MATERIAL GUIDE / レジンとフィラメント

つくりたいものに、
合う材料を選ぼう。

飾る模型、毎日使う小物、しなやかに曲がるパーツ。
材料名を覚える前に、「何に使うか」と「使える条件」を整理しましょう。光造形レジンとFDMフィラメントの候補を、ここから比べられます。

01 / START HERE

最初に、使うプリンターを確認。

レジンとフィラメントは、使う造形方式が異なります。すでにプリンターをお持ちなら、機種の対応材料から選びましょう。本体選びの途中なら、必要な仕上がりと作業場所も一緒に考えます。

光造形 / レジン

液体の材料を、光で固める。

光造形(LCD/MSLA)の仕組み:ビルドプレートに吊り下がる造形物を、タンク底の光源で1層ずつ固める ビルドプレート(上下に動く) 造形物 下向きに吊り下がり レジンタンク(液体) LCD + UV光源
LCD/MSLA方式の一例。タンク底で1層を固め、ビルドプレートを動かしながら重ねます。

模型の細かな表情や、原型づくりを考えている方の選択肢です。造形後は、使用するレジンに合った洗浄・乾燥・二次硬化などの工程まで含めて準備します。

本体と材料の組合せで確認

造形方式、対応波長、使用できるレジン、推奨設定。

作業場所で確認

換気、保護具、洗浄・硬化の場所、材料と廃液の保管。

FDM / フィラメント

糸状の材料を、熱で溶かして重ねる。

FDM(熱溶解積層)の仕組み:スプールの樹脂をホットエンドで溶かし、ノズルから押し出してヒートベッドに上から積層する スプール 加熱 ヒートベッド 積層中
フィラメントを加熱し、ノズルから押し出して1層ずつ重ねます。

収納や小物、試作部品など、用途に応じた素材を選べます。使いたい材料に本体が対応しているか、ノズルや供給装置まで確認しましょう。

本体と材料の組合せで確認

フィラメント径、印刷温度、ノズル、プレート、供給装置の対応。

作業場所で確認

換気、設置スペース、乾燥・保管、造形物を取り外す作業。

02 / WHAT WILL YOU MAKE?

作るものと、使い方から選ぶ。

同じ「ケース」でも、机に置くのか、屋外で使うのか、曲げたいのかで候補は変わります。近い用途を見つけたら、右の確認事項と一緒に素材の説明へ進んでください。

用途から材料を考える早見表
作りたい・使いたいもの比較を始める候補決める前に確認
飾る模型・ミニチュア

標準レジン水洗いレジンPLA

必要な細部、積層の見え方、塗装・研磨、洗浄できる作業環境。

大きめの飾り・コスプレ小道具

PLAなど

造形サイズ、分割・接合、重さ、持ち運びや使用時の温度。

収納・ケース・治具

PLAPETGABSなど

置く場所、加わる力、必要な寸法、繰り返し使う条件。

屋外で使う部品

ASAなどの耐候用途の材料

日差し、雨、使用温度。材料名に加え、製品ごとの屋外用途の記載を確認。

曲げる・たわませる部品

TPU/柔軟レジン

必要な硬さ、戻り方、厚み、供給装置との組合せ。

透明なパーツ

透明レジン/クリア系フィラメント

光を通したいのか、中まで透けて見せたいのか。造形と仕上げの工程も検討。

鋳造するための原型

キャスタブルレジン

鋳造工程、焼成条件、設備や依頼先が指定する材料。

熱や荷重がかかる部品

耐熱レジンPA繊維強化系など

温度だけでなく荷重・時間・造形方向。要求条件と製品データを照合。

授業・ワークショップ

本体と運用条件に合う材料

参加者の作業範囲、管理担当、換気・保護具、準備と片付けの時間。

候補は出発点です。用途への適合は、材料の配合、設計、印刷条件、後処理で変わります。

03 / RESIN

レジンは、仕上がりと洗浄方法で選ぶ。

「水洗い」は洗浄方法、「タフ」「透明」は材料の特性を表す言葉です。別々の軸なので、たとえばタフ系でも水洗いタイプがあります。まず必要な特性を決めてから、扱える洗浄方法かを確認しましょう。

