輪車は「ゼロエミッションユーティリティビークル」、略して「ZUV」と呼ばれており、今回お披露目されたのはそのプロトタイプだ。     EOOSによれば、これは生産国であるオーストリアから世界中に向けて出荷されるものとしてではなく、世界中の各都市でローカルに3Dプリントされることを想定して開発したのだという。そして何より驚くべきは、その3Dプリンティングの際の原料となるのが、プラスチック包装廃棄物およそ70キロ相当だというのだ。       カーボンニュートラルを目指して   プラスチックゴミに対する意識は、日本においても近年急速に高まっている。   2020年7月から始まったコンビニエンスストアやスーパーなどを始めとする小売店舗おけるプラスチック製レジ袋の有料化は、そうした意識の高まりを促した。 とはいえ、プラスチックは非常に便利であり、いまだ私たちの暮らしの中に多く用いられている。いかに気をつけてみても、プラスチックゴミというのはどうしても発生してしまうのが現状だ。EOOSはそこに目をつけた。自然に還るまでの時間が非常に長く、海洋汚染などのリスクもあるプラスチック廃棄物を3Dプリントの材料としたのだ。     開発者のグランド氏は言う。「消費後のプラスチックの再利用は、実質ゼロの炭素排出量という目標に向けた大きな一歩です」利用されるのは地元で発生したプラスチック廃棄物。これによって通常のリサイクルが結果的にプラスチックを焼却するため二酸化炭素排出量をただ増やしてしまっていた状況を変えることができるという。なぜなら、ZUVの車体は古くなったら裁断され、別のZUVを形成することができるからだ。「3Dプリンターが再生可能エネルギーからのエネルギーで動作している限り、すべての新しい車両がある意味でカーボンニュートラルになるのです」   ZUVの普及は必ずや地球環境を改善させるとグランド氏は息巻いている。※カーボンニュートラル…本来は、「植物や植物由来の燃料を燃焼してCO2が発生しても、その植物は成長過程でCO2を吸収しており、ライフサイクル全体(始めから終わりまで)でみると大気中のCO2を増加させず、CO2排出量の収支は実質ゼロになる」という考え方。 持続可能なモビリティシステム 機械面においてはどうだろうか。   アディティブマニュファクチュアリング企業であるThe New Rawと共同で製作されたZUVは、、ペダルや時電車のチェーンを必要とせず、後輪のハブモーターを介して電力が供給される仕組みとなっている。製造にあたっては、それぞれの地域にZUV生産施設を拡充していくことで、現在はアジアに依存しているモビリティ製造の歪さを是正していくという。重量はわずか100kgのコンパクトなデザインだが、ZUVにはベンチシートに大人二人、さらにフロントの貨物ボックスには同量の貨物を運ぶことができるのだとか。車には800キロのバッテリーが搭載されているが、ZUVであれば8キロのバッテリーで済む。    ...

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ドイツ大手メディアが発表した2021年以降に主流となる3Dファイル形式——「STL」の牙城は本当に崩れるのか
2021年8月3日

