3Dスキャナーとは、物理的な物体の形状を測定し、3Dデジタルデータに変換する装置です。
SK本舗では3Dスキャナーの取り扱いメーカーとしてRevopoint・SHINING 3D・Crealityの3ブランドを揃え、スキャナー選びから3Dプリントまでトータルでサポートしています。
この記事では、3Dスキャナーの基礎知識・種類・選び方のポイントから、おすすめ機種の比較表、3Dスキャン→3Dプリントのワークフロー、スキャンのコツとトラブル対策まで徹底解説します。
この記事で分かること
- 3Dスキャナーの仕組みと種類(非接触型 vs 接触型、ハンディ vs 据え置き)
- 選び方の4大ポイント(解像度・精度・速度・操作性)
- SK本舗取り扱い全機種の比較表(用途別おすすめ付き)
- 3Dスキャン→3Dプリントまでの実践ワークフロー
- スキャンソフトウェア比較と編集ソフト紹介
- きれいにスキャンするためのコツ7選
- 活用事例(製造業・建築・医療・教育・ホビー)
- よくある質問(FAQ)7問
3Dスキャナーとは?
3Dスキャナーは、立体的な対象物の表面形状を読み取り、点群データ(ポイントクラウド)として取得する装置です。取得した点群データは、ソフトウェアでメッシュ(ポリゴン)データに変換され、STLやOBJ形式などで出力できます。
例えば、手元にあるフィギュアや部品を3Dスキャンすれば、そのデータを3Dプリンターで複製したり、3Dモデリングソフトで加工したりすることが可能です。
3Dスキャナーと3Dプリンターの違い
3Dスキャナー = 実物 → デジタルデータ(読み取る)
3Dプリンター = デジタルデータ → 実物(造形する)
両方を組み合わせることで、「スキャン→編集→プリント」のワークフローが完成します。
3Dスキャナーの種類と仕組み
3Dスキャナーは大きく「非接触型」と「接触型」に分かれます。家庭用・ホビー用途で使われるのはほぼすべて非接触型です。
非接触型と接触型の比較
| 比較項目 | 非接触型 | 接触型(CMM等) |
|---|---|---|
| スキャン方式 | 光(赤外線・レーザー)を照射して反射を検出 | プローブ(探針)で表面に直接接触 |
| 速度 | 高速(数分〜数十分) | 低速(数時間かかることも) |
| 精度 | 0.02〜0.1mm程度 | 0.001〜0.01mm(非常に高精度) |
| 対象物への影響 | 触れないので安全 | 接触するため柔らかい素材には不向き |
| 価格帯 | 数万円〜数十万円 | 数百万円〜 |
| 主な用途 | ホビー・一般業務・リバースエンジニアリング | 工業用品質検査・超精密測定 |
格子パターン光を投影し、歪みから形状を計算。
高速・安全(人体OK)。室内に強い。
レーザー線を照射し、反射角度から計測。
黒色素材に強い。屋外でも使用可。
人体に安全な赤外線帯域を使用。構造化光の一種(IR帯域)。
肌色・毛髪スキャンに有利。光源が見えない。
複数写真から3Dを再構成。
テクスチャが美しい。専用機不要だが処理時間長い。
非接触型のスキャン方式比較
| 方式 | 仕組み | メリット | デメリット |
|---|---|---|---|
| 構造化光(ストラクチャードライト) | パターン光を投影し歪みから形状計測 | 高速・高精度・安全(人体OK) | 強い外光下では精度低下 |
| レーザー三角測量 | レーザー照射と反射光の角度から計測 | 明るい環境でも使用可・黒色素材にも強い | 構造化光より速度がやや遅い |
| LiDAR / ToF | 光の飛行時間から距離を計測 | 広範囲を高速にスキャン(建物等) | 小物のスキャンには精度不足 |
| フォトグラメトリ | 複数写真から3Dモデルを再構成 | カメラだけで可能・テクスチャが美しい | 処理時間が長い・精度にばらつき |
SK本舗で取り扱っている3Dスキャナーは、主に構造化光方式(赤外線)を採用しています。高速かつ安全で、趣味から業務まで幅広く使えるバランスの良い方式です。
ハンディ型 vs 据え置き型
| 形状 | 特徴 | 向いている対象 |
|---|---|---|
| ハンディ型 | 手持ちで自由に動かせる。裏側や複雑な形状もスキャンしやすい | 人物・大型物体・現場スキャン |
| 据え置き型(+ターンテーブル) | 固定位置からスキャン。手振れなし=高精度 | 小物・フィギュア・部品の精密スキャン |
初心者へのアドバイス
最近のハンディ型スキャナーは据え置き+ターンテーブルでも使えるものが多く、1台で両方の使い方ができます。最初の1台にはハンディ型を選ぶのがおすすめです。
3Dスキャナーの選び方 ― 4つのポイント
失敗しない3Dスキャナー選び方フロー
① 対象物の大きさは?
