ムレない、軽い、見た目もいい、業界を刷新するActivArmor3Dプリント防水ギブス

ムレない、軽い、見た目もいい、業界を刷新するActivArmor3Dプリント防水ギブス

石膏ギブスよりも軽量で不快が少ない


医療現場における3Dプリント技術の活用が目覚ましい。

これまでに幾度も取り上げてきたように3Dプリンターは様々な形で医療分野におけるイノベーションを促している。

その中には治療技術そのものを刷新するような革新的なイノベーションもあり、これらは多く報道されてもいるのだが、実は患者にとってより重要なのは、3Dプリント技術によってすでにある治療技術の拡充と速度の向上を促すようなイノベーションの方かもしれない。

たとえば、最近の事例だと、3Dプリント防水ギブスが挙げられる。これは2017年に米国のActivArmorが開発したギブスだ。以来、この患者それぞれにカスタマイズ可能な防水性のギブスは米国内に広がり、使用患者も増え続けている。

このギブスはスマートフォンによるスキャンに基づいてFDM3Dプリンターで出力され、その後、手作業によって仕上げられる。プロセスに3Dプリンターを用いることで、従来のギブスの製造よりも速やかに患者に提供されることが可能であり、また一般的な石膏ギブスよりも軽量であることから、患者の不快も少ないという。

 



さらにActivArmorのギブスは石膏ギブス特有のかゆみもほぼ起こらない。取り外しも簡単であり、あるいはそれをつけたままスポーツに興じたり、入浴したりすることも可能だ。

 

きっかけは貧困に苦しむ子供たちとの出会い

 

もともと、このActivArmorの3Dプリントギブスは、ActivArmorの代表であるダイアナ・ホールがコロラド州で貧困に苦しむ子供たちのための指導プログラムを開始したときに生まれたそうだ。

そのプログラムにおいてホールは石膏ギプスを着用するときに個人の衛生状態を維持することがどれほど難しいかを知ったという。その後、化学エンジニアであったホールは、技術的な専門知識を活用し、より優れた選択肢としてActivArmorの3Dプリントギブスの祖型を生み出した。その3Dプリントされたプロトタイプは直ちに医療専門家に共有され、2年の臨床試験にかけられた後、市場に投入されることとなった。

 



ホールによれば、この3Dプリントギブスは快適さのみならず、筋肉刺激などの高度な治療技術の可能性にも開かれているという。

「患者の治癒結果を迅速かつ手頃な価格で改善し、さらに人々にライフスタイルの自由を取り戻させる」

 



現在、米国内ではこの3Dプリントギブスが発注から2営業日内に患者の元へと届くシステムが確立されている。ただ、近い将来には当日配達に短縮したいと考えているという。