ドイツ大手メディアが発表した2021年以降に主流となる3Dファイル形式——「STL」の牙城は本当に崩れるのか

  独メディアが考える2021年に最も一般的な3Dファイル   3Dプリント用3Dデータのファイル形式に関して、今後、注目度の高いファイル形式についてをまとめて記事にしたことがある。   「STL」時代はあと5年で終了? 次世代の3Dデータファイル形式はどれか!? https://skhonpo.com/blogs/blog/3dstl 実は今回、そのファイル形式をめぐって、ドイツ大手3DプリントメディアであるALL3DPが「2021年の最も一般的な3Dファイル形式」と題する記事をリリースした。世界的にも影響力の高いメディアの記事である。今後の3Dファイル形式の趨勢にも大きな影響を及ぼすはずだ。そこで今回はALL3DPの記事を覗きつつ、今後の3Dファイル形式の行方についてまとめてみたい。     「STL」の覇権はいつまで続く?   まず、ALL3DPが今一般的な3Dファイル形式として最初に挙げているのは、皆さんお馴染みの「STL」だ。この「STL」についてはもはや説明不要だろう。おそらく、世界で最も一般的な3Dファイル形式であり、画像形式で例えるなら「jpg」に相当する。1987年に3Dプリンターの開発者の一人でもあるチャックハルによって設立された会社3Dシステムズによって発明された「STL」は以来、大きなアップデートもないままに、ファイル形式界の覇権を握り続けている。実はすでに「STL」には大きな欠陥がいくつも認められている。それにもかかわらず、使用され続けているのは、ひとえに浸透率の高さと使いやすさだろう。精密度などにおいては新しい形式に完全に劣るものの、いまだ使われているのは、その二点に尽きる。しかし、その覇権もフルカラー化と同時に終わると言われている。STLはカラーデータを保存できないからだ。ALL3DPも「より現代的な形式がユーザーの間で注目を集めるにつれ、将来的には時代遅れになる可能性が高い」とまとめている。   「OBJ」の可能性と難点   つづいて取り上げられているのは「OBJ」だ。「STL」ほどではないにせよ、すでに定番のファイル形式と言って差し支えない。強みとしては、まず「STL」では保存できない、色などの表面データを「OBJ」ならば保存できるということだ。もちろん、同じような属性を持った形式を持った拡張子は他にも存在する。その中で、「OBJ」が目立っているとすれば、オープンソースライセンスと、シンプルさという二つのだろう。オープンソースにしたことでCADメーカーが取り入れやすく、ライバルだった形式に対して、その点で差をつけている。また、その性能の高さから、航空宇宙産業や自動車産業ではすでに広く使用されている。一方、欠点としてはデータの複雑さだろう。そのため、OBJファイルは壊れた時、修復がかなり厄介なのだ。しかし、これも時間の問題で、より浸透率が高まれば、そうした場合のサポート体制も高まっていく。今から慣れておいて損はない注目のファイル形式である。   「STL2.0」とも称される「AMF」、しかし   3つ目に取り上げられているのは「AMF」だ。こちらは通称「STL2.0」と呼ばれている。「AMF」はそもそもの開発目的が「STL」の欠点に対処するというところからスタートしていた。処理速度の遅さ、エラーの多さ、カラーやマテリアル情報が保存できない点、などなど、こうした「STL」の諸問題を全て解決することを目的に発表された形式が「AMF」だった。実際に全ての技術的な面で「STL」よりも優れていて、まさに「STL」の大規模アップデート版と言って差し支えない。しかし、問題もある。展開に失敗したのだ。ALL3DPにも「AMF委員会は重要なポイントを定義するのに少し急いでいて、3D印刷業界の主要なメーカーやサービスプロバイダーと十分に協議していなかった」と書かれているように、普及すべきタイミングでうまく普及できず、いわば覇権獲得の機を逃したままにいなっているのだ。そうこうしているうちにライバル形式が登場し、そのライバルの性能の高さゆえ現在ではちょっと影が薄い。ALL3DPも「(AMFは)不確実な未来に直面している」と、やや辛辣。取り急ぎここでは「3Dファイル界のハンカチ王子」と名付けておこうと思う。   次世代ファイル形式の急先鋒「3MF」   4つ目に挙げられていたのは「3MF」だ。ALL3DPによれば、この「3MF」こそが「潜在的な新標準」になるとのこと。いわば、2021年以降に最注目の3Dファイル形式、というわけだ。確かに「3MF」はあらゆる点で優れていいる。まず、この「3MF」を開発したのは、何を隠そう、あのマイクロソフトである。「3MF」は「AMF」とは異なり、その開発を少数の専門家に委ねるのではなく、業界のビッグネームたちをごそっと巻き込んで、大きなコンソーシアムを設立する形で行った。その結果、業界の関心は一気に「3MF」に向かっていくことになった。開発段階で3Dプリント業界の主要業界を巻き込んでいた、というのは宣伝の面でも大きい。当然、採用されるスピードも早く、現状ではまだ十分には広がってないが時間の問題だと言えるだろう。そしてもちろん、トップ技術者たちが開発したものだから、性能も優れてる。つまり、確かに現状ではこの「3MF」が一馬身抜けてる感じはあるのだ。ALL3DPも「強力な業界の支援を受けたオープンスタンダード」とし、あらゆる点を高く評価している。だが、欠点も同時に指摘している。特に「単純なアプリケーションには複雑すぎると見なされる」という点は、今後、エントリーレベルのCADプログラムによる採用を遅らせる可能性があり、「3MF」普及の大きな障壁となるかもしれない。     STL時代はやがて終わる、しかしその時期は?  ...

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驚異のクオリティを誇る3Dプリントジェットコースターが世界で話題に! 全自動走行式で制作時間は900時間超
2021年7月31日