→ MINI2 / POP3
→ Einstar2 / Rockit
→ CR-Scan Raptor
② 精度の要求は?
EINSTARは精度=公表値なし※
→ Revopoint / EinScan H2
③ 予算感は?
※EINSTARシリーズは精度(accuracy)を公式非公表。カタログ値は点間距離(解像度)。計測用途はRevopoint/EinScan H2等、精度公表機種を選ぶこと。
| ポイント | 説明 | 確認すべき数値 |
|---|---|---|
| ① 精度(Accuracy) | スキャンデータと実物の誤差。数値が小さいほど高精度 | 0.02mm〜0.3mm |
| ② 解像度(Resolution) | 点群の密度。細部の再現度に影響 | 0.02mm〜0.5mm |
| ③ 速度(Scan Speed) | 1秒あたりの取得フレーム数(fps)。大型物体では特に重要 | 10〜30fps |
| ④ 操作性・対応OS | ソフトウェアの使いやすさ、PC/スマホ対応 | Win/Mac/iOS/Android |
用途別の選び方ガイド
- フィギュア・ミニチュア制作 → 解像度(点間距離)0.05mm以下+高精度モデルが重要。MINI2やPOP3がおすすめ(※精度公表値のある機種を選ぶこと)
- 人物全身スキャン → 広い視野角+高速スキャンが優先。Einstar2やEinstar Rockitは速度・視野角に優れ全身スキャンに向く(精度数値ではなくスキャン速度・対象サイズで選ぶ用途)
- 大型物体・建物 → 広範囲スキャン可能なCR-Scan RaptorやRANGE2がおすすめ
- リバースエンジニアリング → 高精度+ソフトウェア連携。Einstar VEGAやTrackit
SK本舗 取り扱い3Dスキャナー比較表
SK本舗で販売中の主要3Dスキャナーをスペック比較しました。
Revopoint シリーズ
| 機種名 | 精度 | 速度 | 対応OS | 特徴 |
|---|---|---|---|---|
| Revopoint MINI2 → | 最大0.02mm | 最大16fps | Win/Mac | 超高精度。小型精密パーツ・ジュエリーに最適 |
| POP3 | 最大0.05mm | 12〜18fps | Win/Mac/iOS/Android | 万能型。スマホ対応・初心者にもおすすめ |
| MIRACO | 最大0.02mm | 15fps | 内蔵ディスプレイ+Win/Mac | オールインワン。PC不要で単体動作 |
| MIRACO Plus | 最大0.02mm | 最大18fps | 内蔵ディスプレイ+Win/Mac | MIRACOの上位版。広視野角で大型対象物・全身スキャンに対応 |
| POP2 | 最大0.05mm | 最大10fps | Win/Mac/iOS/Android | コスパ重視の入門モデル |
SHINING 3D シリーズ
| 機種名 | 精度 | 速度 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| Einstar2 | 公表値なし※ | 最大14fps | Einstar後継。フルカラー・黒色素材対応 |
| Einstar Rockit | 公表値なし※ | 最大20fps | 高速・広視野。人物全身スキャンに強い |
| Einstar VEGA(受注) | 公表値なし※ | — | プロ仕様。大型・広域スキャン対応 |
※ EINSTARシリーズ(2/VEGA/Rockit)はメーカーが精度(accuracy)を公式非公表です。カタログの「0.05mm」等は点間距離(解像度)を指します。精度を公表しているのはEinScan H2・Revopoint・Crealityなど。
Creality シリーズ
| 機種名 | 精度 | 特徴 |
|---|---|---|
| Creality CR-Scan Raptor → | 最大0.02mm | ハイエンド。小物〜大型まで広範囲対応 |
| Otter Lite | 最大0.05mm | 軽量コンパクト。手軽に持ち運べる |
用途別おすすめ早見表
| やりたいこと | おすすめ機種 | 理由 |
