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3Dプリント陶器で昆虫の住処を作る|ラファエル・エミンの挑戦
フランスのアーティスト、ラファエル・エミン(Raphaël Emine)が、3Dプリント技術を活用して昆虫や小動物のためのシェルターを制作するプロジェクト「Les Utopies Entomologiques」を発表した。自然界の生態系保護と芸術を融合させた試みとして注目されているこのプロジェクトは、WASP社の先進的な陶器3Dプリント技術を用いて実現されている。 インスピレーションは自然界から このプロジェクトにおいて、エミンは陶器の構造に自然界の形状やパターンを取り入れている。具体的には、蜂の巣の六角形構造、クモの巣の繊細な模様、鉱物の結晶構造などをモチーフとしたデザインなどだ。各シェルターには、昆虫や小動物が実際に利用できるようにトンネルやギャラリー、バルコニーのような空間が設けられ、生命の営みを支える工夫も施されている。 また、陶器特有の多孔質な素材の性質が活かされており、外部環境に馴染みやすく、自然と一体化するようにあらかじめ設計されている。そのような特性から、本作品は野外に設置された際に生態系の一部として機能することが目指されている。 WASPの3Dプリント技術を活用 エミンはWASP社の40100 LDMおよびDelta WASP 2040 Clayという2種類の3Dプリンターを活用し、これらの陶器シェルターを制作している。WASPは持続可能な建築技術の開発でも知られ、粘土やバイオマスなどの自然由来の素材を用いた3Dプリント技術の研究を進めている。 この技術を応用することで、細かいデザインの再現性が向上し、手作業では実現しにくい複雑な構造を制作することが可能になった。特に、生物が入りやすい微細な空間や、湿度を保持しやすい形状などを精密に設計できる点が、3Dプリント陶器の大きな利点だと言えるだろう。 Image:Raphaël Emine 作品の設置とその影響 現在、「Les Utopies Entomologiques」はインスタレーションとして実施されており、フランス・マルセイユのParc Maison Blanche(メゾン・ブランシュ公園)に設置され、ヤシの木立の中に独立して置かれたり、木に吊るされたりしている。現地での観察によると、さまざまな昆虫や小動物がこのシェルターを利用し始めているらしく、生態系にポジティブな影響を与えているとのことだ。 このデザインは、昆虫のライフサイクルにも配慮されており、幼虫の成長、変態、季節ごとの活動の変化を考慮した構造になっている。芸術的な視点から見ると、バロックや生物模倣デザインの影響を受けた有機的な形状になっていて、単なる機能性だけでなく、美的価値も兼ね備えた「作品」であることがわかる。 Image:Raphaël Emine 3Dプリント技術と生態系保護の未来...
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3Dプリントで実現する「バッテリー不要」のロボット翼|生物模倣技術の最前線
3Dプリンティング技術と生物模倣(バイオミメティクス)の融合によって、新たなロボット技術が生まれつつある。 ドイツのダルムシュタット工科大学(Technical University of Darmstadt)とドレスデン・ロッセンドルフ・ヘルムホルツセンター(Helmholtz Center Dresden-Rossendorf)の研究チームは、モナーク蝶(オオカバマダラ)の飛行メカニズムにヒントを得た「バッテリー不要」のロボット翼を開発した。 この技術は環境モニタリング、救助活動、さらには医療用途など、幅広い分野での活用が期待されている。 モナーク蝶から学ぶ「効率的な飛行構造」 日本ではオオカバマダラの名で知られるモナーク蝶は毎年メキシコからカナダまで数千キロもの距離を移動することで知られ、その飛行効率の高さは長年にわたって研究されてきた。研究チームは、この驚異的なエネルギー効率を持つ蝶の翅(はね)の構造を3Dプリント技術で再現し、新たなロボット翼の開発に成功した。 このロボット翼の最大の特徴は、「バッテリーを必要としない」点にある。翅の動力は、熱可塑性ポリウレタン(TPU)と微細な磁性粒子を組み合わせた3Dプリント素材によって生み出される。外部の磁場にさらされると、これらの粒子が反応し、翅が自律的に羽ばたく仕組みだ。 3Dプリントによる生物模倣設計 研究チームは合計12種類の異なる翼モデルを作成し、最も効率的な構造を探った。有限要素解析(Finite Element Analysis)と実験を組み合わせた結果、モナーク蝶の翅に見られる「葉脈状の構造」が、耐久性と柔軟性を両立させるのに最適であることが判明した。 この葉脈構造は、レーザーパウダーベッド融合(Laser Powder Bed Fusion, L-PBF)技術を用いて精密に3Dプリントされた。L-PBFは金属や樹脂の微粒子をレーザーで焼結する技術で、細かいディテールの再現に適している。 ロボット翼に期待される応用可能性 この新技術は、以下のような分野での応用が期待されている。 1. 環境モニタリング ロボット蝶は、軽量で効率的な飛行が可能であるため、昆虫や鳥類の生態調査に活用できる。特に花粉媒介昆虫の動態研究や気象観測などで大きな役割を果たすだろう。 2. 捜索・救助(サーチ&レスキュー) 自然災害が発生した際、倒壊した建物の内部や人間が立ち入れないエリアの探索に役立つ可能性がある。小型でエネルギー消費の少ないロボット蝶は、長時間のミッションにも適している。 3....
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3Dプリントで顕微鏡が作れる時代へ!世界初の完全3Dプリント顕微鏡が登場
スコットランドのストラスクライド大学の研究チームが、世界初の完全3Dプリント顕微鏡を開発した。この革新的な装置は、従来の研究用顕微鏡に比べて圧倒的に低コストで、基本モデルはマクドナルドのビッグマックセットよりも安価だという。これは科学技術の普及を加速させ、世界中の研究者や学生にとって画期的なツールとなる可能性を秘めている。 Photo credit: University of Strathclyde 3Dプリント顕微鏡が生まれた背景 このプロジェクトの原点は、オープンソース顕微鏡「OpenFlexure」の開発にある。これは、バース大学とケンブリッジ大学の研究者たちが、3Dプリンターと市販の部品を組み合わせて低コストで高品質な顕微鏡を作るというアイデアから始まった。この取り組みにより、高価な光学機器が必要だった顕微鏡の世界に変革がもたらされ、7大陸の多くの研究者にとって手の届くものになった。 しかし、OpenFlexure顕微鏡は依然として高価なレンズを必要とするという課題があった。これがストラスクライド大学の研究者たちの挑戦のきっかけとなる。彼らの答えはシンプルかつ革新的なものだった。 解決策:レンズも3Dプリントする! ストラスクライド大学のチームは、顕微鏡の最大のコスト要因であるレンズそのものを3Dプリントすることを決定。従来のガラスレンズの代わりに、光造形(SLA)方式の3Dプリンターを使ってレンズを作成した。 3Dプリントレンズの製造プロセス コンデンサーレンズ(集光レンズ): Mars 3 Pro 3Dプリンターを使用 対物レンズ: Mars 2 3Dプリンターを使用 素材: Formlabsの透明レジンを採用 設計基準: エドマンド・オプティクス社およびThorlabs社の既存レンズをベースにデザイン この結果、市販のレンズと遜色ない性能を持つ3Dプリントレンズの製造に成功した。 Photo credit: University of...
