2026年7月24日、ELEGOO が同社として初めてのフィラメントドライヤー「H1 HT」を発表しました。乾燥温度は 45〜85 ℃、乾燥時間は 0.5〜12時間です。公式プレスリリースに記載された価格は ¥10,399 JPY(ELEGOO 公式ストア日本の商品ページでは「¥10,399 税込み」と表示)です。
ただし、同じ ELEGOO の公式情報の中で「入手できる時期」の表現が揺れています。プレスリリースは「7月24日から購入可能」と告知していますが、公式ストアの商品ページは予約(PRE-ORDER)扱いです。配送時期は日本向けが 2026年9月30日、米国向けが 2026年8月20日と表示されています(いずれも 2026年7月30日時点の表示)。
この記事でわかること
- ELEGOO の公式情報の中で発売時期の表記が食い違っている点(プレスリリースは「本日から購入可能」、公式ストアは日本向け配送時期が9月30日の予約)
- 45〜85 ℃・最長12時間という設定範囲で、実際に届く素材と届かない素材の線引き(PPA-CF・PPS-CF だけが範囲外)
- 日本の100 V 環境での実効的な加熱能力は公式に非公表という未確認点
目次
2026年7月24日、ELEGOO が初のフィラメントドライヤー「H1 HT」を発表しました
ELEGOO は 2026年7月24日(米国東部時間 9時06分)付のプレスリリースで、フィラメントドライヤー「H1 HT」を発表しました。同社はこの製品を「its first-ever filament dryer(同社初のフィラメントドライヤー)」と位置づけています。
「同社初」の根拠はこのプレスリリースの記載と、独立した2媒体(VoxelMatters・FabScene)の報道、そしてカタログ側からの裏取りです。ELEGOO 公式ストア日本の公開 sitemap(sitemap_products_1.xml)で全 350 商品の URL を列挙しました。フィラメントドライヤーに該当するのは H1 HT の1件のみであることを確認しています(2026年7月30日取得)。過去に販売終了した商品が sitemap から外れている可能性は残るため、「現行カタログに他の乾燥機がない」ことまでが確認範囲です。
| 項目 | 公式記載 |
|---|---|
| 発表日 | 2026年7月24日(米国東部時間 9時06分・発信地は中国 深圳) |
| 製品名 | H1 HT Filament Dryer |
| 位置づけ | "its first-ever filament dryer"(同社初のフィラメントドライヤー) |
| 価格 | $70 USD / €70 EUR / £62 GBP / $90 CAD / $149 AUD / ¥10,399 JPY |
| 販売地域 | 米国・英国・EU・カナダ・オーストラリア・日本(ELEGOO 公式ストア直販) |
| 乾燥機能 | スプールの自動回転、2つの自動排湿口によるアクティブ除湿、11種類のプリセット+カスタム設定、TPU および繊維強化フィラメント向けの専用出口、3.5インチフルカラータッチスクリーン |
| 安全機能 | 過熱保護、難燃性の内部シェル、フタ開閉検知、ファン異常検知、音による異常通知、温度・気流・ハードウェア状態の監視 |
出典:ELEGOO 公式プレスリリース(2026年7月24日/取得日 2026年7月30日)。同リリースには役職者の氏名・肩書を伴う引用は含まれていないため、本記事でも発言者は記載しません。
参考までに、SK本舗で今すぐ検討できる単体の乾燥機もあります(例:Polymaker PolyDryer)。詳しくは記事後半の「いま国内で買える単体のフィラメント乾燥機はどれか」で比較しています。
ELEGOO H1 HT の公式スペックはどうなっているのか?(45〜85 ℃・0.5〜12時間)
以下は ELEGOO 公式製品ページの仕様表と、同ページの「パッケージ内容」セクションからの転記です(最終行の同梱品のみ後者)。日本語版と英語版の全項目を突き合わせ、値が一致することを確認しています(取得日 2026年7月30日)。
| 項目 | 公式値 |
|---|---|
| 対応プリセットフィラメント | 11種類:PLA、PETG、TPU、ABS、ASA、PET、PP、PC、PA、PAHT-CF、PVA |
| 乾燥温度 | 45〜85 ℃(113〜185 ℉) |
| 乾燥時間 | 0.5〜12時間 |
| 外形寸法 | 280 × 256 × 126 mm |
| 本体重量/総重量 | 1.55 kg / 2.26 kg |
| 筐体材質 | PC、PA |
| ディスプレイ | 3.5インチフルカラータッチスクリーン(英語/中国語) |
| 内部シェル難燃等級 | UL 94 V-0 |
| 周囲温度 | 5〜40 ℃(41〜104 ℉) |
| フィラメント直径 | 1.75 mm |
| 対応スプール | 幅 50〜68 mm/直径 197〜202 mm |
| 動作音 | 38 dB以下(27 dB の環境で測定) |
| 参考消費電力 | 0.386 kWh(220 V、周囲温度25 ℃、85 ℃で8時間乾燥) |
| プリンター互換性 | 汎用、全ブランドに対応 |
| 入力電源 | 100〜240 V AC、50/60 Hz |
| 定格電力 | 150 W @ 220 V / 130 W @ 110 V |
| 回転乾燥機能 | 対応 |
| フタ開閉検知 | 対応 |
| アクティブ除湿機能 | 対応 |
| プリント可能状態での保管 | 最長10日(室温25 ℃/相対湿度60%の場合) |
| 同梱品 (出典=同ページ「パッケージ内容」) |
フィラメントドライヤー/PTFEチューブ/乾燥剤×2/空気圧継手/電源コード/取扱説明書 |
出典:ELEGOO 公式製品ページ 日本語版/英語版(取得日 2026年7月30日・両版の全項目が一致)。
公式スペック表に載っていない項目
一部の海外メディアは「湿度モニターを搭載」と報じていますが、ELEGOO の公式スペック表には湿度センサーに関する項目がありません。搭載の有無・仕様は未確認です。同様に、公式は TPU・繊維強化フィラメント向けの専用フィラメント出口と PTFE チューブ・空気圧継手の同梱を明記しています。しかし「印刷中に乾燥を続けられるか」の可否・条件は公式スペックに記載がなく、こちらも未確認として扱います。
