設計を待たない、形にして判断する。

外注に出して 2 週間後にやっと届くサンプル、もう待ちません。R&D・新製品開発の試作を社内で完結し、設計判断を 10 倍速くする。光造形・FDM・フルカラーまで、用途別に SK 本舗が中立比較で提案します。

  • 1 日 1 サイクル所要
  • 1/10〜1/100(用途別の参考レンジ) 試作 1 回コスト比
  • 3 方式(FDM / 光造形 / フルカラー)× 機種多数 対応方式
SK本舗 試作・プロトタイピング 3D 内製イメージ

試作・プロトタイピングと 3D 内製

試作・プロトタイピングとは?

量産前の設計検証用サンプル製作。形状確認・嵌合検証・意匠評価・機能テスト・プレゼン用モックアップが含まれます。判断材料を「手に取れる実物」にすることで、図面だけのレビューでは見落としていた違和感・干渉・触感の課題が一気に表面化します。

3D 内製で何が変わる?

外注 2 週間 → 内製 24 時間。設計者が直接データを送って翌朝には実物。設計レビューの回転数が 数倍〜10 倍(運用体制依存)まで上がる事例があります。試作が「待ち時間のあるイベント」ではなく「日常の道具」に変わると、設計判断のスピードと精度が同時に底上げされます。

3D プリンターを初めて検討する方は、姉妹ページ 機能部品・治具編 もご参照ください。基礎から解説しています。

外注 vs 3D 内製:1 サイクルの所要日数

試作 1 回あたりに何日かかるか、内訳ごとに比較します。3D 内製では「待ち時間」が原理的に存在しないため、設計者の判断に必要な時間だけを残せます。

外注プロト 14 日
図面送付
1d
見積待ち
2d
製造
7d
配送
2d
検査
2d
3D 内製 1 日
出力
6h
後処理
2h
検査
2h
試作 1 サイクルの内製化イメージ
外注 14 日のうち、12 日は「待ち時間」。3D 内製は「出力 → 検査」だけが残る。

反復が増えるほど差は累積します。月 3 回の試作で 36 日短縮、月 10 回で 130 日短縮(年換算 4 ヶ月以上)。判断機会の差が、製品の競争力に直結します。

試作段階 × 検証目的 × 推奨方式

試作は 1 種類の方式で全部を担うものではありません。段階ごとに「何を検証したいか」が変わるため、それに最適化された方式・機種・素材を組み合わせるのが本道です。

段階 検証目的 推奨方式 推奨機種 推奨素材
コンセプト サイズ感・全体プロポーション FDM 大型 Bambu Lab P2S SK Genesis PLA+
外観 意匠・表面質感 光造形 9K ELEGOO Mars 5 Ultra SK 水洗いレジン
嵌合 公差・組付け 光造形 16K Saturn 4 Ultra 16K SK ABSライク
機能 耐久・実環境テスト FDM 工業樹脂 Bambu Lab P2S SK 鬼タフ XXX
プレゼン クライアント説明・色付き フルカラー Flashforge CJ270 専用フルカラーインク(CMYK+白+クリア)

実務では「コンセプト → 外観 → 嵌合 → 機能」を 1 サイクルとして回し、最終段階でプレゼン用フルカラーを別途用意する流れが定着しています。素材は SK 本舗オリジナルレジンを中心に、用途別に組み合わせ可能です。

段階別 推奨機種 6 選

コンセプトから機能検証・プレゼンまで、段階ごとに「これ」と言える機種を組み合わせて運用すると、試作の質と速度が両立します。

ROI:時間とコストの両面で見る

試作 ROI はコストだけで語れません。製品ローンチ前倒し=市場機会の獲得という時間軸の価値があるためです。両面から見る計算式を以下に示します。

メイン KPI(時間)

開発短縮日数 = (外注リードタイム − 内製リードタイム) × 月間反復回数

例:月 10 回試作 × (14 日 − 1 日) = 130 日短縮 / 月

サブ KPI(コスト)

削減コスト = (外注単価 − 内製単価) × 月間反復回数

例:10 回 × (¥80,000 − ¥3,000) = ¥770,000 / 月

機会損失回避

製品ローンチを 4 ヶ月前倒し 想定

= 競合より 4 ヶ月早く市場投入。意思決定スピードが製品の競争力に直結します。

反復回数別 コスト差シミュレーション

外注単価 ¥80,000・内製単価 ¥3,000・初期投資 ¥345,800(光造形機+FDM機+後処理機材の構成例)の前提

月間反復回数 外注総額 内製総額 削減額 機械投資回収
3 回 ¥240,000 ¥9,000 ¥231,000 1.5 ヶ月
10 回 ¥800,000 ¥30,000 ¥770,000 0.5 ヶ月
30 回 ¥2,400,000 ¥90,000 ¥2,310,000 0.2 ヶ月

