第二講「3Dプリンターにはどんな種類があるのか?」

第二講「3Dプリンターにはどんな種類があるのか?」

3Dプリンターにはいくつか種類があるのはご存知でしょうか。

 

 

主に製造方式(プリントアウトのされ方)によって大きく以下の3タイプに分けられます。

 

 

 

・素材射出成形タイプ

 

 

・光重合タイプ

 

 

・粉末固着積層タイプ

 

 

 

 

ここから更に、それぞれのタイプの中でも様々な種類に分かれたり、また新しい技術も生まれており、また今後もますます増えていくことが予想されます。

 

 

 

この第二講では、現時点で知っておいた方がよいであろう製造方式を取り上げようと思います。

 

 

 

 

 

①素材射出成形タイプ(FDM)

 

Elegoo Neptune X

 

現在出回っている3Dプリンターの多くがこの素材射出成形タイプです。FDM(熱溶解層:Fused Deposition Modeling)と呼ばれることもありますが、その名の通り、素材を溶かして射出して積み重ねることによって成形します。素材がデータの通りに1層ずつ射出されて急速に固まりということを何度も繰り返して形となります。イメージとしては体積を求める考え方と同じで、厚さを持たない正方形が何個も積み重なると立方体となる、というのと同じです。ここでいう正方形が層のことです。

 

 

この方法の特徴としては、様々な素材で成形することが出来るという点です。最も多いのはサーモプラスチック(熱可塑性樹脂)と呼ばれる熱で溶けるプラスチックですが、チョコレートや金属などでも成形することが出来ます。また、技術的に進んでいる方法であるため、価格がその他のタイプよりも比較的安価で手に入れられるという点もあります。

 

 

但し注意点があり、他のタイプと比べて表面がでこぼこしやすいという特徴があります。この凹凸は層が何層も重なる際にできてしまうものであり、精度が高いプリンターでも成形後に表面をやすりなどで磨いて滑らかにするのが一般的です。また、造形物によっては部位の冷却ペースが異なり、出力中に形がゆがんだり縮んでしまうという特徴もあるようなので作成する際は要注意です。

 

 

 

 

 

②光重合タイプ

 

 Phrozen Sonic Mini 4K _PZSONICMINI4K

 

読み方はヒカリジュウゴウです。このタイプは、今まさに3Dプリンターの主流となっていて、「光造形」と呼ばれます。液状の光硬化樹脂がたまっているところにコンピューター制御されたレーザーが照射されることにより、樹脂が硬化して層が出来上がります。そしてまたこの層を少し覆うように液体の樹脂が流れ込み、レーザーが照射されということが繰り返されて成形されていきます。出力が終わったら最後に造形物を溶剤に浸けて洗浄し、完成です。

 

 

 

この光重合タイプの特徴としては、非常に精密で表面を滑らかにすることが出来る点です。しかし、高性能ゆえにプリンターが高価な上、光硬化樹脂もサーモプラスチックに比べてかなり高いのが欠点です。

 

 

ちなみに弊社SK本舗で取り扱っているのはこのタイプで、中でも価格、性能が優れているのがPhrozen Sonicです。

 

 

 

 

 

③粉末固着積層タイプ

 

 

最後に紹介するのが粉末固着積層タイプです。このタイプは名前の通り、かなり細かい粉末を何らかの方法で固めながら層を形成して積み重ねていく方式です。素材としてはプラスチックや金属などが一般的です。

 

 

この粉末を固める方法は2通りあり、1つ目は接着剤や結合剤(バインダー)を噴射して粉末を固める方法です。結合剤噴射積層と言い、業務用の3Dプリンターの方法として広く普及しています。この方法では、結合剤と一緒にインクを噴射することが出来ます。2Dのプリンターと同じくシアン、マゼンタ、イエロー、ブラックのインクでフルカラー印刷が可能です。高価なプリンターになると39万色も表現可能らしいです。

 

 

ただし、この方法は粉末として使用する素材によってはかなり脆くなってしまうという欠点があります。素材によっては大きな造形に不向きだったりします。後処理として「浸透処理」という造形物をブラッシングし、化学物質でコーティングする処理を行います。この化学物質によって強度を少し上げることが出来ます。

  

 

2つ目は粉末焼結積層方式です。これは一般的にSLS(選択的レーザー焼結)と呼ばれ、最も人気のある粉末3Dプリント方式です。基本原理としては、粉末状の素材にレーザーを照射して焼結させることで造形を行います。SLS方式のプリンターに印刷材料となる粉末をセットすると、融点に近い温度まで加熱され、 規定の温度に達すると、CO2レーザーが、モデルに従って粉末層を選択的に焼結していきます。層が完成すると、ビルドプラットフォームが下に移動し、次の層の造形を開始します。基本的には、オブジェクトが完成するまでこのプロセスが繰り返される形です。

 

 

この方式では、レーザーの細かさと各粉末層の厚さが通常0.1 mmであるため、出力の精度が高いという長所があります。さらに、焼結されていない周囲の粉末がオブジェクトを支えてくれるためサポートを必要としないのも魅力です。これらの利点から粉末焼結積層は複雑で形状の小さい部品の印刷に向いていると言えるでしょう。

 

 

 

まとめ

 

 

以上が3Dプリンターの大まかな種類の説明です。

 

 

説明はかなりかみ砕いたつもりですが、それでも3Dプリンターがあまり普及していない現在では想像するのが難しいのではないかと思います。今後、3Dプリンターを初めて使ってみよう、新しい3Dプリンターに挑戦してみよう、と思ったときに、この記事を見返してもらったり、画像や動画などをご検索頂くとより理解が深まるのではないかと考えています。

 

 

現在主流となっているのは紹介した3つですが、もっと他の方法を知りたいというご意見ございましたら、どしどしご連絡ください。精一杯勉強して皆さんにご紹介致します!

 

 

 

第一講「3Dプリンターとはそもそも何か」

第三講「3Dプリンターを熱溶解層方式(FDM)から光造形方式(SLA)にした人にありがちな失敗の原因」

第四講「SK本舗で取り扱っている5種類のレジンとその特徴」

第五講「3Dプリンター(SLA方式)の性能の読み方」

第六講「サポート材周りのデザイン潰れの原因は“露光漏れ”かも!?」

第七講(前編)「3Dプリンターを購入して実際に使ってみよう! 〜購入からセットアップまで〜 」

第七講(後編)「3Dプリンターを購入して実際に使ってみよう! 〜出力から片付けまで〜 」

第八講「3Dプリンターのパラメーターを理解しよう!」

第九講「3Dプリンター初心者にありがちな失敗とつまずきポイント 」