H1 HT はまだ日本で購入できないため、今日から検討できるのは、後述するAMS HTやPolyDryerです。
H1 HT の「85 ℃」は、他機と比べて何が新しいのか?(AMS HT・PolyDryer と横断比較)
ELEGOO は公式プレスリリースで、乾燥温度を「a class-leading 85°C」と表現しています。これは同社自身の表現です。実際に他社の一次情報を見ると、85 ℃という到達温度そのものは 2026年7月時点で単独の到達点ではありません。
- Bambu Lab AMS HT は公式 Wiki で「最高乾燥温度 85 ℃」と明記されています。同 Wiki は「170 W のヒーターにより、周囲温度 10〜25 ℃でも最高85 ℃を安定して維持できる」とも書いています。
- Creality SpacePi X4 は公式ストアの製品ページに「200W + 200W PTC Heats Up to 85°C」と記載されています。同ページには「独立した2つの加熱チャンバー」ともあります。仕様欄には「Temperature Range: 45-85℃」とも書かれています。到達温度は仕様欄・製品説明とも 85 ℃で一貫しています。加熱出力については、仕様欄が機器の「定格360 W」、製品説明が PTC 発熱体「200 W + 200 W」です。この2つの数値の関係を説明する記述は同ページ内になく=未確認として両方を併記します。同機はSK本舗では取り扱いがありません。
続く2つの表は、スマートフォンでは横にスクロールできます。
| 機器 | 到達温度 | 公式が示す加熱出力 | 収容 |
|---|---|---|---|
| ELEGOO H1 HT | 45〜85 ℃ | 150 W @ 220 V/130 W @ 110 V | 1スプール(幅50〜68 mm・直径197〜202 mm) |
| Bambu Lab AMS HT | 85 ℃ | 170 W ヒーター | 1スプール |
| Bambu Lab AMS 2 Pro | 65 ℃(周囲25 ℃以上でないと到達しない場合ありと公式明記) | 公式に数値記載なし | 4スプール |
| Polymaker PolyDryer | 庫内 68〜73 ℃(最も高いレンジとして公式提示) | Polymaker 公式ページに数値記載なし。当社商品ページは「68 W(Polymaker公称)」と記載=出典未確認のため併記 | Box=1kgスプール/Box XL=3kgスプール |
| Creality SpacePi X4(参考・取扱なし) | 45〜85 ℃ | 仕様欄は機器の「定格360 W」/製品説明は PTC 発熱体「200 W + 200 W(2チャンバー独立)」。両者の関係は公式に説明なし=未確認 | 4スプール |
| 機器 | 接続形態 | 参考価格(2026年7月30日時点の表示・為替換算なし) |
|---|---|---|
| ELEGOO H1 HT | 単体機・全ブランド対応 | ¥10,399 税込(ELEGOO 公式ストア日本・予約)/$70 USD(同 米国) |
| Bambu Lab AMS HT | Bambu Lab 機に接続(乾燥は付属電源での独立給電が必須) | ¥22,800 税込(Bambu Lab 公式ストア日本)/¥25,800 税込(SK本舗) |
| Bambu Lab AMS 2 Pro | Bambu Lab 機に接続 | ¥55,800 税込(Bambu Lab 公式ストア日本・単体)/¥59,800 税込(SK本舗・単体)/¥62,440 税込(SK本舗・電源アダプター込み Bundle) |
| Polymaker PolyDryer | 単体機・全ブランド対応 | ¥12,098 税込(SK本舗・本体=乾燥ドック+Box 1個の同梱セット。2個目以降の Box は別売 ¥4,132〜) |
| Creality SpacePi X4(参考・取扱なし) | 単体機 | $159 USD(Creality 公式ストア表示) |
出典はELEGOO 公式製品ページとBambu Lab 公式 Wiki(乾燥機能)です。あわせてBambu Lab 公式ストア日本(AMS HT・AMS 2 Pro の表示価格)も参照しました。Polymaker 公式 PolyDryer ページ・FAQも参照しました。Creality 公式ストアも同様です(いずれも取得日 2026年7月30日)。参考価格は各公式ストアおよび SK本舗商品ページの同日時点の表示で、表示通貨のまま並べています(為替換算はしていません)。SpacePi X4 の $159 は同ページの構造化データ上の表示価格です。
新しいのは85 ℃ではなく、単体機でこの価格で出てきたこと
新しいのは「85 ℃」という数字そのものではありません。プリンターのエコシステムに紐づかない単体機で、この温度設定が ¥10,399 JPY の公式価格で出てきたことが新しいと読めます。上表の価格列で並べると、85 ℃を公式に掲げる機器は3つあります。AMS HT は Bambu Lab 公式ストア日本表示で ¥22,800 税込です(SK本舗では ¥25,800 税込)。ただし Bambu Lab 機に接続して使う前提です。SpacePi X4 は $159 USD(4スプール機・国内取扱なし)です。単体機で1スプールから始められるのは ¥12,098 税込の PolyDryer(乾燥ドック+Box 1個の同梱セット)ですが、こちらは 68〜73 ℃です。「単体機・1スプール・85 ℃」という条件で見ると、この表に先行品はありません。既存の何かが値下がりしたのではなく、この組み合わせが ¥10,399 JPY という価格帯で初めて現れました。
逆に、公式が「class-leading」と書いているからといって、記事側でそれを事実として扱うことはできません。上表のとおり同じ85 ℃を公式に掲げる製品が既に存在します。
ここで正直に書いておきます。AMS HT・AMS 2 Pro は Bambu Lab 公式ストア日本より SK本舗の表示価格の方が高くなっています。AMS HT は公式 ¥22,800 に対し SK本舗 ¥25,800=+¥3,000 です。AMS 2 Pro は公式 ¥55,800 に対し SK本舗 ¥59,800=+¥4,000 です(いずれも2026年7月30日時点の税込表示)。価格差の理由(在庫確保・国内サポート体制など)は当社サイト・Bambu Lab 公式のいずれにも明記がなく未確認です。価格だけを基準にするなら、購入経路として Bambu Lab 公式ストアも比較対象に入ります。
