この記事の結論
- 3Dスキャナーの主な使い道は、壊れた部品・絶版パーツの再現、リバースエンジニアリング、フィギュア・模型の制作、人体スキャン、美術品・文化財のデジタルアーカイブ、車両・大型物の形状取得、品質検査・寸法管理の7つです。
- 機種は、対象物のサイズ → 寸法の精度が要るか → 表面(黒・光沢・透明) → 運用(PCの有無・持ち運び)の順に絞ると選びやすくなります。
- SK本舗では、個人向けのハンディ機12機種と、産業用・計測グレードの34製品(ソフトウェア・周辺機器を含む。見積もり)を取り扱っています。
3Dスキャナーは、現実の物体の形を3Dデータに変換する装置です。取り込んだデータは、3Dプリンターでの複製や補修部品づくり、設計(リバースエンジニアリング)、寸法検査、デジタルアーカイブに使えます。
本記事では、3Dスキャナーの活用事例、仕組みと種類、選び方、3Dプリンターとの連携までを解説し、SK本舗が取り扱う3Dスキャナーを目的別に整理します。SK本舗はRevopoint・SHINING 3D(EINSTAR)の正規代理店です。2026年9月には、SHINING 3Dの産業用3Dスキャナーと、SCANOLOGY・3DeVOKの業務用3Dスキャナーにも取扱を広げました。
機種ごとの違いは用途別の3Dスキャナー比較で、価格・在庫は3Dスキャナーの商品一覧で確認できます。仕組みや活用方法を知りたい方は、このまま読み進めてください。
3Dスキャナーの活用事例7選
3Dスキャナーの使い道は、趣味のものづくりから製造現場まで幅広くあります。代表的な7つの使い方と、それぞれに向く機種を紹介します。

1 壊れた部品・絶版パーツの再現
3Dスキャナーで壊れた部品を取り込み、欠けた部分を補ってから3Dプリントします。ほかの部品にはめる物は、スキャンデータを下敷きにしてCADで寸法を作り直すと合わせやすくなります。
- 家電のカバーやつまみなどの小さな部品
- 車・バイクの内装部品
- おもちゃ・模型の欠けたパーツ
向く機種:MINI 2(小さな部品)、MetroY(寸法を扱う部品)
詳しく:3Dスキャンから3Dプリントまで

2 リバースエンジニアリング
リバースエンジニアリングは、図面のない部品を3Dスキャナーで取り込み、設計に使える形へ作り直す作業です。スキャンしたメッシュをもとに、CADで面や寸法を組み立てるのが一般的です。
- 図面のない旧型部品のデータ化
- 改良設計のベースづくり
- 治具・金型の形状の記録
向く機種:MetroY、EinScan Rigil、業務用はFreeScan UE Pro2・SIMSCAN-S Gen2、ソフトはEXModel Pro
詳しく:現物からCADデータを作るには

3 フィギュア・模型の制作
3Dスキャナーを使うと、粘土で作った原型を取り込み、デジタルで整えてから光造形の3Dプリンターで出力できます。
- 粘土原型のデジタル化と修正
- 自作した作品の拡大・縮小
- 自分の顔を取り込んだオリジナルフィギュア

4 人体スキャン
人体スキャンでは、人の体を取り込んで、体に合わせた物づくりや記念の作品に使います。人は少しずつ動くため、短時間で取り込める機種と、落ち着いて立てる環境が大切です。
- コスプレ用の防具やヘルメットのサイズ合わせ
- 家族や記念日のフィギュア
- 衣装や小物の採寸の補助
向く機種:EINSTAR 2(赤外線モード)、EINSTAR Rockit(赤外線モード)、CR-Scan Raptor(近赤外線モード)、INSPIRE 2。顔にはレーザー専用機を使いません(MetroYはメーカーが全モードで非推奨、Trackitは顔への照射を厳禁としています)

5 美術品・文化財・作品のデジタルアーカイブ
3Dスキャナーで彫刻や陶芸作品、歴史資料を形と色ごと記録し、保存や展示、教育用の複製に活用します。SK本舗の導入事例では、造型工房キトラ様が、台風19号の浸水で泥をかぶった自作の麒麟や龍の作品を、3Dスキャンでデータ化して3Dプリントで復活させる企画を立て、補助金を活用して3Dプリンターを導入されています。
- 所蔵品・作品のデジタル保存
- 欠けた部分の復元の検討
- 触って学べる教材用の複製
向く機種:EINSTAR VEGA、MIRACO Plus、業務用はEinScan Libre

