FDM 3Dプリンターのフィラメント送り不良(スリップ)とは
FDM 3Dプリンターでフィラメントが正常に送られず、プリントヘッドからフィラメントが出ない状態をフィラメント送り不良(スリップ)といいます。エクストルーダーのギア(歯車)がフィラメントを掴めず、空回りしてしまうことが主な原因です。
スリップが発生する主な原因
- フィラメントの詰まり:ノズル先端に樹脂が固まり、圧力が上昇している状態
- ギアの磨耗:長時間の使用でエクストルーダーのギアが削れている
- フィラメントの湿度変化:吸湿したフィラメントが膨張し、通路で引っかかる
- ギアの緩み:エクストルーダーのボルトが緩み、フィラメント押圧力が低下
- フィラメント径のばらつき:規格外の太さのフィラメントを使用している
対策と解決手順
- ノズルの詰まり確認:印刷温度まで加熱した状態でノズルをクリーニングし、詰まりを除去します(耐熱手袋を着用)
- 分解・点検前にプリンターの電源を切る:エクストルーダー周辺を分解する作業に入る前に電源を切り、コンセントを抜いてください
- エクストルーダーギアの確認:ギアに樹脂が付着していないか、磨耗していないか目視チェック
- ギアのボルト締結:エクストルーダー周辺のボルトがすべて適切に締まっているか確認
- フィラメントの交換:別のフィラメントで試し、フィラメント自体の問題かどうか判断
- ギアの交換:磨耗が確認された場合、新しいギアと交換します
予防方法
定期的なメンテナンスが重要です。また、フィラメント保管用ドライボックスを使用し、湿度管理を徹底することで多くのトラブルを防げます。
それでも解決しない場合
上記の対策後もスリップが続く場合は、エクストルーダーモーター自体の故障やファームウェアの問題が考えられます。その際はプリンターメーカーのサポートへの問い合わせをおすすめします。
Tip: フィラメントスリップの音は「カリカリ」という異音が特徴です。この音が聞こえたら早めに対処することで、さらなるダメージを防げます。
