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ベビーパウダーを使った裏技で3Dプリントしたオブジェクトの表面が鏡のようにツヤツヤに?
2023年10月11日

ベビーパウダーを使った裏技で3Dプリントしたオブジェクトの表面が鏡のようにツヤツヤに?

3Dプリントコミュニティで話題のある「裏技」に迫る   今、3Dプリンターユーザーの間で話題になっているある「裏技」をご存知だろうか。なんでも、その裏技を使えば3Dプリンターで出力したオブジェクトの表面をツヤッツヤで滑らかにすることができるのだとか。これは是非とも知りたいところだ。さて、その裏技の内容とは、「3Dプリンターで出力したオブジェクトの表面にUVレジンとベビーパウダーを混ぜたものを塗布する」というもののようだ。3Dプリントコミュニティの間でじわじわと噂が広まっていたこの方法に関して、先日、3Dプリント系YouTuberのDaveRigが、実際にその裏技を実践した様子を収めた動画をアップしていた。     動画をご覧になるとわかるように、この裏技は特にオブジェクトの大きくて平らな表面に適したもののようだ。動画において彼はまずBambu Lab FDMプリンタを使用して、厚さ3mm層からなる半球状のドームを印刷している。そして、その表面にレジンとベビーパウダーの混合物を塗布しUV光下で硬化。このプロセスを繰り返した結果、確かにオブジェクトの表面が鏡のように艶やかになっている。    画像/https://www.youtube.com/watch?v=KVf0mbBCygQ&t=231s DaveRigによれば、この混合物はUVレジンを2としたらベビーパウダーを1とする分量で構成されているようだ。それにより、レジンがより良く広がり、コートを非常に薄く均一に塗布できるようになるという。さらに、下塗り、ニス塗り、研磨を行うと、表面はさらに洗練される。     画像/https://www.youtube.com/watch?v=KVf0mbBCygQ&t=231s   この裏技を使いこなせば、高価な工業用塗料を使わずとも費用対効果の高いツヤツヤの表面を手にすることができるかもしれない。これは試す価値ありではないだろうか。ただ、詰まりを避けるためには複雑な細部に注意を払う必要があるとのこと。くれぐれも作業は慎重に行われたし。    

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3Dプリンターで再現した「顔」によって未解決事件の犯人を逮捕
2023年10月5日

3Dプリンターで再現した「顔」によって未解決事件の犯人を逮捕

身元不明の被害者の顔を3Dプリンターで再現   様々なことに役立てられてきている3Dプリンターだが、実は「未解決事件の解決」にも役立てられている。実際、米国ではかなり以前から3Dプリント技術が捜査に使用されており、2016年にはオハイオ州で起こったある殺人事件がそれによって解決されたと話題になった。その事件においてまず問題となったのは発見された遺体の身元だった。発見時、すでに遺体は白骨化しており、それゆえ身元の特定が困難だったのだ。そこで3Dプリンターが役立てられた。白骨化した遺体から生前の遺体の顔を3Dプリント復元したのだ。しかし、もともと情報はほんの僅かしかなく、かつ曖昧だった。遺体は女性であり、年齢は25歳〜50歳、身長は5〜6フィート。その他の唯一の手がかりは遺体と一緒に見つかったピンクの縞模様のパンツだけだった。そこで捜査当局はオハイオ州立大学に協力を要請、3Dプリンターを使って女性の頭蓋骨モデルの作成を始めることになった・まず行なったのは残された頭蓋骨のCTスキャン。そこで得られた正確なデータをもとに3Dプリンターで頭蓋骨を出力。その頭蓋骨に粘土を使って顔の筋肉を埋めていき、眼窩には眼球が埋め込まれた。こうして作られた顔を公開した結果、被害者の身元が特定され、最終的には彼女を殺害した犯人が刑務所に入れられることになった。    画像:https://www.youtube.com/watch?v=zq24jOmNCQQ&t=115s       これを契機に研究が進み、現在はアニメーションを利用してさらにスムーズに被害者特定のための3Dプリンティングが行われるようになったという。特にスキャニングに関しては現在なら頭蓋骨の写真をiPhoneで撮影するだけでもかなりのレベルの再現が可能になっている。   画像:https://www.youtube.com/watch?v=zq24jOmNCQQ&t=115s    画像:https://www.youtube.com/watch?v=zq24jOmNCQQ&t=115s    犯罪事件の時効撤廃が議論されている今日、長いあいだ未解決のまま放置されてしまった迷宮入り事件の犯人が3Dプリンターによって明らかにされるようなことも、案外ありえるかもしれない。      

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世界は日本の3Dプリント業界をどう評価している?
2023年9月26日

世界は日本の3Dプリント業界をどう評価している?

  日本が3Dプリント分野でプレゼンスを発揮するかどうかは◯◯に掛かっている   世界的な3Dプリントメディア「3DPRINT.COM」の新しい記事が注目を集めている。記事のタイトルは「日本の3Dプリンティングの歴史」。要は3Dプリント分野における日本企業のこれまでを概観しているわけである。有料記事のため詳しい内容を紹介することは控えておくが、全体のトーンのみを紹介すれば、必ずしもポジティブとは言い切れない内容になっている。とはいえ悲観しているかと言えばそうではない。今後、日本がこの分野で世界的に大きなプレゼンスを発揮するかいなかは現在どう動くかに掛かっている、というのがおおまかな考察の内容だ。確かに、世界各国が3Dプリント技術を推し進めている中で、日本は現状で必ずしも大きく目立てているとは言えないかもしれない。研究開発分野では注目すべき成果を挙げているものの、一方の日本の3Dプリンターメーカーの活躍は限定的なものにとどまっている。そもそも、3Dプリント技術の大元を開発したのは日本人だった(特許こそ取ることはできなかったが)。本来、日本は3Dプリント先進国として世界をリードしていくべき国なのだ。もちろん、各企業がそのための努力していることはいうまでもない。これ以上を望む場合、より多くの日本人が3Dプリント技術に関心を持ち、その発展を支持していく必要があるだろう。その点、弊社ブログ欄の読者の皆さんに関しては、すでに3Dプリント技術への関心を強く持っている方々ばかりと想像する。そのため皆さんに期待することがあるとすれば、周囲の人たちにも3Dプリントの魅力を宣伝してほしいということくらいだろうか。今以上にこの分野に対する関心が集まれば今以上にこの分野へとお金が流れるようになる。ひいては開発研究を含む業界そのものが活性化するというわけだ。本欄の様々な記事をお読みいただければ分かるように3Dプリント技術が今後の世界でますます重要性と必要性を増していくことは間違いない。その際、3Dプリント分野で日本がどのような位置を占めているかということは、国全体の経済に関わる大きな要素となってくる。もちろん、弊社は各国の様々なメーカーの3Dプリンターを、その性能、価格などの様々な観点からフェアに評価し、よりよき商品を取り揃えていく所存であり、自国メーカーだからと言って贔屓するようなことはせず、ユーザーの方々にとって最もメリットの大きい商品取引を第一にし続けるということは変わらない。その上でなお、日本がいずれ3Dプリント大国と呼ばれるようになってくれる日を夢見ている。さて、今回は世界における日本の3Dプリント業界の現状と今後についての話だったが、最後にいくつか、日本企業に関するニュースを紹介したい。先日、日本のNAGASEグループのInterfacial Consultants LLCが、アメリカはシカゴに本拠を置くM. Holland Companyの3Dプリンティンググループの買収を発表したのだ。これは業界においても大きく注目を集めており、この買収によって北米やその他の地域の3Dプリンティング分野におけるNAGASEの存在感をより高めることになるだろうと言われている。NAGASEグループと言えば江戸時代に創業された日本を代表する大商社の一つ。果たして今回の買収がどのように発展し、どのように世界の3Dプリント市場にインパクトをもたらすことになるのか、楽しみである。あるいは、「3DPRINT.COM」は最近、日本のNTTデータXAMテクノロジーについても記事を出しており、その3Dプリント分野における功績を高く評価している。特にJAXAの航空宇宙研究への技術協力や日本の自動車メーカーとの提携において同社の働きは数多くのイノベーションを推進しているとし、その活躍の幅は今後世界的に拡大する可能性があるだろうと示唆している。そう、ポテンシャルは十分にあるのだ。いずれにしても鍵となるのは先数年の動き。さらなる活躍と発展を期待したい。  