6 車両・大型物・設備の形状取得
3Dスキャナーで車の部材や大きな設備、家具などの形を取り込み、カスタム部品や改修の設計に使います。部屋や建物全体の計測は地上型レーザースキャナーなどの分野で、SK本舗では取り扱っていません。
- 車の外装・内装部材
- 設備・構造物の部材
- 家具や内装部材のサイズ合わせ

7 品質検査・寸法管理
品質検査では、作った部品を3Dスキャナーで取り込み、設計データ(CAD)と比べて形のずれを色分けで確認します。
- 3Dプリント品が設計どおりかの確認
- 金型の摩耗の確認
- 量産部品とCADの比較
向く機種:Trackit、業務用はOptimScan Q12・FreeScan UE Pro2・検査ソフトSHINING3D Inspect
3Dスキャナーの仕組み:接触式と非接触式、3つの測り方
3Dスキャナーは大きく、対象に触れて測る接触式と、光を使って触れずに測る非接触式に分かれます。接触式はプローブ(探針)を当てた点の座標を正確に測れますが、面全体の形を取るには時間がかかります。いま一般に「3Dスキャナー」と呼ばれるのは非接触式で、SK本舗の取扱機種もほとんどが非接触式です(接触式は産業用のTrackProbe 49を取り扱っています)。
非接触式の3Dスキャナーは、対象物に光を当て、その写り方をカメラで読み取って表面の位置(点群)を計算します。点群をつなげて面(メッシュ)にしたものが、3DプリントやCADで使う3Dデータです。形の測り方は、主に次の3つです。

構造化光(パターン投影)
構造化光方式は、縞や点の模様を面で投影し、模様のゆがみから形を計算します。一度に面で取り込めるため速く、色も同時に取り込みやすい方式です。

レーザー(ライン投影)
レーザー方式は、何本ものレーザー線を当て、線の曲がり方から形を計算します。エッジや細部、寸法を重視する用途で使われ、青色レーザーを載せた機種が増えています。

写真測量(フォトグラメトリ)
写真測量(フォトグラメトリ)は、多方向から撮った写真から形や位置を計算する方法です。スマートフォンのアプリでも使われ、工業用では大きな対象に貼った基準点の位置を求めるために使います。
当店の例:MSCAN-L15(工業用)、MIRACO Plus(写真測量モード)
| 方式 | 得意なこと | 注意したいこと | 向く対象 |
|---|---|---|---|
| 構造化光 | 面で一度に取り込むので速い。色を取り込みやすい | 黒・光沢・透明の面は前処理が必要になることがある | フィギュア、小物、人体、色付きの作品 |
| レーザー | エッジや細部を取り込みやすく、寸法を扱う用途に向く。黒や光沢面に対応する機種が多い | マーカーが必要なモードがある。レーザー機の一部はメーカーが顔のスキャンを禁止・非推奨としている | 機械部品、金型、リバースエンジニアリング |
| 写真測量 | 大きな対象の基準点を広い範囲で求められる | 細かな形状の再現は、機材と撮り方に大きく左右される | 大型物の基準づくり、見た目重視の記録 |
取り込んだデータをつなぐ「位置合わせ」の方法
ハンディ型は、少しずつ取り込んだデータをつなぎ合わせて全体の形を作ります。そのつなぎ方(位置合わせ)にも種類があり、準備の手間や大きな物への強さが変わります。
1 形や模様で合わせる(特徴)
特徴で合わせる方法は、対象の凹凸や模様を手がかりに、取り込んだデータをつなぎます。準備はいりませんが、平らで模様の少ない物は苦手です。
2 マーカーを貼って合わせる
マーカーで合わせる方法は、位置合わせ用の小さなシールを対象や台に貼り、その位置を手がかりにします。青色レーザーのモードでは、マーカーが必要な機種があります(CR-Scan Raptor、EINSTAR 2、MetroYなど)。
3 光学トラッキングで合わせる
光学トラッキングは、離れた位置のトラッカー(カメラ)がスキャナーの位置を追う方法です。マーカーを貼らずに大きな対象を取り込めます。当店の例:Trackit、EinScan Trak、NIMBLETRACK-C Gen2
最近の機種は、青色レーザーと赤外線の構造化光を1台に載せるなど、複数の方式を切り替えられるものが増えています。方式ごとの詳しい違いは「3Dスキャナーとは?仕組み・方式の違い」でも解説しています。スマートフォン単体のLiDARや写真アプリで行う3Dスキャン用の製品は、SK本舗では取り扱っていません。
3Dスキャナーの種類と選び方の4ステップ
方式と並んで大切なのが、どのように使う機種かという点です。持ち方と、PCを使うかどうかで、次の4つに分けると選びやすくなります。

