最終更新日:

フルカラー3Dプリンター比較 2026|価格・方式・用途別おすすめ(CJ270・HeyGears G1X・xTool O1 Omni・業務用機)

掲載情報の確認:2026年10月11日 / 編集:SK本舗

フルカラー3Dプリンターは、塗装をせずに色付きの立体を出力できる機械です。この記事でフルカラー3Dプリンターと呼ぶのは、複数の色材で立体そのものを造形する機械(樹脂を噴くFlashforge CJ270・Mimaki 3DUJ・Stratasys J、粉末を固める3D Systems CJPなど)を指します。フィギュアや建築模型、教材、製品見本のように「色まで含めて見せたい」ものに使われます。

ただし「フルカラー」と名の付く機械は用途と機能で4つの区分に分かれ、作れるものも価格帯も違います。SK本舗で取扱予定のFlashforge CJ270・HeyGears G1X・xTool O1 Omniと、多色FDM、業務用のフルカラー機を同じ項目で並べると、用途から選ぶ順番が見えてきます。

色付きの立体をつくる4つの系統。多色FDM、UVプリンターの立体テクスチャ、3DとUVのハイブリッド、フルカラー3Dプリンター

用途別のおすすめ候補(2026年10月)

立体そのものを作るのか、素材の表面に印刷するのか。ここを決めると候補は半分に減ります。

色付きの立体そのものを作りたい:卓上ならFlashforge CJ270(取扱予定・国内予約延期中)。より大きな造形や保守込みの導入はStratasys J55 Prime(印刷可能高さ187mm)、Mimaki 3DUJ-553(508×508×305mm)などの業務用機。
部位ごとの塗り分けで足りる:Bambu LabのAMS対応機。いま国内で買えて、フィラメントも手に入りやすい。
グッズや看板の表面に色と凹凸を付けたい:xTool O1 Omni(近日取扱)、HeyGears G1X UV Edition。立体は数mmのテクスチャまで。

SK本舗で取扱予定の3機種

写真はFlashforge・HeyGears・xToolの公式画像(各社公表)。

フルカラー3Dプリンターの価格帯(2026年10月時点)

「いくらから買えるか」は系統で決まります。国内価格が未定の機種は、海外公式の公表値を参考に載せています。

区分 価格の目安 代表機種 国内の状況
多色FDM(塗り分け) 税込¥138,000〜(P2S Combo) Bambu Lab P2S Combo、H2C AMS 2 Pro Combo(税込¥399,900) SK本舗で販売中
卓上フルカラー3D 海外公式の通常価格 $4,499〜$5,499(予約・Kickstarter支援価格は$3,599〜$3,999・いずれも未出荷または予約段階。円換算は為替次第) Flashforge CJ270、HeyGears G1X 3D Edition 取扱予定・国内価格未定
卓上UVプリンター(立体テクスチャ) 税込¥379,800(eufyMake E1ベーシックセット)。O1 Omniは商品ページ参照 xTool O1 Omni、eufyMake E1 O1 Omniは近日取扱、E1はアンカー・ジャパン販売中
業務用フルカラー3D 税込¥4,642,000(Mimaki 3DUJ-2207 公式サイト掲載の標準価格・2026年10月出荷分から改定告知あり)〜。Stratasysは要見積、3D Systemsは販売状況・価格とも要確認 Mimaki 3DUJ-2207/553、Stratasys J55 Prime、3D Systems CJP 660Pro 各メーカー・代理店
系統と価格帯、立体の高さの位置づけ。表面印刷、卓上の立体造形、業務用の立体造形の3列と価格帯の4行に各機種を配置

色付きの立体をつくる4つの系統

同じ「色付き」でも、色の付き方と、立体をどこまで作るかで分かれます。用途と機能から4つに整理すると次のとおりです。

多色FDM

数色のフィラメントを自動で切り替え、部位ごとに塗り分けます。インクのように混色はしないため、連続的な階調や写真のような表現とは方法が異なります。掲載機種の中では本体価格が低く、国内で買いやすい系統です。

UVプリンターの立体テクスチャ

アクリルや木材、革などの既存の素材の表面にUVインクを重ね、数mmの凹凸を付けます。土台になる素材が必要で、対応機種では別売のロータリーで円筒形の素材にも印刷できます。グッズや看板の製作に向きます。

3DとUVのハイブリッド

UV印刷と、インクを積層するフルカラー3D造形を1台でこなす新しい系統です。HeyGears G1Xがこの形で、構成(Edition)により使える機能が変わります。