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スペイン人アーティストが3Dプリントした球体関節人形が「美しい」と話題に
2023年9月26日

スペイン人アーティストが3Dプリントした球体関節人形が「美しい」と話題に

  アーティストが球体関節人形の3Dデータを公開   今、ある人形が話題になっている。その人形の名前は「ロボティカ」。制作したのはスペイン人アーティストのソニア・ベルドゥだ。     (画像引用)Thingiverse  ロボティカはいわゆる球体関節人形。身体の各部位に可動性があり、自在にポーズを取らせることができる。写真を見れば分かるように、その出来栄えは見事なものだ。もとより彫刻家であるソニアはこのロボティカを3Dプリンターで作成したといい、そのデータをThingiverseで共有した。約30個ほどのピースからなるロボティカをソニアはPLAで出力しており、データをダウンロードした人向けにピースの接続方法を動画でガイダンスしている。     (画像引用)Thingiverse  これは是非とも出力してみたい。写真のロボティカはソニアが塗装したものだが、それぞれが独自のセンスで塗装することで、また新たな魅力が発見できそうだ。          ちなみに、ソニアは自身で出力できない人のために、すでに組み立て、ペイントも施されたロボティカの販売も彼女のサイトで行っている。サイト上には彼女の他の人形作品も並んでいるがどれもロボティカに負けじと魅力的な人形ばかりだ。 球体関節人形と言えば、世界的に最も有名なのはハンス・ベルメールだろう。日本では主に耽美やゴスの文脈で評価されてきた作家だが、そのフェティッシュな世界観は映画『イノセンス』でもオマージュ的に参照されている。あるいは日本では四谷シモン氏なども有名だ。氏の球体関節人形はいずれも不思議な魅力をたずさえている。生で見てみたいという方は箱根のカフェ「ユトリロ」に常時展示されているので足を運んでみると良いかもしれない。     『ザ・ドール ハンス・ベルメール人形写真集』 (パン・エキゾチカ) いずれにせよポイントは、球体関節人形というジャンルがこれまで特別に人を魅了してきたということ。そして、その球体関節人形が現在は3Dプリンターで制作されるようになっているということだ。ちなみにYouTube上には以下のような動画もある。   皆さんも是非、オリジナル球体関節人形作りにトライしてみてほしい。      

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エネルギー危機を3Dプリンターが救う? クレムソン大学がプロトン導電性セラミック燃料電池の3Dプリントに成功
2023年9月19日

エネルギー危機を3Dプリンターが救う? クレムソン大学がプロトン導電性セラミック燃料電池の3Dプリントに成功

化石燃料依存から脱却するためには   行楽の秋、長く続いた猛暑もようやく落ち着き始め、遠方へのレジャーや観光を計画されているという方も少なくないだろう。ただ、その上では気になることもある。燃料費の高騰だ。普段から車に乗られる方ならつとにご存知の通り、現在ガソリン価格は非常な高騰ぶりを示している。原因とされているのはコロナ禍からの反動だ。経済活動が回復する中で、現在、原油の需要が世界的に高まっている。また円安の影響も大きい。原油の決済はドルで行われるため、円安になればなるほど原油価格は相対的に上がる。また、原油価格の上昇にあわせてドルを調達する量も増えるため、さらに円安が進行するという悪循環も起こっている。こうもガソリン価格が高騰すると、いやでもエネルギー問題についてを考えざるを得なくなってくるというものだ。今回のガソリン価格の問題には上記したような背景があるとはいえ、元をたどれば、化石燃料依存型の暮らしに問題がある。そうした暮らしを見直す上で必要なこと、それは代替エネルギーの開発である。   すべての発電デバイスを超える発電効率75%を誇るPCFCとは?   様々な代替エネルギーが考案されている中で近年徐々に注目を集めているのがプロトン導電性セラミック燃料電池(PCFC)と呼ばれる電池だ。PCFCとは、セラミック電解質膜とそれを挟み込む空気極と燃料極の3層構造を有する、空気中の酸素と水素等の燃料を利用して発電する電池のこと。理論的には従来のすべての発電デバイスを超える発電効率75%を実現できる可能性を有していると言われ、期待されている。エネルギー危機に一筋の光を差す、まさに夢のような電池、なのだが、一方でそれを実現するのは非常に難しいとも言われており、実験室レベルを超えて現実世界での導入は困難とされてきた。その状況が変わりつつある。クレムソン大学先端材料研究所 (AMRL) のチームが、PCFCを管状の形状に 3Dプリントすることでこの問題を解決、その成果をACS Energy Lettersに発表した。     約5年以内に商用化も見込めると研究チーム   研究者チームは今回、燃料電池に必要なアノード、カソード、電解質の 3 つの層すべてを 3D プリントした。博士研究員で責任著者の Jianhua “Joshua” Tong 教授によると、これはこれまでに行われたことがなかったそうだ。研究チームは、燃料に水素を使用して 3D プリントした PCFC の 1...

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深すぎる!3Dプリントラジコンの世界|完全自作で最高時速66km
2023年9月15日

深すぎる!3Dプリントラジコンの世界|完全自作で最高時速66km

高級ラジコンが欲しいけど手が届かない…ならば自分でつくってしまおう!   3Dプリンターによるラジコンつくりが盛り上がっている。まず日本でも話題になったのは、今年の春先に“こうのとりDIY”さんがYouTubeとニコニコ動画に投稿した『3Dプリンターでパワフルなラジコンを作りたい! UCRプロジェクトpart1』という動画だ。     動画によれば、なんでもこうのとりさんはUnlimited Desert Racerという大型ラジコンに興味を持ったものの、その高価さに気後れして購入に踏み切れず、それでは自作で同じようなラジコンをつくってしまおうと思い立ったとのこと。その上でこだわったのはギアを含めて可能な限り3Dプリントするということ。様々な工夫を重ねて、晴れて完成したのがオリジナルラジコン「Unlimited Cyber Racer」だ。     画像引用/こうのとりDIY   動画には走行テストの様子も収められているが、見事な走りっぷりである。使用したフィラメントや、3Dプリントした部品一覧なども紹介されており、非常に勉強になる。     画像引用/こうのとりDIY   とはいえ、まだまだ改良すべき点もあるようで、今後もこのプロジェクトを継続していくとのこと。次回動画が実に待ち遠しい。もちろん、3Dプリンターでラジコン作りを行なっているのはこうのとりさんだけではない。たとえば最近にも3Dプリンター系YouTuberのJinan氏が、オリジナル3Dプリントラジコンの作り方を動画で公開していた。         動画でJinan氏が作っているのは、低重心の後輪駆動設計のラジコンだ。2つの大型5.2Ahバッテリーがシャーシの低い位置に設置されており、コーナリング時の車の安定性を担保している。また独自のサスペンションセットアップも開発し、路上の凹凸に対する対応力も強化している。最高速度を保つためにも、Jinan氏は高度な数学的アプローチも行なっている。もちろん幾度も失敗を重ねたようだが、その失敗から新たな学びを得て、設計を改善していった結果、自作されたラジコンの速度は時速66kmに達するまでに。これは競技用ラジコンとしても高い水準にある。これぞDIY精神というものだろう。あるいは変わり種としては、自作で3Dプリント戦車をつくってしまう人も。     要するに自分のやる気とアイディアと工夫次第ということだろう。皆さんも是非とも秋の夜長にオリジナル3Dプリントラジコンつくりに挑戦してみてはいかがだろうか。  ...

