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光造形でピラミッド現象が起きる原因

光造形で造形物の表面にピラミッド状・ドット状の小さな突起が規則正しく現れる現象は、LCDスクリーンのドット不良やFEPフィルム越しの光漏れが主な原因です。症状の特徴を知っておくと、スクリーン交換が必要かどうかの判断がしやすくなります。

症状とは

造形物の表面(特にZ軸方向に連続する面)に、ピラミッド型・円錐型の小さな突起が等間隔に現れます。突起の位置はプリントごとに変わらず、同じXY座標に必ず出ることが特徴です。モデル内部に貫通した柱として突起が伸びることもあります。サイズは1層〜数層分の高さで、肉眼でもザラつきとして認識できます。

結論(主原因)

主原因は「LCDスクリーンのドット不良(常時点灯・リークピクセル)」です。本来は遮光されるべきピクセルが光を漏らしてしまい、毎層そのピクセル位置のレジンが意図せず硬化し続けることで、柱状・ピラミッド状の突起が積み上がります。

原因1:LCDスクリーンのリークピクセル(ドット不良)

モノクロLCDは繰り返しUVに晒されることで劣化し、特定のピクセルが遮光できなくなります。これを「リークピクセル」や「デッドピクセル」と呼び、該当座標のレジンが常時硬化することで突起が発生します。

対策:バットとビルドプレートを外し、スライサーまたは本体メニューの「スクリーン露光テスト」機能で白一色のパターンを点灯します。眼を守るため間に紙を挟み、スクリーン上を目視します。輝度ムラやチラつき、暗点ではなく「点灯し続ける点」がある場合はピクセル不良です。応急処置として黒の油性マーカーで該当ピクセルを塗りつぶしUV遮光する方法がありますが、根本対処はスクリーン交換となります。

原因2:FEPフィルムの傷・ピンホールによる光散乱

FEPフィルムに針で突いたような小さな傷やピンホールがあると、その箇所でUV光が散乱し、周囲より強く当たるポイントが生まれます。毎層同じ位置にレジンが集中硬化するため、結果的に突起として現れます。

対策:FEPフィルムを明るい光にかざしてピンホール・傷を目視確認し、疑わしければ交換します。スパチュラでFEP面を強く擦らないこと、サポート折れ後の清掃時に鋭利な工具を使わないことが予防になります。

原因3:バット底の硬化レジンの固着

プリント失敗時の硬化片がFEPに薄く貼り付いたまま気付かずに次のプリントを開始すると、その硬化片が凸レンズ状に働き、同じ位置に毎層余分な光が当たって突起として積み上がる場合があります。サポート折れが発生した後は特に見落とされやすく、細かな破片がFEPに残留します。

対策:失敗プリント後は必ずバット内のレジンを濾過し、FEP表面をIPAとマイクロファイバークロスで清掃します。目視で取り切れない薄い硬化膜もあるため、光にかざしてのチェックが有効です。バット底にスパチュラを縦横にゆっくり滑らせて、引っかかりがないかも確認してください。

原因4:スライサー側のデータ不整合

稀にSTL/CTBファイルの変換時にノイズ的な微小突起が生成され、それが毎層のマスク画像に焼き付けられることでピラミッド状の突起として現れるケースもあります。モデル側の問題か機器側の問題かを切り分けるには、別のシンプルな形状(キャリブレーションキューブ等)を同じ位置に配置して再現するか確認するのが有効です。

対策:他形状で同位置に症状が再現する場合はLCDまたはFEP側の問題、特定モデルでのみ発生する場合はスライサー側の問題です。後者の場合はSTLを別ソフト(Meshmixer、Blender等)でリメッシュしてから再スライスすることで解消することがあります。

予防するには

  • 月1回はスクリーン露光テストを実施し、ピクセル劣化の進行を把握する
  • プリント失敗時は必ず全量濾過+FEP・バット清掃を行う
  • LCDスクリーンの累積点灯時間をメモし、メーカー推奨の交換目安(機種により数百〜2,000時間)に達する前に予備を用意する
  • FEPを外す・張り替える際は鋭利な工具を避け、傷を付けない

まとめ

同じ位置に規則正しく現れるピラミッド突起は、ほぼLCDリークピクセルです。露光テストで即座に切り分けられるため、症状を見つけたらまず露光テストを実施してください。スクリーンは消耗品であり、劣化のサインを見逃さないことが造形品質の維持に直結します。


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