フルカラー3Dプリンター(この記事の主題)

造形プレートの上に色付きの材料を層ごとに置いて、立体そのものを作ります。側面まで色が付くため、色付けのための塗装を省けます。樹脂を噴いて固める方式(卓上のCJ270、業務用のMimaki・Stratasys)と、粉末を色付きの接着剤で固める方式(3D Systems CJP)があります。

UVプリンターの立体テクスチャ(素材の上に数mm)と、フルカラー3Dプリンター(土台から積層して数cm以上)の断面の違い

インクジェット方式(マテリアルジェッティング)で色が付く仕組み

卓上フルカラー機のCJ270や業務用のStratasys J、Mimaki 3DUJは、インクジェットヘッドから樹脂を噴いて紫外線で固める方式です。家庭用プリンターの印刷を、1層ずつ積み重ねていくイメージに近いものです。呼び方はメーカーで異なり、FlashforgeはMJP、StratasysはPolyJet、MimakiはUV硬化インクジェットと呼びます。

マテリアルジェッティングの流れ。色付きデータの用意、スライス、インクとサポートの噴射、UV硬化と平坦化、水でサポート除去

色はCMYKと白、クリアの混色で作ります。造形物を支えるサポート材の除去はメーカー指定の方法で行い、CJ270とMimakiは水溶性サポートを水に浸けて除去、StratasysはSUP710をウォータージェットで剥がします(水溶性のWSS150もあります)。CJ270の公称では積層ピッチが7μmで、高さのある造形ほど時間がかかります。造形後はサポートを除去し、必要に応じて表面を仕上げます。

多色FDMとの最大の違いは「混色できるか」です。掲載のAMS対応機はフィラメントの色をそのまま置くため塗り分けまで、掲載のインクジェット式フルカラー機はインクを混ぜるため写真や肌の色のような階調まで出せます。

どう選ぶ?用途を決める3つの質問

スペック表を先に見ると迷います。作りたいものを決めてから機種を見ると、候補は自然に絞れます。

用途から選ぶ3つの質問。立体そのものか表面印刷か、塗り分けで足りるかグラデーションまで必要か、卓上か業務用か

比較するときに揃える5つの項目

造形・印刷の範囲:作りたい物の最大寸法。3D機は造形範囲、UV機はベッドの広さと対象物の高さ。
必要な色表現:塗り分けで足りるか、グラデーションや写真、透明表現まで必要か。
データの形式:手元がSTLだけか、色付きのOBJや3MF、または画像データか。
消耗品と保守:インク・樹脂・サポート材の単価と入手性、ヘッドの寿命と保証。
設置と電源:本体の重さ、換気、水を使う後処理、24時間通電が必要な機種かどうか。

個人・家庭用で探している場合

2026年10月時点で、国内で通常販売中の卓上(デスクトップ)フルカラー3Dプリンターはありません。写真のような混色まで出せる卓上機はCJ270とG1X 3D Editionが入口で、海外公式の通常価格は$4,499〜$5,499(予約・支援価格は$3,599〜$3,999)です。部位ごとの塗り分けで足りるなら、Bambu LabのAMS対応機(P2S Combo 税込¥138,000など)が国内ですぐ購入できます。