想定シナリオ:業界一般のベンチマーク数値に基づく試算です。実際の単価・回収月数は機種構成・素材・運用体制によって変動します。具体的な試算は法人窓口でご相談ください。

試作の体制構築をプロに相談する

機種選定・素材・運用フロー・補助金活用まで、SK 本舗の法人窓口がワンストップでサポートします。主要メーカーの正規代理店(取扱は 21 ブランド以上)として、中立比較で本当に必要な構成だけを提案します。

想定シナリオ:R&D と中小製造業

以下は業界一般のベンチマーク数値に基づく想定シナリオです。想定企業をモデルに、試作内製化のインパクトを具体的な数字で表現しました。

産業機器 R&D 部門の試作内製イメージ
想定シナリオ A

産業機器 R&D 部門(年商 ¥30 億規模・想定企業)

課題

新製品開発で月 8 回の外注試作。年 96 回・年間予算約 ¥770 万円が試作費で消費される。試作の往復に 2 週間かかるため、設計レビューが月 1 回ペースに律速され、競合より製品ローンチが遅れがちになる。

導入構成

ELEGOO Saturn 4 Ultra 16K(嵌合・精密試作)+ Bambu Lab P2S(コンセプト・機能試作)+ Flashforge CJ270(プレゼン用フルカラー・近日取扱予定)。SK 本舗オリジナルレジン 4 種を常備。

結果想定

月 104 日短縮 / 年 約¥739 万円削減 / 製品ローンチ 4 ヶ月前倒し見込み(想定シナリオ)。設計レビューが日次サイクルに移行し、量産設計の精度が底上げされる。

中小製造業 設計部門の試作内製イメージ
想定シナリオ B

中小製造業 設計部門(年商 ¥3 億規模・想定町工場)

課題

顧客提案用モックアップ製作が月 3〜5 回。外注往復で 1 週間以上かかるため、提案がスローダウンし、競合に先を越される営業機会損失が発生している。少人数体制で外注コストの負担も大きい。

導入構成

ELEGOO Mars 5 Ultra(外観・嵌合)+ Bambu Lab A1 mini Combo(コンセプト・素早い試作)。総額 ¥10 万円台で内製化可能。

結果想定

提案リードタイム 7 日 → 翌日。受注率向上、機械費は 1.5 ヶ月で回収見込み(想定シナリオ)。ものづくり補助金活用で初期投資をさらに圧縮できる選択肢もある。

試作で起きがちな 4 つの落とし穴

試作は「ただ造形すればいい」ものではありません。段階別の方式選定・反復回数のコントロール・量産方式の見通し・後処理工数の把握が、内製化の成否を分けます。

失敗パターン 何が起きるか SK 本舗のサポート
方式選択ミス 嵌合検証に FDM を使って公差が出ず、結局再試作。段階に合わない方式選定で時間とコストが二重発生する。 段階別マトリクス+ 21 ブランド以上の中立比較で、最初から段階にあった方式を選定。
反復過剰 完成度を求めすぎて反復が止まらず、量産スケジュールに食い込む。判断基準が決まっていないため終わらない。 段階別 KPI 設計のアドバイス。「次の段階に進む合格ライン」を事前定義して、試作のループを終わらせる。
量産で別方式に切替 試作は光造形 → 量産は射出成形で別物になり、試作で検証した嵌合・強度が量産品では再現できない。 設計段階で量産方式を想定した試作素材選定。射出成形を視野に入れた光造形・FDM 素材の対応を提案。
後処理過小評価 完成後の洗浄・サポート除去・二次硬化で工数が倍増。「出力時間」だけで計画したリードタイムが破綻する。 洗浄機・UV 硬化機・ノズル・周辺機器の同時提案。後処理を含めた本当のリードタイム見積もりを提示。

試作・プロトタイピングのよくあるご質問

試作と量産で同じ機種を使えるか?

