
家庭用3Dプリンターのおすすめ5選!家庭用3Dプリンター選び方や注意点も解説
近年では、低価格で購入できる「家庭用3Dプリンター」も増え、個人でも手軽に3Dプリンターでの造形を楽しめる時代になった。
とはいえ、メーカー・モデルによって機能やデザインが大きく異なる3Dプリンターを、どのように選べば良いのか悩んでいる読者も少なくないだろう。
この記事では、弊社独自の目線で選ぶ、おすすめの家庭用3Dプリンターのモデルから、3Dプリンターの選び方まで丁寧に解説する。
家庭用3Dプリンターがあれば何ができる?
「家庭用3Dプリンター」とは、明確に定義が決められている訳ではないが、比較的低価格で個人でも導入しやすい3Dプリンターを指すと考えておけばいいだろう。
プロユースの業務用3Dプリンターは数十万円台〜数百万円台、モデルによっては1,000万円を超える機種もあるため、個人での利用は非現実的。近年では、様々なメーカーが3Dプリンターの開発・販売を行っていることもあり、10万円以下で購入できる3Dプリンターも増えている。
3Dプリンターがあれば、3Dのデータを元に立体物を出力することができるため、趣味のアクセサリーづくりをはじめ、破損・欠損した機械部品の造形など、ユーザーの想像力を立体物として実現することができる。
家庭用3Dプリンターが普及したことにより、DIYや趣味での創作のレベルが大幅にアップしたことは間違いない。
家庭用3Dプリンターのおすすめモデル5選
家庭用3Dプリンターは、メーカーによって機能やデザインが大きく異なる。お気に入りのモデルを探す楽しみがあるものの、どのメーカーのどのモデルを選べば良いのか分からないという方もいるだろう。
家庭用3Dプリンターの価格帯は3万円〜10万円前後のものが多くなっているが、予算や求めるクオリティによっては20万円〜30万円のハイエンドモデルを選ぶのもひとつの選択肢だ。ここでは、お求めやすい価格帯のエントリーモデルから、機能の充実したハイエンドのモデルまで、おすすめの家庭用3Dプリンターを紹介する。
弊社SK本舗はWanHao社とPhrozen社の総代理店となっており、消耗品となるレジンを独自に開発/製造販売しているだけではなく、3Dプリンターの修理などサポートにも対応している。
Phrozen 光造形方式 3Dプリンター Sonic Mini
価格 |
29,800円(税込) |
造形方式 |
光造形式 |
最大出力サイズ |
120×68×130mm |
本体サイズ |
250×250×330mm |
本体重量 |
4.3kg |
スライスソフト |
CHITUBOX |
ファイル形式 |
PHZ |
SK本舗が日本正規代理独占販売店の契約を結ぶ「Phrozen」の、もっともリーズナブルなモデルの1つが「Sonic Mini」だ。
Sonic Miniは、税込価格で30,000円を切る低価格で導入できる光造形方式の3Dプリンター。置き場所を悩まなくて済むコンパクトな本体サイズも嬉しい。
リーズナブルな3Dプリンターでありながら、1層を1秒〜2秒で印刷できる印刷速度を誇り、家庭用3Dプリンターの入門機としてもおすすめできる。
販売ページ(https://skhonpo.com/products/phrozen-sonicmini)
Phrozen Sonic XL 4K 2020
価格 |
318,000円(税込) |
造形方式 |
光造形式 |
最大出力サイズ |
190×120×200mm |
本体サイズ |
330×290×470mm |
本体重量 |
18.5kg |
スライスソフト |
phrozen 3D FormWare |
ファイル形式 |
CTB |
Phrozenが開発した大型モデルの3Dプリンターが「Sonic XL 4K」だ。
Sonic XL 4Kでは、最大で高さ20cmの造形物を出力可能となっており、従来のRGBパネルから改良された特製モノクロパネルにより、大型の出力物でもスピーディに印刷できる。
また、SK本舗はPhrozenの日本正規代理独占販売店となっており、購入者には詳細な日本語マニュアルをデータで提供することが可能だ。
販売ページ(https://skhonpo.com/products/phrozen-sonicxl4k)