|---|---|---|
| 初めての3Dスキャン | POP3 | スマホ対応・価格と性能のバランス◎ |
| フィギュア・ジュエリー | Revopoint MINI2 → | 精度0.02mmで微細なディテールを捉える |
| PC不要で手軽にスキャン | MIRACO / MIRACO Plus | ディスプレイ内蔵で単体完結。PC不要で屋外・現場スキャンも可 |
| 人物・コスプレ造形 | Einstar2 / Rockit | フルカラー+黒色素材対応+高速 |
| 大型部品・車パーツ | Creality CR-Scan Raptor → | 広範囲を高精度にスキャン |
| プロ仕様・業務用 | Trackit / Einstar VEGA | マーカー不要トラッキング or 高精度 |
あると便利なアクセサリー
| アクセサリー | 用途 |
|---|---|
| Revopoint 2軸ターンテーブルⅡ | 小物の360度スキャンに。手動で回す手間がなくなる |
| キャリブレーションボード | 精度の維持に。定期的なキャリブレーションで精度を保つ |
| MIRACOシリーズ用パワーバンクキット | 屋外スキャン時のバッテリー拡張 |
| 3Dスキャン用スプレー(市販品) | 黒色・透明・光沢素材のスキャン補助 |
3Dスキャン → 3Dプリントの実践ワークフロー
| STEP | 工程 | 使うツール | ポイント |
|---|---|---|---|
| 1 | 対象物をスキャン | 3Dスキャナー + 専用ソフト | 全周からスキャン、穴が残らないように |
| 2 | 点群データを整理 | Revo Scan / ExStar | 不要な点群(台座・背景)を削除 |
| 3 | メッシュ化 | Revo Scan / ExStar / Revo Studio | 点群→ポリゴンメッシュに変換 |
| 4 | メッシュ修正・最適化 | Meshmixer / Blender / ZBrush | 穴埋め・エラー修正・ポリゴン数調整 |
| 5 | STL/OBJ形式でエクスポート | 各ソフトのエクスポート機能 | 3Dプリント用はSTL形式が一般的 |
| 6 | スライスしてプリント | Bambu Studio / CHITUBOX等 | サイズ調整→サポート設定→出力 |
ソフトウェアの選び方
- Revo Scan 5 — Revopoint公式。スキャン〜メッシュ化まで一貫して行える(無料)
- ExStar — SHINING 3D公式。Einstarシリーズ用のスキャン&編集ソフト(無料)
- Meshmixer — Autodesk製。穴埋め・ポリゴン削減・サポート追加に便利(無料)
- Blender — メッシュの修正・加工に。フリーで高機能(無料)
- ZBrush — スキャンデータの造形修正・ディテール追加に最適(有料)
スキャンデータを活かす — 無料3DデータはSK本舗の専門サイトへ
スキャン→編集の練習素材や、プリント用STL/OBJデータの入手なら 3D Data Japan(3d-data.skhonpo.com) が最前列の選択肢です。SK本舗が運営する国産3Dデータ配布サイトで、3Dプリンター・スキャン用途のデータを多数掲載しています。
3D Data Japan で無料データを探すきれいに3Dスキャンするための7つのコツ
| # | コツ | 詳細 |
|---|---|---|
| 1 | 適切な照明環境を整える | 直射日光を避け、室内の間接照明下でスキャン。強い光は赤外線スキャンの妨げに |
| 2 | ターンテーブルを活用する | 小物は手動で回すよりターンテーブルの方が均一にスキャンできる |
| 3 | スキャンスプレーを使う | 黒色・透明・光沢素材はスプレーで一時的に白く塗るとスキャン精度が劇的に向上 |
| 4 | 適正距離を保つ | 各機種の推奨スキャン距離を守る。近すぎ・遠すぎは精度低下の原因に |
| 5 | ゆっくり安定して動かす | ハンディスキャン時は急な動きを避ける。トラッキングが外れるとやり直しに |
| 6 | マーカーを活用する | 形状の特徴が少ない対象物には専用マーカーを貼ると位置合わせが安定 |
