最終更新日:

黒色・光沢・透明・薄肉部品を3Dスキャンするときの注意点

黒色・光沢・透明な表面の取得可否は、光源、モード、形状、表面状態によって変わります。薄肉部品では固定による変形や裏表の位置合わせも問題になります。まず前処理なしで必要なデータが取れるかを試し、足りない箇所に対して前処理や別の測定方法を検討してください。

この記事に関連する製品

写真から製品の用途・構成を確認できます。適合は対象物と必要な成果物に合わせてご相談ください。

取得できない理由を分けて考える

光学式の取得では、表面から戻る光が弱い、強く反射する、透過するなどの条件が結果に影響します。黒い樹脂でもつやの有無で挙動は異なるため、色名だけで対応可否を決めません。機種が黒色や光沢面への対応をうたっていても、対象すべてを無条件で取得できる意味ではありません。

薄い板や柔らかい部品では、治具や手で支えること自体が形を変える場合があります。自由な状態を測るのか、使用時の拘束状態を測るのかを決め、裏表を取得するときの基準も揃えます。

取得できない理由を分けて考えるの確認表
対象 起こりうる問題 確認すること
黒色 光が十分に戻らない 光源・露出・表面のつや
光沢・鏡面 反射による欠損やノイズ 取得モード・角度・前処理可否
透明・半透明 表面を特定しにくい 不透明化の可否と別測定手段
薄肉・軟質 固定による変形、縁の欠損 保持方法と裏表の基準

表面処理を使う前に確認すること

メーカーの手順には、難しい表面にスキャン用のマット化処理を用いる例があります。ただし、それは対象機種の手順ですべての機種に必須という意味ではありません。材質に対する適合、塗布を許されるか、除去方法、対象の価値や用途を確認してから判断します。

表面処理は表面に層を加えます。寸法検査では、その影響を無視できるかを測定計画で評価してください。薬剤の使用は製品の説明・安全情報に従い、一般の粉末などを同等品として推奨しません。文化財や人体など、自由に処理できない対象もあります。

  1. 前処理可否:塗れるか・除去できるか
  2. 取得条件:光源・距離・露出
  3. 評価:欠損・変形・表面層の影響
判断する順序と確認項目

デモでは完成データまで見る

画面に点が出るだけでは、目的を満たしたとはいえません。必要な穴、縁、合わせ面に欠損がないか、裏表の位置が合うか、検査やCAD化へ渡せるかまで確認します。再取得した結果との差も、比較材料になります。

相談時には、全体と難しい箇所の写真、材質、寸法、表面処理の可否を伝えてください。SK本舗では対象に合う機種や構成を相談できます。デモの実施方法・場所・費用などは対応可能な範囲を確認して案内します。

  • 材質、色、つやを分けて伝える
  • 必要な面・穴・縁を写真で示す
  • 表面処理とマーカーの可否を確認する
  • 保持による変形が問題ないか検討する
  • 最終成果物で取得可否を判定する

同じ黒色部品でも、つやと形状を分けて試す

つや消しの黒い樹脂、光沢のある黒い樹脂、鏡面金属では戻る光の条件が違います。さらに深い穴や裏向きの面は、表面が読み取りやすくてもカメラと光源から見えない場合があります。色だけでなく、欠損が出る場所を写真に示してください。

実機確認では、前処理なしの結果を保存してから条件を一つずつ変更します。取得できた面積だけでなく、必要な縁や穴、裏表の位置関係が改善したかを比較します。

前処理を使えない対象は、測る目的を絞る

文化財や仕上げ済み部品など、表面を変えられない対象では、スプレーを前提に機種を選べません。必要な面だけを取得できるか、別の姿勢で見えるか、必要な寸法を他の測定手段で補えるかを検討します。

薄肉部品では、表と裏を測るために持ち替えた結果、たわみ方が変わっていないかも確認します。取得後の自動位置合わせや穴埋めで、保持状態の違いまで解消したと判断しないでください。

取得できる面と見通しの関係(模式図)
取得できる面と見通しの関係(模式図)

次に読む記事

写真と仕様で製品を比較する/産業用3Dスキャナーの用途・ブランド一覧

SK本舗へ相談する

用途、対象のサイズ・材質、必要精度など、分かる範囲でお知らせください。予算と導入時期は任意です。デモや導入支援は対応可能な範囲を確認して案内します。

難しい対象の実機デモを相談

出典・情報確認日

  1. docs.shining3d.com:公式資料
  2. www.einscan.com:公式資料
  3. www.shining3d.com:公式資料

情報確認日:2026年9月11日。仕様・構成は変更される場合があります。上記の公式情報と、SK本舗による選定上の説明を区別して記載しています。