
重傷のゴリラを3Dプリンターが救う|シンシナティ動物園の挑戦
ゴリラに最適化されたチタン製の3Dプリント装具
個人にカスタマイズされた骨折装具の製造において3Dプリント技術が役立てられていることについてはこれまでも幾度か記事にしてきた。
3Dプリント技術はこれらのサポート装具の製造のプロセスを合理化し、これまでにない速度で、かつ使用者に完全に個別化された装具の製造を可能にしている。これは装具を必要としている人々にとって、より性能の優れた装具をより安価で手にすることができるという点において、非常に良い状況を生み出している。
ところで、骨折装具を必要としているのは何も人間に限らない。動物もまた何らかの事故や病気によって装具を必要とする場合がある。
たとえば先日、アメリカ合衆国オハイオ州のシンシナティ動物園は11歳のグラディスという名前のメスのゴリラにチタン3Dプリント装具を提供することを発表した。目標はゴリラの身体に合わせてより強靭にカスタマイズされたこの装具を、グラディスにとって快適なものとして機能させることだ。
画像引用/https://www.youtube.com/watch?v=XeICOEvbuJ8&t=1s
シンシナティ動物園によれば、グラディスは彼女の群れで2人の若いメスとの乱闘によって上腕骨を損傷したという。その治療において彼女には骨折装具が必要であったが、一般的な骨折装具では耐久性に欠け、彼女にはフィットせず、治療プロセスに損害が生じてしまった。こうして動物園は彼女のための装具を製造するため、3Dプリント企業のGE Additiveに協力を要請、今回のプロジェクトが始まったという流れだ。
GE Additiveはこのミッションを速やかに遂行した。依頼を受けてから動物園に新しい3Dプリント装具を届けるためにかかった時間はたった1週間ほどであったという。もちろん、ただの装具ではない。ゴリラの体重に合わせて強度を高めたグラディスに最適化したチタン製の骨折装具だ。
画像引用/https://www.youtube.com/watch?v=XeICOEvbuJ8&t=1s
どうやら現在のところ、通常の骨折装具よりもはるかに大きな効果を発揮しているようだ。動物園のスタッフたちもまたグラディスが新しく手に入れた3Dプリント装具によってメキメキと回復していることを喜んでいるという。
この一連のプロジェクトの模様は以下の動画にまとめられている。3Dプリント装具によってグラディスが完全な回復を迎えることを祈るばかりだ。