Elegoo Mars 3 Pro
価格 |
44,100円(税込) |
造形方式 |
光造形式 |
最大出力サイズ |
143×89.6×175mm |
本体サイズ |
227×227×438.5mm |
本体重量 |
5.5kg |
スライスソフト |
ChituBox |
ファイル形式 |
Input Format:STL |
SK本舗が独占販売契約を結ぶ、中国の3Dプリンターメーカー「Elegoo」の家庭用にもおすすめできるモデルが「Elegoo Mars 2 Pro」だ。
50,000円を切るリーズナブルな3Dプリンターでありながら、4K高解像度のモノクロLCDを搭載しており、高い印刷精度を誇っている。
また、フレネルレンズコリメーターにより、エッジとコーナーをシャープに仕上げることができるため、フィギュア造形などの繊細な造形物にも向いている。
販売ページ(https://skhonpo.com/products/elegoo-mars-3-pro)
Creality Ender-3 pro
価格 |
42,800円(税込) |
造形方式 |
FDM |
最大出力サイズ |
220×220×250mm |
本体サイズ |
440×440×465mm |
本体重量 |
7.0kg |
スライスソフト |
Pro / E、Solidworks、Siemens UX、3DS Max、Rhinoceros 3D |
ファイル形式 |
STL/OBJ/Gコード |
中国の3Dプリンターメーカー「Creality」が販売するEnder-3 proは、熱溶解積層方式(FDM)の扱いやすい家庭用3Dプリンターだ。
Crealityは、2020年のドバイ万博のブラジルパビリオンで、ナショナルパビリオンから展示を招請された実績があり、信頼度の高い3Dプリンターメーカーでもある。
Ender-3 proはSK本舗でも取扱いをしており、購入時は詳細な日本語マニュアルをデータで提供することが可能だ。
販売ページ(https://skhonpo.com/products/creality-ender-3-pro)
参考:PR TIMES 中国の3Dプリンターメーカー、Crealityがドバイ万博2020に参加(https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000007.000084920.html)
Anycubic Photon M3
価格 |
67,800円 |
造形方式 |
光造形方式 |
最大出力サイズ |
164×102×180mm |
本体サイズ |
269×256×425mm |
本体重量 |
7.0kg |
スライスソフト |
ANYCUBIC Photonワークショップ |
ファイル形式 |
Input Format:STL/OBJ |
中国のシリコンバレー、深センの3Dプリンターメーカー「Anycubic」の販売するPhoton M3は、家庭用3Dプリンターとしても手の届きやすい価格帯の光造形方式の3Dプリンターだ。
設置場所に悩まないコンパクトなサイズも家庭用には嬉しく、独自のスライサーソフト「ANYCUBIC Photonワークショップ」が付属するため、別途ソフトウェアを用意しなくても良い点も嬉しい。
Photon M3はSK本舗でも取扱いのある家庭用3Dプリンターだ。
販売ページ(https://skhonpo.com/products/anycubic-photon-m3)
家庭用3Dプリンターで作れるもの
家庭用3Dプリンターでは、作れるものが限られてしまうのでは?と不安になってしまうかも知れないが、家庭用3Dプリンターでも非常に幅広い造形物が出力可能だ。
3Dプリンターは機種によって様々な素材を用いて出力することができる。作りたい造形物に合わせた素材を選択することにより、例えば、以下のようなものが作れる。
・アクセサリー
・フィギュア
・キーホルダー
・食器
・収納ケース
・棚
ここでは、具体的に家庭用3Dプリンターでどのようなものが作れるのか、制作事例を紹介しよう。
スマホケース