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ユスケル・テミズの魅惑的なストップモーションアニメ世界|3Dプリンターをクリエイティブに使いこなす
2023年9月12日

ユスケル・テミズの魅惑的なストップモーションアニメ世界|3Dプリンターをクリエイティブに使いこなす

3Dプリンターをストップモーションアニメに活用   3Dプリンターを使ったクリエイションの可能性は無限大だ。すでにこれまで多くの人が様々な形で3Dプリンターをものつくりに活かしてきた。実際、アートの世界においても3Dプリンターの活用は一般化している。一般向けに3Dプリンターが販売されるようになって10年。この新しいテクノロジーは確実にクリエイションの現場に浸透し、ものつくりの在り方を変え続けている。そんな中、今回注目したいのは、ユスケル・テミズという人物。科学者である彼が余ったフィラメントを用いて制作しているのは「ストップモーションアニメ」だ。テミズがYouTube上で公開している、その作品と制作風景が、現在、大きく話題となっている。   (引用)Yuksel Temiz そもそもストップモーションアニメとは、コマ撮りした立体物の写真を並列に再生することで、あたかも立体物が動いているかのように錯視させるアニメーションのことだ。とはいえ、実はあらゆる映像、あらゆるアニメーションもまた原理的には同じ構造を有している。それらと異なる点があるとすれば、ストップモーションアニメにおいては立体物をコマごとに手動で動かし、かつ造形を(必要とあれば舞台装置そのものを)変化させる必要があるということ。つまり、とりわけ「手間がかかる」という点だ。その性質上、ストップモーションアニメの中で最も知られているのは「クレイアニメ」と呼ばれる粘土を用いたストップモーションだ。コマごとに立体物の形状を変化させる上で、粘土の可塑性は非常に頼もしい。あるいは粘土以外でも、ストップモーションアニメでは切り絵や砂、関節を持った人形など、造形や動作を変化させやすい素材がこれまで用いられてきた。最近、ストップモーション関連で話題になったところで言えばホラー映画の巨匠アリ・アスター監督も絶賛したチリの映像作家たちによるクレイアニメ『オオカミの家』だろう。カラー粘土を巧みに使って表現された独特の恐怖世界。まだ未見の方は現在公開中なので是非とも劇場で体感してみてほしい。         3Dプリント技術がストップモーションアニメを変革する?   さて、話を戻そう。テミズが試みたのは、そんなストップモーションアニメの制作に3Dプリンターを用いることだった。そうすることには多くの利点がある。先ほども書いたようにストップモーションアニメの撮影においてはコマごとに立体物を変形させていく必要があり、それゆえそれに適した粘土などの素材が多く用いられてきたのだった。その点、プラスチックは硬質だ。プラスチックのオブジェをコマごとに変化させるためには、そもそもいちから型取りをし直す必要がある。これは時間がかかって仕方がない。しかし、3Dプリンターを用いれば、一つの3Dデータを微妙に変更し、それを出力するだけで事足りる。オブジェのサイズが小さければ、出力にかかる時間もさして長くはない。あるいは一つの造形物に可動関節を設けておくことで、立体物に動きをもたらすことだってできる。こうして作られたのが以下の映像だ。       いかがだっただろうか。実はテミズが3Dプリンターを用いたアニメーションを制作した理由は、彼の幼い息子のためだった。自分と子供の関心を結びつけ、遊びをよりクリエイティブにすること。父と息子が3Dプリンタを使って協力してストップモーションアニメを創作する、というのは実に微笑ましい。あるいはそうした目的のためだけではなく、3Dプリンターの活用がストップモーションアニメの世界を更新する可能性もあるだろう。テミズのアニメにおけるプラスチックの質感はクレイアニメの粘土とはまた異なるものだ。興味と根気のある方は、是非とも自作の3Dプリントストップモーションアニメ創作にトライしてみてはいかがだろうか。    

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圧倒的な熱耐性と機械的強度を誇るスーパーエンプラとは?|カスタム次第では一般向けFDM3Dプリンターでも使用可能?
2023年9月6日

圧倒的な熱耐性と機械的強度を誇るスーパーエンプラとは?|カスタム次第では一般向けFDM3Dプリンターでも使用可能?

スーパーエンプラとは何か?   3Dプリント市場において数年前から話題になっている言葉のひとつに「スーパーエンプラ」というものがある。スーパーエンプラとはスーパーエンジニアリングプラスチックの略称であり、エンジニアリングプラスチック (エンプラ) の中でも特に優れた耐熱性を持つプラスチックのことだ。一般的なプラスチックは熱に弱く、高温環境下での使用や摩擦熱などが発生する可能性のある部品のプリントには向いていない。また紫外線にも弱いため、屋外で長時間にわたって日光に晒してしまうと劣化してしまう場合がある。スーパーエンプラはこうしたプラスチックの弱点を克服する新素材として登場した。特にその耐熱性、耐久性の高さから工業部門において注目されており、金属部品の代替になることが期待されている。自動車のエンジン周辺の部品、あるいはバルブやポンプといった、これまでは金属でつくられることが一般的だった部品をスーパーエンプラで置き換えることが行われ始めている。一般に150度以上の高温でも長時間使用可能であり機械的強度が高いことがスーパーエンプラの「スーパー」たる特徴として知られている。     3Dプリンターでスーパーエンプラを使用するには?   現在、スーパーエンプラに該当する素材にはいくつか種類がある。最も代表的な素材は、続使用温度250℃で、高温でも高い機械強度を維持することが可能であり、また耐薬品性、耐熱水性、耐摩耗性にも優れていることで知られているポリエーテルエーテルケトン、通称「PEEK」だろう。その他、「URTEM」という商品名で知られ、電気・電子部品、自動車部品、機械部品、航空機部品、加熱調理用品などに主に用いられているポエーテルイミド(PEI)や、医療用、食品用など高い安全性を求められる分野をはじめ、電子・電気用途、水栓弁・ポンプ・フィルターなどでも活用されているポリフェニサルホン(PPSU)なども知られている。以前はこれらのスーパーエンプラ素材を用いる場合は切削機などが必要だったが現在では3DプリンターでもこのPEEKを印刷できるようになった。とはいえ、一般的な3Dプリンターでは温度設定がかなり違うため、PEEKをはじめとするスーパーエンプラを扱うことはできない。ただ最近ではスーパーエンプラの造形に適した高温ノズルを搭載したFDM方式の3Dプリンターも出始めている。たとえば上海に拠点を置くグローバル企業「INTAMSYS」社のFUNMATシリーズだ。FUNMATはスーパーエンプラの使用を前提としたFDM方式(材料押出、熱溶解積層法)の3Dプリンターであり、スーパーエンプラの安定した造形はもちろん、今まで熱収縮の歪みなどで造形が難しかった、大型エンプラなども安定して造形できるという。   「INTAMSYS」社のFUNMAT   あるいは、3DプリントYouTuberである「ND-3D」は、一般の3Dプリンターをカスタムすることで、PEEKを印刷することにトライし、実際に成功可している。   なんでも改造費用は200ポンド未満とのこと(3万円程度!)。是非とも真似してみたいところだが、ハロゲンランプの制御が鍵であることまでは明かされているものの、ビルドの詳細は公開されていない。    ただ、すでにそうしたカスタムが成功しているということは、一般向け3DプリンターでPEEKをはじめとするスーパーエンプラを出力できる日が来ることもそう遠くはないということだ。これまでのフィラメントやレジンよりもはるかに耐熱性に優れ、またそのほかの性質においても圧倒的な強度を誇るスーパーエンプラが、3Dプリンターによるものつくりの幅を広げてくれることは間違いない。今後の展開に期待大だ。      

