Elegoo FDMプリンターでABSを印刷する設定
ABS(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン)は耐熱性と強度に優れた素材で、機能的な部品製作に適しています。ただしPLAと比べて印刷難易度が高いため、適切な設定が重要です。
推奨される温度設定
- ノズル温度:240~250℃(素材によって調整が必要)
- ベッド温度:100~110℃(ウォーミングアップ時間は十分に取る)
- 室温:20℃以上推奨(温度変化によるワープを防ぐため)
印刷設定のポイント
- 印刷速度を30~50mm/sに低く設定し、急な動きを避ける
- 冷却ファンは基本的にオフ(0%)。急冷は層間剥離とワープを招くため、ブリッジなど必要箇所だけ最小限の使用に留める
- ビルドプレートにはABS用のスティック糊(ケープ等)、マスキングテープ、またはABS対応の接着剤を使用
- レイヤー高さは0.2mm程度が標準的です
- インフィル密度は20~30%を目安に設定
- エンクロージャー(囲い)を使用:オープンフレーム機は、ABSプリント時に冷気を遮断する囲いを設置することで定着率と層間強度が大幅に向上します
機種別ABS適性の目安
| 機種 | 構造 | ABS適性 | 補足 |
|---|---|---|---|
| Centauri Carbon / Centauri Carbon 2 | フルエンクロージャー標準搭載 | ○ 推奨 | 硬化鋼ノズル + 高温対応ホットエンドで標準対応 |
| Neptune 4 / 4 Pro / 4 Plus / 4 Max | オープンフレーム | △ 別途エンクロージャー要 | 市販のエンクロージャー追加で対応可。換気と熱こもり対策を併用 |
※ 各機種の対応素材は ELEGOO公式 製品ページ「Specifications」欄を最終確認してください。
ABSプリント時の注意点
ABSは冷却時のワープ(反り返り)が起こりやすいため、ベッド温度の維持と環境温度の安定が特に重要です。また、ABSは加熱時にスチレンを含むVOCと独特の臭いが発生するため、換気を十分に行うか、活性炭フィルター付きの囲いで運用してください。
トラブルが発生した場合
- 反り返り(ワープ):ベッド温度を5℃上げるか、室温を高くする
- ノズル詰まり:温度設定が低すぎる可能性があります
- 積層不良:ノズル高さ(Z軸)を確認し、初回レイヤーの密着性を改善
ヒント: ABSプリントに慣れるまでは、小さなテストプリントで設定を確認することをお勧めします。機種によって若干の調整が必要な場合があるため、公式マニュアルと合わせて参考にしてください。
