リビングヒンジを3Dプリントしよう|様々なバリエーションと設計のコツ
3Dプリンターは日常の細かななところで様々に役立てることができる。
たとえばリビンングヒンジの出力だ。
リビングヒンジとは、樹脂パーツを破損せずに折り曲げられる薄いバンド形状のことを指し、プラスチックの容器とその蓋をつなぐ際に多く用いられる部品である。ホームセンターで購入できる金属製のヒンジとは異なり、部品の設計自体に組み込まれており、全体と同じ素材で作られていることがその特徴だ。
リビングヒンジは日常生活で用いる様々なアイテムに使用されている
適切に設計されたリビングヒンジは数千回の折り曲げにもその強度や柔軟性を失うことなく機能するものの、そのためにはあらかじめその寸法を正しく設計する必要がある。
この点に関して、3DプリンターYouTuberである〔Slant3D〕がタメになる「コツ」を解説してくれているので紹介したい。
〔Slant3D〕によれば、最初の注意事項は適切な種類のプラスチックを使用しているかどうかを確認すること。その上で、[Slant3D] は、より大きな可動範囲を可能にし、可動範囲を分散する長い円形のリビング ヒンジから始まるいくつかの柔軟なパーツを構築して見せている。そうすることでより広いエリアに力を加えることができるようになるもの、その代わりに使用スペースが大きくなり、複雑さは増してしまう。逆に使用スペースを小さくすると、力を加えられるエリアは狭くなる。これは用途に合わせて設計するのが良いだろう。
[Slant3D]の動画で興味深いのは、彼が木工などでよく用いられるリビングヒンジをプラスチックで実演しているところだ。シート材料の曲げたい部分に規則的な空隙を作り出すことで、その空隙の周りでグニャグニャと回転させるこの方法は、木工などではレーザーカッターなどを用いて作られる。ただ、3Dプリンターを用いれば簡単に空隙を設計することができる。
動画ではこの他にも3Dプリンターで作ることが可能なリビングヒンジのバリエーションが紹介されている。皆さんも用途に合わせて、自分好みのリビングヒンジを3Dプリントしてみてほしい。