家庭用3Dプリンターで最初に出力する日用品としてもおすすめできるのがスマホケースだ。形状がシンプルなスマホケースは出力の際のミスも少なく、初心者でも安心して挑戦することができる。
毎日持ち歩くスマートフォンを守るスマホケースを3Dプリンターで作れば、世界で唯一のアイテムになるので愛着が湧くことは間違いない。ショップで売っているような、立体感のあるスマホケースを簡単に出力できるのも3Dプリンターならではだ。
ネイルチップ
ネイルアートやジェルネイルに興味のある方は、是非、家庭用3Dプリンターでのネイルチップの造形にもチャレンジしてもらいたい。
3Dプリンターでは、3Dデータを基に何度でも出力することができるので、自分の爪に合うネイルチップの3Dデータを1回作っておけば、オーダーメイド感覚のネイルチップをいつでも作ることができる。
また、ネイルチップそのものを立体的に造形することで、ジェルネイルでは表現できないようなオリジナルのネイルチップを作ることも可能だ。
ドローン
プラスチックライクな造形物の出力は3Dプリンターの得意とする所で、パーツごとに分けて造形することで小型ドローンのボディを作ることも可能だ。
オリジナルのドローンを制作している方には、家庭用3Dプリンターを活用している方も多く、破損しやすいプロペラなどの出力にも役立つ。
ドローンだけではなく、例えば、プラモデルの破損したパーツやケースの壊れた留め具など、個別では購入しにくいパーツ・部品の出力に活用できる。
ジュエリー
家庭用3Dプリンターでは、樹脂ライクなアクセサリーの造形はもちろん、「キャスタブルレジン」を用いて本格的なシルバーアクセサリーを鋳造することも可能だ。
3Dデータでワックス原型を出力して鋳造することができるため、アートクレイシルバーでは表現が難しい精密なジュエリーの製造も可能となり、ハンドメイドジュエリーの可能性を飛躍的にアップさせてくれる。
【関連記事】SK本舗ユーザーのリレーコラム #02「3Dプリンターを使用したジュエリー製作」(Joh)(https://skhonpo.com/blogs/3dprinter-practice/usercolumn02?fpc=1.1.365.057b720675220ecz.1678719285000)
初めての家庭用3Dプリンターの選び方
家庭用3Dプリンターは、メーカー・機種によって機能や特徴に大きな違いがあり、どの3Dプリンターを選べばいいのか迷ってしまう。
ここでは、初めて3Dプリンターを買う方も後悔しないように、家庭用3Dプリンターの選び方のポイントを解説しよう。
作りたいものから選ぶ
大切なのは、作りたいものを決めてから、用途に合わせた家庭用3Dプリンターを選ぶことだ。
高価なモデルほど用途に幅があるのは間違いないが、3Dプリンターは機種の造形方式や出力サイズ、使用できる素材によって、作れる造形物が変わってくる場合がある。用途に合わない3Dプリンターを購入してしまうと、作りたいものが出力できないという失敗につながることもあるので注意しておこう。
特に、3Dプリンターで使用できる素材は、作れる造形物の幅に大きく影響する。3Dプリンターで用いられる代表的な素材は以下の通りだ。
ABS樹脂 |
耐衝撃性や耐熱性に優れ、電子部品の筐体や建材にも用いられる丈夫な素材 |
PLA樹脂 |
ABSの代用として注目される植物由来の素材。歪みが生じにくく造形がしやすい |
アクリル樹脂 |
透明度が高く、ガラスの代わりや水槽などにも使いやすい素材 |
エポキシ樹脂 |
耐薬品性・電気絶縁性に優れ、電子機器の基盤にも用いられる |
使える素材のほか、造形物の精度も3Dプリンターの種類によって異なる。アクセサリーやジュエリーの原型など、精密な造形物を出力したい場合には、エントリーモデルではなく高解像度なハイエンドモデルを選ぶようにしたい。
【関連記事】3Dプリンターで使用できる素材の種類を徹底解説|おすすめの樹脂素材を用途別に紹介(https://skhonpo.com/blogs/3dprinter-practice/3dresinvarie?fpc=1.1.365.e2a638d3d0e90b0e.1693347689498)
3Dプリンターの造形方式で選ぶ