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マルハニチロがバイオシーフード企業との提携を発表|3Dプリント水産物は食糧危機を救うか
2023年9月3日

マルハニチロがバイオシーフード企業との提携を発表|3Dプリント水産物は食糧危機を救うか

過去30年でおよそ65%も減少している日本の漁獲量 今年の夏も例外的な猛暑日が続いた。数年前まではあくまでも机上の推論に感じられていた「気候変動」は、現在、誰もが体感レベルで感じている喫緊の問題となっている。気候が変動することによる問題は様々ある。だが、私たち人類にとってまず懸念されることは、体感気温の変化以上に、食糧危機の到来だろう。およそあらゆる農作物が気候変化の影響をダイレクトに被ることはいうまでもない。しかし、農作物のみならず、気候変化の影響を強く被るのが水産資源だ。現在のリサーチによれば、熱帯海域における潜在的漁獲量は、2050年までに最大40%減少すると言われている。これは海音の上昇にともなうサンゴ礁の白化現象とも関係しており、熱帯海域における生態系はすでに大きく変化し始めている。一方で北大西洋、北太平洋などの高緯度海域では、一部の魚種の生息域が拡大していることもわかっており、必ずしも全ての漁獲量が低下しているわけではないとはいえ、少なくとも日本の漁業者にとっては厳しい状況が続くことが懸念されている。日本人にとって馴染み深いところではサンマ不漁だ。このサンマ不漁の原因にも地球温暖化があると言われており(IPCCの報告)、あるいは気候変動によって逆に生息量が増えた魚種によって養殖漁場が荒らされるなどの被害も相次いでいる。四方を海に囲まれた日本にとって水産物は主要な食糧の一つであり、また日本の食文化の豊かさを支えてきたものも、多様で新鮮なシーフードであった。このまま気候変動が続けば、私たちは現在のような気楽さでは魚が食べられなくなってしまうかもしれない。こうした状況において、私たちにできること、それはまず気候変動の速度を緩めるための取り組みを行うことだろう。ただ、大きな視点に立った時、気候変動を止めるということはほぼ不可能だとも言われている。すると、私たちはこの生態系の変化に伴う食糧危機対して、ただ抗うだけではなく食文化そのものを適応させていく必要もあるということになる。すでにそうした取り組みは行われている。そして、そのための鍵の一つとなっているのが、フード3Dプリンターだ。   日本のマルハニチロがシーフード3Dプリンティングに本格参入   先日、日本最大の水産会社であるマルハニチロが、ある重要な決定を行った。日本および潜在的に他の市場で細胞培養魚介類の開発と商品化を目的として、シンガポールに拠点を置くUmami Bioworks (旧名Umami Meats ) との戦略的投資および協力パートナーシップを発表したのだ。     ©️Umami Bioworks Umami Bioworksは牛や豚が先行していた3Dプリントミートの業界で、シーフードの3Dプリントを手掛ける企業として知られており、その取り組みに関しては、以前にも記事で紹介したことがある。今回のマルハニチロとの提携は、日本の水産会社が水産物生産のための細胞農業を専門とする外国企業と提携する初めてのことであり、オルトシーフード全体を一般に普及させていく上での布石となるだろうとも言われている。   ワンコインで「うな重」が食べられる日は近い?|Umami MeatsとSteakholderが開発する3Dプリント「ウナギ」 https://skhonpo.com/blogs/blog/3dunagi?_pos=1&_sid=a12472ddb&_ss=r マルハニチロは今回、国内外の養殖水産物生産の開発と商業化を目的とした提携の一環として、Umamiの細胞培養開発・製造プラットフォームへのアクセスをその提携の主要な目的としている。そこには日本および世界における養殖水産物の商業化への道を加速するための、マルハニチロによる戦略的投資と包括的な研究協力が含まれている。     ©️Umami Bioworks 「Umami Bioworks は独自の技術により細胞培養水産製品のプロトタイプ開発に成功しました。細胞培養魚介類の認知度を高めるため、展示会や試食会などの活動も積極的に行っている。細胞農業は新興産業であり、マルハニチロにとって新たな市場の創出に向けて取り組む上で、技術の確立と同様に消費者の理解を促進することが極めて重要です」(マルハニチロ)現在、日本の水産物自給率は55%。その漁獲量は過去30年でおよそ65%も減少している。これは日本人の水産物消費量を考えると非常に由々しき数字だ。農林水産省によれば日本の個人あたりの魚介類消費量は世界のトップ5に入理、水産物市場としての規模も世界第三位。それにも関わらず、漁獲量が現象の一途を辿っているというのは、非常にバランスが悪い。マルハニチロ、Umami共に、特に焦点を当てているのは絶滅の危機に瀕している魚の養殖だ。Umamiの技術は、汚染された海洋を回避して、漁業を行わずに魚介類を「栽培」するシステムを開発している。これは気候変動下において安定したシーフード供給を行う上で、今後さらに注目を集めていくことになるはずだ。「愛される食品製造の世界的リーダーであるマルハニチロとの独創的なパートナーシップは、環境への影響を最小限に抑えながら、増加する世界人口に食料を供給するという課題に取り組むという私たちの使命を達成するための極めて重要な一歩です」そうUmamiのCEOであるパーシャッド氏は語る。私たちがこの先も海の幸を堪能することができるかどうかが、こうした一連の技術にかかっているということは、よもや疑いえないことなのだ。  ...