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「曲げられるコンクリート」誕生!3Dプリント建築の未来を変える新素材
コンクリートといえば建築3Dプリントの定番素材だが、その可能性をさらに広げる驚きの研究成果が発表された。アメリカのニューメキシコ大学(UNM)の研究者たちが、3Dプリント専用に設計された「曲げられるコンクリート」を開発し、特許を取得したのだ。この研究は2024年に注目された3Dプリントコンクリートの進化のひとつで、例えばバージニア大学が開発した31%の炭素排出削減を実現するコンクリートも話題となった。 コンクリートの弱点を克服 コンクリートは圧縮には強いが、引っ張りや曲げの力には非常に弱い。脆さゆえに簡単にひび割れ、建物や橋、歩道などでは修復が頻繁に必要になる。これを補うために鉄筋を使うが、依然として完璧な解決策とはいえない。UNMで開発されたような引っ張り強度を持つコンクリートは、長寿命でメンテナンスコストを削減できる強靭なインフラを実現する可能性を秘めている。 特に地震のような横方向の力が加わる自然災害に対して、より耐久性のある構造物が期待できる。 どのように作られたのか? この「曲げられるコンクリート」の鍵となったのは繊維の存在だ。研究チームは、コンクリートに短いポリマー繊維を多量に混ぜることで、引っ張りや曲げの力に耐えられるようにした。このミックスを使ったコンクリートは、外部の補強材をほとんど必要とせずに強度を維持できる。 具体的には、大学院生のムハンマド・サイード・ザファルが様々な量の繊維を混ぜたコンクリートを慎重に調合し、3Dプリンターで試作した。繊維が少なすぎると構造が崩れ、多すぎるとプリンターが詰まるという課題があったが、何度も実験を重ねて最適な配合を見つけた。 試作品には小型の構造物やプリズム、ドッグボーン型のデザインが含まれており、これらを引っ張りや曲げのテストにかけて強度を測定した。さらに、ポリビニルアルコール、フライアッシュ(石炭灰)、シリカフューム、超高分子量ポリエチレン繊維など、さまざまな材料を試して開発を進めた。 画像/UNM 特許取得とさらなる可能性 この「自己補強型の超高延性セメント材料」は、2024年8月に特許が取得された。開発者たちは、最大で11.9%も引張ひずみ能力を向上させる4つの配合を特定したという。Hojati助教授によれば、これらの繊維は「曲げや引っ張りの荷重がかかったときでもコンクリートを保持する役割を果たす」とのことだ。 資金提供を行ったのは、南中部州交通コンソーシアム(Tran-SET)とリージョン6の大学交通センター。これにより、以下の3つの研究プロジェクトが実施された: 3Dプリント可能なエンジニアードセメント材料の開発 新素材のフレッシュおよび硬化状態での特性評価 3Dプリント可能なエココンクリートの開発 研究者たちはこれらの成果を活用し、特許出願まで漕ぎ着けた。 建築3Dプリントと未来のインフラ この新しい「曲げられるコンクリート」は、地震や災害に強い構造物を実現し、メンテナンスの頻度を減らし、建築の自動化を推進する可能性を持つ。Hojati助教授はさらに視野を広げ、宇宙での建築課題にも取り組んでいる。3Dプリント建築は地球だけでなく、月や火星といった宇宙空間でも重要な役割を果たすかもしれない。 「曲げられるコンクリート」の登場は、従来の建築材料の常識を覆し、新しい未来を切り開く可能性を示している。この素材が普及することで、インフラの形や建築技術そのものが大きく変わる日もそう遠くないだろう。 【お役立ち記事】2025年に3Dプリンターを買うならこれ!https://skhonpo.com/blogs/3dprinter-practice/2025osusumeおすすめのスライサーソフト6選|スライサーソフトの基本も解説!https://skhonpo.com/blogs/3dprinter-practice/2022soft?_pos=12&_sid=8d1033306&_ss=r3Dモデリングの基礎知識と初心者がつまずきやすいポイントhttps://skhonpo.com/blogs/3dprinter-practice/moderingkisozen?_pos=7&_sid=b0e55afc3&_ss=r3Dデータを無料でゲットするならここ!|おなじみサイトからこれから伸びそうなサイトまで紹介https://skhonpo.com/blogs/3dprinter-practice/3dmuryodata2022 【FDM方式VS光造形方式】 違いや選び方|初心者にも分かりやすく解説 https://skhonpo.com/blogs/3dprinter-practice/3dbegin 【通販はこちらから】 3Dプリンターの通販ページ...
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Houdiniで3Dプリント!映画やゲームのプロ御用達ソフトを活用しよう
Houdiniは、トロントを拠点とするソフトウェア会社SideFXが開発した強力な3Dモデリング、アニメーション、特殊効果用ソリューションだ。特にその「プロシージャルアプローチ」で知られ、映画やゲーム業界での複雑なシミュレーションやビジュアルエフェクトの制作に多用されている。 たとえば、ウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオやピクサー、ドリームワークスといった大手スタジオが『アナと雪の女王』や『ズートピア』などの映画制作でHoudiniを活用している。しかし、このソフトウェアは実はアニメーションや特殊効果だけでなく、3Dプリント用のオブジェクトをモデリングする際にも優れているのだ。ここでは、Houdiniを3Dプリントで活用する方法を紹介してみたい。 Houdiniの基本:プロシージャルアプローチと自由度の高さ Houdiniの最大の特徴は、ノードベースのプロシージャルシステムだ。作業のすべてがノードとして記録され、それらをつなげてネットワークを構築することで、デザインの最適化やバリエーション作成、さらには別のアプローチのテストが可能になる。この仕組みのおかげで、コラボレーションや実験がスムーズに進められる。 さらに、Houdiniはポリゴン、NURBS、サブディビジョンサーフェスモデリング用のツールを搭載しており、詳細な表面形状の作成が容易だ。また、統合レンダラー「Mantra」はスキャンライン、レイトレーシング、物理ベースレンダリングに対応しており、ジオメトリやボリュームの効率的な可視化にも役立つ。加えて、Houdiniのツールは、さまざまなプロジェクトに合わせてアセットを作成・適応させるのにも使える。 3DプリントでHoudiniを活用する際のポイント Houdiniはもともとアニメーションやシミュレーション向けのソフトウェアなので、3Dプリントプロジェクトで活用する場合にはいくつか注意点がある。特に以下の点を確認することが重要だ。 閉じたボリュームを確保するモデルが閉じた形状(マニホールド)である必要がある。これが守られないと、3Dプリント時にエラーが発生する可能性が高い。 壁の厚みを調整するプリンターや素材に適した壁厚に設定することで、モデルの安定性を確保する。 モデリングのコツとツールの活用方法 以下は、Houdiniを使って3Dプリント用のモデルを効率よく仕上げる方法だ。 モデルのスケールを調整最初にモデルを実際のサイズに近い形にスケーリングする。1%の縮尺で調整すれば現実的な形状が得られる。 ワイヤーフレームを確認表示プロパティの「Wire Blend」オプションを使ってワイヤーフレームを強調表示し、不整合や中断をチェックする。これにより、エラーを未然に防ぐことができる。 ポリフィルで穴を埋めるモデルに穴があれば、「Polyfill」機能で自動的に埋める。うまくいかない場合は「Boundary Group」や「Topo Built」機能で手動修正する。 薄い部分を補強「Poly Extrude」機能で薄い構造を強化し、モデル全体をより厚く安定させる。さらに「Boolean」機能を使えば、追加したジオメトリを既存のモデル部分と結合できる。 VDB変換で滑らかな表面を作るモデルをボリュームデータに変換することで、表面構造を滑らかにし、複雑な形状を簡単に統合できる。これにより、印刷可能な幾何学形状を効率よく作成できる。 プリント準備とエクスポート 最終的なモデルが完成したら、STL形式でエクスポートする。この形式はほとんどの3Dプリンターで標準的に使用されている。エクスポート後はスライシングソフトでモデルを処理し、プリント設定を最適化する。プリント可能な最大サイズを超えないように注意することも重要だ。 Houdiniの可能性を広げよう Houdiniはもともと映画やゲーム業界向けに設計されたソフトウェアだが、そのプロシージャルなアプローチと豊富なモデリングツールは、3Dプリントの分野でも大きな可能性を秘めている。特に、独自のワークフローやシミュレーションツールを活用することで、より高度で複雑な3Dモデルの作成も可能になるだろう。 3Dプリントを通じてデザインの可能性を広げたい人にとって、Houdiniは間違いなく強力なツールとなるはず。このソフトウェアを使って、ぜひ新しいモデリング体験を楽しんでほしい。 【お役立ち記事】2025年に3Dプリンターを買うならこれ!https://skhonpo.com/blogs/3dprinter-practice/2025osusumeおすすめのスライサーソフト6選|スライサーソフトの基本も解説!https://skhonpo.com/blogs/3dprinter-practice/2022soft?_pos=12&_sid=8d1033306&_ss=r3Dモデリングの基礎知識と初心者がつまずきやすいポイントhttps://skhonpo.com/blogs/3dprinter-practice/moderingkisozen?_pos=7&_sid=b0e55afc3&_ss=r3Dデータを無料でゲットするならここ!|おなじみサイトからこれから伸びそうなサイトまで紹介https://skhonpo.com/blogs/3dprinter-practice/3dmuryodata2022 【FDM方式VS光造形方式】...