STANDARD

標準・通常レジン

模型や原型づくりなど、まず仕上がりを比較する際の候補です。

選ぶときの条件

色、表面の表現、必要な寸法、塗装・接着の工程を確認。

気をつけること

「通常」という名前だけで強度や長期耐久性は判断できません。指定の洗浄液と硬化条件を確認します。

WATER WASHABLE

水洗いレジン

洗浄工程に水を使うタイプ。洗浄液の運用から選びたい方の候補です。

選ぶときの条件

必要な仕上がり・物性に加え、水で洗える旨が製品に明記されているかを確認。

気をつけること

水洗いでも保護具・換気・乾燥・二次硬化は必要です。洗った水は排水口へ流さず、製品の指示と地域の処理ルールに従います。

TOUGH / ABS-LIKE

タフ系・ABSライク

衝撃やたわみへの対応を重視する造形で、標準レジンと比較する候補です。

選ぶときの条件

落下に備えたいのか、曲げたいのか、荷重を支えたいのかを分け、対応する物性を見る。

気をつけること

ABSライクはABS樹脂そのものではありません。名前だけで用途を決めず、洗浄方法・伸び・衝撃特性などを製品ごとに確認します。

CLEAR

透明レジン

光を通すパーツや、中が見える造形を検討するときの候補です。

選ぶときの条件

求める透明感、色味、形状、研磨やコーティングの可否を整理。

気をつけること

材料が透明でも、造形したままの表面で目的の見え方になるとは限りません。仕上げと使用環境まで含めて確認します。

CASTABLE

キャスタブルレジン

造形した原型を、鋳造工程で使用するための材料です。

選ぶときの条件

依頼先や設備が指定する、埋没・焼成・鋳造の条件と適合するかを確認。

気をつけること

汎用の模型用レジンとは選ぶ基準が異なります。造形できることと、鋳造工程で使えることは分けて確認します。

HEAT RESISTANT

耐熱レジン

熱がかかる試作や治具などで、必要な条件から検討する材料です。

選ぶときの条件

使用温度、加熱時間、荷重、必要な寸法を具体的にする。

気をつけること

耐熱データの試験条件と、追加の硬化・熱処理の有無を確認。数値をそのまま使用可能温度と読み替えないようにします。

洗浄方法を決めると、必要な道具も決まる。

洗浄液を使うタイプ

製品が指定する洗浄液を用意します。容器・換気・保管・廃液の処理方法を確認し、アルコールを含む場合は火気にも注意します。

  1. 指定の保護具を着用して造形物を扱う
  2. 推奨の洗浄液と方法で洗う
  3. 十分に乾燥させる
  4. 製品指定の方法で二次硬化・仕上げを行う

水で洗うタイプ

水洗い対応の製品を選び、専用の容器で洗浄します。洗浄後の水を回収できる運用を、造形前に準備しておきましょう。

  1. 指定の保護具を着用して造形物を扱う
  2. 指定の方法で水洗いする
  3. 十分に乾燥させる
  4. 製品指定の方法で二次硬化・仕上げを行う

未硬化レジンに触れる作業は、製品の安全データシート(SDS)と使用説明に従ってください。洗浄・硬化の順序や条件も製品と造形物によって異なります。

04 / FILAMENT

フィラメントは、使う場所と必要な性質から。

扱いやすさ、硬さ、粘り、耐熱性、柔らかさ。それぞれ別の性質です。「強い順」に並べるより、自分の用途で外せない条件を一つずつ比べましょう。

PLA

模型・室内の小物から

飾るものや試作など、まず出力を試したいときに比較しやすい材料です。

選ぶとき

色・質感・表面の仕上がりから候補を選び、機種の設定を確認。

気をつけること

高温になる場所や長く力がかかる用途は、製品データとの照合が必要です。

PETG

使う小物を検討するときに

ケースなどの実用品を作る際に、必要な粘りや使い方から比較する候補です。

選ぶとき

求める表面・透明感・荷重条件を確認。PLAと同じ基準で比較します。

気をつけること

乾燥や糸引き対策、プレートとの相性など、製品の推奨条件を確認します。

ABS

耐熱性も必要な部品に

試作や機能部品で、耐熱性や衝撃への対応を比べる候補です。

選ぶとき

要求する性能に加え、機種の温度条件と造形環境を確認。

気をつけること

反りへの対策と換気が重要です。囲いの有無だけで使用環境を判断しません。

ASA

屋外で使うものに

日差しなどへの耐候性を重視するときに、候補へ入れたい材料です。

選ぶとき

設置場所の日差し・温度・荷重と、製品の耐候用途の記載を確認。

気をつけること

造形環境と換気の確認は必要です。ABSのにおい対策だけを理由に置き換えません。

TPU

柔らかさがほしいときに

曲がるパーツやクッションなど、硬い材料とは別の性質を求めるときの候補です。

