
2100年を目標に火星に3Dプリント都市を建設か|NASAの野望と現実
NASAが近い将来における人類の惑星移住を計画
「2100年、私たちは他の惑星に都市を持つことになります」
これは今年開催されたロンドンテックウィーク2024のAIサミットでNASAの技術研究投資副ディレクターであるクリスティル・ジョンソンが行った発言だ。
ジョンソンは続けてこうも述べている。
「私たちは、酸素、水、エネルギーの大規模な生産を、本当に習得しなければなりません。プラントのメンテナンスと予知保全のためのリアルタイムのデータ分析とシステム最適化を行うことができるためのAI機能を作りだす必要があります。私たちはまず最初に地球上でこれを達成し、その後、その技術を他の惑星に持って行くことができるようになるでしょう」
これらの発言はNASAが近い将来における人類の惑星移住を真剣に検討しているということを表している。確かに地球はすでに人類が居住するための惑星としては様々な意味で問題を抱えている。気候変動やエネルギー不足、食糧不足問題や人口爆発など、これらの問題が解決される見通しは立っていない。こうなれば、別の惑星への移住のアイディアが生まれるのも当然といったところだろうか。
(画像)Ben Wodecki/AIBusiness
ジョンソンはその移住のための鍵として3Dプリント技術を挙げている。別の惑星に都市を構築するためには3Dプリント技術が欠かせない。そのためにも燃料を継続的に惑星に輸送する必要があるとジョンソンは考えている。
果たして、その別の惑星とはどの惑星のことなのだろう。ジョンソンが念頭に置いているのは赤い惑星、そう火星である。
現状において火星は人類が居住する上でかなり酷薄な環境である。人類が火星で快適に過ごすためには計り知れない課題を克服しなければない。NASAはその課題を克服していくためにも、今後10年以内に惑星に有人ミッションを送りたいと考えているようだ。
もちろん、こうした計画に対しては本当に実現可能なのかと懐疑的な意見もある。かつてスタンリー・キューブリックが映画『2001年 宇宙の旅』を公開したころ、人々は21世紀には人類が自由に地球と別の惑星を行き来しているだろうと信じていたのだ。しかし、ご存知の通り、現状でそのような世界にはなっていない。
ただ、そうだとしても、こうした壮大な計画を聞くと、胸が躍らずにはいられない。3Dプリント技術が作りだす火星都市。筆者の目の黒いうちにそれを見ることができるかはわからないが、いつかは実現してほしい「夢」である。
【参考記事】
https://aibusiness.com/verticals/nasa-charts-ai-robotics-3d-printing-as-path-for-mars-sustainability