もう後処理はいらない? 積層痕を「効果的に隠す」ための2つの裏技
逆転の発想でにっくき積層痕を克服
出力したオブジェクトに美しさを求める3Dプリンターユーザーにとって積層痕の存在はとても厄介だ。これまでもさまざまな積層痕対策が編み出されてきたが、とはいえ現在に至るまで後処理を省略できるほどの対策案は寡聞にして知らない。
そんなにっくき積層痕を「効果的に隠す」方法を編み出した人物がいる。本欄でも幾度か取り上げてきた3Dプリンター系YouTuberの[Slant 3D]だ。
画像/[Slant 3D]
果たして、[Slant 3D]の編み出した方法とはどんなものなのか。
まず一つ目は、「外装に何らかのテクスチャを貼る」というものだ。言うなれば、木を隠すなら森の中に。この方法では、パーツの表面をモデリングするという形も可能だし、スライサーソフトで印刷物の外装を変更し、幾何学模様などのテクスチャを追加するという形も可能だ。
確かにこれだと積層痕は目立たない。なんだかうまく丸め込まれている感もなくはないが、出力したいオブジェクトの種類によっては便利な方法ではないだろうか。
もう一つは、出力の際のオブジェクトの向きを変えることだ。たとえばキューブ状のオブジェを出力する場合、平面を底につけて出力した場合、どうしても積層痕が目立ってしまう。ただ、以下の画像のような向きで出力すると、積層痕はグッと目立ちづらくなる。また部品の取り外しも遥かに簡単になるため、利点が多い。
画像/[Slant 3D]
[Slant 3D]によれば、これらの二つの方法を組み合わせると、より一層、積層痕は目立たなくなるという。
もちろん、これらの方法はあらゆるケースで使えるものではないが、このようなアイディアを一つずつ提案していくことは素晴らしいことだ。以下の動画でその詳細を見ることができるので、是非とも字幕をつけてご覧になってみてほしい。