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Anycubic Photon Mono M7の14K解像度を活かす設定

Anycubic Photon M7の14K解像度を活かす設定とは

Anycubic Photon M7 Proは、最大14K解像度(13312×5120ピクセル、XY 16.8×24.8μm)に対応した高精細な光造形3Dプリンターです。この高い解像度を活かすには、レイヤー高さ・露光時間・AA設定・サポート密度・レジン選定の5点を、機種の特性に合わせて細かく詰める必要があります。本ページでは、SK本舗で実際に出荷検証している設定値の目安をまとめます。

1. レイヤー高さは0.025〜0.05mmが基本

14K機の縦方向ディテールを引き出すには、レイヤー高さを0.025〜0.05mmに設定するのが目安です。高速優先なら0.05mm、ミニチュア・フィギュアなど積層段を消したい場合は0.03mm前後、医療・歯科系の微細パーツや表面仕上げ重視の用途では0.025mmまで下げる、という使い分けが現実的です。0.05mmを超えると14K解像度のメリットがほぼ消えるため、原則として0.05mm以下に収めます。

2. 露光時間はレジン公式値からスタート、±0.5秒で追い込む

14Kはピクセルが極小(XY 16.8×24.8μm)になる分、露光時間が短すぎると硬化不足で剥離・反りの原因になります。標準レジンで1.8〜2.5秒前後、高速レジンで1.0〜1.5秒前後が目安ですが、これはあくまで出発点です。Anycubic公式・Liqcreate等のサードパーティが公開しているM7 Pro用のプリセットを起点に、テスト出力(XP2 Validation Matrix など)で±0.5秒刻みに追い込んでください。露光プロファイルは Anycubic Workshop(Photon Workshop) または Chitubox Pro でレジンプリセットを上書きできます。

3. アンチエイリアシング(AA)は2x〜4x

14Kは元のピクセルが小さいため、AAを過剰にかけるとエッジがぼやけ、せっかくの解像度が無駄になります。AA 2x〜4xの範囲が推奨です。グレースケール(Gray Anti-aliasing)も同様に弱めから始め、テクスチャの段差が気になる部位だけ強める運用を推奨します。逆に8x以上はM7クラスでは過剰で、テクスチャがにじむ事例が多くなります。

4. サポート密度は3段階で考える

  • 細密パーツ(ミニチュア、フィギュア顔面): ライト〜ミディアム、接点径0.20〜0.30mm、密度2〜3mm間隔。痕跡を最小化
  • 中型造形(プロップ、模型パーツ): ミディアム、接点径0.35〜0.45mm、密度2.5〜3.5mm間隔
  • 大型・重量物(プレートを大きく覆う造形): ヘビー、接点径0.50mm前後、密度2mm間隔。剥離を防ぐ

14K機では接点径を0.20mm前後まで細くできるため、後処理工数を大きく削減できます。一方で接点が細すぎると造形途中で折れるため、初回は中央値からテストするのが安全です。

5. 推奨レジンと環境条件

14Kの解像度を最大限引き出すには、粘度が低めで色素が透過しやすいレジンを選びます。標準・水洗い・ABSライク・タフなど用途別に試し、出力品質が最も安定するものを基準レジンに据えてください。室温が15℃を下回るとレジンの流動性が落ち、薄膜露光時に剥離・密着不良が起きやすくなります。常時20〜30℃の室温を維持するか、レジンタンク用のヒーター(Anycubic純正の温調機能、または市販のレジンヒーター)を併用すると、季節を問わず安定した解像度が出ます。

6. スライサー別の設定箇所

  • Anycubic Workshop(Photon Workshop): 「印刷設定」→「マシン」でPhoton Mono M7 Proを選択 → レイヤー高さ・露光時間・リフト速度・AAを編集
  • Chitubox(Pro/Basic): マシン追加 → Anycubic Photon Mono M7 Pro を選択 → レジンプロファイルにメーカー公称値を入力 → AA・Gray Antialiasing・Image Blur を別途調整

どちらのスライサーでも、初回はメーカー公式または信頼できるレジンメーカー(BASF、eSUN、Liqcreate等)が公表しているM7 Pro用プロファイルを読み込み、テスト出力で微調整するのが最短ルートです。

ワンポイントTips

14K解像度でも出力品質は環境温度に左右されます。室温が15℃以下の環境ではレジンの粘度が上がり、薄膜層の硬化不良で解像度が落ちる可能性があるため、温度管理用ヒーターの導入もおすすめです。また、LCDの透過率も解像度に直結するため、定期的にFEPフィルムとLCD表面を清掃し、レジン残渣やUV劣化による濁りを防いでください。

※ 露光時間・サポート密度・AA値は使用レジン・室温・造形物の形状に大きく依存します。本ページの数値は出発点として参考にし、テスト出力で各環境に合わせた最適値に追い込んでください。