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光造形でサポート跡がきれいに取れない時の対処

症状とは

光造形で造形したフィギュアやパーツからサポートを外したあと、接触部分に小さな突起(ニブ)、白い点、えぐれた跡、ざらついた面が残る現象です。サポート材が「ブチッ」と千切れるように外れて表面にくっついたまま残ったり、逆に強く引っ張りすぎてモデル側が欠けてしまったりするケースもあります。面出しが重要なフィギュアの肌、外装パーツの見える面、光学部品の透明面では特に問題になります。

結論:サポート外しは「接触直径」「外すタイミング」「外し方」の3点で9割決まる

サポート跡が目立つ主因は、サポートの接触径(tip diameter)が太すぎる二次硬化「後」に外している(多くのレジンでは硬化前に外すほうがきれい)ペンチで無理にねじ切っているの3つです。逆にこの3点を整えるだけで、仕上げの手間は大幅に減ります。まずはサポート外しの工程設計を見直し、それでも残る微細な跡を最後にサンディング・サーフェイサーで整える、という順序が効率的です。

原因1:サポートの接触径(tip)が太い

多くのスライサー(CHITUBOX、Lychee Slicer等)では、サポートの先端径・中間径・根元径を細かく設定できます。先端径が大きいほど造形は安定しますが、剥がしたあとの跡も大きくなります。

対策:

  • 見える面には「Light」または細い先端径のサポートを使う。裏側・底面など見えない面には「Medium」以上でも可
  • スライサーの「Tip diameter」「Contact depth(埋め込み深さ)」を必要最小限にする
  • 大型パーツや重量のあるモデルは、細サポートを本数多めに配置し、1本あたりの負担を減らす
  • 突起が出やすい箇所(顔、指先、縁など)は手動でサポートを追加・微調整する

原因2:二次硬化の前後どちらで外すか

多くのメーカー公式・コミュニティ情報では、「洗浄・乾燥後、二次硬化の前」にサポートを外すワークフローが推奨されます。二次硬化が完了するとレジンが硬く脆くなり、ニッパーで切った際に接点が千切れてモデル側が欠けやすくなるためです(Formlabs公式コミュニティ等でも同様の見解)。一方、Tough系など一部のレジンでは硬化後のほうがきれいに剥がれる設計のものもあります。

対策:

  • 基本ワークフローは「印刷 → 洗浄 → 乾燥 → サポート除去 → 二次硬化」の順で運用する
  • この段階ではレジンが比較的柔らかく、ニッパーで接点を切ったときに欠けが出にくい
  • 外したあとに仕上がりを確認してから二次硬化に進む
  • レジンやメーカーの推奨工程がある場合はそちらを優先する(Tough系など硬化後除去を推奨する製品もある)

原因3:外し方(工具と力のかけ方)

ペンチでねじ切る、引きちぎるような外し方は接触部が千切れてえぐれの原因になります。サポート側ではなく「接点直下で切る」のが基本です。

対策:

  • 先が薄いフラッシュニッパー(模型用ゲートカット用など)を使う
  • サポート1本ずつ、接点の根元付近を刃でそぎ落とすように切る
  • 広い面のサポート群は、外側から順に切って内側に進む。一度にまとめて引っ張らない
  • 手袋・保護メガネを着用し、半硬化レジンへの皮膚接触は避ける

原因4:造形姿勢と接触面積

サポートが広い平面に大量に付いていると、その面は必ず荒れます。傾斜角(一般的には45度前後が多い)やモデル配置を変えることで、「どの面にサポート跡が出るか」をコントロールできます。

対策:

  • 見せたい面を上向き、見えない面(背面・底面)にサポートがつくよう角度を調整する
  • 平置きはプレート剥がれ・変形・跡残りが多いので、基本は傾斜配置にする
  • 中空構造にできる形状はホローイング+排液穴を設けて、プレートから浮かせる構造も検討する

仕上げで残った跡を消す

どれだけ工夫しても微細な跡はどうしても残るため、最終仕上げでカバーします。

  • #400〜#800→#1000〜#2000の順でサンディングし、小さな突起を平滑化する
  • サーフェイサーで目止めし、再研磨して面を整える
  • 同じレジンを少量、接点のえぐれに盛って再硬化する「パテ埋め」的な補修もできる
  • 大きな欠けは瞬間接着剤+プラリペアやUVレジンで充填

予防:スライサー側の設定見直しが最優先

  • スライサーのサポートプリセットを「見せる面用」「裏面用」の2つ作り、モデルごとに使い分ける
  • プリント前のプレビューでサポート接点を目視確認し、顔・指・縁など重要部分に大きな接点がないかチェック
  • レジンを変えたタイミングで、先端径・密度を見直す(タフ系は脆く千切れやすい等、素材特性がある)
  • 洗浄→乾燥→サポート除去→仕上げサンディング→二次硬化、というワークフローを固定化する

まとめ

サポート跡は「避けられないもの」ではなく、接触径・外すタイミング・工具使いで大きく改善できます。まずはスライサー側のサポート設定を見直し、洗浄・乾燥後、二次硬化の前にフラッシュニッパーで接点の根元から切る運用に切り替えると、その時点で多くの問題は解消します。それでも残るごく小さな跡は、サンディング+サーフェイサーで整えれば、塗装・展示用として十分な仕上がりになります。