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PLAの可能性を広げる!ムール貝や小麦で作る形状記憶性コンポジットの研究
ノッティンガム・トレント大学と英国のナショナルコンポジットセンターに所属する研究者たちが、3Dプリンティング用PLA(ポリ乳酸)の新しい可能性を追求した研究を発表しました。 モハマドレザ・ラレガニ・デザキ氏、カラム・ブランフット氏、ジョン・バクセンデール氏、マフディ・ボダギ氏のチームは、ムール貝の殻と小麦を混合したPLAコンポジットを開発。これにより、形状記憶特性を持つ新素材を作り出しました。この研究は、PLAの機械的特性を向上させる可能性を示し、多くの興味深い用途を提案しています。 自作フィラメントで形状記憶性を実現 研究チームは、ムール貝の殻と小麦を様々な割合で混ぜた独自のフィラメントを作成しました。このフィラメントの製造には「3Devo フィラメントメーカー」を使用しています。 3Dプリントには、2019年に登場した比較的低価格なデスクトッププリンター「Geeetech A30M」を採用。このプリンターは320 x 320 x 420 mmのビルドボリュームを持ち、デュアルZ軸リードスクリューとカラー混合システムを備えています。 プリント用のソフトウェアとしてSolidworksやCura、さらにGeeetech ColorMixerスライサーを使用して、マルチマテリアル構造や機能的勾配部品を作成したとのこと。 結果と性能評価 完成した試験片はヒートガンで加熱し、荷重をかけることで形状記憶特性をプログラムしました。その結果、サンドイッチ構造や機能的勾配部品を試作した際に、より高い強度が確認されました。特に小麦を添加したPLAは、93.3%という優れた形状復元率を示しました。また、ムール貝由来のPLAは、純粋なPLAと比較して可燃性が低減していることが判明しました。 提案された用途と実用例 研究チームは、この新素材の可能性について以下のような用途を提案しています: グリッパーやアクチュエーターなどの動作部品 環境に優しいカトラリーやパッケージング エレクトロニクスの梱包材 強度を示すために作成された試作品には、5グラムのコイル構造があり、3キログラムの重さを支えることができるうえ、最大1100Nの荷重に耐えられることが実証されました。これは、電子機器のパッケージングなど、実用的な応用に向けた大きな可能性を示しています。 次世代パッケージングへの応用例 特に注目すべきは、形状記憶構造を利用した適応型パッケージングの可能性です。例えば、ノートパソコンの梱包材が配送後にデバイスの足部分として機能する形状に変化する仕組みが考えられます。また、Amazonのような企業が形状記憶性部品を活用して、さまざまなサイズの製品に適応できる汎用パッケージングを導入する可能性もあります。 簡易な装置で広がる可能性 今回の研究で注目すべきは、比較的シンプルな3Dプリンターとフィラメントメーカーを使用して、これほど先進的な素材が生み出された点です。筆者自身、牡蠣の殻を使ったフィラメントの開発や、フラックスやヘンプを用いた実験に取り組んだ経験がありますが、PLAに生物由来の素材を組み込むプロセスは驚くほど簡単で楽しいものです。それにもかかわらず、生物由来のコンポジット素材に取り組む人々が少ないのは意外です。 持続可能な未来への期待...
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密閉型3Dプリンターに革命が!破格の高コスパ! アイデアを"その場で"形にできるFDM方式3Dプリンター「Centauri Carbon」が登場!
密閉型3Dプリンターに革命が!破格の高コスパ! アイデアを"その場で"形にできるFDM方式3Dプリンター「Centauri Carbon」が登場! 「3Dプリンターを始めてみたいけど、高価で手が出せない……」そう感じたことはありませんか? 特に密閉型プリンターは性能が良い分、価格も高く、初心者にはハードルが高いのが現実でした。 でも、もう諦める必要はありません! 『Centauri Carbon』は、密閉型エンクロージャー搭載の高性能3Dプリンターでありながら、驚くほど手頃な価格を実現しました。 3Dプリントを始める初心者にこそ手を取っていただきたい! そんな価格の常識を打ち破る一台です。 そもそも密閉型って何? 3Dプリンターって、開放型とか密閉型とか色々種類があって迷いますよね?特に初めての人には、違いが分かりにくいかもしれません。 でも実は、この『密閉型』っていうのがめちゃくちゃ重要なんです!開放型は価格が安いけど、プリント中に温度が安定しなくて、反りやひび割れが起きやすい…なんてことも。一方、密閉型なら、温度管理がバッチリだから、安定したプリントができるんです。 具体的にどれくらい違うのか、下の比較表でスッキリまとめてみました! 密閉型が重要な理由、それは『安定したプリント』に直結するからです! 3Dプリンターは温度変化に敏感な機械です。特にABSやPETGといった材料は、プリント中の温度が一定でないと、反りやひび割れが発生してしまいます。 密閉型のプリンターは、チャンバー内で温度をしっかり管理することで、材料の品質を保ちながら高精度の仕上がりを実現します。 また、密閉型なら臭いや微粒子もフィルターで抑えるので、作業環境が快適なのも大きなメリットです。 ※本体とセットの「PLA+フィラメント」は、グレー1色とランダムな1色でのお届けとなります。色のご指定は承れませんので、あらかじめご了承ください。 密閉型の決定版—centauri carbonの特徴 密閉式エンクロージャー―内部の保温性能が向上し、高温フィラメント(ABSなど)の印刷が容易。低温影響を軽減し、印刷品質と成功率を向上。 初心者でも扱える簡単操作―自動レベリングとZ軸補正により、手間いらずできれいな仕上がりのプリントを実現。さらに、4.3インチの静電容量式タッチスクリーンで直感的な操作が可能。 320℃の高温ノズル―PLA、PETG、ABS、TPU、など幅広いフィラメント、さらにカーボンフィラメントにまで対応。プリントの幅が圧倒的に広がりました。 AIカメラ搭載―異常検知機能で、印刷エラーや異物を迅速にアラート。 高速プリント―最大500mm/sの印刷速度と20,000mm/s²の加速度を実現し、大型モデルも短時間で出力可能。 ...