ハンディ型(PC・スマホ接続)
ハンディ型は、手に持って対象の周りを動かしながら取り込むタイプです。種類がいちばん多く、処理はPC(機種によってはスマートフォン)で行います。

スタンドアロン型(PC不要)
スタンドアロン型は、本体に画面と処理装置を内蔵し、PCなしでスキャンと確認ができるタイプです。出先や、PCを広げにくい現場で使いやすいのが特長です。
当店の例:MIRACO Plus、EINSTAR VEGA、EinScan Rigil Lite、EinScan Rigil

光学トラッキングシステム
光学トラッキングシステムは、トラッカーとスキャナーを組み合わせて使うタイプです。工場などで大きな部品や対象を取り込む用途に向きます。

据え置き・自動測定型
据え置き・自動測定型は、対象を台に置き、回転台やロボットと組み合わせて取り込むタイプです。同じ部品を繰り返し測る検査に向きます。
選ぶ順番は「サイズ → 精度 → 表面 → 運用」
1 対象物のサイズ
数cmの部品か、人の全身か、車ほどの大きさか。メーカーが示す対象サイズと、スキャナーを構える距離を確認します。
2 寸法の精度が要るか
形が再現できればよいのか、相手部品にはめる・検査するなど寸法の正しさが要るのかで候補が分かれます。寸法が大事なら、許せるずれ(公差)を決め、精度が公表されている機種の中から、対象の大きさや測定条件に合う値を確かめます。検査に使うなら実物でのデモ測定もおすすめです。
3 表面の状態
黒や光沢のある面はレーザーを使える機種、透明な面はスキャン用スプレーで対応します。人や動物は、メーカーが人物向けとしている赤外線のモードを使います。
4 運用(PC・持ち運び)
PCにつなぐか、本体だけで使いたいか。内蔵バッテリーの有無や外部電源、対応OS、処理用PCに求められる性能も機種ごとに違うため、商品ページの動作環境を確認します。
「精度」と「解像度」は別の数値です
3Dスキャナーの仕様表でいちばん誤解されやすいのが、精度と解像度の違いです。同じ「0.05mm」でも、意味がまったく異なります。
精度(Accuracy)
測った寸法が、実物とどれだけずれるかを示します。寸法検査や、相手部品にはめ合わせる部品づくりで重視します。広い範囲を測る機種では「0.02mm+0.04mm×L」のように、長さや距離に応じて誤差が増える式(体積精度など)で示されます。式のLが何の長さを指すかは、メーカー・機種ごとに確認します。
例:10.00mmの基準を測って10.03mmと出れば、ずれは0.03mm。
解像度(点間距離)
表面をどれだけ細かい間隔で記録できるかを示します。細かな凹凸や文字の彫りを拾えるかに関わりますが、寸法の正しさを保証する数値ではありません。表記が「最小値」や「融合後の値」の場合もあり、その細かさの凹凸を必ず再現できるわけではありません。
例:点間距離0.05mmなら、0.05mm間隔で表面を記録できる。
SHINING 3DのEINSTAR 2・EINSTAR VEGA・EINSTAR Rockit・EinScan Rigil Liteは、メーカーが精度(Accuracy)の数値を公表していません(点間距離は公表)。Rigil Liteについては、メーカーの公式FAQが「EinScan Rigilより精度はやや低い」と説明しています。本記事ではこれらの精度を「非公表」と表記しています。詳しくは「3Dスキャナーの精度・解像度・体積精度の違い」をご覧ください。
SK本舗の取扱3Dスキャナー早見表(2026年9月)
SK本舗で購入できる3Dスキャナー12機種を、目的別に整理しました。1台で複数の目的に使える機種もあるため、まずは「何を・どのくらいの正確さで取り込みたいか」に近いグループから見てください。機種ごとのさらに詳しい比較は「3Dスキャナーおすすめ比較」にまとめています。
はじめての1台(15万円未満)
フィギュアや小物、身の回りの部品から始めたい方向けです。