主要機種の比較表

価格は各社公式の公表値(海外価格は税・送料別)で、国内価格未定の機種は海外表示です。機種名を押すと紹介へ移動します。

各機種が作れる立体の高さの比較。表面テクスチャは5〜7mm、卓上のフルカラー3Dは76〜150mm、業務用と多色FDMは190〜325mm
機種 国内の状況 公表価格 系統・方式 造形・印刷範囲 色の表現 立体の高さ
立体そのものを作る機種(フルカラー3D・多色FDM)
Flashforge CJ270 取扱予定
国内予約・発売延期中
$4,499(米国公式)
予約期間(2026年9月9日〜10月15日)は$3,999
フルカラー3D(MJP) 180×120×100mm CMYK+白+クリア
1,000万色以上
100mm(造形範囲の高さ)
HeyGears G1X(UV Edition/3D Edition) 取扱準備中(未出荷) Kickstarter支援価格
UV Edition $3,299/3D Edition $3,599
(MSRP $4,999/$5,499)
3D&UVハイブリッド
(3D Editionでフルカラー3D)
3D: 420×330×130mm(オープンベッド)/130×330×150mm(密閉ベッド)
UV印刷: 420×330mm
8chインク
1,000万色以上(公称)
3D造形 最大150mm(密閉ベッド時・オープンは130mm)
UVテクスチャ 推奨5mm(最大10mm)
Bambu Lab AMS対応機(P2S Combo・H2Cなど) 販売中(SK本舗) 税込¥138,000(P2S Combo)
税込¥399,900(H2C AMS 2 Pro Combo)
多色FDM(AMS) 256×256×256mm(P2S)
330×320×325mm(H2C)
塗り分け
標準4色(増設でP2S最大20色・H2C最大24スロット)
256〜325mm(造形高さ)
Mimaki 3DUJ-2207 販売中(メーカー直販) 税込¥4,642,000
(公式サイト掲載の標準価格・2026年10月出荷分から改定告知あり)
フルカラー3D
(UVインクジェット)
203×203×76mm 1,000万色以上 76mm(造形範囲の高さ)
Stratasys J55 Prime 国内代理店あり(要見積) 未公表(要見積) フルカラー3D(PolyJet) 円形1,174cm²
印刷可能高さ187mm
約64万通り
PANTONE認証
187mm(公称190mm)
3D Systems ProJet CJP 660Pro 販売状況は要確認 未公表(販売状況とあわせて要確認) フルカラー3D
(バインダージェット)
254×381×203mm CMYK 203mm
素材の表面に印刷する機種(参考:UVプリンター・立体テクスチャ)
xTool O1 Omni Printer 近日取扱開始予定 商品ページ参照
(国内クラファンは2026年10月17日まで)
UVプリンター
(立体テクスチャ)
330×122mm/330×420mm
対象物の高さ150mmまで
CMYK+白+クリア
構成で蛍光色
最大7mm(表面テクスチャ)
eufyMake UV Printer E1 販売中(アンカー・ジャパン) 税込¥379,800
(ベーシックセット・国内公式)
UVプリンター
(立体テクスチャ)
330×420mm CMYK+白+グロス 最大5mm(表面テクスチャ)

2026年10月11日に各社公式サイトを確認。価格は通常価格・予約価格・クラウドファンディング支援価格・標準価格が混在し、為替や時期で変わります。公称色数は各社の定義が異なり、色の品質を直接比べる数値ではありません。取扱予定機種の国内価格・納期は各商品ページと公式LINEでご案内します。

比較表の機種で迷ったら、用途から一緒に絞れます。作りたい物の大きさと必要な色表現、手元のデータ形式をお知らせください。

SK本舗に相談する

各機種の特徴と導入前の確認点

01

Flashforge CJ270

卓上で「色付きの立体そのもの」を作る、取扱予定のフルカラー機

Flashforge CJ270の海外公式サイト画面。本体と予約価格の表示
出典:Flashforge 海外公式サイト(米国向け)(2026年10月11日撮影)

Flashforgeが「世界初のデスクトップ・フルカラー3Dプリンター」とうたう、MJP(Multi Jet Printing=マテリアルジェッティングの一種)方式の機種です。CMYKと白、クリアの樹脂と水溶性サポート材を7基のヘッドで噴き、1,000万色以上の混色で立体を造形します(メーカー公表値)。

造形範囲は180×120×100mm、積層ピッチは7μm(公式仕様表)。本体は697×410×405mmで33.5kg、騒音は55dB以下と、オフィスに置く前提の設計です。ヘッドは1基ずつ交換でき、公称寿命は最大2,000時間。保証は海外公式でヘッド3か月・本体12か月(国内の保証条件は販売再開時にご案内)。データはOBJや3MF、GLB、FBX、STEPなど12形式を読み込め、フルカラーにはOBJとGLBを公式が推奨しています。

専用レジンは7種(CMYK・白・クリア・水溶性サポート)で、海外公式は1kgパック$69.90、10kgパック$499。他社材料は非対応です。海外では2026年9月9日に予約が始まり、本体は通常$4,499(9月9日〜10月15日の予約期間は$3,999)。国内はSK本舗が販売パートナーとして取扱予定ですが、国内の予約・発売は2026年8月28日に延期とご案内し、再開時期は未定です。仕様と活用シーンの詳細はCJ270の解説記事にまとめています。

方式
MJP(Multi Jet Printing・インクジェット噴射+UV硬化)。ヘッド7基・個別交換
造形範囲
180×120×100mm、積層ピッチ7μm(公式仕様表)
色・材料
CMYK+白+クリア、1,000万色以上(公表)。水溶性サポート。海外公式レジン$69.90/kg
国内
取扱予定・国内予約延期中(商品ページで最新状況を見る・国内価格未定)