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日本の3Dプリント茶室が世界へ!「The Warp」が示す未来の建築
ドバイデザインウィークの最新エディションで、日本の「三菱地所設計」が発表した新しい茶室「The Warp」が注目を集めた。この茶室は、再生木材を用いた押出成形3Dプリント技術で作られたもので、日本の伝統工芸と最先端技術を融合させた革新的なプロジェクトだ。 再生木材と3Dプリントの融合 「The Warp」の最大の特徴は、「再生木材(Regenerative Wood)」と呼ばれる新しいアプローチだ。このプロセスは、設計から建築要素や家具の実現まで、製造の全工程をカバーしている。特に注目すべきは、木材加工の過程で発生する廃材を活用する点。これらの木材粉末をPLAと混合してフィラメントを生成し、3Dプリントで新たな構造やオブジェクトを作り出している。この技術は、クロスラミネーテッドティンバー(CLT)の製造から生じる副産物に「第二の命」を与える画期的な手法だ。 ©︎三菱地所設計 組み木の美と3Dプリント 「The Warp」は、約900枚の個別パネルから構成されているという。これらのパネルは、木材加工廃棄物から作られたリサイクル木材粉末を素材として3Dプリントされており、それぞれ独自の形状と意匠を持つ。このパネルは、日本の伝統的な木工技術である「組み木」を活用して手作業で組み立てられており、釘やネジを一切使用していない。これにより、美しいだけでなく耐久性も高い構造が実現している。 さらに、この方法により茶室は簡単に解体・再組み立てが可能で、運搬や再設置も容易だ。まるでジグソーパズルのようにパネル同士を噛み合わせる設計は、日本の伝統工芸の知恵と現代の技術が見事に融合した成果だと言えるだろう。 日本の伝統と現代の建築が生む新たな表現 この茶室は、訪れる人々に日本の伝統を体験してもらう場として設計されたという。茶道の精神を感じられる「にじり口」をイメージした小さな入口を設けつつも、「The Warp」はより開放的なデザインが採用されている。漏斗(じょうご)を思わせる形状は、訪問者を温かく迎え入れると同時に、ドバイの都市風景をパノラマビューで楽しむことができる。 ©︎三菱地所設計 世界へ発信される日本の可能性 「The Warp」は、持続可能な素材と最先端技術を活用しながら、日本の美意識と伝統を世界に発信する試みだ。ドバイデザインウィークという国際的な舞台で披露されたこの茶室は、日本の建築がどのようにグローバルな視点で進化していけるのかを示している。これまでの茶室が持つ静寂の美しさと、未来的なデザインが融合した「The Warp」は、建築とデザインの新たな可能性を体現する存在だ。 この茶室が示すように、日本の伝統工芸と3Dプリント技術の組み合わせは、建築分野だけでなく、持続可能なデザインや文化交流の未来においても大きな可能性を秘めていそうだ。今後、こうした取り組みがますます活発化していくことに期待したい。 【お役立ち記事】【2024年】おすすめ10選!3Dプリンターを比較・解説!https://skhonpo.com/blogs/3dprinter-practice/2024osusume?_pos=14&_sid=8d1033306&_ss=r【2024年】おすすめのスライサーソフト6選|スライサーソフトの基本も解説!https://skhonpo.com/blogs/3dprinter-practice/2022soft?_pos=12&_sid=8d1033306&_ss=r【2024年版】3Dモデリングの基礎知識と初心者がつまずきやすいポイントhttps://skhonpo.com/blogs/3dprinter-practice/moderingkisozen?_pos=7&_sid=b0e55afc3&_ss=r2024年に3Dデータを無料でゲットするならここ!|おなじみサイトからこれから伸びそうなサイトまで紹介https://skhonpo.com/blogs/3dprinter-practice/3dmuryodata2022 【FDM方式VS光造形方式】...
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スティックオン3Dプリントとは何か、その可能性に迫る
近年、3Dプリントの新たな手法として注目されているのが「スティックオン3Dプリント」だ。この技術は、異なる3Dプリント技術で作られた部品を組み合わせて一つの完成品を作り上げるというもの。従来の3Dプリントは一つの技術で部品を完成させることが一般的だったが、スティックオンアプローチは複数の技術の長所を活用し、新たな可能性を模索する手法として注目を集めている。 スティックオン3Dプリントの現状 スティックオン3Dプリントは発展途上の技術であり、現時点では研究室や特定の用途でのみ実用化されている。汎用的な商業事例はまだ少なく、その多くは特定の課題解決に焦点を当てたものだ。しかし、その可能性は広がりつつある。特に製造業や建築分野での応用が期待されている。 例えば、アメリカのQ5D社は、複数の3Dプリントヘッドを一つのセル内で統合し、複雑な配線プロセスを自動化する技術を開発した。また、nScrypt社は「ファクトリー・イン・ア・ツール」というコンセプトを提案し、電子回路やアンテナ、ポリマー部品の製造を一体化した装置を提供している。これらの技術は特にバイオプリントやナノプリント、マイクロプリントといった高度に専門化された分野で進展している。 技術の融合がもたらす価値 スティックオン3Dプリントは、異なる3Dプリント技術を融合させることで、それぞれの技術の強みを最大限に活用することができる。たとえば、Directed Energy Deposition(DED)とPowder Bed Fusion(PBF)を組み合わせたケースでは、DEDで基盤となる部分を低コストで作成し、PBFで精密なジョイント部品を追加するという手法が取られている。これにより、コストを抑えつつ高精度の製品を実現することが可能となる。 建設分野では、DEDとコンクリート3Dプリントを組み合わせた補強構造の研究が進められている。また、FDM(熱溶解積層法)とインクジェットプリントを融合することで、製品の機能や美観を向上させる事例も見られる。 スティックオン3Dプリントのカテゴリ スティックオン3Dプリントは以下のようなアプローチに分類される。 マルチヘッド方式一つのプリンターに複数のヘッドを搭載し、異なる技術を組み合わせて出力する手法。一台で多様な製品を作成する可能性を広げる。 技術の融合二つ以上の特定技術を統合したプリンターを使用する方法。特定の用途に特化した製造が可能となる。 プロダクションセルDED、PBF、CNC加工を統合した専用セルで製品を製造する。タービンブレードや航空機部品のような高精度の連続生産が可能となる。 サイドバイサイド異なる部品を別々の技術で作成し、最終的に組み合わせて完成品を作る手法。たとえば、金属部品をPBFで作り、FDMで作成したパッケージと組み合わせるといった例がある。 プリントオン異なる技術で作成された部品を順次組み合わせていく手法。例えば、PBFで作ったベース部分に導電性のトレースを追加するようなプロセスが考えられる。 スティックオン3Dプリントの応用例 具体的な応用例としては、建築物のファサード(外観部品)作成が挙げられる。DEDで中心構造を作成し、その後LPBFを用いて細かいデザインやカスタマイズを追加することで、コスト効率と高精度を両立できる。また、自転車部品の製造では、量産可能な標準部品をCold Metal Fusionで作成し、特殊なエッジケースにはLPBFを用いてカスタマイズ部品を追加することが可能となる。...
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3Dプリントとロボティクス|PSYONICの「Ability Hand」が示す可能性
世界には、外傷による四肢切断に苦しむ人々が5,000万人以上いると言われている。その多くが義肢を取り入れる選択をしているが、日常生活にスムーズに馴染むまでには多くの課題がある。自立した生活を送るために欠かせないこれらのデバイスは、運転やスポーツ参加、日常の動作など、周囲との関わり方を大きく左右するものだ。しかし、従来の義肢は高価で壊れやすく、利用可能な範囲を制限してきた。特に高度な義手を必要とする患者のうち、それを手に入れられるのはわずか10%に過ぎないと言われている。しかし、最近の技術革新によって、こうした課題に対する希望が広がりつつある。 たとえばPSYONICは、3Dプリントを活用した最先端の義肢技術を開発し、この分野を大きく前進させている。同社が手掛ける「Ability Hand」は、これまでの義肢の限界を突破し、より多くの人々に高品質でパフォーマンスの高いロボット義肢を提供することを目指している。 PSYONICの挑戦と3Dプリントの役割 PSYONICは2015年、創業者のアーディール・アクター博士によって設立された。彼の夢は7歳の頃から抱き続けてきた「誰もが手に入れられるバイオニック義肢」を実現することだった。その原点は、彼がパキスタンを訪れた際に出会った片脚を失った少女との出会いにあるという。彼女が木の枝を杖代わりに使って歩いている姿を見て、アクター博士は経済的に手の届く義肢を開発する決意を固めたそうだ。 大学院生時代、博士はエクアドルで「Ability Hand」の初期プロトタイプを試験し、大きな反響を得た。35年前の爆発事故で右手を失った患者が、その義手を使って初めて物をつかむことができたのだ。その経験が彼を学術研究から実用化への道へと突き動かした。 その先でPSYONICが開発したのが「Ability Hand」だ。 3Dプリントで進化する義肢製造 PSYONICの「Ability Hand」は、3Dプリント技術を駆使して設計・製造されている。使用されている技術には、FDM(熱溶解積層方式)、SLA(光造形方式)、SLS(粉末焼結方式)が含まれている。これらの技術を組み合わせることで、指や手のひら、内部構造などのパーツを製造。さらに、カーボンファイバーやシリコン、スプリングスチールといった素材を使用することで、耐久性を強化しているという。 特に注目すべきは、シリコンやゴムのような柔軟な素材を組み合わせることで、従来の硬い義肢に比べて衝撃に強い設計が実現されている点だろう。また、電子基板を手のひらに内蔵し、モーター制御やBluetooth通信を可能にするなど、先進的な技術がふんだんに盛り込まれている。 製造プロセスでは、モーターやギアを組み込んだトランスミッションの組み立てから始まり、指の内部骨格、シリコン型成形、圧力センサーの組み込みなどが行われている。最終的に完成した義手は、専門家によって患者の残存肢に合わせたソケットに取り付けられ、筋電センサーを用いて直感的に操作できるようになる。 画像/PSYONIC 人とロボットのための技術革新 PSYONICの「Ability Hand」は、単に人間のための義肢に留まらない。NASAやMetaなどの組織が同製品をロボットや宇宙応用向けに検討していることもあり、その汎用性が注目されている。もしロボットが人間のような作業を行うなら、「Ability Hand」はその最適な選択肢となるだろう。 また、PSYONICは現在、骨と義肢の直接結合や、神経制御による個別の指の動きや感覚の実現にも取り組んでいる。5年以内にはトライアスロンに対応可能な支援用義足の開発を目指しており、人間の移動能力のさらなる向上を図っている。 3Dプリントとロボット技術がもたらす未来 PSYONICの取り組みは、3Dプリントがいかにして義肢技術を刷新し、より多くの人々に希望を与えることができるかを示すものだ。アクター博士が語ったように、「手が届く価格での提供」を目指すこの製品は、3Dプリント技術の力を存分に活用している。これからの未来、PSYONICのような企業が開拓する新しい地平が、人々の生活をどれほど変えるのか。その可能性は計り知れない。 <...
