
レジンの使用にあたって注意すべき七ヶ条
礼に始まり礼に終わる。どうも合氣道初段、SK本舗の広報エリナです。
デザートをドルチェという人は認めませんが、スパゲッティをパスタと呼ぶことまでは許します。おすおすっ!
さて、今回はSK本舗でも扱っているレジンの取り扱いの注意点を紹介したい。
レジンとは言うまでもなく光造形方式の3Dプリンターで用いられる原材料のこと。日本語では樹脂。まぁ、プラスチックのことだ。
SK本舗でもさまざまな種類のレジンを取り扱っているが、3Dプリンターやハンドクラフト以外ではそう使うことがあるようなものでもないため、どう取り扱うのが正解なのか分からないって人も多いと思う。
そこで、レジンの使用に際して特に注意すべき7つのポイントをご紹介しよう!
①レジンは素手で触らないこと
まず基本中の基本だが、レジンは素手では触ってはいけない。
皮膚の荒れの原因にもなるし、場合によってはかぶれたりレジンアレルギーになり、長い治療を要することになってしまう場合もある。
レジンが大好きなのにアレルギーとなってしまったらなかなか苦しいのではないだろうか。。。
そこでレジンを扱う際はゴム手袋の使用がオススメだ。こちらはコンビニやスーパーなどでも購入できる通常のゴム手袋で大丈夫。また、お子さんがいるご家庭などでは、子供の手の届くところにレジンを保管しないこと。間違って飲んてしまったら………本当に大変なことになるので、要注意だ!
②レジンが皮膚に付着してしまったらIPAか薬用石鹸で
大原則は「触らない」だが、人間、ミスはある。私の人生なんてミスばかりだ。テストで名前を書き忘れたこともあるし、マークシートを一段ズレで塗りつぶしたこともある。この前は肉じゃがを作ろうとしたら肉を入れ忘れてただの「じゃが」に………おっと、余談がすぎた。
とにかくだ。注意をしていてもうっかりレジンに素肌が触れてしまう、ということはあるかもしれない。
そんな時の注意点、絶対にUVライトを当てて除去しようとしないように!
レジンはUVライトを当てると急激に発熱する。火傷の恐れもあるため、気をつけてほしい。
では、どうすれば? 推奨はIPA(イソプロピルアルコール)で拭き取ること。IPAは液体レジンを溶かす作用があるのだ。通販などでも簡単に購入できるため持っておいて損はない(こぼした時の清掃にも使える)。
ただし、IPAも肌を荒れさせてしまう場合もある。そこで、より肌が弱い方は油汚れ用の薬用石鹸を使うのがベターだろう。私も薬用石鹸派だ。
備えあれば憂いなし。準備は万全でいきたい。
③レジンを使用する際は絶対に換気すること
こちらも非常に重要なことだが、レジンを用いた作業の最中、あるいは硬化中は、必ず換気を行ってほしい。レジンは揮発性であり、作業中に窓を閉めたままにしていると匂いに酔ってしまったり、微量ながら有害ガスを吸い込んでしまう危険性がある。
特に暑い夏場や寒い冬場は窓を開けるのをためらってしまいがちだが、背に腹は変えられない。ちゃんと換気を心がけてほしい。
④レジン使用時の室温は25度以上が理想
レジンを用いて作業する際の適正室温は25度以上(安心領域は30度以上)だ。これは室温が低いとレジンの粘度が増してしまい気泡が抜けづらくなり、硬化時に表面に小さな窪みができてしまうからだ。
推奨室温は25度以上だが、場合によっては室温調整が難しい時もある。私は年中袴のため、なるべく部屋は涼しいとありがたい。
そういう場合は、使用前にレジンをドライヤーで温めて気泡を抜くという手もあるので試してみてほしい。
ただ、レジンの種類によって微妙に適温は変わるため、それぞれのレジンを使用するごとに室温もメモをしておくと、失敗した場合の改善に活かせる。SK本舗では相場よりもかなりお手頃な価格で高品質レジンを提供しているが、とはいえ、一滴も無駄にしたくないというのがレジンユーザーの本音だろう。ここはひとつ慎重さとマメさをもって調整していただきたい。
⑤レジンを使用前には容器をよく振ること
レジンを使用する際には使用前に容器をよく振ることも忘れないように。
これは保管中に沈殿するレジンの成分をきちんと混ぜ合わせるためだ。できれば、保管中のレジンも二週間に一度くらい振っておけばなおよい。
コーラは振っちゃダメ、レジンは振らなきゃダメ。ここ混同しないように注意!(混同しない)
⑥もしレジンにホコリが混入したらストレーナーで除去
また、レジンを使用する際、空気中を舞っているホコリが液体に入らないように気をつけてほしい。ホコリが入ったまま硬化してしまったら、せっかくの作品にケチがついてしまう。
もしレジンにホコリが混入してしまった場合はストレーナーを使用して除去しよう。ちなみに出力後にタンクに残ったレジンをボトルに戻す上でもストレーナーは必須だ。
⑦レジンは低温暗所で保管すること
レジンを保管する際は直接日光が当たらない場所に保管してほしい。黄変が早まり、品質が劣化しやすくなってしまう。
また同様の理由から、高温になりやすい場所での保管も避けてほしい。ようするに低温暗所が保管には最適、ということだ。
そして先にも述べたが、お子さんのいるご家庭では絶対にお子さんの手の届かないところで保管してほしい。
まとめ
いかがだっただろうか。レジンはあらゆるものを作り出す魔法の液体だが、それを使いこなすためには、注意しなければならないこともある。
ただ、いずれも決して難しいものではない。ぜひ、安全に快適にレジンを使いこなし、さまざまな出力を楽しんでいただきたい。
なお、レジンは3Dプリンティングだけではなく、アクセサリーのハンドクラフトなどにも用いられている。SK本舗でもハンドクラフト用のオリジナルレジン「ソーリーレジン」を販売中だ。「透明度が高い!」「使いやすい!」とユーザーの皆様からは高い評価もいただいている。これを機にハンドクラフトも始めてみませんか?