選ぶとき

必要な硬さと形状を考え、押出機・供給装置との対応を確認。

気をつけること

TPUという名前だけでAMS等への対応は決まりません。具体的な製品と装置の組合せで確認します。

PA / NYLON

要求条件のある部品に

機械部品や治具などで、必要な物性を製品データから検討する材料です。

選ぶとき

種類や配合を確認し、乾燥設備と機種の対応条件まで比較。

気をつけること

PAの種類や繊維の有無で特性は変わります。「ナイロンなら最も強い」と一括りにしません。

素材に慣れたら、必要な機能を足す。

材料を順番に「上級」へ進める必要はありません。いまの材料で足りない性質が分かったら、その条件を満たすものを比較しましょう。

CF / GF

繊維を加えた材料

カーボン繊維やガラス繊維を配合した材料です。ベースの樹脂と配合によって、硬さ・寸法安定性・耐熱性などの特徴が変わります。

購入前に確認

ノズルの材質と径、乾燥条件、供給装置の対応、造形方向別の物性。

判断のポイント

「CFならすべて丈夫」と考えず、欲しい性質のデータで無充填の材料と比較します。

SUPPORT / PVA

サポート専用の材料

造形物を支える部分に別の材料を使い、取り外し方を工夫する選択肢です。PVAは水に溶かして除去するタイプです。

購入前に確認

本体側の材料との組合せ、複数材料を扱う機構、乾燥・保管、除去方法。

判断のポイント

サポート跡がなくなることを保証する材料ではありません。接触面の設定も合わせて検討します。

05 / COMPARE WITH YOUR CONDITIONS

迷う2つを、同じ条件で比べる。

素材名だけの性能順位では、造形物の使い心地までは分かりません。候補が決まったら、同じ項目で商品情報を確認すると、違いが見えてきます。

光造形とFDMで、比べる項目を揃える
比べること光造形・レジンFDM・フィラメント
仕上がり

機種・レジン・露光・造形方向・仕上げを合わせて検討。

ノズル・積層・素材・造形方向・仕上げを合わせて検討。

大きさ

本体の造形範囲と、洗浄・硬化できるサイズを確認。

本体の造形範囲、反りへの対策、分割・接合を確認。

使うときの性能

指定の硬化条件での物性、寸法変化、使用環境を確認。

造形方向や内部構造、吸湿、使用環境を含めて確認。

作業工程

材料の扱い、洗浄、乾燥、二次硬化、仕上げ、廃液管理。

乾燥・供給、造形、取り外し、必要に応じサポート除去・仕上げ。

設備・保管

換気、保護具、洗浄・硬化設備、材料と廃液の保管。

換気、機種が求める囲い等の条件、乾燥・保管、ノズル。

費用

本体と材料に、洗浄・硬化用品、消耗品、作業時間も加える。

本体と材料に、乾燥・供給装置、消耗品、作業時間も加える。

温度と「強さ」は、数値の意味まで確認。

耐熱データは、使用温度そのものではありません。

ガラス転移温度(Tg)と荷重たわみ温度(HDT)は、測っている性質が異なります。試験条件、加熱時間、荷重、追加処理の有無を揃えて比較してください。

硬いことと、割れにくいことは別です。

たわみにくさ、引っ張りへの強さ、衝撃への強さ、伸びは別の指標です。欲しい性質を決めてから、製品の技術データシート(TDS)で確認しましょう。

06 / BRANDS

ブランドは、候補の材料が決まってから。

必要な素材が見えてきたら、価格・容量・色・設定情報・入手性を比べましょう。本体と異なるメーカーの材料を選ぶときも、対応条件や保証の扱いは機種と製品ごとに確認します。

SKオリジナル

レジンとフィラメントを扱うSK本舗のブランド。用途に合う種類から、色や容量を比較できます。

Bambu Lab

フィラメントと本体の組合せを確認したい方へ。供給装置やプロファイルへの対応も、製品単位で比較します。

Polymaker

FDMの材料を、用途やシリーズから探せます。似た名前の素材も、物性と印刷条件を比べて選びましょう。

BASF / Forward AM

要求条件のある部品や試作に使う材料を検討する入口。具体的なグレードのデータで用途と照合します。

Phrozen

本体と、用途に応じたレジンを検討できます。特殊材料は後処理の条件まで確認しましょう。

本体の条件を調べる

材料を買う前に本体の対応条件を確認したい方へ。メーカーの説明と商品ページを見比べられます。

ELEGOOAnycubic

ブランド一覧は一部です。Kexcelledなどのフィラメントも、全フィラメントから確認できます。ラインナップ・在庫・価格は各商品ページをご覧ください。

07 / FAQ

最後に、気になることを確認。

初めてなら、何を1本買えばいいですか?