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3Dプリントスニーカーの現状を探る|AdidasのClimamogが示す未来
Dプリンターといえば、これまでプラスチックや金属加工のイメージが強かったが、近年、ファッションやフットウェアの分野でも注目が集まっている。特にスニーカーの3Dプリントは、デザイン性、持続可能性、製造効率の観点から革新的な技術として脚光を浴びている。なかでも昨年、Adidasが発表した新しい3Dプリントスニーカー「Climamog」は、スニーカーファンや業界関係者の間で大きく話題を集めた。ここでは、このClimamogを通じて3Dプリントスニーカーの現状と未来を考察してみたい。 Climamogとは何か? Adidasが公開したClimamogは、従来の3Dプリントシューズの課題を克服する可能性を秘めた革新的なスニーカーだ。その特徴の一つは、Adidas独自の「CLIMACOOL」技術を採用している点である。この技術は汗を効果的に吸収・排出する仕組みを備えており、快適な履き心地を実現することを目指している。これまでの3Dプリントスニーカーでは、長時間の使用で「ギシギシ」「スキュッ」といった不快な音が発生し、汗によって足が滑りやすくなる問題があった。しかし、Climamogはこの問題を解決するデザインを採用しており、通気性の良い構造が期待される。 さらに、Climamogは台湾で製造されており、Adidasの過去の「Speedfactory」プロジェクトと比較しても製造プロセスの革新がうかがえる。この製品はユニセックスのスリッポン型で、ポリウレタン(PU)素材を100%使用。これを3Dプリントした後、特定のサイズに「焼き上げて」完成させるという工程が特徴だ。 価格革命—1足28ドルでの製造実現 Climamogが特に注目される理由は、その製造コストにある。1足あたりのFOB価格(輸出時の工場渡し価格)は28ドルとされており、これは3Dプリント技術を使用したスニーカーとしては破格の安さである。この価格で製造可能であることは、Adidasが3Dプリント技術を大幅に効率化した証拠だ。 考えられる技術としては、熱硬化性ポリウレタンを用いた新しいプロセスや、炭素材料をベースにした既存のプロセスが挙げられる。また、台湾におけるPU(ポリウレタン)研究の進展や、デスクトップ型3Dプリンターによる安価なプリント技術が寄与している可能性もある。 製造技術の推測と課題 Climamogの製造技術にはいくつかの可能性が考えられる。たとえば、ポリウレタンを使用した液体直接成型技術や、加熱硬化プロセスを利用したもの、さらには特定のエラストマー素材を利用した3Dプリントが想定される。一方で、Climamogに採用されている「焼き上げ」プロセスが従来の技術とどのように異なるのかは、詳細な情報が公開されていないため不明である。 もしこの靴がAdidasの既存技術である「Carbon Digital Light Synthesis(DLS)」によって製造されている場合、焼き上げとは単に硬化プロセスを指している可能性もある。あるいは、台湾における独自の技術進化が、この画期的なコスト削減を可能にしたのかもしれない。 3Dプリントスニーカーの未来 Climamogが示すのは、3Dプリント技術がいかにしてファッション業界における課題を克服し、持続可能な製造方法を確立しつつあるかということだ。1足あたり28ドルという価格は、多くの3Dプリント技術が高価である中で、業界全体の新しい基準を設定する可能性を持つ。 しかし、この価格革命が他のメーカーにも波及するには、さらなるコスト削減と技術の民主化が必要だ。現在の3Dプリント業界では、材料や機械の価格が高止まりしていることが成長の障壁となっている。もしClimamogが示したような効率化が他の分野にも適用されるなら、3Dプリントはより広い層に普及し、新しい市場を開拓する可能性を秘めている。 AdidasのClimamogは、単なるスニーカーではなく、3Dプリント技術の可能性を示すシンボルともいえる存在かもしれない。未来のファッションやフットウェア業界がどのように変化していくのか、その答えを垣間見せてくれるAdidasの今後の展開に注目したい。 【お役立ち記事】【2024年】おすすめ10選!3Dプリンターを比較・解説!https://skhonpo.com/blogs/3dprinter-practice/2024osusume?_pos=14&_sid=8d1033306&_ss=r【2024年】おすすめのスライサーソフト6選|スライサーソフトの基本も解説!https://skhonpo.com/blogs/3dprinter-practice/2022soft?_pos=12&_sid=8d1033306&_ss=r【2024年版】3Dモデリングの基礎知識と初心者がつまずきやすいポイントhttps://skhonpo.com/blogs/3dprinter-practice/moderingkisozen?_pos=7&_sid=b0e55afc3&_ss=r2024年に3Dデータを無料でゲットするならここ!|おなじみサイトからこれから伸びそうなサイトまで紹介https://skhonpo.com/blogs/3dprinter-practice/3dmuryodata2022 【FDM方式VS光造形方式】 違いや選び方|初心者にも分かりやすく解説 https://skhonpo.com/blogs/3dprinter-practice/3dbegin...
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カラフルな創造を、もっと身近に。ーAnycubic Kobra S1 Combo
カラフルな創造を、もっと身近に。ーAnycubic Kobra S1 Combo 「もっと自由に、もっとカラフルに!」と思っても、これまでの一般的な3Dプリンターでは、1色しか使えなかったり、複雑なデザインに手間がかかったりして、想像力を十分に活かせませんでした。 さらに、マルチカラー対応のプリンターは高価で手が届きにくい……そんなイメージがありませんか? そこで登場したのが、Anycubicの『Kobra S1 Combo』!*最大8色のマルチカラープリントが可能な「Aceシステム」を搭載し、価格も驚くほど手頃。この1台で、複雑なデザインも鮮やかな色使いも簡単に実現できます!「Simple, One and Done」というコンセプト通り、手軽さと品質を両立した新しい3Dプリント体験を提供します。 さぁ、Kobra S1 Comboであなたのアイデアをもっと自由に、もっとカラフルに形にしましょう! *現時点では4色までのプリントまでが可能です。今後8色まで対応予定。 SK本舗にて実機レビューを行いました。 開封からセットアップ、多色モデルのプリントまで行ってますので、その性能をこちらの動画でぜひご覧ください! マルチカラーで作りたかったデザインの幅が広がる—anycubic kobra S1 comboの特徴 ・マルチカラー&マルチマテリアル対応ー4色または4種類の素材を一度にプリント可能。(※最大8色まで今後対応予定) ・多機能フィラメント供給システム「ACE Pro」を搭載ーフィラメントを常に最適な状態に保ち、高品質なプリントを実現。フィラメント切れを検知し、自動供給も行います。 ・高速プリントで時間を短縮ー最大600mm/sのスピードで作業効率を大幅に向上。いままでマルチカラープリントのネックとなっていた印刷速度を克服。 ・痒い所に手が届く、利便性を追求した設計ー停電や中断時の自動再開機能、AIモニタリング等、ユーザー目線に立ち操作性を向上。 ...