H1 HT の「45〜85 ℃・最長12時間」で、どの素材の公式推奨値まで届くのか
結論を先に書くと、H1 HT の設定範囲45〜85 ℃・0.5〜12時間は、Bambu Lab 純正材8系統のうち7系統の推奨値に収まります。届かないのは PPA-CF・PPS-CF の2系統だけです。
ELEGOO のプレスリリースは、H1 HT について「PA や PC のような高温系エンジニアリングフィラメントを難なく復活させる」(effortlessly restoring advanced, high-temperature engineering filaments such as PA and PC)と書いています。これは同社の表現です。どこまで届くのかは、素材側の推奨乾燥条件と突き合わせないと判断できません。
ここでは Bambu Lab 公式 Wiki の Appendix I(同社純正フィラメントの推奨乾燥パラメータ)を基準にします。H1 HT の設定範囲(45〜85 ℃/0.5〜12時間)に収まるかどうかを確認します。素材別の温度・時間の早見はFDMのフィラメント乾燥温度と時間にもまとめています。ただし同ページには Bambu Lab 帰属値があります(例:PETG「55℃/6〜8時間」、ABS/ASA「65〜75℃/6〜8時間」)。これらは 2026年7月30日時点のものです。この値は、下表が引く Appendix I の実測値と一致しません。実測値の例は、PETG が AMS 2 Pro/AMS HT とも65℃・12h です。ABS/ASA はベッド乾燥90〜100℃・熱風オーブン75〜85℃・AMS HT 80℃です。両ページで数値が異なる場合、この記事は Appendix I を一次として扱います(同FAQ側の是正は別途進めます)。この節は「必要な温度・時間が H1 HT の設定範囲に収まるか」の判定に絞ります。
下の表は、スマートフォンでは横にスクロールできます。
| 素材 | 熱風(強制対流)オーブン | 機器別の推奨値(ベッド乾燥=Bambu Lab H/X シリーズ・P2S・P1S) | 45〜85 ℃・最長12時間に収まるか |
|---|---|---|---|
| PLA Basic/PLA Matte | 50 ℃・8h | ベッド 60〜70 ℃・12h/AMS 2 Pro 45 ℃・12h/AMS HT 45 ℃・12h | 収まる |
| PETG、PETG-CF | 60〜65 ℃・8h | ベッド 75〜85 ℃・12h/AMS 2 Pro 65 ℃・12h/AMS HT 65 ℃・12h | 収まる |
| ABS、ASA | 75〜85 ℃・8h | ベッド 90〜100 ℃・12h/AMS 2 Pro 非対応/AMS HT 80 ℃・8h | 収まる(85 ℃は上限ちょうど) |
| TPU 95A HF | 70 ℃・8h | ベッド 80〜90 ℃・12h/AMS 2 Pro 65 ℃・12h(完全に乾かない場合ありと公式注記)/AMS HT 75 ℃・18h | 温度は収まる。AMS HT が示す18時間は設定不可 |
| PC | 75〜85 ℃・8h | ベッド 90〜100 ℃・12h/AMS 2 Pro 非対応/AMS HT 80 ℃・8h | 収まる |
| PA6-CF/GF、PAHT-CF/GF | 75〜85 ℃・8〜12h | ベッド 90〜100 ℃・12h/AMS 2 Pro 非対応/AMS HT 85 ℃・12h | 収まる(時間も上限ちょうど) |
| PVA | 75〜85 ℃・8〜12h | ベッド 90〜100 ℃・12h/AMS 2 Pro 非対応/AMS HT 85 ℃・18h | 温度は収まる。AMS HT が示す18時間は設定不可 |
| PPA-CF、PPS-CF | 100〜140 ℃・8〜12h | ベッド 110〜120 ℃(上限)・10〜12h(対流オーブンより効果は低いと公式注記)/AMS 2 Pro 非対応/AMS HT 非対応 | 収まらない(必要温度が85 ℃を超える) |
出典:Bambu Lab 公式 Wiki「Dry Filament」Appendix I(取得日 2026年7月30日)。H1 HT の設定範囲は ELEGOO 公式製品ページ(同日取得)。
この表は範囲の判定で、プリセットの中身は保証しません
- 上表の推奨値はBambu Lab 純正フィラメントに対する同社の推奨です。他社製フィラメントは各社の公式値に従ってください。
- ELEGOO は H1 HT の11種類のプリセットについて、素材ごとの温度・時間を公表していません(未確認)。上表は「必要な温度・時間が、H1 HT の設定できる範囲に収まるか」という範囲の確認であり、プリセットの中身を保証するものではありません。
- Bambu Lab 公式 Wiki は、PA 系(PA、PA-CF/GF、PAHT-CF/GF、PPA-CF/GF など)について次のように書いています。「開放環境に約3か月置くと相当量の水分を吸い、そこまで吸湿すると、スプールの耐熱上限内である80〜90 ℃の対流オーブンでも乾かしきるのが非常に難しくなる」。85 ℃の機器を導入すれば吸湿したナイロンが必ず復活する、とは言えません。
- PPA-CF・PPS-CF については Bambu Lab 公式の中でも表記が揺れています。Appendix I の AMS HT 欄は「非対応」です。別の注記にはこうあります。「AMS HT ではすべてのフィラメントを乾燥できるが、PVA・PPS-CF・PPA-CF のように高温乾燥を要する素材は完全に乾かない場合がある」。いずれの記載でも、85 ℃上限の機器では推奨温度帯(強制対流オーブンで100〜140 ℃)に届かないという結論は変わりません。
もう1点、公式スペックの中で見落としやすいのが回転乾燥機能です。Bambu Lab 公式 Wiki は、スプールを固定したまま熱風だけで乾かす「静置乾燥」について注意点を挙げています。軟化温度が低い素材(PLA、PVA、PLA/PETG 用サポート材、TPU。公式表現は「low softening temperatures」)には、静置乾燥が適しません。静置すると層同士が貼りつく、または膨張で変形する場合があると公式が明記しています(乾燥温度との大小関係は公式に記載がありません)。H1 HT が回転乾燥に対応しているのは、こうした軟化しやすい素材でスプール上の樹脂同士が貼りつくのを避けるための設計と読めます。高温側の85 ℃だけでなく、低温側で PLA を安全に回せるかどうかも、実用上は同じくらい効いてきます。