向いている人フィギュアや建築模型、教材を塗装なしで仕上げたい。卓上サイズとオフィス設置を優先したい。

向かないかもしれない人高さ100mmを超える造形が多い。すぐに導入したい(販売再開の時期が未定のため)。

CJ270の販売再開をLINEで受け取るSK本舗に相談する

仕様の出典:Flashforge公式(米国向け)CJ270紹介ページ

02

HeyGears G1X(UV Edition/3D Edition)

UV印刷機。3D Editionはフルカラー3D造形に対応(取扱準備中)

HeyGears公式ストアのG1X UV Editionページ画面
出典:HeyGears 公式ストア(G1X UV Edition)(2026年10月11日撮影)

HeyGearsが「世界初のデスクトップ・フルカラー3D&UVプリンター」としてKickstarterで公開した機種です(メーカー表現)。Epson i3200-U1HDヘッド(3,200ノズル・8チャンネル・液滴3.9pLはメーカー公表値)でUV印刷を行い、1,000万色以上の表現をうたいます。Kickstarterは約1,760万ドル・約4,000人の支援で成立し、2026年10月時点ではまだ出荷前です。

構成は2つあります。UV Edition(Starter Pack)は420×330mmのUV印刷に加えて、表面に推奨5mm(最大10mm)の立体テクスチャを盛る構成で、位置づけはxTool O1 Omniに近いものです。3D Edition(Full-3D Pack)はResin Stationと8チャンネルの3D用レジン(CMYK・白×2・透明・水溶性サポート)を加え、積層10〜20μmで色付きの立体そのものを造形します。造形範囲はオープンベッドで420×330×130mm、密閉ベッドで130×330×150mmです。

Kickstarterの支援価格はUV Editionが$3,299、3D Editionが$3,599(MSRPはそれぞれ$4,999・$5,499)。公式ストアのUV Editionページは$2,799(通常$4,999)を表示していますが、購入ボタンはなくKickstarterへの誘導のみで、表示は時期により変わります。UV Editionを3D造形に拡張するアドオン「3D Expansion Kit」($649・レジン供給ユニット「Fluid Station」を含む)がKickstarterで案内されていますが、公式ストアの「Resin Station」との対応関係や必要な材料・総費用は要確認です。

日本は支援対象地域で、関税はメーカー負担と案内されています。国内はSK本舗が取扱に向けて準備中で、価格・時期は未定です。本記事で確認できた独立評価は試作機のもので、量産機の実測は確認できていません。

方式
UVインクジェット印刷。3D Editionはインク積層のフルカラー3D造形(マテリアルジェッティング)
造形・印刷範囲
UV印刷420×330mm。3D造形は420×330×130mm(オープン)/130×330×150mm(密閉)
色
8チャンネル、1,000万色以上(公表)。3Dは水溶性サポート、積層10〜20μm
国内
取扱準備中・未出荷(国内価格未定)。商品ページは準備中

向いている人グッズのUV印刷を主力にしつつ、フルカラー3Dも1台で試したい。構成を後から足して段階的に始めたい(拡張キットの条件は要確認)。

向かないかもしれない人量産機の実測が出るまで待てない。UV Editionだけでフィギュアのような立体を作りたい(3D Editionが必要です)。

G1Xの取扱開始をLINEで受け取るSK本舗に相談する

仕様の出典:HeyGears公式ストア G1Xページ

03

xTool O1 Omni Printer

UV・UV DTF・DTG・DTFの4方式。立体は最大7mmのテクスチャ

GREEN FUNDINGのxTool O1 Omni Printerプロジェクトページ画面
出典:GREEN FUNDING(Makeblock Japan公式プロジェクト)(2026年10月11日撮影)

xToolが米国公式サイトで「The World's First 4-in-1 Omni Printer(世界初の4-in-1オムニプリンター)」と紹介するUVプリンターです。硬質素材へのUV印刷、転写用のUV DTF、Tシャツへの直接印刷(DTG)とフィルム転写(DTF)を、モデル構成に応じて1台でこなします。

立体表現は「最大7mmの3Dテクスチャ(エンボス)」で、レンチキュラーや箔押し風の効果もGREEN FUNDINGの公式ページが案内しています。フィギュア全体をゼロから造形する機械ではなく、素材の表面に凹凸を付けるUVプリンターである点が、CJ270との最大の違いです。ヘッドはEpson F1080(モデルにより1〜2基)、解像度は最大720×1440dpi、印刷面は330×122mmと330×420mmの2枚のベッドで、対象物の高さは150mmまで載せられます。