Revopoint INSPIRE 2
価格帯(税込):15万円未満
赤外線の構造化光と11本の赤外線マルチラインレーザーを切り替えるハンディ機です。顔や体のスキャンにメーカーが対応をうたっており、構造化光モードはスマートフォンだけでも使えます。
顔・体 スマホ単体可(構造化光)

Revopoint MINI 2
価格帯(税込):15万円未満|受注入荷(ご注文後のお取り寄せ)
小さな部品やジュエリー、フィギュアの細部を取り込むための、青色光の構造化光を使うハンディ機です。メーカー公表の点間距離は0.02mmです。
小さな部品 点間距離0.02mm

Creality CR-Scan Otter Lite
価格帯(税込):15万円未満|在庫限りの販売
20mm〜2mの対象を1台で扱えるハンディ機です。Wi-Fiでのワイヤレス接続にも対応します。
20mm〜2m Wi-Fi 6
人や大きめの物を取り込む
人の全身や家具ほどの大きさまで、対象の幅を広げたい方向けです。人は各機種の赤外線(近赤外線)モードで取り込みます。

SHINING 3D EINSTAR 2
価格帯(税込):15万〜25万円
青色レーザーと赤外線を使い分け、PCとワイヤレスでつなげるハンディ機です。メーカーは赤外線モードでの全身スキャンを約60秒と案内しています。
ワイヤレス 全身約60秒(赤外線)

Creality CR-Scan Raptor
価格帯(税込):15万〜25万円
1台で青色レーザーと近赤外線を使い分けるハンディ機です。部品の細部は青色レーザー、顔や体、大きめの対象はマーカーなしで使える近赤外線モードで取り込みます。
青色レーザー+近赤外線 人体は近赤外線

SHINING 3D EINSTAR Rockit
価格帯(税込):30万〜35万円|受注入荷(ご注文後のお取り寄せ)
形の特徴が多い対象なら、マーカーを貼らずにレーザーで取り込めるワイヤレス機です(推奨PCメモリ64GB以上)。人の全身は赤外線モードで取り込みます。
マーカーなしのレーザー 推奨メモリ64GB
PCなしで使う(スタンドアロン)
本体の画面でスキャンと確認まで行える機種です。出張先や屋外、PCを置きにくい場所での作業に向きます。

Revopoint MIRACO Plus
価格帯(税込):30万〜35万円
画面と処理装置を内蔵し、PCなしでスキャンから確認まで行えるスタンドアロン機です。メーカー公表の対象サイズは10mm〜4mで、自動車や機械部品などの大きめの対象を想定しています。
画面内蔵 10mm〜4m

SHINING 3D EINSTAR VEGA
価格帯(税込):30万〜35万円
小物向けのHDモードと、大きな対象向けのFastモードを切り替えられる、持ち運びやすいスタンドアロン機です。本体だけで取り込みから保存まで行えます。
画面内蔵 HD/Fastの2モード

SHINING 3D EinScan Rigil Lite
価格帯(税込):60万〜100万円|受注入荷(ご注文後のお取り寄せ)
EinScan Rigil の主な機能を残し、導入しやすくしたスタンドアロン対応のレーザー機です。レーザーはクロス17+17本(Rigilは25+25本)で、精度の数値はメーカーが公表していません。
画面内蔵 精度は非公表

SHINING 3D EinScan Rigil
価格帯(税込):60万〜100万円|受注入荷(ご注文後のお取り寄せ)
メーカーが体積精度を公表している、スタンドアロン対応のレーザー機です。設計用の形状取得やリバースエンジニアリング向けで、品質管理用の計測機とは別のラインです。
画面内蔵 体積精度を公表
寸法を扱う設計・計測
リバースエンジニアリングや寸法確認など、数値の正しさが大事な用途向けです。PCなしでレーザーの形状取得をしたい場合は、スタンドアロン機のEinScan Rigil(体積精度を公表)も候補です。