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奇抜すぎるデザインの3Dプリントおもちゃが話題に|ポテトフェイスのクセになる魅力
2023年8月25日

奇抜すぎるデザインの3Dプリントおもちゃが話題に|ポテトフェイスのクセになる魅力

3Dプリント技術に創造性を刺激されたアーティストが3年をかけて制作したおもちゃとは?   3Dプリントは必ずしも実用性にばかり資する技術ではない。それはなにより、ものつくりの楽しさをあらためて私たちに教えてくれるものである。だからこそ、3Dプリンターは早くからアートの世界でも多く用いられてきた。普段からものつくりに親しんでいる彼らにとって、その技術の誕生は大いに持ち前のクリエイティビティを刺激するものであっただろう。最近もまたアーティストとメーカーのコラボによる面白い3Dプリントプロダクトが登場した。その名は「ポテトフェイス」。この奇抜なデザインのおもちゃはリリース情報が公開されるなり話題となり、入手が待ち遠しいという声が飛び交っている。   (画像引用)ジム・マッケンジー このポテトフェイス、元ネタとなっているのは1950年代にアメリカで発売され、以来、世界中の子供たちを魅了してきた人気キャラクター「Mr.ポテトヘッド」を元ネタとしている。今回、制作を手がけたのはストップモーションアニメ作品で知られるアーティストのジム・マッケンジーと、AM企業であるSNLクリエイティブ。制作期間はおよそ3年と、制作者の思い入れも相当に強いアイテムとなっている。       ご覧のようにそのデザインはかなり奇抜で、言ってしまえば「悪趣味」さに満ちている。ただ、その悪趣味さが不快さを生まず、なんともいえない愛くるしさを生んでるんだから、さすがはマッケンジーというところだろうか。この顔は福笑いのように交換可能となっており、所有者は16個のパーツを自在に組み替えることで自分だけのポテトフェイスにデザインすることができるようになっている。今回はマスターパターンが3Dプリンターによって製造された。   (画像引用)ジム・マッケンジー なんでも2023年12月にはマッケンジーが製作したこの「ポテトフェイス」をモチーフとした短編映画が公開されるとのこと。日本で観られるようになるかは分からないが、もし可能なら是非とも観てみたい。なおポテトフェイスはマッケンジーのサイトから購入できる。全世界に発送されるとのことなので日本からでも購入可能だ(12月第1週発送予定とのこと)。お値段は300ドル(プレセール価格)とおもちゃにしてはやや高価だが、それだけの価値がある一品に仕上がっている。ご興味ある方は下記リンクへ。マッケンジーの作品は他のものもとても魅力的なので是非とも覗いてみて欲しい。   【ジム・マッケンジー】https://jimmckenzie.bigcartel.com/product/potato-face-interchangeable-designer-figurine-by-jim-mckenzie-limited-ed-200-pre-order

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3Dプリントされたバイオミックウォールが都市を緑化する?|街を森へと変える新しい技術
2023年8月21日

3Dプリントされたバイオミックウォールが都市を緑化する?|街を森へと変える新しい技術

地面に余裕がないのなら壁面に緑を増やそう   緑がたくさんある街に住みたい。そう思ってみても、都市においては緑の居場所は限定的だ。道の並木、あるいは公園などには緑があるが、オフィスビルが立ち並ぶエリアにおいてはどうしても緑の気配は薄れてしまう。実は最近、そうした都市の緑化に関わる新しい技術が生まれつつある。その名もバイオミックウォール。これは斬新なセラミック3Dプリンティングとエコロジカルなデザインを組み合わせた最先端のファサードプロトタイプだ。     . (Image Credit: JanContala / designboom) この水耕栽培が可能な全く新しい壁面は、進化し続ける環境景観に動的に対応するために、ceraLABとexarch.hochabuの協力のもと、インスブルック大学の修士課程プログラムの一環として開発されたものだという。目指しているのは、空気の質を改善し、都市の気候を調整し、騒音を軽減するために、密集した都市空間の緑化に貢献することと、そしてそこをさまざまな動植物の生息地とすることだ。開発されたプロトタイプは、生態学の文脈における建築の限界に挑戦するものである。都市に緑が少ないのは、まず端的にスペースが少ないから。土地には余すところなく建物が立ち並び、道路には人や自動車がひしめいている。しかし、これまで無視されてきたデッドスペースも存在する。そう、建築の壁面である。そこでインスブルック大学の設計チームが取り組んだのは、3Dプリンティングを活用し、従来の工法では達成できなかった、植物が着生可能な複雑で有機的な形状の壁面の形成だ。その研究はバイオミックウォールの美しい多孔質表面として結実した。     . (Image Credit: JanContala / designboom) 写真をご覧いただければ分かるように、バイオミックウォールにおいてはセラミックと植物が複雑に絡まりあって共存している。下地となっているのは金属製の基礎構造。それゆえ一段ごとの組み立てが可能となっていて、増設もしやすい。もちろん、こちらはまだ普及していない。しかし、こうした新技術の登場は都市か田舎かという単純な二項対立に待ったをかけるだろう。あるいはこうした試みが広がっていった先には、森のように緑豊かで生物多様性に溢れる都市空間も誕生するかもしれない。世界中で異常気象が生じている今だからこそ、目の前の暮らしの空間から、まずは見直していきたいものだ。   . (Image Credit: JanContala / designboom)    ...

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魅惑的なチョコレート3Dプリンターの世界|好みの3Dデータでオリジナルチョコを作ろう
2023年8月14日

魅惑的なチョコレート3Dプリンターの世界|好みの3Dデータでオリジナルチョコを作ろう

一気にメジャー化したチョコの3Dプリント   数年前までは物珍しい存在だったチョコレート3Dプリンターだが、実は現在、様々な機種が登場して、世界の市場を大きく賑わせているのをご存知だろうか。すでに欧米においてはレストランやショコラティエの業界にも確実にチョコレート3Dプリンターが浸透しつつあるといい、チョコレート業界におけるゲームチェンジャーとして期待されている。何よりチョコレート3Dプリンターの魅力的な点は、その造形力によってこれまで以上にユニークな形状のチョコ作りを可能にしているという点だ。チョコという食べ物の性質を考えると、造形の幅の広がり、その敷居の低下は端的に嬉しい話だろう。   (画像引用)https://www.3dbyflow.com/gallery そもそもチョコレート3Dプリンターにはこれといって特殊な技術が用いられているわけではなく、基本構造は従来のFDM3Dプリンターとそれほど変わらない。素材を溶かすのがエクストルーダーと呼ばれる食品加工機である点を除けば、造形のプロセスは基本的に通常の3Dプリンターと同じだ。すでに3Dプリンターユーザーにとって嬉しいこととしては、チョコレートを3Dプリントする上では一般的な3Dプリントに使用する3Dデータを流用できるという点があげられる。つまり、これまで合成樹脂で出力してきた様々なデータを、今度はチョコレートで出力してみることができるのだ。さらに現在、販売されているチョコレート3Dプリンターには大抵、デザインテンプレートやチョコレートデザインのためのソフトウェアも付属している。また、3Dスキャンデータにも対応しているため、たとえば自分の顔面をかたどったチョコを出力することも原理的には可能なのだ。もちろん、チョコレート3Dプリンターならではの難しさもある。硬化に際してはフィラメントよりも時間がかかるため、温度調整や、層の接続には特有の技術が求められる。とはいえ、挑戦しがいは十分にあるはずだ。   廉価帯から高価格帯まで色々あるチョコレート3Dプリンター   さて、現在代表的なチョコレート3Dプリンターにはどんな機種があるのだろうか。いくつか紹介してみたい。まず一つ目はこちら。Print4Tate社が製造している「Mycusini」だ。これは同社が販売しているもう一つのチョコレート3Dプリンター「Procusini」の姉妹型で、家庭使用を目的とした廉価型(5~600ドル)となっている。     Mycuisini(Print4Tate)        サイズは控えめだが、手軽さと簡単さにおいては抜群で、届いたその日からチョコレート3Dプリントを誰でも楽しめるというのは導入機として重要な資質だろう。お子さんをお持ちの方なら、一緒にオリジナルチョコ作りを楽しめること間違いない。一方の「Procusini」は本格仕様。現在のチョコレート3Dプリンター市場における最高のプリンターの一つとの呼び声も高く、使いやすさも抜群らしい。1000を超えるデザインテンプレートが最初から付属しているのも魅力。欠点はほぼないというのがレビュアーたちの評価だ。ただ、価格は「Mycusini」の6〜7倍ほど。決してお安くはない。本格的なオリジナルチョコレートを作成したい方は是非。   Procuisini(Print4Tate)        あるいは、Wiiboox のLuckyBotOneなども価格帯としてはお手頃だ。見た目はCrealityのEnder3によく似ているが、れっきとしたチョコレート3Dプリンターである。レビューによれば機能も十分とのこと。ただ、初期使用の前に簡単な組み立てのプロセスが必要となる。   LuckyBotOne その他、大型なチョコレート3Dプリンターで、なおかつ比較的低価格のものとしては、チョコレート3Dプリンターの元祖の一つでもあるココアプレスがある。価格は1500ドルを希望価格としており、長年の開発の末にようやく予約注文が開始された。     以上、まだまだ他にも機種は存在するが、ここでは現在代表的なチョコレート3Dプリンターをいくつか挙げてみた。今後ますます発展していくこと間違いないチョコレート3Dプリンターの世界に、あなたも是非いざなわれてみてはいかがだろうか。...