家庭用3Dプリンターのモデルによる大きな違いが、造形物を出力する際の造形方式の違いだ。
3Dプリンターの造形方式には様々なものがあるが、家庭用3Dプリンターの造形方式は主に「熱溶解積層方式(FDM/FFF)」もしくは「光造形方式」のいずれかであると考えていいだろう。
熱溶解積層方式(FDM/FFF) |
樹脂フィラメントを熱で溶解し、1層ずつ積み上げて造形物を出力する |
光造形方式 |
液状のUVレジンに紫外線を照射し、レジンを硬化させて造形する |
家庭用3Dプリンターでは、熱溶解積層方式の方が3Dプリンター本体も素材も安価に入手できるが、出力方法の特性により積層跡が出てしまうケースがある。
熱溶解積層方式と光造形方式では、使用できる素材も異なるため、使いたい素材で造形方式を選択するのもいいだろう。
出力サイズで選ぶ
家庭用3Dプリンターは、出力サイズの違いによって出力できる造形物の最大サイズが変わる。
出力サイズの小さい3Dプリンターでも、パーツごとに出力するなど工夫をして大きな造形物を制作することは可能だが、接着面を考慮したりデータの加工が必要だったりと難易度は上がる
ただし、出力サイズの大きいモデルは、価格帯が高くなるだけではなく3Dプリンターそのもののサイズも大きくなるため、家庭用の用途では設置場所にも合わせた選択が必要だ。
完成品を選ぶ
家庭用3Dプリンターには、すぐに使用できる完成品と、ユーザー自身による組み立てが必要な組み立て品があることを知っておこう。
自作PCなどの組み立て経験がある方には難しい作業ではないが、慣れない方が組み立ててズレが生じた場合、出力される造形物の精度にも影響する。
組み立て品の方が安価な場合が多いものの、初心者の場合には完成品をおすすめする。
3Dプリンター選びでの注意点
3Dプリンターを選ぶ際には、造形方式や出力サイズだけではなく、購入後も安心して使えるかどうかも判断が必要だ。
ここでは、3Dプリンターを選ぶ際に注意が必要な点を紹介しておこう。
利用可能なソフトウェアが使いやすいか
家庭用3Dプリンターで出力をするためには、専用のソフトウェアで3Dデータを出力可能なデータとして処理する必要がある。
中には、別途ソフトウェアを用意しなければならない3Dプリンターもあるため、余計な手間や費用を賭けたくない場合は専用のスライスソフトウェアが付属しているモデルを選択するようにしたい。
また、3Dプリンターで読み込み可能なファイルの形式にも注意が必要だ。3DCADや3Dレンダリングソフトなどで扱いやすい「STL形式」に対応したモデルなら使いやすいだろう。
サポート体制がしっかりしているか
家庭用3Dプリンターには海外製のものも多く、不具合や不明な点が発生した時にメーカーからのサポートを受けることが現実的ではない。
海外製品の3Dプリンターを購入する場合、代理店となっている販売店によるサポートが充実しているかどうか確認しておくのが安心だ。
なお、弊社SK本舗はWanHao社とPhrozen社の総代理店となっており、消耗品となるレジンを独自に開発/製造販売しているだけではなく、3Dプリンターの修理などサポートにも対応している。
操作パネルやマニュアルが日本語対応しているか
3Dプリンターには操作パネルが液晶になって使いやすいモデルもあるが、操作パネルが日本語、最低でも判読しやすい英語の表示に対応しているかは確認しておきたい。
また、販売代理店により日本語版のマニュアルが付属するモデルもあるので、チェックしておこう。
まとめ
家庭用3Dプリンターは3万円〜10万円以内で購入できるモデルが多く、これまで値段で3Dプリンターの購入を諦めていた方も3Dプリントを楽しむことができる。
家庭用3Dプリンターを選ぶ際には、作りたいものから逆算して、造形方式や使用可能な素材、出力サイズが目的に合ったモデルを選択しよう。
また、海外製のモデルが多い家庭用3Dプリンターでは、販売代理店によるサポートが充実しているかどうかも重要な判断基準となる。
弊社SK本舗では、多くの3Dプリンターメーカーの代理店として提携しているため、日本語マニュアルだけではなく製品に関するサポート体制も整えられている。初めて家庭用3Dプリンターを購入しようと思っている方も、安心して弊社にお任せいただきたい。