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16K解像度と革新技術で新たな次元へ – ELEGOO Saturn 4 Ultra 16K
16K解像度と革新技術で新たな次元へ – ELEGOO Saturn 4 Ultra 16K 3Dプリンティングの世界に革命を起こす、ELEGOOの最新作がついに登場! 業界初の16KモノLCDスクリーンを搭載し、驚異的な精細さでプロフェッショナルクオリティを実現。さらに、高速印刷、AIカメラによるインテリジェント機能、そして加熱タンク(heated vat)による印刷成功率の向上など、次世代を見据えた数々の革新技術を詰め込みました。 これまでの3Dプリンターでは叶わなかったディテール、スピード、そして安定性。 「Saturn 4 Ultra 16K」で、あなたのアイデアを最高の形でカタチにしませんか? ユーザー目線で考えた、次世代の3DプリンターELEGOO Saturn 4 Ultra 16K ・失敗を防ぐ「加熱タンク(heated vat)」を搭載ー寒冷地や特殊なレジンでも、常に最適な印刷環境を保証。 ・業界トップクラスの「16KモノLCDスクリーン」ー微細なディテールや複雑なデザインもリアルに再現。 ・AIカメラによるインテリジェントモニタリングー印刷中のトラブルを検知して未然に防止。リアルタイムで進捗を確認でき、安心して作業を進められます。 ・高速かつ効率的な印刷ー1層あたりの印刷時間はわずか5秒(高速モード)。これにより、生産性が飛躍的に向上します。 性能に縛られることなく、より自由なデザインが可能に! 「もう失敗しない」「もっと自由に」「もっと簡単に」。 Saturn 4...
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自動車3Dプリントは新境地へ! 「Aetherコンセプトカー」が描く次世代のモビリティ
環境に優しい持続可能なソリューションへと進化を遂げつつある自動車業界。その最前線に立つ技術の一つが3Dプリントだ。すでに多くのカーメーカーが3Dプリント技術を導入している中、この新しい潮流を象徴する存在として躍り出たのが「Aetherコンセプトカー」。次世代の電気自動車として、デザインから製造まで最新のテクノロジーを駆使し、全く新しい車の形を提案している「Aetherコンセプトカー」。なんと手掛けたのは若き学生たちだった。 Aetherコンセプトカーとは? Aetherコンセプトカーは、アメリカのサバンナ芸術デザイン大学(SCAD)の学生チームが手掛けたプロジェクトだ。Z世代をターゲットに設計されており、環境への配慮、テクノロジーの融合、そして個性的なデザインを特徴としている。デザイナーのラファエル・コラッザが率いるこのプロジェクトは、モジュール式のインテリアや斬新な外装デザインを取り入れ、エコロジーと美学を融合させた全く新しい自動車像を提示した。 Photo Rhino3D 3Dプリントが可能にした先進的なデザイン Aetherの設計には、パラメトリックデザインや3Dプリント技術が大いに活用されている。その中核となるのが、HPの「Multi Jet Fusion」プロセス。この技術により、スピーカーグリル、ヘッドレスト、クッションといった部品が美しさと実用性を兼ね備えた形で製造されることになった。 特に、熱可塑性ポリウレタン(TPU 88A)が使われた部品は、柔軟性と強度を兼ね備えており、実用性が高いのが特徴だ。学生チームはRhino 3DのGrasshopperツールを活用して独自の構造を設計し、この素材を用いて部品を3Dプリントした。 内装:機能性とデザインの融合 インテリアデザインでは、学生のリリアン・ブラウンが中心となり、エルゴノミクス(人間工学)とデザインを融合させた部品の開発に取り組んでいる。TPUを使った柔軟なラティス構造により、快適性と耐久性を両立したデザインが実現した。 この柔軟性を活かした部品は、車内のどこに触れても快適な感覚を提供し、従来の硬い素材とは一線を画す使用感をもたらしてくれるという。 Photo Rhino3D 外装:デジタルと物理の美しい調和 外装デザインでは、Rhino 8を使用してデジタルモデルが設計され、3Dプリントによるプロトタイプが作成された。最終的な外装デザインを完成させるまでに15〜20回もの試行錯誤が行われ、六角形の要素を整列させるための最適化に多大な労力が費やされたという。 外装の主要パネルには、UV処理を施したアクリルジェルを使用。厚み4〜6mmの壁で、強度と素材効率を両立させている。この技術により、軽量かつ頑丈なパネルが短期間で製造可能となった。 Photo Rhino3D Aetherが提案する未来のドライビング体験 Aetherコンセプトカーのデザインには、伝説的な車へのオマージュも込められている。Ferrari...
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未来の「食」を作り出す最先端のフード3Dプリンター7選!
3Dプリンターといえばプラスチックや金属による造形技術を思い浮かべる方が多いんじゃないでしょうか? 実は最近では「食べ物」を3Dプリントできる技術も注目を集めているんです。スイーツから料理まで、フード3Dプリンターはキッチンに新たな創造性をもたらしうる技術として着実にその存在感を増していっています。また同時に、この技術は食材の無駄、つまりフードロスを減らすことにも役立つ可能性があ流として注目を浴びています。 そこでここでは、2024年末時点において特にクリエイティブな特徴を持つフード3Dプリンターを7つ厳選してご紹介したいと思います!未来のキッチンできっと活躍するだろうこれらの3Dプリンター、周りよりも早く先取りするなら今がベストタイミング…かも!? 1. Foodini(フーディニ) 「3Dフードプリンターといえばこれ!」と言えるほどの人気を誇るFoodiniは、Natural Machinesが開発したキッチン用3Dプリンターです。使い方はとても簡単で、材料を用意してステンレス製カートリッジに詰めるだけ。5つのカートリッジが同時に使えるため、多層的でクリエイティブな料理が作れます。 最大印刷サイズは高さ110mm、直径257mmで、キッチンに置いても邪魔にならないコンパクトなデザインが特徴。ヘルシーな食事を手軽に作れ、食材の無駄も減らせるという点で人気です。初心者にも優しいタッチスクリーンでガイドされるため、すぐに始められるのも魅力です。 2. Choc Creator V2.0 Plus チョコレート好きにはたまらない一台がこのChoc Creator V2.0 Plus。チョコレート専用の3Dプリンターで、滑らかで繊細なライン(幅0.8mm)を描くことが可能です。USBスティックでデータを転送し、STLファイルから簡単にデザインできます。 最大印刷エリアは180×180×40mmと広く、立体的なチョコレートアートを楽しむのに最適。お菓子作りの新たな可能性を広げるこのプリンターは、プロのショコラティエから家庭の愛好家まで幅広く支持されています。 3. Cocoa Press 2.0 Cocoa Press 2.0は、自宅で本格的なチョコレートデザインが楽しめる3Dプリンターです。小型ながらも高度な設計で、複雑なパターンや多色印刷にも対応。オープンソースソフトウェア(Prusa...