Revopoint MetroY / MetroY Pro
価格帯(税込):15万〜25万円|受注入荷(ご注文後のお取り寄せ)
機械部品の寸法やリバースエンジニアリングに向く、青色レーザーの計測向けハンディ機です。黒や光沢のある面もスプレーなしで取り込めるとメーカーが案内しています。カラー取得はProの自動ターンテーブル使用時のみです。
青色レーザー 外部電源

Revopoint Trackit
価格帯(税込):60万〜100万円
トラッカーがスキャナーの位置を追う光学トラッキング方式のスキャナーです。マーカーを貼らずに、最大6mの対象まで測れます(メーカー公表)。協働ロボットと組み合わせてスキャンを自動化するMetroHubセットもあります(自動化で扱えるサイズや精度は構成ごとに異なります)。
光学トラッキング 最大6m
取扱12機種の比較表
精度の欄は、メーカーが公表している主な値を、指標の種類(単一フレームの正確度、体積精度など)とあわせて抜粋しています。指標や測定条件が違う値どうしは同じ基準で比べられないため、候補を絞る目安としてお使いください。
| 機種 | 方式・光源 | メーカー公表の精度(Accuracy) | 使い方・位置合わせ | 価格帯(税込) |
|---|---|---|---|---|
| Revopoint INSPIRE 2 | 赤外線構造化光+赤外線マルチラインレーザー(11本) | 最大0.05mm(単一フレーム)/体積精度 0.05mm+0.1mm×L(マーカー使用時) | PC接続(構造化光モードはスマートフォン単体でも可) | 15万円未満 |
| Revopoint MINI 2 | 青色光の構造化光 | 最大0.05mm(単一フレーム) | PC・スマートフォン接続 | 15万円未満 |
| Creality CR-Scan Otter Lite | 近赤外線構造化光 | 0.05mm(100mm球ペアで評価) | PC接続(USB/Wi-Fi 6) | 15万円未満 |
| SHINING 3D EINSTAR 2 | 青色レーザー(17本)+赤外線構造化光(VCSEL) | 非公表 | PC接続(USB/Wi-Fi)。レーザーモードはマーカーが必要 | 15万〜25万円 |
| Creality CR-Scan Raptor | 青色レーザー(7本)+近赤外線構造化光 | 最大0.02mm(青色レーザー・100mm球ペアで評価)/最大0.1mm(近赤外線) | PC接続(USB)。青色レーザーはマーカーが必要 | 15万〜25万円 |
| SHINING 3D EINSTAR Rockit | 青色レーザー(クロス19+19本・平行7本)+赤外線構造化光(VCSEL) | 非公表 | PC接続(USB/Wi-Fi)。特徴の多い対象ならマーカーなしでレーザー取得可 | 30万〜35万円 |
| Revopoint MIRACO Plus | 赤外線構造化光+写真測量 | 最大0.04mm(単一フレーム)/写真測量の精度 0.02mm+0.05mm×L(L=最大測定距離、m) | スタンドアロン(PC不要) | 30万〜35万円 |
| SHINING 3D EINSTAR VEGA | 赤外線構造化光(HD/Fastの2モード) | 非公表 | スタンドアロン(PC不要) | 30万〜35万円 |
| SHINING 3D EinScan Rigil Lite | 青色レーザー(クロス17+17本・平行7本)+赤外線構造化光(VCSEL) | 非公表(公式FAQ:Rigilよりやや低い) | スタンドアロン/PC接続(USB/Wi-Fi 6) | 60万〜100万円 |
| SHINING 3D EinScan Rigil | 青色レーザー(クロス25+25本・平行7本)+赤外線構造化光(VCSEL) | 体積精度 最大0.04mm+0.06mm/m(1mあたり0.06mmを加算・レーザーモード) | スタンドアロン/PC接続(USB/Wi-Fi 6) | 60万〜100万円 |
| Revopoint MetroY / MetroY Pro | 青色レーザー(Proは青色構造化光も搭載) | 最大0.02mm(単一フレーム)/体積精度 0.02mm+0.04mm×L(L=計測対象物の長さ、m) | PC接続(USB/Wi-Fi 6)・外部電源。MetroYはマーカーが必要(Proはマーカーなしも可) | 15万〜25万円 |
| Revopoint Trackit | 青色レーザー+光学トラッキング | 最大0.02mm(単一フレーム)/体積精度 0.02mm+0.04mm×L(トラッキングシステム) | PC接続(USB 3.0・Windows)・外部電源。トラッカー使用時はマーカー不要 | 60万〜100万円 |
価格帯は2026年9月24日時点のSK本舗の販売価格(税込)をもとにした目安です。セールや価格改定で変わるため、最新の価格・在庫は各商品ページでご確認ください。「受注入荷」の機種は、ご注文後のお取り寄せです。精度はメーカーの測定条件による公表値で、実際の対象物での値を保証するものではありません。「単一フレーム」は1回の撮影で取り込んだ範囲での値です。体積精度などの式のLの定義は機種ごとに異なり(MetroYは計測対象物の長さ、MIRACO Plusは最大測定距離)、記載のない機種はメーカー資料でご確認ください。RevopointはAccuracyを日本語で「正確度」と表記しています。VCSELは面発光型の赤外線光源です。
執筆:SK本舗(Revopoint・SHINING 3D 正規代理店)/情報確認日:2026年9月24日/確認した一次ソース:INSPIRE 2(メーカー公式)、MINI 2(メーカー公式)、Otter Lite(メーカー公式)、EINSTAR 2(メーカー公式)、CR-Scan Raptor(メーカー公式マニュアル v2.1・PDF)、EINSTAR Rockit(メーカー公式)、MIRACO Plus(メーカー公式)、EINSTAR VEGA(メーカー公式)、EinScan Rigil Lite(メーカー公式)、EinScan Rigil(メーカー公式)、MetroY(メーカー公式)、Trackit(メーカー公式)
産業用・計測グレード(見積もり)
工場での寸法検査、大型部品の計測、自動測定などには、SHINING 3D の産業用機、SCANOLOGY、3DeVOK の業務用機を取り扱っています。構成(ソフト・トラッカー・保守)で価格が変わるため、SK本舗が見積もりと機種選定の窓口となり、用途をうかがってご案内します。