上表の AMS 2 Pro・AMS HT を含め、Bambu Lab の乾燥・保管まわりの製品があります。まとめて確認できるのはBambu Lab AMS・フィラメント保管/自動供給のコレクションです。
当社の在庫で見ると、H1 HT の85 ℃はどこで効くのか
結論から言うと、当社が公開中のフィラメントのうち、AMS 2 Pro では乾燥できない・足りない素材は32点あります。この32点はすべて H1 HT の45〜85℃に収まります(2026年7月31日時点・SK本舗調べ)。
ここでの切り口は温度の大小ではありません。公式表で列そのものが「Not compatible」になっている素材があるという点です。Bambu Lab 公式 Wiki「Dry Filament」Appendix I(2026年7月31日 HTTP 200 取得)を確認しました。同表には「AMS 2 Pro」列と「AMS HT」列があります。
- AMS 2 Pro が公式表で「Not compatible」(そもそも乾燥できない)とされている素材があります。ABS・ASA・ASA-CF・ABS-GF・ASA Aero・PC・PVA の7種です。Support for PA・PET/PA6-CF・GF/PAHT-CF・GF の3種も対象です。PET-CF/PPA-CF/PPS-CF/Support for ABS の4種も同様です(合計14種)。
- TPU(85A・90A・95A HF・for AMS)は AMS 2 Pro 列が65℃です。公式は「AMS 2 Pro may not be able to fully dry TPU — use heatbed or AMS HT instead.」と注記しています。
- 強制対流オーブンの推奨が85℃を超えるのは、PPA-CF・PPS-CF の100〜140℃だけです。
この事実を当社の在庫と突き合わせました。公開中の全1,396商品を Shopify Admin API で走査しました(2026年7月31日時点)。AMS 2 Pro では乾燥できない・足りない素材を数えています。
| 素材 | 点数 | 公式の強制対流オーブン推奨 | AMS 2 Pro |
|---|---|---|---|
| ABS | 11点 | 75〜85 ℃ | 非対応 |
| TPU | 6点 | 70 ℃ | 65 ℃止まり(公式が非推奨と注記) |
| PA(ナイロン) | 5点 | 75〜85 ℃ | 非対応 |
| ASA | 5点 | 75〜85 ℃ | 非対応 |
| PC | 3点 | 75〜85 ℃ | 非対応 |
| PVA | 1点 | 75〜85 ℃ | 非対応 |
| PET-CF | 1点 | 80 ℃ | 非対応 |
| 合計 | 32点 | すべて H1 HT の45〜85 ℃に収まる | |
| PPA-CF・PPS-CF | 0点 | 100〜140 ℃(H1 HT でも届かない) | 非対応 |
出典:Bambu Lab 公式 Wiki「Dry Filament」Appendix I(取得日 2026年7月31日)。あわせて SK本舗 Shopify Admin API(公開中の全1,396商品を走査・2026年7月31日時点)も参照しています。
H1 HT の上限85℃は、当社がいま公開しているフィラメントの範囲では上限に当たりません。公式表で85℃を超えるのは PPA-CF・PPS-CF だけです。この2系統は当社では現在取り扱っていません(2026年7月31日時点・公開中の全1,396商品を Shopify Admin API で走査)。逆に言うと、AMS 2 Pro では列そのものが Not compatible になっている32点があります。この32点が、H1 HT のような85℃対応の単体乾燥機の実際の対象になります。
この点数について、必ず併記する注意
- 点数は色違い・容量違いを別商品として数えた値です。
- 公開中(active)の商品のみが対象です。予約・入荷待ちの商品を含みます。
ELEGOO H1 HT の発売日と、日本向けの配送時期はいつか?
ここは購入判断に直結するので、公式の表現をそのまま並べます。ELEGOO の公式情報の中で表記が揺れているため、どちらか一方に確定させずに併記します。
| ソース | 記載 | 取得日 |
|---|---|---|
| ELEGOO 公式プレスリリース | "available starting today, July 24, 2026"(本日 2026年7月24日から購入可能) | 2026年7月30日 |
| ELEGOO 公式ストア 日本 | 「NEW/PRE-ORDER」、「予約商品・配送時期のお知らせ: September 30, 2026」、¥10,399 税込み | 2026年7月30日 |
| ELEGOO 公式ストア 米国 | 「PRE-ORDER」、"Pre-order Shipping Notice: August 20, 2026"、$70.00 USD | 2026年7月30日 |
ELEGOO 公式ストア日本の配送ポリシー(取得日 2026年7月30日)には予約注文についての記載があります。「予約注文の場合、商品ページに記載されているお届け予定日に従って出荷され、出荷後は3〜7営業日」とあります。同サイトには別ページの配送ポリシー(/policies/ 版)(同日取得)もあります。予約商品について「出荷後の配達には、ページ上の見積もり配達時間に従って商品を出荷し、出荷後、3〜7営業日かかります」とやや異なる表現で記載されています。趣旨(商品ページの予定日どおりに出荷し、出荷後3〜7営業日で到着)は同じですが、同一サイト内に2版あるためどちらか一方に確定させず併記します。つまり日本向けは、少なくとも 2026年7月30日時点の表示では9月末の出荷を起点に考えてください。時限情報なので、この記事の日付と現在の日付が離れている場合は必ず公式ストアの表示を確認してください。
9月末の入荷を待たずに今日から乾燥を始めたい場合は、単体で使えるPolyDryerが選択肢になります。対応温度は68〜73 ℃で、詳しくは後述の比較で確認できます。
ELEGOO H1 HT を買う前に見ておくべき制約は何か?