ヘッド保護のSmartCycle 2.0は24時間の常時通電が前提で、公式FAQでは購入後のモデル構成の変更(UVモデルからUV+DTモデルへの変更など)はできないと案内されています。日本ではGREEN FUNDINGのクラウドファンディングが成立しており(支援総額3億4千万円超・2026年10月時点、受付は10月17日まで)、SK本舗では近日取扱開始予定。価格は商品ページと公式LINEでご案内します。

方式
UVインクジェット(構成によりDTG・DTF)
印刷範囲
330×122mm/330×420mm(2枚のベッド)。対象物の高さ150mmまで
色
CMYK+白+クリア。構成により蛍光色・柔軟白
国内
近日取扱開始予定(商品ページで最新状況を見る・国内価格未定)

向いている人スマホケース、看板、アパレルなど「物の表面」を売り物にしたい。素材を変えながら小ロットで作りたい。

向かないかもしれない人フィギュアや模型のような立体そのものを色付きで作りたい(この機種では作れません)。

O1 Omniの取扱開始をLINEで受け取るSK本舗に相談する

仕様の出典:GREEN FUNDING 公式プロジェクトページ(Makeblock Japan)

04

Bambu Lab AMS対応機(P2S Combo・H2Cなど)

部位ごとの塗り分けなら、いま国内で買える現実的な選択

Bambu Lab日本公式ストアのAMS 2 Pro商品ページ画面
出典:Bambu Lab 日本公式ストア(AMS 2 Pro)(2026年10月11日撮影)

AMS(自動素材供給システム)は、4本のフィラメントを自動で切り替えて多色造形する装置です。インクのように混色はせず、装填したフィラメントの色を部位ごとに置き換えます。インクの混色による連続的な階調とは表現方法が異なりますが、キャラクターの塗り分けや文字入れには十分で、掲載機種の中では本体価格が低い系統です。

密閉型のP2S Comboは造形範囲256×256×256mmでAMS 2 Proが1台付属し、増設すると最大20色まで扱えます(メーカー公表)。デュアルノズルのH2Cはホットエンドを自動で交換し、メーカーは「7色一体造形」とうたいます(Combo同梱構成に加えてAMSやホットエンドの追加が前提)。国内公式価格はAMS 2 Pro単体が税込¥55,800、P2S Comboが税込¥138,000、H2C AMS 2 Pro Comboが税込¥399,900で、SK本舗でも同額で販売しています。

方式
多色FDM(フィラメント自動切替・混色なし)
造形範囲
P2S 256×256×256mm、H2C 330×320×325mm(2ノズル合計)
色
付属のAMS 2 Pro 1台で4色。増設時はP2Sで最大20色、H2Cで最大24スロット(追加のAMSと接続部材が別途必要・公表)
国内
販売中。P2S Combo 税込¥138,000、H2C AMS 2 Pro Combo 税込¥399,900

向いている人いますぐ始めたい。部位ごとに色分けしたフィギュア・教材・サイン文字を繰り返し作りたい。

向かないかもしれない人肌や写真のような細かな階調を、フィラメントの切り替えだけで再現したい(この方式では難しく、インクを混色する機種が候補になります)。

P2S Comboを見る(税込¥138,000)H2C AMS 2 Pro Comboを見る

AMS 2 Pro単体(税込¥55,800)もSK本舗で販売中。仕様の出典:Bambu Lab 日本公式ストア

05

eufyMake UV Printer E1

国内で買える個人向けUVプリンター。立体は最大5mm

アンカー・ジャパン公式 eufyMake特設ページの画面。EufyMake UV Printer E1と作例
出典:アンカー・ジャパン公式 eufyMake特設ページ(2026年10月11日撮影)

Ankerが3Dテクスチャ対応のパーソナルUVプリンターとして出した卓上機で、日本ではアンカー・ジャパンの公式ストアで販売中です。印刷範囲は330×420mm、CMYKと白、グロスの6色で、画像をAIで深度に変換して最大5mmの凹凸を盛ります(メーカー公表)。

位置づけはxTool O1 Omniと同じ「表面印刷+立体テクスチャ」で、立体そのものは作れません。本体は約20kgと軽く、国内価格はベーシックセットが税込¥379,800(本体のみ¥329,900)。インクは専用品のみ(公式)で、Tシャツへの直接印刷(DTG)は公式の対応方式に含まれず、布はフレキシブルホワイトインクでのUV印刷で対応します。

方式
UVインクジェット(卓上フラットベッド)
印刷範囲
330×420mm、最大1,440dpi
色
CMYK+白+グロス(6色)。立体テクスチャ最大5mm
国内
販売中(アンカー・ジャパン公式、ベーシックセット税込¥379,800)

