Revopoint POP3でフィギュアをスキャンする方法
Revopoint POP3は、ハンドヘルド型のカラー対応3Dスキャナーで、フィギュアやミニチュアといった小型造形物のスキャンに向いています。ここでは「準備 → ハードウェア接続 → 推奨距離設定 → スキャンモード選択 → 後処理 → STL/OBJエクスポート」までの一連の流れを順を追って解説します。
1. スキャン前の準備
フィギュアのスキャン精度は前準備で大きく変わります。次の項目を確認してください。
- 照明環境:直射光・強い反射光は避け、室内の拡散光や白色のソフトボックスで均一に照らすのが基本です。窓際の逆光・夕方の色温度ムラは避けてください。
- 表面処理:光沢のあるフィギュアや黒・透明素材はスキャナーの構造化光が反射・吸収されてポイントが取れません。スキャン用マットスプレー(昇華型・水洗いで落とせるもの)を薄く均一に吹き付けてマット化してください。これだけで成功率が大きく上がります。
- 背景:黒や濃色の無地マットを敷くと、ターンテーブル使用時に背景ノイズが混入しにくくなります。
- ターンテーブル:付属または別売のターンテーブルを水平な場所に設置し、対象物をテーブル中心からずらさないように置きます。
2. ハードウェア接続と起動
- POP3本体に付属USBケーブルでPCを接続(またはモバイルキットでスマホ接続)
- PC側でRevo Scanを起動し、デバイスが認識されているか確認
- スキャンモードを選択:「ターンテーブルモード」(小型フィギュア向き)または「ハンドヘルドモード」(大型・複雑形状向き)
- 新規プロジェクトを作成し、対象物の種類(オブジェクト・ボディ・フェイス等)に合わせたプリセットを選択
3. 推奨距離・露光・ゲインの設定
POP3はスキャナーと対象物の距離が一定範囲に保たれている時にトラッキングが安定します。Revopoint公式ガイドでは作業距離はおおむね 150~400mm の範囲が目安とされています。
- プレビュー画面で対象物が「青色〜緑色」で表示される距離をキープ(赤色は近すぎ、灰色は遠すぎ)
- 露光(Exposure)はプレビュー上で白飛び・黒つぶれが出ない値に手動調整
- 細部スキャン時はスキャナーをゆっくり動かす(おおむね対象を1周あたり30秒以上をかける目安)
4. スキャン手順(ターンテーブル方式)
- ターンテーブルの中心に対象物を置く
- POP3をテーブルから150~400mmの距離に三脚等で固定
- Revo Scanで「Start」を押し、ターンテーブルを1周
- 対象物を上下逆さや横向きに置き直して2~3パス追加(フィギュアの底面・凹部はこの追加パスでカバー)
5. スキャン手順(ハンドヘルド方式・大型/複雑形状向け)
- 対象物を背景マットの上に固定
- POP3を手に持ち、距離を一定(150~400mm)に保ちながら対象物の周囲をゆっくり1周
- 「上から見下ろし」「正面」「下から見上げ」の3パスに分けてスキャンし、トラッキングが切れたら一旦止めてその位置から再開
- 細部(顔・装飾)はスキャナーを近づけて精度モードに切り替えて追加スキャン
6. ノイズ除去・データ統合
スキャン後はRevo Scan上で次の後処理を行います。
- Point Cloud Optimize:浮遊点・外れ値を除去
- Fusion:パスごとのスキャンをマージし、メッシュ化のための統合点群を生成(フィギュアは「Fine」推奨)
- Mesh化:穴埋め・スムージングはやり過ぎるとディテールが潰れるため、最初は最弱設定で出力して確認
7. STL / OBJ エクスポート
後処理後、上部メニューから「Export」を選び、用途に応じてフォーマットを決定します。
- STL:3Dプリント用(光造形・FDM共通の標準フォーマット)
- OBJ:カラー情報を保持したい場合(POP3はテクスチャ付きスキャンに対応)
- PLY:ZBrush等のスカルプトソフトに渡す場合
フィギュア向けTips
- 髪・髭・布の裾など細い突起部はトラッキングが切れやすいので、その部分だけ別パスで補完
- 透明パーツや極端な光沢パーツは、可能であれば取り外してスキャン→3D CADで後から付加
- 1体まるごとを1パスでカバーしようとせず、「上半身パス→下半身パス→底面パス」と分割してFusionで結合した方が安定
- スキャン後のメッシュは、印刷前にChitubox / Formware / Bambu Studioなどのスライサーでサポートを付け、光造形機にはレジン適合のサポート密度で出力
関連商品・サポート
SK本舗で取扱中のRevopoint現行ラインナップは、POP3 / MINI 2 / INSPIRE 2 / MIRACO Plus / Trackit です(POP3は本記事の対象機種・現行販売中)。スキャン用マットスプレーやターンテーブル等の周辺アクセサリーもあわせてSK本舗の3Dスキャナー特集ページからご確認いただけます。スキャン後のデータの印刷適性についてご相談がある場合は、お問い合わせフォームからお気軽にどうぞ。