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ハーバード大学がリアルな「鼓動」を模倣した3Dプリント心臓を開発
2023年8月9日

ハーバード大学がリアルな「鼓動」を模倣した3Dプリント心臓を開発

本物の心臓と同様に収縮する3Dプリント心臓 多分野において活躍の場を広げている3Dプリント技術だが、なかでも注目すべきは生物工学における3Dプリント技術の応用だ。これまでも医療技術研究におけるバイオ3Dプリント技術の導入については多く記事にしてきたが、ハーバード大学ジョン.A.ポールソン工学応用科学大学院(SEAS) の主導によって現在行われている研究はとりわけ驚くべきものだ。同チームが研究を進め、開発に成功したのは、人間の心臓の「鼓動」を模倣した構造を 3D プリントする新しい方法だ。なんでもプレハブゼラチン繊維に注入されたヒドロゲルを組み合わせた繊維注入ゲル (FIG) インクのおかげで、追加のサポート材料を必要とせずに心室の3Dモデルを正確に印刷することができるようになったという。     (画像引用)ハーバード大学ジョン.A.ポールソン工学応用科学大学院 「Nature Materials」に研究チームが発表した論文によると、この新しい方法においては3Dプリンティングプロセス中に、実際の心臓組織に見られるものと同様のパターンで心臓細胞(心筋細胞)が組織化されるのをプレハブゼラチン繊維がサポートするとのこと。その結果、3Dプリント​​された心臓モデルは、電気の伝導や収縮の仕組みなどにおいて、本物の心臓と同様の特性を示すようになったそうだ。(掲載論文)Fibre-infused gel scaffolds guide cardiomyocyte alignment in 3D-printed ventricleshttps://www.nature.com/articles/s41563-023-01611-3心臓は私たちの命の根幹をなす臓器だが、いまだその複雑な構造を人工的に再現する技術は開発されていない。その開発は言うなれば「命の開発」に近い。今回の研究成果は、その悲願ともいうべき夢に向けた大きな前進である。     (画像引用) ハーバード大学ジョン.A.ポールソン工学応用科学大学院 ヒドロゲルにゼラチン繊維を加えることにより、チームはより詳細で正確な心臓モデルを作成することができるようになった。これは、医学研究、薬物試験、そしておそらく将来の治療に応用できる可能性がある。研究チームによると、この方法にはまだ改善の余地があり、複数の細胞型の導入やより良く模倣した血管など、さらなる研究でその機能の強化を試みていく予定だという。今後の発展に期待だ。(参照)Fiber-infused ink enables 3D-printed heart muscle...

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フォードが歩行困難な愛犬のための車椅子の3Dプリントデータを無料提供
2023年8月3日

フォードが歩行困難な愛犬のための車椅子の3Dプリントデータを無料提供

人類の友達のために3Dプリンターでできること   自動車メーカーのフォードが発表した最新作が話題を呼んでいる。ただし、これはいわゆる「乗用車」ではない。あるいはそもそも人間のための乗り物でもない。では誰のための乗り物なのか。太古より人類の友人であった存在、そう「犬」のためのものだ。今回、フォードのメキシコ支社がその設計データの無料配信を発表した「P-RAPTOR」は、3Dプリントが可能な犬のための車椅子だ。犬も人間と同様、様々な理由により歩行が困難になってしまうことがある。この「P-RAPTOR」はそうした歩行障害の犬のために、特に「オフロード機能」に重点を置いて設計されたモジュラー設計の車椅子だ。     画像提供:FORD MEDIA CENTER さらにヘッドライトやフロントグリルまであり、高い実用性のみならず、見た目のスタイリッシュさも兼ね備えている。ホイールには電気モーターを取り付けるためのスペースもあり、加えて椅子のサイドバーにあるピボット軸により、使用中に犬が座ることもできる仕様だ。今回、フォードはこの「P-RAPTOR」の構造データを犬の寸法を入力するだけで無料ダウンロードできるようにすることを発表している。ダウンロードページは現状ではまだ公開されていないが、間もなく公開される予定だ。ちなみに電気モーターとヘッドライトを入手したい場合のみ追加費用がかかる。ただそれ以外のパーツは実質、それぞれが自作できる仕様となっており、これはフォードから世界中の困難を抱えた犬たちへのプレゼントと言えるだろう。   おそらく、組み立ては数ステップからなる簡易なものとなるはずだ。トラブルを抱えた愛犬とともに暮らしている方はフォードのサイトをチェックしておくと良いかもしれない。

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「近赤外照射」によって3Dプリント技術は新たなフェーズへ
2023年7月30日

「近赤外照射」によって3Dプリント技術は新たなフェーズへ

江南大学の研究チームによる驚きの技術革新   現在、SNS上である動画が話題になっている。   This print appears to be happening in midair - it's a method of #3Dprinting that combines direct ink writing with up-conversion particles-assisted photopolymerization. With this method...