向いている人個人や小さな工房で、グッズ印刷をすぐ始めたい。設置スペースと重量を抑えたい。

向かないかもしれない人Tシャツなど布へのDTG・DTF印刷や、7mm級の厚い立体テクスチャが必要(O1 OmniのDT+UV構成が候補)。

仕様の出典:アンカー・ジャパン公式オンラインストア

06

Mimaki 3DUJ-2207

国内メーカーの小型フルカラー3Dプリンター。業務用の入口

ミマキエンジニアリング公式サイトの3DUJ-2207製品ページ画面
出典:ミマキエンジニアリング 公式サイト(2026年10月11日撮影)

ミマキエンジニアリングのUV硬化インクジェット方式フルカラー3Dプリンターで、1,000万色以上の表現をうたいます。CJ270と同じ系統の造形原理ですが、国内メーカーの直販(全国の営業所)で導入でき、インクなどの消耗品は公式サイトで価格を公開しています。保守契約の内容は問い合わせになります。

造形範囲は203×203×76mm、積層ピッチ28μm、解像度1,200dpiで、サポート材は水に浸けて除去します。本体は1,355×1,290×856mm・140kgの据置型で、メーカーは分解せずにエレベーターで搬入できるサイズと案内しています(搬入可否は開口や積載荷重によります)。標準価格は税別¥4,220,000(税込¥4,642,000)で、上位機の3DUJ-553(508×508×305mm)は税別¥20,791,000です(2026年10月時点の公式サイト掲載値。2026年10月出荷分から価格改定の告知があり、改定後の価格は営業窓口への確認が必要)。

方式
UV硬化インクジェット(マテリアルジェッティング)
造形範囲
203×203×76mm、積層28μm、1,200dpi
色
1,000万色以上(公表)。水溶性サポート材
国内
販売中(メーカー直販)。公式サイト掲載の標準価格 税込¥4,642,000(2026年10月出荷分から改定告知あり・改定後価格は要問合せ)

向いている人国内メーカーの直販と材料供給を重視する法人・教育機関。フルカラー試作を社内で回したい。

向かないかもしれない人予算を100万円未満で考えている。個人利用。

仕様の出典:ミマキエンジニアリング公式 3DUJ-2207

07

Stratasys J55 Prime

オフィス設置を前提にしたPolyJetのフルカラー機

ストラタシス・ジャパン公式サイトのJ55 Prime製品ページ画面
出典:ストラタシス・ジャパン 公式サイト(2026年10月11日撮影)

PolyJet方式の業務用フルカラー機で、回転する円形トレイ(面積1,174cm²)に印刷可能高さ187mm(公称190mm)まで造形します。約64万通りの色の組み合わせとPANTONE認証、最小18μmの積層を公式がうたい、透明材や軟質材との同時造形もできます。

騒音は公式の特長欄で53dB以下とされ、オフィス設置を想定した設計です。価格は公表されておらず見積もり制で、国内はストラタシス・ジャパンと正規代理店が窓口です。同シリーズのJ35 Proはグレースケール機で、フルカラーには対応しません。

方式
PolyJet(マテリアルジェッティング)
造形範囲
円形トレイ1,174cm²、印刷可能高さ187mm(公称190mm)
色
約64万通り・PANTONE認証(公表)。水溶性サポート材あり
国内
ストラタシス・ジャパンと正規代理店(価格は要見積)

向いている人製品デザインの最終見本に近い質感や、透明・軟質との組み合わせを1回で造形したい。保守契約込みで導入したい。

向かないかもしれない人予算を数十万円台で考えている。高さ1.5m・228kgの本体を置く場所がない。

仕様の出典:ストラタシス・ジャパン公式 J55 Prime

08

3D Systems ProJet CJP 660Pro

粉末にカラーバインダーを噴く、もう一つのフルカラー方式

3D Systems日本語公式サイトのProJet CJP 660Pro製品ページ画面
出典:3D Systems 日本語公式サイト(2026年10月11日撮影)

ColorJet Printing(バインダージェット)は、粉末材料に色付きの接着剤を噴いて固める方式です。254×381×203mmと造形範囲が広く、造形を支える専用のサポート構造は不要ですが、造形後に余分な粉末の除去と含浸処理が必要です。

解像度は600×540dpi、層厚0.1mmで、含浸後も粉末造形の質感が残ります。価格は未公表で、2026年10月時点ではメーカー日本語サイトの現行プリンター一覧に掲載がないため、新品の受注・材料供給・保守条件は国内窓口への確認が必要です。