| 7 | 複数回スキャンして合成する | 1回で全面をカバーできない場合、複数回に分けてスキャンし、ソフトで位置合わせ |
3Dスキャナーの活用事例
| 分野 | 活用例 | 使われるスキャナータイプ |
|---|---|---|
| 製造業 | 品質検査(設計図との比較)、リバースエンジニアリング、金型作成 | 高精度ハンディ型 / 接触型 |
| 建築・土木 | 現場測量、BIM連携、建物デジタルツイン | 広範囲LiDAR / 大型対応スキャナー |
| 医療・歯科 | 義肢装具の製作、歯列矯正、手術シミュレーション | 安全な構造化光スキャナー |
| 教育・研究 | 化石・遺物のデジタルアーカイブ、STEM教育 | 汎用ハンディ型 |
| ホビー・クリエイティブ | フィギュア複製、コスプレ小道具型取り、ペットの立体化 | POP3 / MINI2 + 3Dプリンター |
| VR/AR・ゲーム | 実物を3Dモデル化してゲームやVR空間に配置 | カラースキャン対応機 |
3Dスキャナーに関するよくある質問(FAQ)
Q. 3Dスキャナーは初心者でも使えますか?
はい、最近のモデルは非常に使いやすくなっています。例えばRevopoint POP3はスマホにも対応しており、専用アプリの案内に沿って操作するだけで簡単にスキャンできます。Revopoint MIRACOシリーズなら本体ディスプレイで操作でき、PC不要で始められます。
Q. 3Dスキャンしたデータはそのまま3Dプリントできますか?
多くの場合、そのままでは難しいです。スキャンデータには穴(スキャン漏れ部分)やノイズが含まれるため、MeshmixerやBlenderで修正・最適化する工程が必要です。ただし、簡単な形状であればスキャナー付属ソフトのメッシュ化だけで直接プリントできるケースもあります。
Q. 黒色や透明な物体もスキャンできますか?
工夫が必要です。黒色素材は光を吸収し、透明・光沢素材は光を反射するため、通常のスキャンでは精度が落ちます。対策として、3Dスキャン用スプレー(一時的に白い粉末を吹きかける)を使うと大幅に改善されます。また、Einstar2はレーザースキャンモードで黒色素材にも対応しています。
Q. 人物の全身をスキャンすることは可能ですか?
可能です。ただし、スキャン中に動かないことが重要です。Einstar RockitやMIRACO Plusのような高速スキャナーなら、短時間で全身を捉えられるため動きによるブレを最小限にできます。フルカラースキャンに対応した機種なら、衣服の色や質感まで記録できます。
Q. 3Dスキャナーのメンテナンスは必要ですか?
基本的なメンテナンスとして、レンズの清掃(マイクロファイバークロス)、定期的なキャリブレーション、ソフトウェアのアップデートを行ってください。精密機器なので、衝撃や落下には注意が必要です。使用後はケースに保管することをおすすめします。
Q. 3Dスキャナーの予算はどれくらい必要ですか?
SK本舗で取り扱いのある家庭用モデルは約5万円〜20万円の価格帯が中心です。入門用のPOP2やPOP3は比較的手頃で、PC不要のMIRACOシリーズは高価格帯ですがコストパフォーマンスは非常に高いです。
Q. 3Dスキャナーと3Dプリンターを一緒に使うメリットは?
「スキャン→編集→プリント」の一気通貫ワークフローにより、実物の複製・サイズ変更・改良が自由自在になります。壊れた部品のスキャン→修正→再造形、フィギュアのスキャン→ポーズ変更→プリントなど、3Dプリンター単体ではできないクリエイティブな作業が可能になります。
まとめ
| ステップ | ポイント |
|---|---|
| 用途を明確にする | フィギュア?人物?部品? → 必要な精度・速度が変わる |
| 予算に合った機種を選ぶ | 上記比較表と用途別おすすめを参考に |
| まずはスキャンしてみる | 身近な小物からスタート。コツを掴んでからステップアップ |
SK本舗ではすべての取り扱い3Dスキャナーについてサポートを提供しています。機種選びで迷ったら、お気軽にお問い合わせください。
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