SIMSCAN-S Gen2
ワイヤレス通信に対応する小型のレーザー式ハンディ機です。狭い箇所や工場内を移動する検査向けで、メーカー公表の最高精度は0.015mmです。
SCANOLOGY|価格は見積もり

3DeVOK MT Gen2
ブルーレーザーと赤外線VCSELを使い分け、形状とカラーを取得するハンディ機です。メーカー公表の基本精度は最高0.03mm(青色レーザー・マーカー使用時)です。
3DeVOK|価格は見積もり
産業用の34製品(ソフトウェア・周辺機器を含む)は「産業用3Dスキャナー」と「産業用3Dスキャナー比較」で、方式・対象サイズ・運用から比べられます。
3Dスキャンの手順と3Dプリンターとの連携
3Dスキャンの基本手順
1 準備とキャリブレーション
付属ソフトを入れ、機種の手順どおりにキャリブレーション(校正)を行います。対象物は回りやすい場所に置きます。
2 対象物の下ごしらえ
平らで模様の少ない物にはマーカーを貼ります。黒や光沢の面は対応するモード(レーザーなど)で試し、取れない場合や透明な面にはスキャン用スプレーを検討します。
3 モードを選んで取り込む
対象の大きさと表面に合うモードを選び、画面の距離表示を見ながら、ゆっくり一定の速さで動かします。
4 つなぎ合わせて書き出す
取り込んだデータを結合してメッシュにし、STL・OBJ・PLYなどで書き出します。
使い方の詳細は「3Dスキャナー入門ガイド」と「3Dスキャナーの基本的な使い方入門ガイド」もあわせてご覧ください。
3Dプリンターと組み合わせる手順
3Dスキャナーと3Dプリンターを組み合わせると、「現物を取り込む → データを整える → 形にする」までを手元で完結できます。スキャンしたデータは、そのままでは穴やノイズを含むことが多いため、整える工程をはさみます。
1 スキャン
対象物を取り込み、点群から面(メッシュ)を作ります。
各メーカーの付属ソフト
2 データを整える
ノイズや不要な部分を消し、穴を埋めます。
付属ソフト、Blender など
3 編集・設計
拡大・縮小、分割、欠けた部分の補修、寸法の作り直しを行います。
Blender、CADソフト、EXModel Pro など
4 スライス
STLや3MFで書き出し、スライサーで造形用のデータにします。
Bambu Studio、OrcaSlicer、CHITUBOX など
5 造形・確認
3Dプリントして実物と合わせ、必要なら調整します。
FDM・光造形の3Dプリンター
細かなディテールが必要なフィギュアや原型は光造形(レジン)の3Dプリンター、大きめの機能部品や治具はFDM(熱溶解積層)の3Dプリンターが向いています。手順の詳細は「3Dスキャンから3Dプリントまで」で解説しています。
スキャンせずに3Dデータを手に入れたい場合
作りたい物のデータが既にあるなら、SK本舗が運営する無料の3Dデータ配布サイト3D Data Japanから探す方法もあります。自分でスキャンして整えたデータを、3D Data Japanで公開・共有することもできます(自作品など、公開に権利上の問題がない物に限ります。スキャンデータの活用と共有)。
3Dスキャンで失敗しないコツ
スキャンがうまくいかない原因は、機種・モードと対象物の相性、表面の状態、位置合わせ、撮影環境などさまざまです。よくある失敗と対策をまとめました。
| 困りごと | 主な原因 | 対策 |
|---|---|---|
| 黒い物・光る物が取り込めない | 光を吸収したり反射したりして、模様やレーザーがカメラに写らない | まずレーザーなど対応するモードで試す。それでも取れない場合は、スキャン用スプレーで表面を一時的に曇らせる |