驚異のクオリティを誇る3Dプリントジェットコースターが世界で話題に! 全自動走行式で制作時間は900時間超

  1/35スケールの超精巧のジェットコースター   いま、ある3Dプリントフィギュアが海外で注目を集めている。その3Dプリントフィギュアとは他でもない、ミニチュアのジェットコースターだ。そのサイズは1/35スケール。なにより話題となったのは、その圧倒的なクオリティだ。       制作したのはアイオワ州立大学のデザイナーであるダン・フリッチェさん。3Dプリンター系youtuberでもあり、インスタグラマーでもある彼は、同時に大のジェットコースターファンでもあった。なんでも2018年に7ヶ月間のインターンでコースターメーカーで働いた経験をもとに、今回、およそ900時間をかけて、このミニチュアジェットコースターを制作したのだそうだ。       ディティールへのこだわりも驚異的だ。パーツ総数はなんと2983個。3D印刷するだけで800時間が掛かり、使用したフィラメントは7ロール。さらにそれらを手作業で研磨して仕上げたという。もちろん、単に見た目だけではなく、磁気推進によって走行可能なジェットコースターとなっている。走行テストを幾度も行い、トラブルシューティングにも多くの時間を費やした。電子発射システムが搭載されているため、瞬時に加速する仕様となっており、また全自動化にあたって必要な場所にマイクロサーボモーターを配置したとのことだ。         3Dプリント・ジェットコースターを作ろう それでは、その超ハイクオリティなミニチュアジェットコースターの走行映像を見てみよう。     発車後、瞬間で加速する様子は、どこか富士急ハイランドの「ド・ドドンパ」を連想させられる。それにしても見事なクオリティ。ものつくり欲求がくすぐられることこの上ない。           ダン・フリッチェさんのインスタグラム(@3d_coasters)では各パーツの詳細も公開されている。各投稿のファボ数からも注目度の高さが伺えるだろう。https://www.instagram.com/3d_coasters/果たしてフリッチェさんクオリティの3Dプリントコースターが今後登場するのだろうか。おそらくは今頃、世界中の猛者たちが次なるスーパーコースターの作成に取り掛かっているに違いない。我こそはという方、この波に乗り遅れないように!      

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隈研吾とVavaがゴマを素材に3Dプリントした環境配慮型サングラス――マイクロプラスチック問題に向き合う
2021年7月29日

隈研吾とVavaがゴマを素材に3Dプリントした環境配慮型サングラス――マイクロプラスチック問題に向き合う

  マイクロプラスチックとファストファッション   気候変動を始め、環境破壊の深刻さが叫ばれている昨今、海中に波及したマイクロプラスチックもまた、非常な関心を集めている。マイクロプラスチックとは、人間の目には見えないミクロレベルのプラスチックの破片。この破片が海水に流れ込み、生態系に影響を与えるのではないか、と懸念されているのだ。           原因となっているものは様々ある。たとえばゴルフ場の人工芝なんかも有名だ。風に乗って海へと流れ着いた際に、分解され、マイクロプラスチックに変わるのだという。あるいは生活排水。洗濯機などの排水の中に含まれる微細なプラスチックの破片が海洋汚染を引き起こしているという指摘もある。実は、マイクロプラスチックがどれほどの悪影響を海洋生物などに与えるかは定かではない。ただ、定かではないということは、甚大な悪影響がある可能性もあるということだ。生態系がそれによって破壊されてからではもはや手遅れ。リスクに対しては可能な範囲で早めの対策を練るのが常套手段だろう。そうした対策の上でファッション業界も動き出した。ここ20年、世界を席巻したファストファッションは、低価格で商品を大量に生産するため、オーガニックコットンのような素材ではなく、主に合成繊維を利用してきた。その中にはやがてマイクロプラスチックとして海洋に流出するプラスチックも含まれている。           この問題に対処するために動き出しているのがアイウェアメーカーのVavaだ。Vavaがタッグを組んだのは、日本が誇る世界的建築家・隈研吾。このタッグが開発したエコな3Dプリントアイウェアの製造技術が、今、注目を集めている。             Vavaと隈研吾の取り組み   まずVavaのアイウェアの特徴は素材だ。インドの農場で栽培されたトウゴマからサングラスを生成することで、プラスチックへの依存を回避している。生分解性のレンズは、廃棄された時にも自然に分解されるため、リスクが少ない。      Image courtesy of...

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エアレスタイヤ搭載の自動運転車の実装が始まる!?  3Dプリント技術によって革新されるスマートタイヤ業界
2021年7月28日