価格だけで決めていませんか? ここから挙げる3点を見落とすと、あとで「思っていたのと違う」になりやすいところです。いずれも公式記載に基づいています。
① 対応スプールは幅50〜68 mm・直径197〜202 mm
公式が示しているのはこの寸法レンジだけで、「1kg専用」という表記は公式にはありません。参考に、Bambu Lab の再利用可能スプールは公式 Wiki で外径200 mm・高さ67 mm とされており、この枠にちょうど収まります。一般的な3kgスプールはこの寸法を超えるため、入らない見込みです(公式に可否の明記はありません)。
3kgスプールを乾燥・保管したい場合は、後述する3kg対応のPolymaker PolyDryer Box XLが選択肢になります。
② 画面は英語/中国語のみ
3.5インチのタッチスクリーンの言語は、公式スペックで英語/中国語と明記されています。日本語表示の記載はありません。素材名とプリセットの表記は英語で読む前提になります。
③ 乾燥時間の上限は12時間
設定できる乾燥時間は0.5〜12時間。Bambu Lab 公式は、TPU 95A HF や PVA に対して AMS HT で18時間の乾燥時間を示しています。この帯は1回の設定では届きません(同じ設定を再度回す運用になる見込みです)。
日本の100 V 環境での加熱能力は公式に非公表です
公式の定格電力は「150 W @ 220 V / 130 W @ 110 V」の2条件のみです。日本の一般的な100 V 環境での実効的な加熱能力は公式に記載がなく、未確認です。AMS HT も Bambu Lab 公式ストア日本の記載は「AC:110 V〜、平均消費電力 150 W」です。100 V 環境の実効値、および比較表で使ったヒーター定格170 Wとの関係も同様に公式に記載がなく未確認です。指標の次元(定格電力/ヒーター定格/平均消費電力)がそもそも揃っていないため、この記事では出力の優劣を断定しません。
ここまでの公式値で引ける、買う・買わないの線
PLA と PETG しか使わない方には要りません。ABS/ASA・PC・PA 系を回す方には85 ℃前後の温度域が要ります。PPA-CF・PPS-CF が主用途の方は、H1 HT を買っても必要温度(強制対流オーブンで100〜140 ℃)に届かないため解決しません。単体機か AMS HT かは、Bambu Lab 機+純正材が中心なら AMS HT、他社機が混在するなら単体機です。根拠は次の4点です。
- PLA・PETG が常用素材なら、85 ℃機は不要。Bambu Lab 公式の強制対流オーブン推奨は PLA 50 ℃・PETG 60〜65 ℃です。後述のヒートベッド乾燥(Bambu Lab 機をお使いなら)と乾燥剤入りの密閉保管で足ります。
- ABS/ASA・PC・PA6-CF/PAHT-CF を回すなら85 ℃前後の温度域が要る。強制対流オーブン推奨が 75〜85 ℃で、45〜85 ℃の機器がちょうど上限で足ります。
- PPA-CF・PPS-CF が主用途なら、85 ℃上限の機器はどれを買っても解決しない。必要温度が100〜140 ℃で、単体機・AMS HT のいずれも範囲外です。強制対流オーブン側の検討になります。
- Bambu Lab 機+純正材が中心で機種が対応しているなら AMS HT、他社機混在・複数ブランドを1台で回すなら単体機。接続形態の制約がそのまま分かれ目です(AMS HT を接続できる機種と条件/単体機でいま国内で買えるもの)。
機器を買う前に確認したい方は、何も買わずに今日できることもあわせてご覧ください。
Bambu Lab 機を使っているなら、85 ℃は買い足さずに出せるのか?
ここからは「今日の自分の環境で何ができるか」の話です。AMS HT を接続できる Bambu Lab 機を使っていて、ABS/ASA や PA 系を扱いたいという状況を想定します。この場合、85 ℃の乾燥は AMS HT で既に成立しています。公式 Wiki の記載は明快です。
- AMS HT:最高乾燥温度85 ℃。170 W のヒーターにより周囲10〜25 ℃でも85 ℃を安定維持。乾燥モジュール内に湿度・温度センサーを内蔵。回転乾燥は5分ごとに30°ずつスプールを回す方式です。乾燥にはプリンターからの給電ではなく付属電源ケーブルでの独立給電が必須と公式が明記しています。
- AMS 2 Pro:最高65 ℃。65 ℃を超える乾燥が必要な素材は完全に乾かない場合があり、ABS・ASA・PC・PA 系・PVA は Appendix I 上「非対応」。高温素材を乾かすときは低温素材(PLA など)を取り出す必要があります。
- いずれも自動給材が動いている間は乾燥を実行できません(歯車でフィラメントが変形するのを防ぐため)。印刷と乾燥を並行させる機能では、印刷開始後に乾燥温度が素材の軟化点以下へ自動的に下げられます(PLA 乾燥時45 ℃、PETG 乾燥時55 ℃)。
プリンターに接続する乾燥には、機種とファームウェアと電源の条件がつきます
- 印刷と並行した乾燥は対応機種が限られます。公式が挙げる最低ファームウェアは、H2D が 01.03.00.00 以降、H2S・P2S が 01.02.00.00 以降です。X2D・A2L は 01.01.00.00 以降です。P1S・P1P・X1C・A1・A1 mini は「未対応」と明記されています。
- ただし、AMS HT の乾燥機能を有効にして TPU 用のフィラメント出口から給線する使い方は「印刷と同時乾燥」には該当しません。この使い方は全機種で利用できるとも公式は書いています。H1 HT が備えるバイパス出口と、性格の近い運用です。