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3Dプリント建築の先進都市ドバイで私有の3Dプリント別荘の建設許可が発行|石油都市からテクノロジーの楽園へ
2023年7月24日

3Dプリント建築の先進都市ドバイで私有の3Dプリント別荘の建設許可が発行|石油都市からテクノロジーの楽園へ

3Dプリント建築の先進都市ドバイ   ドバイといえば先鋭的で未来的な建築物が多数ある進歩的な都市の筆頭だが、実は3Dプリント建築においても重要な都市として知られている。ドバイの街中にはすでに3Dプリントされた建築物が多数存在する。早くも2016年にドバイは世界初の3Dプリントオフィスである「未来のオフィス」を発表しており、以降もこの成功に基づいて、ドバイ市には2階建てのイノベーションセンターや、ドローン研究所、あるいは以前に記事で紹介したディオールのコンセプトストアなどが3Dプリント建築技術によってつくられてきた。     2016年に完成した世界初の3Dプリントオフィス   (画像引用)DIOR   その背景には豊富な石油資源に依存してきた同地域が、化石燃料の供給がピークに達したことを受け、新たな産業に目を向けざるを得なくなっているという事情もある。オイルからテクノロジーへ。ドバイが3Dプリント建築に熱心なのも、同市をテクノロジーの楽編として創造してこうという大規模なビジョンの一部なのだ。     (画像引用)Apis Cor 事実、最近ドバイ市は、完全にAC経由で建設される私有の別荘の初の建設許可を発行。このプロジェクトは、ドバイ3Dプリンティング戦略2030で概説されているドバイの長期ビジョンに沿ったものであり、2030年までに3Dテクノロジーを使用して実装および印刷される建物の割合を建設全体の最低25パーセント以上組み込むことを目標として掲げたものだ。すでに建設が始まっているプライベート住宅用ヴィラは、高さ4メートルに達し、1回のセッションでプリントされるという。構造全体に地元産のコンクリートが使用されており、2023年10月までに完成する予定とのことだ。これはドバイの建設業界にとってもポジティブな効果をもたらすかもしれない。ドバイの建設業界は、劣悪な待遇を受けている移民労働力に大きく依存しており、過去に彼らから待遇に関する抗議を受けたこともあった。3Dプリンティング技術の導入は、現場での労働力の必要性を軽減することで、労働力の搾取を代替するアプローチを提供する可能性がある。もちろん、サプライチェーンにも影響があり、また建設廃棄物を最小限に抑えることもできるため、環境保全にも効果がある。おそらく今後10年ほどで3Dプリント建築は世界的にもグッと身近な存在になっていくに違いない。   (関連記事)   3Dプリントされた人工の森が「光合成」を起こす|ドバイ国際博覧会で話題のスペインパビリオン   WASPが手掛けたDiorの3Dプリントコンセプトストアがドバイにオープン   都市に巨大キノコが出現? 3Dプリントされた「菌類の家」がタリン建築ビエンナーレで最優秀賞を受賞    

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自宅でガラスを3Dプリントできるようになる日も近い?|ガラス3Dプリント技術の最前線
2023年7月19日

自宅でガラスを3Dプリントできるようになる日も近い?|ガラス3Dプリント技術の最前線

  ガラス3Dプリントは熱溶解積層と似ている   3Dプリント可能な素材といえば、まず樹脂と金属が思い浮かぶという人が多いのではないだろうか。しかし、その素材のヴァリエーションは実際のところかなり多様だ。とりわけ現在注目を集めている素材といえば「ガラス」だろう。一般的にガラス3Dプリンティングは溶解積層方式と似た形がとられている。ガラスの粒子を溶かし、それを1層ずつ配置して希望する形状へと仕上げていく。ただし、一般の溶解積層に比べて素材をガラスとする場合、動作温度は約10倍ほど高くなり、その温度はなんと1300度と言われている。そして、そもそもフィラメントに相当するガラスの調達がまず難しい。オンラインでサクッと注文というわけには現状いかない。ガラス3Dプリントで使われるガラスは多様であり、ソーダ切開ガラスやクリスタルガラス、あるいはガラス瓶などのガラスをリサイクルして3Dプリントすることもできる。溶解温度はガラスの種類によっても異なり、ここら辺は微調整が必要だ。また3Dガラスプリンターとしては、世界初の商用ガラス3DプリンターシリーズであるMapleなどが知られている。その価格は45,000ドルと個人使用するにはちょっと高価にすぎるが、企業であれば導入可能な価格帯だ。     Maple3(画像引用)Maple Glass Printing Maple(現在はバージョン3)ではガラス素材をまずロッド(棒)状に成型し、そのガラスロッドを3Dプリンターのノズルへと繋がる上部の穴を通して挿入することで3Dプリントが行われる。このガラスロッドはビトリグラス(こちらは15000ドル)という装置に粉砕ガラスを投入することでつくられるようで、直径は3.5〜6mm程度となっている。粉砕ガラスはリサイクルされたものでも良いため、素材を何度も使いまわせるのは大きな利点だろう。     ビトリグラス(画像引用)Maple Glass Printing 出力は熱溶解積層方式と基本的には変わらない。Curaなどのスライサーを使用して3Dデータの情報をマシンへと送信、その後は一層ずつオブジェクトが造形されていく。後処理はオブジェクトの用途によって異なるとはいえ、基本的にはビルドプレートから外した段階ですでに完成状態となっている。         Mapleを製造しているMaple Glass Printingの公式動画を見てみると、その造形力はかなりのものだ。そして何よりガラス特有の高級感ある質感がたまらない。これは是非とも試してみたくなる。     光造形可能な液体ガラス樹脂も登場   実はMapleとは別のところで、ガラス3Dプリンティングに関する新たな技術も生まれてきている。たとえばドイツの新興企業であるGlassomerが開発を進めているのは非晶質シリカを含む液体ガラス樹脂だ。すでに技術的には完成しているらしく、今後このガラスレジンがリリースされたら、任意の光造形3Dプリンターでガラスのオブジェを出力することができるようになるという。    ...

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iOS、Android対応の注目の3Dスキャンアプリ・5選
2023年7月13日

iOS、Android対応の注目の3Dスキャンアプリ・5選

2023年の夏時点で注目のiOS、Android両対応のスマートフォン向け3Dスキャンアプリ (サムネイル引用:Qlone Website) 3Dスキャンをいかに使いこなすか。これは3Dプリンターユーザーにとって今後最も大きなテーマになっていくだろう。ツールも様々に増えた。かつては3Dスキャンのためには高価な3Dスキャナーが必要だったものだが、現在ではスマートフォンでも3Dスキャンを行うことができ、その精度もめきめき上昇している。また、少し前まではスマートフォン向けの3DスキャンアプリはiOSにしか対応していない場合が多かったが、現在はAndroidにも対応しているアプリがかなり充実していきている。それこそここ1年ほどの期間でも状況の変化はめまぐるしいほどだ。そこで、ここでは2023年の夏時点で注目のiOS、Android両対応のスマートフォン向け3Dスキャンアプリをご紹介したい。 1.KIRI Engine まずは本欄でも以前に紹介したことがあるKIRI Engineだ。こちらのアプリはAndroidにも対応した3Dスキャンアプリの先駆的存在として、ここ1年でかなり浸透しているのではないかと思う。   写真測量を通じて3Dデータを生成するクラウドベースのアプリで、3Dプリント用3Dデータの生成のみならず、インテリアデザイやゲームデザインのための3Dデータ生成など様々な用途に用いられている。なお、KIRIには4Kテクスチャが含まれており、高い解像度を必要とするプロユースとしても使用することができる。基本的に無料で使用することができるが、無料エクスポートには週ごとに3回までという制限回数も設けられている。もちろん月額使用料を支払えばこの制限は取り払われる。ユーザーからの評価も非常に高くオススメのアプリだ。KIRI Engine→https://www.kiriengine.app/cases   2.Polycam   iOS向けの3Dスキャンアプリとして多くのユーザーからの支持を集めてきたのがこちらのPolycamだ。実はPolycam、2022年の4月からはAndroidoデバイスでも利用できるようヴァージョン変更がなされている。   特徴としてはモバイルデバイスにLIDARが搭載されている場合、リアルタイム空間スキャンを行えるということ。またオBJやGLB、STLなどの10以上のファイル形式へのエクスポートが可能であるということだ。そのスキャンの品質に関しては、速度が遅いという欠点があるものの、そのぶん、データの品質は非常に高いという定評がある。レビューもかなり高い。無料でも使用することができるが、データのエクスポートなどを自在に行いたい場合は有料会員になった方が良いだろう。Polycam→https://poly.cam/ 3.WIDAR   こちらもiOS、Andoroid共に対応している3Dスキャンアプリだが、Widarは写真測量とLiDARセンサーによる3Dスキャンを行うアプリのため、LiDARセンサーを備えたデバイスのみで利用可能となっている。   またスキャンのみならず、3Dモデルの編集もアプリ内で行えるという特徴があり、データの様々なカスタマイズ、色や背景、テクスチャなどの編集を行うことができる。スキャンも編集も基本は無料で使用できるが、4K高解像度テクスチャの使用、様々なファイル形式でのエクスポート機能を使用したい場合は有料会員登録が必要だ。WIDAR→https://www.widar.io/ 4.Magi Scan   現在、評価が急上昇中の3Dスキャンアプリといえば、このMAGI SCANだろう。何よりの魅力は、その速度と汎用性の高さだ。あらゆる形状やサイズのオブジェクトを、高速で、かつ高精度で3Dスキャンしてくれる。   欠点としてはスキャンにあたってアクティブなインターネット接続が必須であるということ。つまり、ネットの届かない場での使用は困難だ。また、スキャンした3Dモデルをリアルタイムの仮想モデリングと仮想化のためのオープンプラットフォームであるNVIDIA Omniverseにエクスポートすることができるのも大きい。基本的には無料でも使用できるが、より高速の処理を求める場合は有料登録するのが良いだろう。Magi...

