中世イタリアの古塔を彩る3Dプリント家具|伝統と革新が完璧に融合したスイート
3Dプリント家具で古塔をモダンに
3Dプリント家具を用いた素晴らしい空間がまた新たに誕生した。
舞台はイタリア、古代の漁村ポルトヴェネーレのリグリアン海を見下ろす中世の古塔。今回、その古塔が新たな観光地として改装された。絶好のロケーションで古き良きイタリアの風景を楽しむその空間を彩ったのは、3Dプリントされた家具と装飾だ。
古塔の名前はキャピトラレ・イーストタワー。その最高経営責任者であるアンドレア・ボレンギは今回、1000年前の古塔を修復、リサイクル材料を用いて環境に優しい建築を徹底し、地元住民への貢献を試みた。
日本ではちょっとありえない光景、まるで時代が真空パックされたかのような外観は、さすが歴史深いイタリアといったところだろうか。
構想3年、2022年4月にようやく完成したスペースを装う上で、ボリンギは地元の3Dプリント企業であるCaracolとの提携を行なった。
剥き出しのレンガに覆われた、古典的な雰囲気だからこそ、逆に最新のテクノロジーが映える。3Dプリンターならではの流線形が際立つ家具たちは、クラシックな内装にモダンなアクセントを加えている。
全ての家具と装飾品は環境に優しい3Dプリント技術を使用し、大理石や金メッキなど貴重な原材料を統合して作られた。
今回用いられたのはCaracol独自のAMロボットシステム。6軸のテクノロジーと自由形式のスライスは、規模と複雑さに制限がない。かくして複雑で有機的な家具が製造された。
CaracolのAMロボットシステム
もちろん椅子からヘッドボード、壁の備品まであらゆるディティールがオーダーメイドだ。美しい街に相応しい、伝統と革新が完璧に融合した極上のスイート空間。旅行者は海の景色を望むこのユニークなバルコニーに滞在することができる(要予約)。
少しずつ海外旅行のハードルが下がりつつある昨今、久しぶりの海外旅行先の候補としてイタリアはいかがだろうか。