SK本舗で取り扱っているSKレジンとその特徴
光造形方式の3Dプリンターで様々な作品を作る上で重要となるのが、レジン(UV硬化性樹脂)選びです。
こちらのページでは主にSK本舗のレジンについてご説明します。様々な種類があり、それぞれに特性があります。
① (スタンダード)レジン
-
SK高靭性レジン
- SK ABS-Likeレジン
- SKフレキシブルレジン
- SKゴムライクレジン
- SK高弾性ラバーレジン
- SK鬼タフレジン(未発売)
- SK高透明度レジン
- SKキャスタブルレジン
② 水洗いレジン
- SK水洗いレジン
- SK高靭性水洗いレジン
- SK10K水洗いレジン
1. スタンダードレジン
スタンダードレジンとは、光造形3Dプリンタで使用される一般的なタイプの樹脂のことを指します。物体を層ごとに硬化させて製造する3Dプリント技術である、DLP方式やLCD方式でよく使われます。
レジンは、光(通常はUVライト)によって固化する特性を持つ液体樹脂で、その耐久性、細部までの再現性、良好なサーフェスフィニッシュが特徴です。また、スタンダードレジンは一般的には透明または半透明で、様々な色で提供されています。
この種のレジンは、プロトタイピング、アートとクラフト、模型作り、ジュエリーデザインなど、多岐にわたる用途で使われます。ただし、洗浄には通常イソプロピルアルコール(IPA)などの有機溶剤が必要で、またUVライトによる後硬化(ポストキュア)が必要な場合があります。
なお、レジンは皮膚に触れるとアレルギー反応を引き起こす可能性があるため、取り扱いには注意が必要です。手袋や保護メガネなどの適切な保護具を使用し、良好な換気環境で作業することが推奨されます。
洗浄が不足すると、表面に白い粉が出てきますので、しっかりとブラシや超音波洗浄機で後処理してください。
SK高靭性レジン
高い靭性を持ったSKオリジナルレジンです。靭性が高いので、ある程度曲げても折れず、出力物が破損しづらいです。
ひび割れや経年劣化にも強いため原型用途で使用可能です。
出力の際は成功率を上げるため、剥離性の良いFEPフィルムでの出力を推奨します。
SK ABS-Likeレジン
切削性が良く、出力後の加工がしやすいです。硬化が速く、出力ミスが起きづらいです。高靭性レジンには劣りますが、多少摩耗に強いです。
SK業務用レジン
SK業務用レジン(SK Professional Resin)は、光造形方式で重要なFEPフィルムからの剥離抵抗力を大幅に改善し、小物の精度を大幅に上げると同時に、広い面での出力も容易に行える点で、大型出力にも大変向いています。その結果、出力の失敗率を大幅に減らすことに成功し、また、出力品自体の強度もあり、反りにも強く、解像度と切削性、そして洗浄性に優れた高密度レジンです。
SKフレキシブルレジン
プラスチック消しゴムよりやわらかいレジンです。
チューイングキャンディーのような柔らかさです。
ゴムライクレジンよりコシがあります。
引っ張るなど変形させた後ゆっくりと元の形に戻ります。
水中で二次硬化する事でベタつきが抑えられます。
サポートの直径は2-3mmと太めが良いです。
白、黒、灰、透明の4色があります。
SKゴムライクレジン
プラスチック消しゴムよりやわらかいレジンです。
チューイングキャンディーのような柔らかさです。
ゴムライクレジンよりコシがあります。
引っ張るなど変形させた後ゆっくりと元の形に戻ります。
水中で二次硬化する事でベタつきが抑えられます。
サポートの直径は2-3mmと太めが良いです。
白、黒、灰、透明の4色があります。
SK高弾性ラバーレジン
フレキシブルレジンより硬く、
ゴムライクレジンより弾力の強いレジンです。
タイヤや履帯などゴム質なものを作成したい方にオススメのレジンです。