原則として「試作の方式」と「量産の方式」は別物です。試作で光造形を使っていても、量産は射出成形・真空注型・小ロット 3D プリント等の別ルートになるのが普通です。SK 本舗では試作機選定の段階で量産方式を想定し、検証した嵌合・強度が量産品でも再現できるよう素材選定を相談できます。詳しくは法人窓口にご相談ください。

設計データ(STEP/IGES)はそのまま使えるか?

はい、STEP/IGES から STL へのエクスポートはほとんどの CAD で標準対応しています。Bambu Studio・Chitubox・Formware 等のスライサーで STL を読み込み、サポート設定・配置・スライス処理を経て造形データを生成する流れが標準です。STEP からの直接スライスに対応するスライサーもあります(PrusaSlicer など)。CAD データの取り扱いや、出力までのワークフロー構築もサポート可能です。

反復回数が増えると経済的か?

はい、反復回数が増えるほど内製化のメリットは累積します。月 3 回試作なら機械投資の回収は約 1.5 ヶ月、月 10 回なら 0.5 ヶ月、月 30 回なら 0.2 ヶ月(初期投資 ¥345,800・外注単価 ¥80,000・内製単価 ¥3,000 の想定試算)。「外注 1 回いくら」よりも「試作の判断機会を 1 件いくらで増やせるか」で見るのが本来の評価軸です。本ページの ROI セクションをご参照ください。

光造形と FDM、どちらから始めるべきか?

用途で決めるのが原則ですが、「最初の 1 台」として導入しやすいのは FDM の Bambu Lab A1 mini Combo(¥4 万円台)です。AMS による多色対応・静音性・操作の簡便性で、設計者の最初の試作ツールとして広く採用されています。一方、意匠評価や精密な嵌合検証が最初から必要であれば、光造形の ELEGOO Mars 5 Ultra / Saturn 4 Ultra 16K から始める選択もあります。段階別マトリクスを参考に選定ください。

フルカラー試作が必要な場合は?

クライアントプレゼン用の色付きモックアップ・社内デザインレビュー用のカラー試作には、Flashforge CJ270(フルカラー・近日取扱予定/発売時期・価格は未確定)が候補になります。フルカラー 3D プリンターは方式が異なり、プレゼン特化として段階の最終フェーズで併用する位置づけが現実的です。導入時期・出荷予定の最新情報は商品ページか法人窓口でご確認ください。

透明な試作は作れるか?

はい、透明レジン(光造形)またはクリア系フィラメント(FDM)で対応可能です。光造形のクリアレジンは表面研磨・コーティング処理を加えると高い透明度が得られ、ライトカバーや光学部品の意匠評価に使えます。FDM の透明 PETG は造形のしやすさが利点ですが、光学的に完全な透明にはなりません。用途(意匠評価か光学性能か)で素材を選びます。

金属部品の試作は?

金属 3D プリンター(粉末焼結方式・レーザー溶融方式)は本ページの対象外ですが、樹脂で形状検証 → 金属外注鋳造・切削に渡すワークフローが現実的な選択肢です。樹脂試作の段階で嵌合と機能を確認しておけば、金属外注時の再設計コストを大幅に圧縮できます。金属試作の外注先紹介もご相談可能です。

大型試作(30cm 以上)は?

Bambu Lab P2S は 256×256×256mm 級の造形が可能、より大きなものは分割造形 → 接着が標準的なアプローチです。光造形の大型機(Phrozen Sonic Mighty Revo 16K 等)も大造形エリアを持ちます。30cm を超える試作品は分割設計のノウハウが重要になるため、設計時点で分割線を意識しておくと品質が安定します。具体的な分割設計のアドバイスも法人窓口でサポートします。

機密性の高い設計でも社内で完結できるか?

はい、それが内製化最大のメリットの一つです。外注に出さないため、設計データが社外に出るリスクがゼロになります。新製品開発・特許出願前の試作・競合と差別化したい構造などで、社内完結体制の価値は特に大きくなります。社内データ管理ルールの整備(CAD バージョン管理・印刷ログ・出力品の社外持出制限など)の相談も可能です。

補助金・助成金は使えるか?

はい、ものづくり補助金(補助上限・補助率は公募回と申請枠により変動)・IT 導入補助金・各種地方自治体助成金が候補になります。3D プリンター・スキャナー・周辺機器・スライサーソフト等は「機械設備費」として補助対象になることが多いです。SK 本舗法人窓口で見積書・仕様書・稟議書サポート資料の作成をサポートします。近年は賃上げ要件等が強化される傾向のため、申請計画は早めにご相談ください。