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3Dプリンターを使った「遊び心あるユニークな造形品」10選
2023年7月9日

3Dプリンターを使った「遊び心あるユニークな造形品」10選

3Dプリンターは私たちにより自由な「ものつくり」を可能にしてくれる技術   いまや様々な産業において欠かせない技術となっている3Dプリント技術。しかし、3Dプリンターの用途はなにもそうした「実用的使用」に限られたものでもない。それは何よりもまず、私たちにより自由な「ものつくり」を可能にしてくれる技術でもあったはずだ。   そこで今回は初心に帰り、3Dプリンターを使った「遊び心のあるユニークなものつくり」の事例をいくつか紹介してみたい。いずれも独創性豊かなものばかり。今後のものつくりの参考になること間違いなしだ。     1.メッセージを反射する3Dプリントミラーアレイ   こちらは太陽光に反射させることで地面に文字が映るように設計されたミラーアレイだ。制作者はこれをプロポーズに用いたようで、砂浜には「MARRY ME?(僕と結婚してくれる?)」という光の文字が浮かび上がっている。     (画像引用)https://www.reddit.com/gallery/qrvget    ちょっとしたサプライズや、庭の装飾など、様々な場面で応用できそうだ。それ自体ではなく日光を利用するというのもロマンチックでポイント高い。是非とも試してみてほしい。     2.子供へのサプライズになる恐竜の化石   これは造形そのものというより、発想や着眼点の面白さが抜群だ。制作者はティラノサウルスの化石のミニチュアを3Dプリントして、それを庭の土中に埋め、のちに姪っ子たちとそれを発掘して楽しんだという。   (画像引用) https://www.reddit.com/gallery/qazvce   姪っ子さんたちはきっと考古学の喜びを体験的に学んだにちがいない。こんなサプライズ、自分も子供時代にしてもらいたかった、とちょっと羨ましくなってしまう。     3.アイアンマンの腕からインスパイアされた独創的ランプ   世界には様々なインテリアが存在するが、本当に自分の趣味に見合った一品を見つけ出すのは難しい。ならば一から自分でつくってしまおう、というわけで制作されたのが、こちらのデスク用ランプ。...

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子供の成長に合わせて成長する3Dプリント心臓弁|3Dプリンターが医療を変革する
2023年7月6日

子供の成長に合わせて成長する3Dプリント心臓弁|3Dプリンターが医療を変革する

ハーバード大学が子供と共に成長する3Dプリント心臓弁を開発 3Dプリント医療の発達は目覚しく、これまでは不可能だった様々な医療技術の開発に貢献している。なかでも先日発表されたある研究は、実際に多くの子供を救うことになる可能性を持っている。ハーバード大学の研究チームが現在取り組んでいるのは、子供の心臓弁の3Dプリントだ。心臓弁とは心臓の内部で、血液が流れる時には開いて、それ以外の時には閉じて血液の逆流を防ぐために重要な器官。この心臓弁がリウマチ熱などによって損傷してしまうことがあり、これは端的に命に関わるトラブルとなる。こうしたトラブルが発生した場合、子供への人工心臓弁の移植を行うのが一般的な医学的対処となるのだが、そこには問題もあった。成長過程の子供においては心臓のサイズもまた成長過程にある。そのため、移植した心臓弁のサイズが合わなくなり、その都度、再手術を行わなければならなくなる。これが患者にとって極めて負担が大きいことであるのは言うまでもない。今回の研究では、そうした患者の負担やリスクを減らすために、子供と共に成長する3Dプリント心臓弁の開発に取り組まれている。この新たな心臓弁は「FibraValve」と呼ばれている。集束回転式ジェットスピニング(FRJS)と呼ばれる新しい方法を使用して、PLCLと呼ばれるポリカプロラクトン(PCL)とポリ乳酸(PLA)をカスタムで組み合わせたものを3Dプリントして作られるとのことで、その所要時間はわずか10分。この技術により、バルブの形状と特性をナノスケールレベルまでカスタマイズすることができ、すでに大型動物モデルでは成功しているとのことだ。    ハーバード大学ウィス研究所     生きた細胞によるコロニー形成を可能にする多孔性を持った構造   それにしても、一体、3Dプリントしたオブジェが成長するとはどういうことなのだろうか。鍵となるのは「生きた細胞によるコロニー形成」だ。研究チーム曰く「FibraValvesは生分解性ポリマー繊維を使用して製造されており、患者の細胞が移植された足場に付着して再構築することを可能にし、最終的には生涯を通して成長し、子供とともに生き続けることができる自然な弁を構築する」とのこと。 実はこの研究は早くから始まっていた。2017年にはすでに羊の心臓において弁の埋め込みに成功。その後、改善点を拾い上げ、今回のFibraValveの開発へと至った。FibraValve はポリマー繊維の長いフィラメントで構成されており、人間の心臓弁の物理的特性を再現している。細胞が浸潤して足場を生体組織に置き換えることができるに足りる多孔性を備えている点も重要だ。   ハーバード大学ウィス研究所   さらに研究チームはまた、弁を通って逆に漏れる血液の量を減らすために、弁の内側の「小葉」の形状を最適化している。これらすべての改良により、FibraValve は自らで自らを改造できるため、心臓が成長途中の小児心臓弁膜症患者にとって非常に役立つ性能を手にした。研究者らはまた、こうしたアプローチは心臓弁移植にとどまらず発展可能性があると考えている。埋め込み型医療機器において、患者の身体の成長や変化は大きな難問だった。今回の3Dプリント心臓弁はそうした難問を解決する手立ての嚆矢となるかもしれない。

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