- 電源アダプターを接続していない状態で乾燥すると、H2 シリーズは印刷側の電力を優先して乾燥出力が通常の86%へ自動的に下がります。P2S・X2D はヒートベッドやホットエンドの加熱・XYZ 軸の移動・AMS の給材/退避ができなくなります。アダプター接続時は制限なしとされています。
- AMS 2 Pro の給電は接続先で分かれます。H2 シリーズ・P2S・X2D では、6ピンケーブルでプリンターから給電できるのは1台までで、2台目以降を同時に乾燥させる場合に別途アダプターが必要です。X1/P1/A2L シリーズでは、乾燥させる全台にそれぞれアダプターが必要という記載です。
この条件の並び方が、単体機が存在する理由をそのまま説明しています。プリンターに紐づく乾燥は、機種・ファームウェア・電源の条件が絡み、乾燥中にプリンター側の動作が制限されることもあります。単体機は乾燥だけを切り離して回せる代わりに、プリンターの画面やスライサーからは操作できません。優劣ではなく、どちらの制約を受け入れるかで選びます。
注文の前に、ご使用の機種で使えるかを確認してください
AMS HT はプリンターに接続して使う装置です。SK本舗の商品ページにも「プリンターに接続されていない状態では、単独で乾燥を行うことはできません」と記載しています。公式の線引きは2層に分かれているので、ご自身の目的がどちらかを先に決めてください。
- ①乾燥機能として使える機種:Bambu Lab 公式ストアの AMS HT 商品ページ(2026年7月30日取得)を確認しました。同ページは「H2D および X/P/A シリーズのプリンターに AMS HT を接続して乾燥機能を使用することが可能」と記載しています。X1 シリーズ・P1 シリーズは最大4台まで同時接続可。A1・A1 mini については「2025年第3四半期に OTA アップデートで提供予定」という記載があります。この記載は 2026年7月30日時点でも残っており、提供済みかどうかは未確認です。
- ②印刷と並行した乾燥に対応する機種:H2D・H2S・P2S・X2D・A2L のみ(上記の最低ファームウェア以降)。P1S・P1P・X1C・A1・A1 mini は未対応と公式に書かれています。
つまり X1C や P1S でも①の乾燥用途では公式に対応範囲内で、②の印刷と並行した乾燥だけが対象外です。なお①では、各 AMS HT の乾燥に外部電源が必要で、プリンター本体から乾燥用の電力は供給できません(アダプターは製品に同梱)。この外部電源の電圧表記は、Bambu Lab 公式ストア日本が「110V」、SK本舗の商品ページが「220V」で一致していません。どちらが現行かは未確認のため、設置前に同梱アダプターの表示をご確認ください。ご使用の機種で使えるかは、上記①②と商品ページの表示を確認してからご注文ください。
あわせて申し送りです。SK本舗の AMS HT 商品ページの説明文には、2026年7月30日時点で「プリント中の乾燥はまだサポートされていません」という記述が残っています。一方、Bambu Lab 公式ストアの FAQ は同日時点で「現在、一部の機種において『乾燥・造形同時実行機能』に対応しています」に更新済みです。この1点は商品ページ側が古いためです。対応範囲は Bambu Lab 公式 Wiki と公式ストアの最新記載を優先してください(商品ページの記述は是正を進めます)。なお同ページには「A1 および A1 mini との互換性は2025年第3四半期に OTA アップデートで追加予定」という記述があります。メーカー公式ページにも同じ予定表記が現在も残っているため、古い記述ではなく実施状況が未確認という扱いです。
価格の目安を挙げます。SK本舗の商品ページでは Bambu Lab 自動素材供給システム『AMS HT』が ¥25,800 税込で表示されています(2026年7月30日時点)。同ページには「国内在庫・即日出荷」という記載があります。一方、価格直下の在庫バッジは「ご注文後約15〜21日程度でお届け」で、この2つの表示は同じページ内で食い違っています。H1 HT と同じく時限情報のため、購入前に価格直下の在庫バッジの表示をご確認ください。AMS 2 Pro 側は、上に書いた電源条件でどちらを買うかが変わります。H2 シリーズ・P2S・X2D で乾燥させるのが1台だけならプリンターから給電できるので 『AMS 2 Pro単体』(¥59,800 税込)で足ります。新たに1台を追加するなら、電源アダプター込みの 『AMS 2 Pro + 電源 Bundle』(¥62,440 税込。内訳は AMS 2 Pro ×1・電源アダプター ×1です)が該当します。すでに AMS 2 Pro をお持ちで、2台目以降のアダプターだけを追加したい場合や、X1/P1/A2L シリーズに接続する場合があります。これらは Bundle だと本体が重複してしまいます。電源アダプター単体の在庫・購入方法はお問い合わせフォームからご確認ください。最新の価格・お届け目安・お取り扱い状況は、各商品ページの価格直下に表示される在庫バッジが正になります。
あわせて読む:AMS 2 Pro・AMS HT・AMS lite の違いと選び方(TPU 対応や互換の整理)。AMS 2 Pro と AMS HT はどちらを選ぶべきか、もあわせてご覧ください。さらにBambu Lab AMS・フィラメント保管/自動供給も参考にしてください(上記3点に加えて AMSハブほかを含む5点の一覧)。
いま国内で買える単体のフィラメント乾燥機はどれか?
