光造形のサポート密度、どれくらいに設定すればいい?
ChiTuBoxやLychee Slicerの自動サポート機能には「Light・Medium・Heavy」という3段階のプリセットが用意されています。どれを選べば成功率と後処理しやすさのバランスが取れるのか、用途別に整理します。
結論:初心者はMedium、小型ミニチュアはLight多配置、大型・重量モデルはHeavyが基本
サポート密度は「印刷成功率」と「後処理のしやすさ(跡の残りにくさ)」のトレードオフです。ChiTuBoxの公式ドキュメントでは標準的に3つのプリセット(Light・Medium・Heavy)が用意されており、サポートの接点径・太さ・密度がセットで変わります。小さなモデルやミニチュアでは細いチップを多数配置、大きい・重いモデルでは太くて強いサポートが基本線になります。
判断基準:サイズ×重量×面積で決める
| モデル特性 | 推奨プリセット | 調整ポイント |
|---|---|---|
| 28〜32mmミニチュア | Light | 先端0.2〜0.3mm、密度は高めに |
| 75mm以上のフィギュア | Medium | 先端0.4mm前後、重量部はHeavy併用 |
| 大型造形(150mm超) | Heavy | 先端0.5〜0.6mm以上、土台も厚く |
| 平面が広いモデル | Medium〜Heavy | 剥離力が大きいため密度を上げる |
| 薄肉・精密パーツ | Light | 跡の残りを優先。手動追加で補強 |
ChiTuBoxのプリセット仕様(公式ドキュメントより)
ChiTuBoxの公式ドキュメントによれば、Light・Medium・Heavyの標準設定は以下の値をベースにしています(接点径=Upper Diameter、Contact Depth=接触深さ)。
- Light:接点径0.3mm、接点深さ0.3mm。細いチップで跡が残りにくい反面、保持力は弱い
- Medium:接点径0.4mm、接点深さ0.4mm。汎用のバランス設定
- Heavy:MediumよりさらにUpper Diameterと密度が上がる。正確な値はカスタム編集画面で確認可能
一般に、接点径は0.4〜0.5mmが保持力と除去しやすさのバランス帯、0.2〜0.3mmは除去しやすいが強度が弱い、0.6〜1.0mmは重量物向けの強保持という位置づけになります。
密度設定の目安(3DPrinterly/AmeraLabsほかコミュニティ知見)
- ミニチュア・小物:Light+密度高め(自動配置後に手動で補強追加)
- 一般フィギュア:Medium+自動配置。重量の偏る部位(頭部・武器の先端など)に手動追加
- 大型・機能部品:Heavy+密度高め。平面部の四隅と中央を確実に支える
注意点
- 迷ったらMedium+手動補強:初心者はいきなりLightで細かい調整をするより、Mediumから始めて、失敗したポイントを手動で補強するほうが成功率が高くなります
- 向きで支配力が変わる:サポート密度を増やしても、モデルの配置角度(オリエンテーション)が悪いと剥離力で千切れます。平面を下向きにせず、45度前後に傾けるのが基本
- 薄肉は自動任せにしない:自動配置だけでは薄肉壁に接点が集まり、除去時に欠ける原因になります。該当部は手動で削減・移動
- サポート同士をつなぐブレース:高さのあるサポートはブレース(横つなぎ)を追加すると剛性が大幅に上がり、印刷中の振動で折れにくくなります
- 高密度すぎると跡が消しにくい:特に塗装前提のフィギュアでは、跡処理の手間とのバランスを必ず事前に見積もってください
まとめ
サポート密度は「Mediumをデフォルトに、モデルの特性で調整する」が基本線です。ChiTuBoxの標準プリセットでは、Lightが接点径0.3mm、Mediumが0.4mmと段階的に太くなります。ミニチュアや精密パーツはLightで接点を多く、大型・重量物はHeavyで太く強く、というシンプルな原則を押さえた上で、自動配置後に必ずプレビューで弱点部を手動補強するのが成功率を上げる近道です。