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筋肉のように形を変える!革新的な3Dプリント素材『LCE』が未来を動かす
オレゴン州立大学の研究チームが、驚くべき3Dプリント技術を開発した。彼らが手掛けたのは、「動く素材」―まるで筋肉のように形を変えることができる—液晶性エラストマー(LCE)だ。この新素材が、医療、ロボット工学、エネルギー分野に大きな革新をもたらす可能性を秘めているのではないかと波紋を呼んでいる。LCEは特殊な分子構造を持つポリマーで、熱などの外部刺激に反応して形を変えるというユニークな特徴がある。この動きがどのように未来を変えるのか、詳しく見ていきたい。 液晶性エラストマー(LCE)とは? 液晶性エラストマー(LCE)は、外部刺激(例えば熱)を受けると特定の形に変化する素材。この変形の仕組みは、エネルギーを機械的な動きに変換する能力を持つため、「柔らかいモーター」としても機能する。例えば、LCEを使ったデバイスが太陽の熱エネルギーを捉え、それを機械的エネルギーとして蓄えることができれば、必要な時にそのエネルギーを利用することが可能になる。エネルギーの効率的な活用が求められる現代において、LCEの活躍が期待される分野は広がる一方だ。 LCEが切り開く「柔らかい」未来の医療技術 LCEが特に注目されているのは医療分野だ。チームを率いるデビン・ローチ氏によると、LCEは「柔らかいモーター」として働くため、人体と自然に馴染みやすいという特徴がある。「普通のモーターは硬い素材でできているため、人体の柔らかさにうまく適応できません。しかしLCEは柔らかいため、体内に埋め込む医療デバイスとして最適です」とローチ氏は説明する。具体的には、次のような用途が考えられている。薬剤を放出する動的なステント体内の特定の部位で形を変え、必要な薬を適切なタイミングで放出するステントを作ることができます。 尿道インプラントによる失禁治療LCEの柔軟な動きが、体の動きに合わせて自然に機能し、特定の症状を治療する医療機器を実現します。 柔軟なロボット技術:LCEがソフトロボットを進化させる LCEの「柔軟に形を変えられる」という特性は、ソフトロボティクス分野でも大いに活用できると言われている。ソフトロボットは、硬い機械では難しい狭い場所や危険な環境での探索に力を発揮する。LCEを使うことで、しなやかに動くロボットを作ることが可能になり、人間が立ち入れない場所でも効率的に作業が行えるようになる。例えば、災害時の瓦礫の下や、深海探査の現場で、柔軟な動きが求められるロボットが活躍する未来が現実味を帯びてきている。 LCEの開発:技術的課題とその突破 LCEの開発には、分子の配列を正確に整えるという技術的な課題があった。そこでローチ氏のチームは、ハーバード大学やコロラド大学、さらにはサンディア国立研究所やローレンス・リバモア国立研究所と協力し、この問題に取り組んできた。解決の鍵となったのは、磁場とデジタル光処理(DLP)を組み合わせる手法だった。この方法により、分子を正確に揃えながら3Dプリントすることが可能となり、複雑な形状を持つLCEの製作が実現したのだという。 LCEの多彩な応用:振動を抑える「機械的ダンピング」 さらに、LCEは機械的ダンピング(振動の減衰)にも応用できる。例えば、橋や自動車、建物のシステムに組み込むことで、振動エネルギーを効率よく吸収・分散し、耐久性や安全性を向上させることができる。この研究では、3Dプリント技術の一つである「ダイレクトインクライティング」を使用し、LCEを用いたダンピングデバイスを製作。これにより、LCEの産業利用への道も広がりつつある。 LCEがもたらす未来のテクノロジー デビン・ローチ氏とオレゴン州立大学のチームの研究は、形を自在に変えるスマート素材が未来の技術をどう変えるかを示している。医療分野:柔らかい動きで人体に優しい埋め込みデバイスロボット分野:柔軟なソフトロボットの開発エネルギー分野:熱エネルギーを機械的動力に変換産業分野:振動吸収デバイスで安全性向上LCE、この「形を変える素材」は未来の技術革新を支えていくことになる可能性を大いに秘めている。今後、LCEがどのように活用されていくのか、目が離せない。 【お役立ち記事】【2024年】おすすめ10選!3Dプリンターを比較・解説!https://skhonpo.com/blogs/3dprinter-practice/2024osusume?_pos=14&_sid=8d1033306&_ss=r【2024年】おすすめのスライサーソフト6選|スライサーソフトの基本も解説!https://skhonpo.com/blogs/3dprinter-practice/2022soft?_pos=12&_sid=8d1033306&_ss=r【2024年版】3Dモデリングの基礎知識と初心者がつまずきやすいポイントhttps://skhonpo.com/blogs/3dprinter-practice/moderingkisozen?_pos=7&_sid=b0e55afc3&_ss=r2024年に3Dデータを無料でゲットするならここ!|おなじみサイトからこれから伸びそうなサイトまで紹介https://skhonpo.com/blogs/3dprinter-practice/3dmuryodata2022 【FDM方式VS光造形方式】 違いや選び方|初心者にも分かりやすく解説...
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絶版おもちゃのパーツも復活!3Dスキャナーでレゴのレアパーツを再現する試み
「大好きなおもちゃのパーツをもう一度手に入れたい!」そんな願いを簡単にい叶えられる時代が、3Dプリントと3Dスキャニング技術の発展によって、少しずつ近づいている。今回注目するのは、生産中止になり、レアパーツとして高値で取引されるレゴの「ヤギ」やDUPLOの「ヒツジ」の再現に挑戦した一人のホビイストの事例だ。 レゴの「幻のパーツ」を3Dプリントで再現する挑戦 世界中に熱狂的なファンを持つレゴ。その中でも、生産が終了し、市場にほとんど出回らないレアなパーツはコレクターの間で高額で取引されている。例えば、レゴの「ヤギ」は、オークションやフリーマーケットでは50ユーロ(約8000円)以上の値がつくこともある超レアパーツとして知られている。 そんな「幻のパーツ」を自宅で再現することはできないだろうか? そう考えたのがRacingBrickのBalazs氏だ。彼は3Dスキャニングと3Dプリントの技術を用いて、「DUPLOのヒツジ」と「レゴのヤギ」を複製する試みを始めた。使用したのは、Creality社のCR-Scan Otterという3Dスキャナーだ。 今回、Balaz氏が使用したのは Creality社のCR-Scan Otterという3Dスキャナー。SK本舗でも購入可能。 課題となったのはレゴ特有の光沢 CR-Scan Otterは、ホビイスト向けのコンパクトな3Dスキャナーで、小さなオブジェクトも高精度にキャプチャすることが可能だ。しかし、レゴのパーツの複製には意外な難しさが伴うことになった。特に、レゴ特有の光沢のある反射性プラスチックは、3Dスキャナーの精度を大きく低下させる原因となった。 Balazs氏は、工夫を重ねながらスキャンを進めた。例えば、スキャナーが正確に対象物を読み取れるよう、3Dプリントしたトラッキングポイント(位置合わせのための印)を活用する方法を試した。これによって、複雑な形状でも精度を向上させることができることがわかった。 結果として、彼はそれらの再現に成功。のみならず、彼はさらにメタリックグリーンの恐竜の顎や、多色成形のDUPLOパーツの複製にも挑戦し、3Dスキャナーとプリンターを活用すれば「既製品にはないカスタマイズ」も可能であることを証明するに至った。 よりスムーズな「再現」のための今後の課題 一方で、Balazs氏の試みは、3Dスキャナーと3Dプリンターが持つ課題も浮き彫りにした。特に以下の点は、レゴパーツの複製を難しくしている。 反射素材の読み取り精度 光沢があるレゴパーツはスキャナーが誤認識しやすく、精密な形状を複製するのに複数回のスキャンが必要となる。 小さなディテールの再現性 特に「ヤギ」のような小型で複雑な形状のパーツは、細部の再現が難しく、完璧なコピーを作るには高度な後加工が求められる。 色の再現 現在の3Dプリンターは単色のフィラメントを使用するため、レゴ特有の鮮やかな多色パーツを再現するのは困難。 これらの課題から、「3Dスキャナーでレゴパーツを完璧に再現する」ことはまだ簡単ではないこともわかった。しかし、非商業目的での使用やカスタマイズ、補完的なパーツの作成には十分に実用的だと言える。 ...