方式
バインダージェット(CJP)
造形範囲
254×381×203mm、層厚0.1mm
色
CMYK 4チャンネル。専用サポート構造は不要、粉末除去と含浸が必要
国内
販売状況・価格は要確認(2026年10月、公式一覧に非掲載)

向いている人大きめの建築模型や地形模型を一度に造形したい。専用サポートの除去作業を避けたい。

向かないかもしれない人滑らかな表面や透明表現が必要。

仕様の出典:3D Systems 日本語公式 ProJet CJP 660Pro

フルカラー造形に必要なデータ形式(STL・OBJ・3MF・画像)

同じ「色付き」でも、渡すファイルが違います。手元のデータから逆算すると、始めやすい方式が分かります。

方式ごとに用意するデータ。STLは形だけ、OBJやMTLと画像、3MFは色付き、UV印刷は画像データ

色付きの3Dデータを自作する場合は、BlenderやZBrushでテクスチャを塗って書き出します。配布データを使うなら3D Data Japanで用途から探せます。配布形式がSTLのものは形だけなので、フルカラー機で使うときは色を別に用意します。対応形式と色情報の読み込み方は機種のソフトで異なり、CJ270はOBJとGLB、G1XはOBJを公式が推奨しています。データの準備と確認の手順は「フルカラー造形のデータ準備と見本の見方」にまとめています。

導入前に見ておきたい運用の4点

本体価格だけで決めると、導入後に困りやすい項目です。見積もりの前に確認しておくと、比較がしやすくなります。

導入前に確認する運用の4点。インクと消耗品、ヘッドの保守、後処理と換気、設置と電源

消耗品はメーカー専用品が主流で、インクジェット機はヘッドも消耗品です。後処理は樹脂噴射機なら水などでのサポート除去、粉末方式なら粉末除去と含浸、UV機ならインクの臭気対策が要ります。本体重量は卓上機で20〜45kg、業務用機は140kg超と機種で大きく違い、xTool O1 Omniのようにヘッド保護のため24時間通電を前提にする機種もあります。

用途と設置場所から、一緒に候補を絞れます。作りたい物の大きさ、必要な色表現(塗り分け・グラデーション・透明)、手元のデータ形式をお知らせください。取扱予定機種の最新状況もあわせてご案内します。

SK本舗に相談する

よくある質問

価格を知りたい:系統別の目安は価格帯、機種別は比較表へ
いつ買えるか知りたい:取扱予定3機種の最新状況は公式LINEで配信
自分の用途に合うか知りたい:大きさ・色表現・データを添えてSK本舗に相談する
フルカラー3Dプリンターと「多色(マルチカラー)3Dプリンター」は何が違いますか?

多色FDM(Bambu Lab AMSなど)はフィラメントを切り替えて部位ごとに塗り分ける方式で、インクのように混色はしません。フルカラー3Dプリンター(CJ270・Mimaki・Stratasysなど)は複数の色材を混ぜて写真やグラデーションを表現します。使う色材や白・透明材の有無、発色の仕組みは機種で異なります。検索結果ではAMS対応機が「フルカラー」として並ぶことがありますが、作れる表現は別物です。

フルカラー3Dプリンターの価格はいくらですか?

卓上のフルカラー3D機は、海外公式の通常価格で$4,499〜$5,499(Flashforge CJ270は通常$4,499で2026年9月9日〜10月15日の予約期間は$3,999。HeyGears G1X 3D EditionはMSRP $5,499でKickstarter支援価格$3,599・未出荷)。国内価格はいずれも未定です。塗り分けで足りる多色FDMはBambu Lab P2S Comboが税込¥138,000。業務用はMimaki 3DUJ-2207が公式サイト掲載の標準価格で税込¥4,642,000(2026年10月出荷分から改定告知あり・改定後価格は要問合せ)、Stratasysは見積もり制、3D Systems CJP 660Proは販売状況・価格とも要確認です。取扱予定機種の国内価格は販売開始時に商品ページと公式LINEでご案内します。

家庭用のフルカラー3Dプリンターはありますか?

2026年10月時点で、国内で通常販売中の卓上(デスクトップ)フルカラー3Dプリンターはありません。写真のような混色まで出せる卓上機はCJ270とG1X 3D Editionが入口で、海外公式の通常価格は$4,499〜$5,499(予約・支援価格は$3,599〜$3,999、円換算は為替次第)。部位ごとの塗り分けで足りるなら、Bambu LabのAMS対応機(P2S Combo 税込¥138,000など)が国内ですぐ購入できます。

フルカラー3Dプリンターの消耗品はいくらですか?