エアレスタイヤ搭載の自動運転車の実装が始まる!? 3Dプリント技術によって革新されるスマートタイヤ業界

  運送業界を一新する自動運転技術 コロナ時代、人流が抑制される中で注目されたのが運送業者、配達業者などの存在だ。街に買い物に行かなくても通販があるから問題ない。そんな声が聞こえてきた中、ではその通販で買った商品を配達するのは誰か。生身の人間である。一方で、進んでいるのが自動運転技術。先数十年で需要がなくなる職業ランキングでは「運転手」が上位にランクインしているのはこのため。輸送業、運送業において、自動運転技術が全面的に導入されるのも、おそらくは時間の問題だ。ところで、この自動運転車に関して新しいニュースが届いたので紹介したい。     パンク知らずの近未来のスマートタイヤ   アメリカはフロリダ州の自動運転車輸送プロジェクトの一環で、あの大手企業「グッドイヤー」が開発した革新的な3Dプリント・エアレスタイやを装着した自動運転シャトルのテスト走行が行われたのだ。     画像提供:GOOD YEAR   これはやがてフロリダ市内における公共バスや輸送バスとしての利用も検討されている。都市部の輸送環境は速度も遅く、行動経路の変動も少ないため、代替タイヤのテストにいては理想的な環境なのだという。今後、乗り心地や騒音などについても、データを収集していくようだ。むろん、フロリダ州だけではなく、こうした自動運転車は世界の公共交通機関の未来を形作っていくことになる。その上でエアレスタイヤが注目されているのは、従来よりもメンテナンスが少なくて済むからだ。ようするに、非空気圧のためパンクのリスクがなく、耐久性が高い。これはタイヤ界を根底から覆す、最新技術でもあるのだ。     画像提供:GOOD YEAR      スマートタイヤの覇権を握るのは   グッドイヤーは3Dプリント技術を活用し、何年にも渡ってスマートタイヤの革新を進めてきた。あるいは同じくタイヤ大手であるミシュランも生分解性のリサイクル素材を使用した3Dプリントタイヤを発表しているなど、スマートタイヤ業界は3Dプリント技術によって大きく革新されつつある。日本の大手ブリジストンもまた環境配慮型の3Dプリントタイヤを2019年に発表している。こちらはタイヤの従来の素材であるゴム分子、樹脂分子を世界で初めて分子的に融合させた新素材ポリマー「SUSYM」を使用したもので、それを竹細工をモチーフに編み込んだ近未来タイヤだ。造形は慶応技術大学の研究チームとともに3Dプリンターで行なったという。             素材の強度が高く、またこの「SUSYM」は様々な製品にも使用が可能。再生可能でもあるため環境調和、持続可能な社会に貢献することが期待されている。よりクリーンで、よりスマートな都市のモビリティを実現することになる、次世代のタイヤはどれなのか。企業は数十年で完全な切り替えを見込んでいる。生体材料で設計された3Dプリントスマートタイヤは環境への配慮という側面でも注目度が高い。今度、大きく進展しそうな分野だろう。

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フルカラー3Dプリンターの最前線! プロ用から家庭用まで
2021年7月22日

フルカラー3Dプリンターの最前線! プロ用から家庭用まで

  フルカラー3Dプリンターはいま?   今回はフルカラー3Dプリンターの最前線をのぞいてみたい。まだまだフルカラー3Dプリンターは高額で、ちょっと敷居が高いイメージがあるが、現在では色数もどんどん豊富になってきているし、家庭用としてはまだ導入は難しい所が多いものの、オフィス用としてはかなりバリエーション豊かになっている。そこでここでは今注目のフルカラー3Dプリンターをいくつか見てみよう。     ストラタシス社のデザイナー向けフルカラー3Dプリンター「J55」   まず紹介するのは、ストラタシス社が発売(2020年7月出荷)したPolyjet方式フルカラー3Dプリンター「J55」だ。             ストラタシスといえば、3Dプリンティングとアディティブ・マニュファクチャリング(積層造形)技術で世界をリードする企業。このJ55はなんと約50万色が再現可能で、PANTONEカラーにも対応している。5種類のオブジェクトの同時プリントもできるそうだ。それだけのスペックを誇りながら写真で見ると結構小型であり、床占有面積はわずか0.43㎡。小さなオフィスにも置くことができそうだ。     ストラタシス社の「J55」 しかもリモートモニタリングもできるため、自宅からもプリンティング作業を管理することが可能。価格はオープン価格、気になる方は以下の公式ホームページから問い合わせるのが良いだろう。【ストラタシス公式HP】https://www.stratasys.co.jp/3d-printers/j55     スミソニアン研究所が採用したMIMAKI社のフルカラー3Dプリンタ「3DUJ-553」   スミソニアン研究所をご存知だろうか。アメリカを代表する科学、産業、技術、芸術、自然史などの博物館、教育研究機関複合体の呼び名であり、あらゆる知や文化が結集している、世界屈指の文化収蔵場だ。このスミソニアン研究所のスタジオに設置されたのが、日本の長野県を本拠地とするミマキエンジニアリングが製造しているフルカラー3Dプリンター「3DUJ-553」だ。この「3DUJ-553」は、ミマキ社がこれまで培ってきた2Dのプリント技術を活かし、なんと世界初となる1000万以上のフルカラー造形を実現している。       造形後の色付けでは難しかった豊かな色彩表現は世界最高水準。その機能性の高さが認められ、スミソニアン研究所に設置されたらしい。  ...

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