| 透明な物がうまくいかない | 光が透けて、表面の位置が写らない | スキャン用スプレーやマスキングテープで表面を覆う |
| 平らな面で位置がずれる | 位置合わせの手がかりになる凹凸や模様が少ない | マーカー(位置合わせ用のシール)を貼る。周りに形の違う物を置く |
| 細い部分・薄い部分が欠ける | 点の間隔より細い、または裏側が見えていない | 細かく取れるモードに切り替える。向きを変えて追加で取り込む。3Dプリント用ならCADで補う(補った部分は実測ではない) |
| データに穴が開く | スキャナーから見えない面がある | 対象の向きを変えて全方向から取り込む。ソフトで穴を埋めた部分は推定の形なので、検査や寸法には使わない |
| データが重すぎる | 点や面の数が多すぎる | ソフトで面の数を減らす(間引く) |
| 寸法がずれる | キャリブレーション(校正)のずれ、位置合わせの誤差の積み重なり、設置の不安定さ | 使う前に機種の手順どおりキャリブレーションを行う(校正の手順) |
スキャン用スプレーやマスキングテープは表面に薄い膜を作るため、寸法を測る時はその厚みも考えます。美術品・文化財や人から預かった物には、素材への影響を確かめ、所有者・管理者の許可なく使わないでください。
さらに詳しい対処は「黒色・光沢・透明・薄肉部品をスキャンするときの注意点」「対象物の準備方法(マーカー・スプレー)」「スキャン結果が悪い時の原因と改善方法」をご覧ください。
よくある質問
迷ったときの早見チャート:取り込みたい物から候補を選ぶ
人の全身・家具ほどの大きさ
PCを持ち込めない場所で使う
Q. 3Dスキャナーの初心者におすすめの機種は?
はじめての1台なら、Revopoint INSPIRE 2が候補です。小さな部品の細部を重視するならRevopoint MINI 2も向いています。在庫がある間はCreality CR-Scan Otter Liteも選べます。まず取り込みたい物を1つ決め、そのサイズに合う機種を選ぶと失敗しにくくなります。
Q. ハンディ型と据え置き型の3Dスキャナーの違いは?
ハンディ型は手に持って対象の周りを動かしながら取り込むため、人や大きな物、持ち運べない物に向きます。据え置き型は対象を台に置き、回転台やロボットと組み合わせて取り込むため、同じ部品を繰り返し測る検査に向きます。ハンディ型に回転台を組み合わせて、小物を取り込む方法もあります。
Q. フォトグラメトリ(写真測量)とハンディ3Dスキャナーの違いと使い分けは?
フォトグラメトリ(写真測量)は、多方向から撮った写真から形を計算する方法で、スマートフォンでも始められます。一方、多くのハンディ3Dスキャナーは構造化光やレーザーを当てて、その場で形を取り込みます。寸法を扱う用途では、方式だけで決めず、機種ごとに公表されている精度と測定条件で選びます。写真測量のモードを持つハンディ機(MIRACO Plusなど)もあり、工業用では大きな対象の基準点を写真測量で求め、細部を3Dスキャナーで取り込む組み合わせもあります。
Q. 壊れた部品を3Dスキャンして3Dプリンターで直せますか?
残った形を参考に、交換部品を作れる場合があります。3Dスキャナーで壊れた部品を取り込み、欠けた部分は残った形や相手部品の寸法をもとに設計で補ってから3Dプリントします。欠けて失われた部分そのものはスキャンでは取り込めないため、補った形は推定です。ほかの部品にはめる物は、スキャンデータを下敷きにしてCADで寸法を作り直すと合わせやすくなります。手順は「3Dスキャンから3Dプリントまで」で解説しています。
Q. 人の全身をスキャンするにはどの機種がいいですか?