メーカー公表の消耗品価格は次のとおりです(2026年10月11日時点)。CJ270は専用レジンが1kgパック$69.90、10kgパック$499(海外公式・国内価格未公表)。HeyGears G1Xは3D用レジンが1,000mL換算$23〜35、UVインクが300mL換算$23〜35(Kickstarter支援価格。単品は$35、他は3〜4本セット)、交換ヘッド1基$1,299。業務用機のインク単価は見積もり制です。造形物1個あたりの費用は、材料使用量とメンテナンス時の消費量が公表されていないため、この記事では算出していません。

フィギュア1体を作るのに、どのくらい時間がかかりますか?

CJ270の公式FAQでは、高さ10cm未満で10時間未満、約10cmで15時間以上が目安です。HeyGears G1Xの3D Editionは、高さ5cmの細身のフィギュアで4〜5時間に加え、サポートの溶解に3〜8時間とKickstarterのFAQに記載があります。条件の異なるメーカー公表例で、速度の直接比較には使えません。量産機の実測値は、この記事では確認していません。

プリントヘッドの寿命と、しばらく使わない時の扱いは?

インクジェット方式はヘッドが消耗品です。CJ270はヘッド7基が個別交換式で、公称寿命は最大2,000時間、ヘッド保証は3か月。1週間以上止める前にはサポートへ連絡するよう公式ブログが案内しています。HeyGears G1Xは公式でヘッド寿命12〜24か月、交換ヘッドは1基$1,299(Kickstarterアドオン価格)。xTool O1 Omniは目詰まり防止の自動メンテナンスのため24時間通電が前提で、電源スイッチがありません。交換時期は使い方と保守条件で変わります。

xTool O1 Omniは3Dプリンターですか?フィギュアは作れますか?

積層造形で立体そのものを作る3Dプリンターではありません。日本公式サイトの一部では「マルチマテリアル3Dプリンター」と表記されていますが、立体表現は素材の表面に盛る最大7mmの凹凸(3Dテクスチャ)で、フィギュア全体をゼロから造形する用途には対応しません。色付きの立体が目的なら、CJ270やHeyGears G1Xの3D Editionが候補です。

Flashforge CJ270はいつ買えますか?

SK本舗では国内の予約・発売を2026年8月28日のお知らせのとおり延期しており、再開時期は未定です。海外公式は初回100台を2026年10月15日に出荷し、以降は注文順の予定です。再開や国内価格の案内は商品ページと公式LINEでお知らせします。

HeyGears G1Xは日本で買えますか?

Kickstarterの支援では日本が対象地域で、送料$100・関税はメーカー負担と案内されています(キャンペーン終了後の後期支援は出荷目安2027年3月。受付状況は確認時点で変わります)。公式ストアの通常販売で日本へ発送できるかは未確認です。国内の正規販売はSK本舗が準備中で、価格・時期が決まり次第、商品ページと公式LINEでお知らせします。

STLデータでフルカラー造形できますか?

STLは形の情報だけで色を持ちません。フルカラー機にはOBJ(MTLとテクスチャ画像つき)や3MFなど色付きの形式で渡します。対応形式と色情報の読み込み方は機種のソフトで異なり、CJ270はOBJとGLB、G1XはOBJを公式が推奨しています。配布データがSTLの場合は、モデリングソフトで色やテクスチャを付けてから書き出します。

フルカラー3Dプリンターの造形物に塗装は必要ですか?

色付けのための塗装は省けます。ただし、樹脂噴射の機種はサポートの除去、粉末方式は粉末除去と含浸など、方式ごとの後処理は必要です。用途によっては表面の保護や仕上げを加えます。UVプリンターの立体テクスチャは印刷と同時に硬化するので、塗装工程はありません。

取扱開始の案内を受け取る

Flashforge CJ270、HeyGears G1X、xTool O1 Omniは、国内の販売時期と価格が決まり次第、商品ページと公式LINEでお知らせします。先に用途を相談しておくと、販売開始後の判断が早くなります。

公式LINEで案内を受け取る
掲載情報の出典・確認日

各社公式サイトの公開内容を2026年10月11日に確認しました。実機を並べて造形して比較した記事ではありません。スクリーンショットの撮影日は各画像に記載しています。価格は各社の公表値で、国内価格・納期・仕様は販売開始時の案内が優先します。