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Microsoftの3D生成AIモデル「TRELLIS」が採用した新手法「SLAT」
最新技術を使用した3D自動生成モデルのデモ版が公開 昨年よりリリースが相次いでいるテキストベースの3D生成AIモデル。ほんの短期間で急速に進化を遂げているジェネレイティブAIによる3Dモデル生成技術だが、またしても新たな、そして画期的な手法が登場し、話題となっている。 その手法を開発したのは、清華大学・中国科学技術大学・Microsoft Researchの共同研究チーム。彼らが発表した「TRELLIS」というモデルにおいては「SLAT(Strauctured LATents)」という新しい手法が用いられているという。 SLATはTRELLISの中核を成す技術であり、高品質で多様な3Dアセットの生成を可能にする革新的な手法だ。物体の表面と交差するアクティブなボクセル上に局所的な潜在変数を定義することで、放射場(Radiance Fields)、3Dガウス、メッシュなど、さまざまな出力形式へのデコードが可能となり、3Dアセットの生成において高い柔軟性と品質を実現したとのことだ。 現在、デモ版が公開されているのだが、こちらでは画像からの3Dモデルおよび3Dアセット生成が行える。実際に試してみたところ、まず速度がとても速い。画像をアップロードしてから一分以内に3Dモデル、そして3Dアセット(GLB)へと変換してくれる。 こちらは東京タワーの画像を使って変換してみたもの↓ こちらは鹿の画像を使って変換してみたもの↓ いかがだろうか。速度のみならず精度もかなり高い。これは正式リリースが待望されるばかりだ。 もちろん、3Dプリンティングに使用する場合、生成データをそのまま用いることは難しく、手動調整がいまだ不可欠ではあるが、技術は急速に進化している。先数年で状況はまた大きく変わってくるはずだ。 いずれにせよ、まずはご自身の目で現状最先端の技術を確認してみるのが良いだろう。 以下のリンクから無料でお試し可能なので、是非とも実験してみてほしい。 https://huggingface.co/spaces/JeffreyXiang/TRELLIS 【お役立ち記事】【2024年】おすすめ10選!3Dプリンターを比較・解説!https://skhonpo.com/blogs/3dprinter-practice/2024osusume?_pos=14&_sid=8d1033306&_ss=r【2024年】おすすめのスライサーソフト6選|スライサーソフトの基本も解説!https://skhonpo.com/blogs/3dprinter-practice/2022soft?_pos=12&_sid=8d1033306&_ss=r【2024年版】3Dモデリングの基礎知識と初心者がつまずきやすいポイントhttps://skhonpo.com/blogs/3dprinter-practice/moderingkisozen?_pos=7&_sid=b0e55afc3&_ss=r2024年に3Dデータを無料でゲットするならここ!|おなじみサイトからこれから伸びそうなサイトまで紹介https://skhonpo.com/blogs/3dprinter-practice/3dmuryodata2022 【FDM方式VS光造形方式】 違いや選び方|初心者にも分かりやすく解説 https://skhonpo.com/blogs/3dprinter-practice/3dbegin 【通販はこちらから】 3Dプリンターの通販ページ...
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自律移動する革新的3Dプリンター「MobiPrint」|カギとなったのはロボット掃除機
これまでの3Dプリンターは、どんなに技術が進化しても「その場に固定されて使用する」という制約がつきまとっていた。プリンター自体は持ち運び可能でも、動かせるのは人間の手によるものだ。しかし、この状況を変える革新的な3Dプリンターが登場した。「MobiPrint」である。 MobiPrintの登場とその特徴 MobiPrintは、ワシントン大学の研究チームによって開発されたデスクトップサイズの3Dプリンターであり、自律的に移動して指定された場所にプリントできるという点で従来のプリンターとは一線を画している。プロジェクトは、同大学のダニエル・カンポス・ザモラ氏が率い、国家科学財団の資金提供を受けて進められた。また、プリンターの発表は、ピッツバーグで開催されたACMシンポジウム「ユーザーインターフェースソフトウェアと技術」にて行われた。 MobiPrintは、周囲の部屋を自動的に測定し、床に直接オブジェクトをプリントすることが可能だ。この仕組みを支えるのは、ロボット掃除機と3Dプリンターを組み合わせた斬新なアプローチである。 MobiPrintの設計図 どこが革新的?MobiPrintの構造と技術 MobiPrintのシステムは、以下の要素を組み合わせたユニークな設計によって成り立っている: 1. ロボット掃除機との融合 MobiPrintは、Prusa Mini+ 3Dプリンターをベースに改良を加え、それをRoborock S5ロボット掃除機の上に搭載している。掃除機が持つLiDAR(光検出と測距)技術を活用し、周囲の環境を正確にマッピングできるようにしている。 2. オープンソースソフトウェアの活用 システムはValetudoソフトウェアを利用し、ユーザーがローカルでロボットの移動ルートを確認・調整できる。これにより、クラウド接続なしでも動作が可能で、セキュリティ面でも安心だ。 3. 多様な素材と用途への対応 MobiPrintは、カーペット、ビニール、硬質フローリングなどの多様な床面で、最大180×180×65 mmサイズのオブジェクトをPLA素材でプリントすることが可能だ。ユーザーはプリンターに搭載されたテンプレートライブラリからデザインを選ぶか、自分でアップロードしたデザインを指定の場所にプリントできる。 MobiPrintの可能性:視覚障害者の支援 MobiPrintは、単なる家庭用の装飾品やアート作品の作成ツールにとどまらず、社会的包摂を目指した革新的なデバイスとして位置づけられている。特に、視覚障害者の生活向上に寄与するツールとしての可能性が注目されている。 視覚障害者のための触覚マーカー MobiPrintは、床面に触覚マーカーをプリントすることで、視覚障害者が空間を安全に移動するためのガイドを提供できる。これらのマーカーは、部屋の中での移動方向を示したり、階段や障害物の存在を警告したりするのに役立つ。 環境の再構成 MobiPrintの応用は、視覚障害者向けのマーカーだけにとどまらない。例えば、車椅子の利用者や子供たちが利用するための簡易的なスロープを現場で直接プリントすることも可能だ。ワシントン大学の研究チームは、将来的にはMobiPrintを街中で使用し、歩道の段差を即座に解消するような応用も視野に入れている。 ...
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BIORES INX:バイオ3Dプリントを変える新素材が登場
今週、ベルギーのスタートアップ企業BIO INXが、デジタル光処理(DLP)方式の3Dプリンティング向けに開発された新しいゲルマチック系のバイオインクレジンBIORES INXを発表した。この革新的な素材は、DLP方式でのバイオプリンティングが長年抱えてきた問題、つまり生体適合性や生分解性の不足を解消する可能性を秘めている。BIORES INXは、組織再生を目的とした利用に適しており、特に軟骨、骨、心臓組織の応用に対応できるという。 BIORES INXの特徴とは? 他のバイオインクと比較して、BIORES INXが際立っている点は以下の通りだ。 1. GelMAを基盤とした構成 BIORES INXは、ゼラチンメタクリルアミド(GelMA)を主成分とする。この素材は、自然な細胞外マトリックス(ECM)を再現するため、優れた生体適合性を発揮する。GelMAは天然のコラーゲンから派生しており、組織工学やバイオファブリケーションの分野では「ゴールドスタンダード」として広く評価されている。BIORES INXでプリントされた後、この素材は強固で生体適合性があり、生分解性を持つハイドロゲルネットワークを形成する。この特性により、軟組織から硬組織再生まで、幅広い医療用途に最適な素材と言える。 2. 常温で液体状態を維持 一般的に、ゼラチンを基盤としたレジンは常温で固体化しやすく、使用するためには加熱が必要となる。しかし、加熱は水分の蒸発を引き起こし、取り扱いが難しい一因となっていた。BIORES INXは常温で液体の状態を保つため、加熱装置を必要とせず、簡単に取り扱うことができる。この利便性により、プロセスの効率化が期待できる。 3. 高い安全性と信頼性 BIORES INXはISO 10993-3認証を取得しており、優れた生体適合性が科学的に証明されている。さらに、滅菌処理済みで「すぐに使用可能」な状態で提供される点も大きな特徴だ。 BIORES INKを使用した血管構造の印刷 なぜBIORES INXが必要とされるのか? BIO...
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