引っ張るなど変形させた後、元の形に戻るのがとても早いです。
水中で二次硬化する事でベタつきが抑えられます。
サポートの直径は2-3mmと太めが良いです。
SK高透明度レジン
水洗いレジンなど他のレジンの透明色に比べて、
透明度の高いレジンです。
SKレジンの中で最も透明度の高いレジン。
高透明度の為、造形が太りやすい。
印刷設定、サポートの立て方が他のレジンに比べて難しいです。
SKキャスタブルレジン
鋳造の原型に使用できるレジンです。
精密鋳造を行う際の原型として使用できるレジンです。
残滓が少なく綺麗に鋳造できると好評です。
プラチナ用埋没材との相性が良くないため、
プラチナ鋳造には向きません。
2.水洗いレジン
水洗いレジンとは、光造形3Dプリンタで使われる特殊なタイプのレジン(樹脂)で、プリント終了後の洗浄に水を使えるという特徴があります。
従来の光造形3Dプリンターでは、プリント終了後のモデルは未硬化のレジンが付着した状態になっています。これを取り除くために、しばしばイソプロピルアルコール(IPA)などの有機溶剤が用いられます。しかし、これらの溶剤は揮発性が高く、使用時の換気や保管、廃棄に注意が必要です。また、長時間の露出は肌に刺激を与える可能性もあります。
一方、水洗いレジンは名前の通り水で洗浄が可能です。未硬化のレジンを水で洗い流すことができ、有機溶剤を使う以上に手軽で安全です。さらに環境負荷も低く、取り扱いが容易という利点があります。
ただし、水洗いレジンを使用する場合でも、未硬化のレジンは肌に刺激を与える可能性があるため、適切な保護手段(手袋など)を用いることが推奨されます。また、洗浄後の水は適切に処理する必要があります。(SK本舗の水洗いレジンは下水に適量の水分と共に流すことが可能です)
SK水洗いレジン
水洗いが出来るレジンで、べたつきもなく、ある程度硬めの仕上がりです。
SK本舗のベストセラー商品です。2K、4K、8K機で本領を発揮します。
水洗い出来るので非常に作業が楽です。
試作用途での使用を推奨していますが、ひび割れなども起きづらく扱いやすいです。
エッジがしっかり出力されます。
硬化速度が早いため出力ミスが起きづらいです。
約80℃から変形し始めます。
SK高靭性水洗いレジン
水洗いが出来るレジンで、べたつきもなく、ある程度硬めの仕上がりです。
SK本舗のベストセラー商品です。
水洗い出来るので非常に作業が楽です。
試作用途での使用を推奨していますが、ひび割れなども起きづらく扱いやすいです。
エッジがしっかり出力されます。
硬化速度が早いため出力ミスが起きづらいです。
約80℃から変形し始めます。
SK10K水洗いレジン
より上を目指す全てのエンドユーザー様へ
SK10K水洗いレジンは、現在販売中のSK水洗いレジン【8K対応】の精度を更に超えた高精細な出力が可能なレジンです。
匂いも更に抑えられ、レジン太りや反りも大幅に改善しています。
まとめ
レジンの選び方に関して、スタンダードレジンと水洗いレジンは、いずれも光造形3Dプリンタで使用される光硬化型の樹脂です。しかし、その違いは主にレジンの洗浄方法と安全性に関連しています。ご家庭で使われる場合や、初心者の方、そしてプロトタイプ(試作)で使用される場合は水洗いレジンがおススメです。
最終製品など、長期保管を目的とした出力品製作をされる場合はスタンダードレジンのほうが安心感はあります。
ただ、昨今の水洗いレジンはますます改良が進んでいるため、経年劣化などに強くなっており、大きな違いはなくなりつつあります。
但し、水洗いレジンは湿度には弱いため、保管状況は慎重に検討する必要があります。
また、レジン全般にいえますが、水に弱いため出力品は水に触れないようにご注意ください。