テキストから人物の3Dアニメーションモデルを生成するアプリ〈Masterpiece X〉がリリース
誰でも簡単に3Dモデルを生成可能
昨年頃よりリリースが相次いでいる3Dモデルの自動生成アプリ。なかでも最も注目なのがテキストから3Dモデルを生成するAI技術だろう。誰もがテキストを打ち込めば3Dモデルを生成してアニメーション化することができる。そんな夢のような技術がすでに登場しているのだ。
ここに紹介するのは先日リリースされたばかりの最新アプリ〈Masterpiece X -Generate〉である。まずはそのリリースされたトレイラー動画を見ていただきたい。
いかがだろうか。動画ではオブジェクトのタイプを選択した上で、その特徴をテキストで記すだけで、3Dアニメーションモデルが生成されている。モーションもAIによって生成されたものを割り当てることができるようで、人間のみならず、動物や異生物、植物や岩や建築物など世界全体を生成できるようになっている。
画像引用/https://www.youtube.com/watch?v=O1TlGOmSQ4M&t=61s
Masterpieceシリーズの作成元であるMasterpiece Studioは、同社のAIへのアプローチは、「直感的な最先端の3Dツールを作成する」という使命に基づいたものであり、「より多くの人々が3Dデータの作成を開始できるようにし、力を与える」ものになると述べている。実際、このアプリはブラウザーだけでなくスマートフォンでも動作するとのことで、高価なラップトップを持っていない一般のユーザーにも開かれている。
まさにエポックメイキングな最先端アプリ。その反響も大きそうだ。
開発者いわく「これは新しい種類の3Dの遊び場」
とはいえ正直なところ、Masterpiece X -Generateの現在のクオリティは、これまで3Dデータを普通に作成してきた玄人ユーザーにとっては物足りないと感じられる部分があるだろう。生成されたデータは人間が作成したデータほどのクオリティには達しておらず、依然として事後処理の必要性が残る。
おそらく、同社にとって最大の目的はこれまで3Dアプリを使用したことがない人々が 3Dアニメーションのプロセス、その世界を構築することに興味を持ってもらうことにある。プレスリリースには「これは新しい種類の3Dの遊び場だ」とも記載されており、その上では十分なパフォーマンスを発揮することが期待される。
もちろん玄人ユーザーにとっても使い道がないわけでは決してない。アイデアを検討する上でのプロトタイプ作成としては非常に有用だ。生成されたデータはBlender、Unity、Unreal Engineで動作するため、3D空間上でモーションを確認することもできる。現段階ではクリエイターと競合するものではなく、あくまでも副操縦士として機能するということだろう。
画像引用/https://www.youtube.com/watch?v=O1TlGOmSQ4M&t=61s
ただし、技術の進歩は速い。クリエイター顔負けの3Dモデルをテキスト一つで生成できるようになってしまう日もそう遠くはないかもしれない。
〈Masterpiece X -Generate〉
https://app.masterpiecex.com/