結論から言うと、いま国内で単体のフィラメント乾燥機として買えるのは Polymaker PolyDryer です(SK本舗調べ・2026年7月30日時点)。
H1 HT は 2026年7月30日時点で ELEGOO 公式ストアの予約が確認できる入手経路で、SK本舗では取り扱っていません。Bambu Lab・ELEGOO・Anycubic 等の正規代理店として21ブランド以上を取り扱う立場から書きます。プリンターのメーカーを問わない単体機として、いま国内で購入できる選択肢を1つ挙げます。
Polymaker PolyDryer は、乾燥ドックに Box を必要な数だけ足していくモジュラー式の乾燥・保管システムです。庫内温度域は Polymaker 公式が「最も高いレンジは 68〜73 ℃」としており、出力プリセットは3段階、360°の気流で庫内を回す方式。Box が 1kg スプールまで、Box XL が 3kg スプールまで対応します。公式が製品ページで挙げている性格は次の3点で、乾いた状態のまま置いておくことに重心があります。
- 乾燥と保管を1つでまとめられる
- 高い密閉性
- Continuous drying=保管中も必要に応じて乾燥を継続できる
なお、密閉ボックスから直接プリンターへ給線できるかどうかは、同ページの Polymaker 自身の説明では確認できませんでした(同ページ内で言及しているのは購入者レビューのみ)。SK本舗の商品ページは「密閉ボックスから直接プリンターへ給線(印刷しながら乾燥可能)」と記載しています。この記載はメーカー公式ページの記述と揺れています(いずれも 2026年7月30日時点)。この記事では未確認として扱い、当社ページ側の出典も確認中です。
PolyDryer が向く用途と、届かない温度域
正直なところ、H1 HT が示した85 ℃という温度域には PolyDryer は届きません。吸湿してしまったナイロンのフル再乾燥は温度域の外です。一方で、公式の温度域に推奨値が収まる PLA・PETG・TPU の乾燥と、保管中も乾燥を継続して常用素材を湿気らせない運用には向いています。「高い温度が要るのか」「常用素材を湿気らせない箱が要るのか」で選ぶ対象が変わる、という分かれ方になりますね。
構成の目安を先に言うと、85 ℃が要るなら PolyDryer は選択肢に入りません。常用素材を湿気らせない箱として使うなら、本体1台(Box 1個を含む)+2本目以降のスプールぶんの Box という足し方になります。SK本舗の商品ページでは PolyDryer 本体(乾燥ドック+Box 1個の同梱セット)が ¥12,098 税込で表示されています。価格を挙げます(いずれも2026年7月30日時点)。PolyDryer Box シリーズは Box ¥4,132 税込/Box XL(3kgスプール対応)¥11,232 税込です。Dock Adapter は ¥1,282 税込です。
使っている素材と環境からどの乾燥手段が向くか判断がつかない場合は、お問い合わせフォームに機種名と常用素材を書いてお送りください。同フォームは会社名・注文番号・確認事項が必須項目です。送信時は次の3点でお進みください。お問い合わせ内容は「取扱い商品に関するお問い合わせ」を選択し、会社名の欄は個人の方は「個人」とご記入ください。ご注文番号の欄は初期値「#SK-」のままで送信できます。確認事項1〜5のチェックボックスはすべて選択しないと送信できない仕様です。内容は購入後のお客様向けですが、購入前のご相談でも送信のためにご了承のうえチェックしてください。複数台の導入や請求書払い・見積書のご相談は法人・教育機関のお客様窓口で承っています。ご注文前に LINE ID連携(全品5%OFFクーポン)もご確認ください。友だち追加だけでは連携が完了しないため、マイページで連携認証まで進める必要があります(お一人様1回限り・他クーポンとの併用不可)。
あわせて読む:Polymaker PolyDryer 徹底ガイド(どの構成を何本買うかの分解)。
何も買わずに、今日できること(Bambu Lab 機のヒートベッド乾燥)
結論を先に書くと、Bambu Lab の H/X シリーズ・X2D・P2S(P1S は手動操作)なら、購入前でも今日からヒートベッド乾燥を試せます。
機器を足す前に、いま手元の機種でまず試してみてください。Bambu Lab のプリンターを使っているなら、ヒートベッドで乾燥する手順が公式 Wiki に載っています。機器を追加せずに今日から試せる方法ですね。ただし対象機種は先に確認してください。公式が手順を示しているのは H シリーズ/X シリーズ/X2D/P2S と、ベッドの下降と温度設定を手動で行う P1S です。P1P・A1・A2L・A1 mini はオープンフレーム機のためフィラメント乾燥には使えないと公式が明記しています。
公式が明記している注意点も一緒に押さえておくと安全です。
- スプールを覆うのは、素材や機種に関係なく手順の一部です。公式手順の Step 3 は「造形プレートにフィラメントを置き、PA-CF や PC などの高耐熱素材で造形したフタで覆う(公式が3Dデータを配布)。フィラメントの箱を代わりのカバーにしてもよい」と書いています。X1/X1C ではこれに加えて、乾燥中はトップカバーを閉じ前扉をしっかり閉めたままにすることが必須とされています。
- 途中でスプールを反転させることも、素材を問わず推奨されています。公式手順の Step 4 は「均一に加熱するため、乾燥の途中でスプールを反転させることを推奨」「反転時は火傷を避けるため手袋を着用してください」と明記しています。反転の具体的な間隔が公式表(Appendix I)に載っているのは2系統だけです。PLA Basic/Matte/Silk=6時間ごと、ABS 用サポート材=3時間ごとで、他の素材は間隔の指定がありません。
- 電子レンジと家庭用オーブンは使わないこと(加熱が不均一で温度制御ができないと公式が明記)。強制対流式なら公式の目安はスプール1本あたり庫内奥行250 mm・幅250 mm・高さ90 mm 以上です。85 ℃では届かない PPA-CF・PPS-CF の検討先も、こちら側になります。
- 乾燥が終わったらベッド温度を0 ℃に戻し、スプールが手で触れて熱くない状態になってから取り出すこと。
- 乾燥後はすぐに乾燥剤入りの密閉容器か AMS に入れること。室内が相対湿度55%程度の環境では、乾燥直後のフィラメントでも素材の吸湿性によって2〜12時間で印刷品質に影響する量の水分を吸うと公式に記載があります。
- PC は「加熱と冷却」の乾燥サイクルを繰り返すと熱応力が蓄積して脆くなる場合があります。乾燥後は乾燥剤とともに密閉して保つことで、不要な乾燥サイクルを減らすよう公式が推奨しています。
ちなみに、上のステップ3で使う高耐熱素材のカバーは Bambu Lab が公式に3Dデータを配布しているので、自分で出力してしまうのが早い部分です。乾燥後の保管まわりなら、SK本舗が運営する日本語の配布サイトに 3D Data Japan「フィラメントリールの除湿剤ケース」が出ています。スプールホルダーや密閉容器のフタに当たるデータは、同サイトでは 2026年7月30日時点で見つかりませんでした。
湿気の症状の見分け方や保管まわりを知りたい場合は3Dプリントの失敗原因は湿気? フィラメントの乾燥方法を徹底解説!が入口です(電子レンジ・家庭用オーブンでの乾燥可否は、公式が非推奨と明記している本記事の記載を優先してください)。「そもそも自分の環境で乾燥が必要なのか」から確かめたい場合は、フィラメントは本当に湿気に弱いのかで実験ベースの検証を参照してください。保管側の詰めは3Dプリンター用フィラメントの正しい保管方法をご覧ください。
ELEGOO H1 HT についてよくある質問
H1 HT についてよく聞かれる7点を、結論を先に書く形でまとめています。
ELEGOO H1 HT は日本で買えますか?