PLA対応のFDM機で室内の置き物を作るなら、まずPLAを1色。光造形で模型を作るなら、欲しい仕上がりと用意できる洗浄方法から、対応レジンを1種類に絞りましょう。最初から種類を増やさず、小さな造形で仕上がりを確かめると、次の材料も選びやすくなります。 用途の表から候補を見る

水洗いレジンのほうが、必ず簡単ですか?

水を使って洗浄できる点が特徴ですが、換気・保護具・乾燥・二次硬化・洗浄水の管理は必要です。洗浄方法と材料の特性を別々に確認し、ご自身が継続できる運用から選びます。

PLAでフィギュアを作ってもいいですか?

はい。必要な大きさや細部、表面の見え方、仕上げ方法から検討できます。FDMと光造形のどちらかだけがフィギュア用というわけではありません。小さな特徴まで再現したい場合は、候補機種・材料での出力例を確認してください。

ABSのにおいが気になります。ASAなら大丈夫?

ASAも造形環境と換気の確認が必要です。材料を替えるだけで解決すると考えず、本体・材料の使用説明と設置場所を確認してください。必要な物性を満たせるかを比較したうえで、別の材料を検討しましょう。

カーボン入りなら、普通の材料より強いですか?

「強さ」のどの性質を求めるかによります。ベース樹脂や配合、造形方向で結果は変わります。剛性・衝撃特性・伸びなど、目的に合う指標で比較し、対応ノズルと乾燥条件も確認します。

AMSなどの供給装置は、どんな材料でも使えますか?

いいえ。素材だけでなく、製品、スプール、装置の種類によって対応が異なります。柔軟材やサポート材を含め、購入前に具体的な組合せを確認してください。

仕事で使う治具には、どの素材が向きますか?

必要な温度、荷重、精度、使用回数、接触するものを先に整理します。材料名だけで決めず、候補製品のデータと試作結果を照合しましょう。条件が複数ある場合は、法人窓口から用途と機種を添えてご相談ください。

保管期限や乾燥時間は、どの製品も同じですか?

同じではありません。保管期限、遮光・密閉の条件、乾燥温度と時間は製品のラベル・説明書を確認してください。開封日を記録し、レジンは指定の環境で保管、フィラメントは製品に合った吸湿対策を行います。

他社製の材料を使っても大丈夫ですか?

メーカー名の一致だけで判断せず、本体の対応条件と、材料の推奨設定を確認します。対応波長・温度・径・ノズルなどのほか、保証やサポートの扱いも本体メーカーの案内を確認してください。

出力する3Dデータは、どこから入手できますか?

3D Data Japanなどの配布サイトから探せます。初回は小さく試せるデータを選び、モデルごとの利用条件と、造形方式・サイズの適合を確認しましょう。

08 / PRODUCTS & SETUPS

材料と、必要なものを見に行く。

材料の候補が決まったら、容量と使う量を確認。本体から始める方は導入セット、すでに運用中の方は材料や洗浄用品から見られます。各商品の構成・価格・在庫は商品ページで確認できます。

価格は表示構成の税込価格です。構成・在庫によって異なるため、商品ページでご確認ください。

フラッシュセット - 画像1 フラッシュセット - 画像2

フラッシュセット

¥13,200 ¥10,000 税込

表示価格の構成:SKファストライジングレジン(スタンダード) グレイ500g&ACFフィルム

光造形の運用を見直す際の関連商品。対応機種とセット内容を確認して選びます。

容量・構成・現在の価格を見る
09 / HELP & NEXT READ

選んだあとも、迷ったところから。

出力がうまくいかない

材料を買い替える前に、症状と使用条件を整理。設定・材料・本体のどこを確認するかを探せます。

故障・初期不良を相談したい

機種名、購入情報、症状が分かる写真などを準備し、修理窓口の案内を確認してください。

送料・返品などを確認したい

購入や配送についての疑問は、ストアのFAQにまとめています。

もう少し詳しく読むなら

TELL US WHAT YOU WANT TO MAKE

条件を整理できたら、相談は具体的になります。

機種名、作るもの、大きさ、使う場所、重視する性質。
分かる範囲を添えて、ご相談ください。

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材料の特性・対応・取扱条件は、各メーカーの製品説明、技術データシート(TDS)、安全データシート(SDS)と本体の取扱説明書をご確認ください。

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