SK本舗の取扱では、メーカーが人体のスキャンを用途に挙げている次の機種が候補です。
- SHINING 3D EINSTAR 2(赤外線モード。全身を約60秒とメーカーが案内)
- SHINING 3D EINSTAR Rockit(赤外線モード)
- Creality CR-Scan Raptor(近赤外線モード)
- Revopoint INSPIRE 2
- Creality CR-Scan Otter Lite(在庫限り)
- PCなしで使うならEinScan Rigil Lite/EinScan Rigil(赤外線モード)
なお、Revopoint MetroYはメーカーが顔のスキャンを全モードで非推奨とし、Revopoint Trackitは顔への照射を厳禁としています。
Q. 黒い物や光る物もスキャンできますか?
機種によってはスプレーなしでスキャンできます。メーカーが、黒や反射する面をスプレーなしで取り込めると案内している主な取扱機種は次のとおりです。
- Creality CR-Scan Raptor
- Revopoint MetroY
- SHINING 3D EINSTAR 2
- SHINING 3D EINSTAR Rockit
- EinScan Rigil/EinScan Rigil Lite
- Revopoint Trackit
- Revopoint INSPIRE 2(マルチラインレーザーモード)
透明な物や鏡のような面は、MetroYやINSPIRE 2でもスキャン用スプレーを使うようメーカーが案内しています。結果は材質や表面の状態で変わるため、難しい対象は事前にご相談ください。
Q. 産業用3Dスキャナーと個人向けの3Dスキャナーの違いは?
産業用は、寸法検査や大型部品の計測を前提に、精度の評価条件、検査ソフト、トラッカー、保守まで含めたシステムとして導入するのが一般的です。構成によって価格が大きく変わるため、SK本舗では産業用を見積もりで承っています。機種と用途は「産業用3Dスキャナー」のページで確認できます。
Q. スキャンしたデータはそのまま3Dプリントできますか?
多くの場合、そのままでは難しく、穴埋めやノイズの除去などの修正が必要です。各メーカーの付属ソフトやBlenderなどで整えてからスライサーに読み込みます。手順は「3Dスキャンから3Dプリントまで」で解説しています。
Q. スマートフォンの3Dスキャンと専用の3Dスキャナーの違いは?
スマートフォンのLiDARや写真アプリでも3Dデータは作れます。結果は方式や撮影条件で大きく変わるため、部品の作り直しや寸法の確認に使う場合は、必要な精度が出るかを実物で確かめられる機材を選びましょう。専用の3Dスキャナーには、メーカーが精度と測定条件を公表している機種があり、選ぶ時の目安にできます。
Q. 3Dスキャナーで市販品やキャラクターフィギュアを複製してもいいですか?
家庭内など個人で使う目的の複製は、著作権法の私的使用の範囲で認められる場合があります。一方、スキャンしたデータや複製品を販売・配布・公開すると、著作権や意匠権などの侵害にあたる可能性があります。権利者の許可がない物のデータは、公開や販売をしないようにしましょう。
3Dスキャナー選びはSK本舗にご相談ください
個人向けのハンディ機から産業用の計測機まで、用途・対象物・予算をうかがって候補をご案内します。法人・教育機関のお見積もりにも対応しています。
機種選びを相談する3Dスキャナー一覧を見る目的別の候補に戻る:はじめての1台(15万円未満) 人や大きめの物を取り込む PCなしで使う(スタンドアロン) 寸法を扱う設計・計測