2026年7月30日時点で確認できる入手経路は、ELEGOO 公式ストア日本の H1 HT 商品ページでの予約(PRE-ORDER)です。同ページの表示価格は ¥10,399 税込み、配送時期は「September 30, 2026」と表示されています(2026年7月30日取得)。SK本舗では H1 HT を取り扱っていません。単体機なら Polymaker PolyDryer、AMS HT を接続できる Bambu Lab 機なら AMS HT が当社の現行の取り扱いです。時限情報なので、実際の在庫・配送時期は ELEGOO 公式ストアの表示をご確認ください。
ELEGOO H1 HT の価格はいくらですか?
ELEGOO 公式ストア日本の表示は ¥10,399 税込みです(2026年7月30日取得)。公式プレスリリースには $70 USD / €70 EUR / £62 GBP / $90 CAD / $149 AUD の表記があります。SK本舗では取り扱いがないため、購入時の基準になるのは ELEGOO 公式ストアの表示価格です。予約扱いのため、価格・配送時期は購入前に公式ストアでご確認ください。
H1 HT は印刷しながら乾燥できますか?
公式スペックに記載がなく未確認です。ELEGOO は公式プレスリリースで、TPU・繊維強化フィラメント向けの専用出口(バイパス出口)について説明しています。原文表現は「intensive print jobs(高強度の連続印刷)中の摩擦を完全に排除する」です。印刷中の給線を前提にした記述自体はあります。ただし、乾燥を継続できるかどうかの可否・条件は製品仕様のどこにも記載がなく、そこは未確認のままです。一方 Bambu Lab は印刷と並行した乾燥の対応機種と最低ファームウェアを公式に明記しています(H2D・H2S・P2S・X2D・A2L のみ)。こちらは条件を確認できます。
3kg などの大容量スプールは入りますか?
入らない見込みです。ELEGOO 公式製品ページ(2026年7月30日取得)が示す対応スプールは幅 50〜68 mm/直径 197〜202 mm というレンジです。一般的な3kgスプールはこの寸法を超えます。ただし公式に「1kg専用」という表記はありません。3kgスプールを乾燥・保管したい場合を考えます。3kg対応の Box を持つシステム側(Polymaker PolyDryer Box XL・¥11,232 税込など)の検討になります。
85 ℃あればナイロンや PPS-CF も乾かせますか?
PA6-CF/GF・PAHT-CF/GF は届きます。PPA-CF・PPS-CF は届きません。Bambu Lab 公式 Wiki「Dry Filament」Appendix I(2026年7月30日取得)を確認しました。前者には AMS HT で85 ℃・12時間、後者には強制対流オーブンで100〜140 ℃を示しています。後者は85 ℃上限の機器の範囲外です(同 Wiki 内には AMS HT で「完全に乾かない場合がある」という別表現もあり、公式内で揺れています)。PA 系も、開放環境に約3か月置いて吸湿が進むと80〜90 ℃のオーブンでも乾かしきるのは非常に難しいと同 Wiki は明記しています。
いま持っているプリンターで代用できますか?
機種によります。Bambu Lab 公式 Wiki「Dry Filament」(2026年7月30日取得)が手順を示している機種があります。H シリーズ/X シリーズ/X2D/P2S と、ベッドの下降と温度設定を手動で行う P1S です。P1P・A1・A2L・A1 mini はオープンフレーム機のため使えないと明記されています。要点は4点あります。スプールを高耐熱素材のフタかフィラメントの箱で覆う(全機種共通)、素材ごとの推奨温度・時間で加熱する(ABS はベッド100 ℃の例)、この2点です。途中で反転させる(公式は手袋着用を指示)、終了後はベッドを0 ℃に戻して冷めてから取り出す、の2点も要点です。素材別の推奨値は同 Wiki の Appendix I をご確認ください。
画面は日本語表示に対応していますか?
公式スペックでは、3.5インチフルカラータッチスクリーンの言語は英語/中国語と記載されています。日本語表示についての記載はありません。
参考情報と出典リンク一覧
本文で使った一次ソースと、クロスチェックに使った報道を一覧にしています。
一次ソース
- ELEGOO 公式プレスリリース「ELEGOO Launches H1 HT Filament Dryer」(2026年7月24日/取得日 2026年7月30日)
- ELEGOO 公式製品ページ H1 HT(日本)(取得日 2026年7月30日)
- ELEGOO 公式製品ページ H1 HT(米国)(取得日 2026年7月30日)
- Bambu Lab 公式 Wiki「Dry Filament」(Appendix I〜III・ヒートベッド乾燥手順)(取得日 2026年7月30日)
- Bambu Lab 公式 Wiki「Filament drying guide for AMS 2 Pro and AMS HT」(取得日 2026年7月30日)
- Bambu Lab 公式 Wiki「AMS HT workflow and features」(取得日 2026年7月30日)
- Bambu Lab 公式ストア AMS HT 商品ページ(FAQ・対応機種)(取得日 2026年7月30日)
- Polymaker 公式 PolyDryer 製品ページ・FAQ(取得日 2026年7月30日)
- Creality 公式ストア SpacePi X4(取得日 2026年7月30日)
クロスチェックに使用した報道
価格・配送時期・在庫は変動します。本文中の数値はすべて 2026年7月30日時点の各公式ページおよび SK本舗商品ページの表示に基づくもので、最新の情報は各リンク先をご確認ください。
