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レジンが目に入った時の対処

Q:光造形レジンが目に入ったらどうすればいい?

UVレジンは各社SDSで「重篤な眼刺激(H319:Causes serious eye irritation)」に分類されています。目に入った場合は皮膚接触よりも緊急性が高く、初動の15分で結果が大きく変わります。

結論:直ちに15分以上、大量の清浄な水で洗眼し、そのまま眼科を受診する

Anycubic・ELEGOO・Formlabsをはじめ主要メーカーのSDSで共通する指示は「大量の水で最低15分間、まぶたを開いたまま洗眼し、速やかに医師の診察を受ける」です。痛みが引いた・赤みが減ったように見えても、角膜の微小な損傷や化学性結膜炎が進行していることがあるため、自己判断せず必ず眼科で診察を受けてください。

応急処置の手順

  1. コンタクトレンズを外す:レンズの下にレジンが残ると洗浄が不完全になります。ただし、レンズがすぐに外れない場合は無理せず洗眼を優先してください。
  2. まぶたを指で開き、15分以上洗眼:清浄な水(水道水で可)、または生理食塩水・眼洗浄液を使用。頭を横に傾け、未汚染側の目に流れ込まないようにします。
  3. 目を擦らない:角膜上皮が微細な傷を負っている可能性があり、擦ると損傷が広がります。
  4. 眼科または救急外来を受診:洗眼中に救急(#7119/119)または家族に眼科の受診手配を依頼。可能ならレジンのSDSまたは製品名を控えて持参します。
  5. 受診まで洗眼を継続:搬送中・移動中も可能な範囲で洗眼を続けると予後が良くなるとされます。

やってはいけないこと

  • 中和しようとして溶剤・牛乳・お茶等を入れる:成分不明の液体は症状を悪化させます。水または生理食塩水のみ使用してください。
  • 市販の目薬で済ませる:洗浄が不十分なまま目薬を差しても、残留レジンによる刺激は続きます。
  • 自己判断で「もう大丈夫」と放置する:角膜障害は数時間〜翌日に症状が強く出ることがあります。
  • UV光を当てて硬化させようとする:眼内でレジンを硬化させることはできず、刺激・損傷を悪化させるだけです。

受診時に伝えるべき情報

  • 製品名(例:「Anycubic Standard Resin+ グレー」など具体的に)
  • 主な成分(SDSのセクション3に記載。アクリレート系モノマー、光開始剤等)
  • 接触してからの経過時間と、洗眼した時間
  • 片眼か両眼か、コンタクトレンズ装用の有無
  • 痛み・視界の異常(かすみ、光が眩しい、複視など)の有無

予防:そもそも目に入れない

  • 保護メガネ(サイドカバー付き)を必ず着用:通常のメガネは側面から飛沫が入るため不十分。化学防護用のゴーグルが理想です。
  • バット・FEPフィルムの扱いに注意:交換時や造形物を取り外すときに飛沫が飛びやすい工程です。
  • 洗浄機(WASH)の蓋を開ける直前に注意:液面が動いているタイミングで覗き込むと跳ねが顔にかかることがあります。
  • 手で目を擦らない:手袋にレジンが付着したまま無意識に目を触る事故が多い。作業中は手を顔に近づけない意識づけが重要です。
  • 洗眼ボトル(アイウォッシュボトル)を作業台に常備:緊急時に最初の1分で使える位置に置くのが理想。500mL以上、未開封の精製水・生理食塩水を定期的に入れ替えます。

症状別の緊急度

症状 対応
視界のかすみ、強い痛み、光が異常にまぶしい 洗眼継続しつつ救急(119)または救急外来
充血、異物感、涙が止まらない 15分洗眼後、即日眼科受診
少し染みた程度、数分で治まった 15分洗眼した上で眼科に電話相談(念のため受診が安全)

まとめ:15分洗眼+眼科受診が基本。自己判断で終わらせない

目への化学物質暴露は、初動の洗眼時間と医療機関の早期介入で予後が大きく変わります。UVレジンは眼刺激性物質に分類されており、自宅での応急処置だけで済ませるべきではありません。作業台に洗眼ボトルを常備し、保護メガネを日常的に着用することが最大の予防策です。

※本記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の医療アドバイスではありません。目に異常を感じた場合は必ず眼科医にご相談ください。