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X1CユーザーはX2Dに乗り換えるべきか|買い替え推奨・静観の判断基準

最終更新:2026年5月

この記事のポイント

Bambu Lab X1CユーザーがX2Dへ買い替えるべきか判断するガイドです。高温材料(PA・PC)や多素材運用で困っているなら乗り換え推奨、PLA/PETG中心で不満がなければ静観が合理的です。X2D単体とX2D Comboの選び分け・EOL後のX1Cサポート期限まで正規代理店が整理します。

最終更新日:2026年4月24日

静観でよい人

PLA/PETG中心でX1Cに不満がない

検討すべき人

高温材料・サポート材・2素材運用で困っている

判断軸

失敗率・後処理時間・材料ロス・停止リスク

この記事でわかること

  1. X1CユーザーがX2Dへ買い替えるべきケース
  2. X1Cを使い続けてよいケース
  3. X2D単体とX2D Comboの選び分け
  4. EOL後のX1Cサポート期限と消耗品確保の考え方

01結論:X2Dは「全員向けの買い替え機」ではありません

2026年4月14日、Bambu LabはXシリーズ第2世代としてX2Dを発表しました。機械式切替のデュアルノズル、最大65°Cの加熱チャンバー、最大300°Cノズル、3段階フィルターを備え、日本価格はX2D単体が126,000円(税込)/X2D Comboが165,000円(税込)です。

X1 Carbon(旧モデル)

2022年〜

2026年3月31日 生産終了

X2D 単体

¥126,000

税込 / 本体のみ

X2D Combo

¥165,000

税込 / AMS 2 Pro付

一方で、Bambu Labは2026年3月31日にX1シリーズ(X1/X1 Carbon/X1E)のEOLも発表しています。X1Cユーザーとしては「今のうちに買い替えるべきか」「EOLなら急いだ方がいいのか」と迷うところだと思います。

SK本舗としての結論は、はっきりしています。

PLA/PETG中心で、今のX1Cに大きな不満がないなら、急いでX2Dへ乗り換える必要はありません。

逆に、ABS/ASA/PA系の反り、サポート除去、2素材造形の廃材や後処理に毎週困っているなら、X2Dは検討する価値があります。買い替え判断は「新しいから」ではなく、今のX1C運用で発生している失敗率・後処理時間・材料ロス・停止リスクが、導入費に見合うかで見るべきです。

X2Dの価格・在庫を先に確認したい方は、SK本舗のBambu Lab X2D商品ページをご覧ください。買い替え判断に迷う場合は、お問い合わせから現在の材料・出力頻度・AMS構成を添えて相談いただくと、単体とComboのどちらが合うか判断しやすくなります。


X1CユーザーがX2Dに乗り換えるべきか判断するためのYES/NOフローチャート
5問のうちYESが2個以上ならX2D検討、0〜1個ならX1C継続が目安。下の早見表で使い方と照合してください。

02まずは早見表:あなたは買い替え対象か

現在の使い方・悩み 判断
PLA/PETG中心で、X1Cの品質に満足している 静観推奨
ABS/ASA/PA/PC系で反り・割れ・寸法ズレが多い X2D検討
サポート除去・研磨・再出力に毎週時間を取られている X2D検討
PLA本体+PETG/専用サポート材など、2素材運用をしたい X2D検討
多色造形はするが、現状のAMSパージ廃材を許容できている 急がなくてよい
X1CのEOLだけが不安 サポート期限を確認してから判断
X1Cが業務機で、止まると納期に響く 買い替えだけでなく、予備機・部品確保も検討

この表で「X2D検討」が2つ以上ある人は、読み進める価値があります。逆に「静観推奨」に近い人は、X1Cを使い続けるためのメンテナンス計画を立てる方が合理的です。

すぐ購入判断をしたい場合は、X2D単体・Comboの価格を確認するか、現在のX1C運用を相談するのどちらかから進めてください。


03X1 Carbon vs X2D:比較すべき差分

⚡ ざっくり比較:ここだけ押さえれば買い替え判断の8割

ツールヘッド

X1C: シングル
X2D: デュアル(サポート材分離可)

チャンバー加熱

X1C: 密閉のみ(加熱なし)
X2D: 最大65°Cアクティブ加熱

最大速度(メイン)

X1C: 500 mm/s
X2D: 1,000 mm/s

フィルター

X1C: 活性炭のみ
X2D: G3+HEPA H12+活性炭

日本価格

X1C: 終売
X2D: ¥126,000/¥165,000

AMS互換

X1Cの旧AMSも
X2Dに接続可能
※多色印刷は可、ドライ機能は使えない場合あり

※ 詳細な仕様差は下の比較表で確認できます。

Bambu Lab X1 Carbon Combo 写真
X1 Carbon Combo。PLA/PETG中心なら現在も十分に強い機種です。
Bambu Lab X2D Combo 写真
X2D Combo。高温材料、サポート材、2素材運用に価値が出やすい構成です。
項目 X1 Carbon X2D
発売時期 2022年 2026年4月14日発表
現在の状態 2026年3月31日EOL 現行機
ツールヘッド シングルノズル 機械式切替のデュアルノズル
エクストルーダー ダイレクトドライブ 左:ダイレクトドライブ/右:補助ボーデン
チャンバー 密閉式、アクティブ加熱なし Cool Mode/Heat Mode、最大65°C加熱
ノズル最大温度 300°C 300°C
ビルドサイズ 256 × 256 × 256 mm 左ノズル:256 × 256 × 260 mm/右・両ノズル:235.5 × 256 × 256 mm
最大速度・加速度 最大500 mm/s、加速度20,000 mm/s² メイン最大1,000 mm/s(加速度20,000 mm/s²)/補助最大200 mm/s(加速度1,000 mm/s²以下)
※Bambu Lab 公式ストア (jp.store.bambulab.com/products/x2d) および補助押出公式ブログ記載値
AMS AMS対応。AMS 2 ProもX1/P1系でマルチマテリアル印刷に対応(乾燥機能は条件あり) X2D Combo構成あり。AMS構成は購入前確認推奨
造形監視・制御 カメラ、Micro LiDAR、各種センサー Eddy Currentセンサー+AIカメラ、合計31センサー、PMSMモーター20kHzサンプリング、オプションVision Encoder(50μm精度)
フィルター 活性炭フィルター G3プレフィルター+H12 HEPA+ココナッツシェル活性炭
日本価格 終売につき流通在庫・中古中心 126,000円/165,000円 Combo(税込)

この比較で重要なのは、X2Dが単純な「X1Cの高速版」ではないことです。Bambu Lab公式ブログでも、X2Dは「さらに速いプリンターを作る」より、サポート材・熱管理・安定性に踏み込んだ機種として説明されています。

つまり、買い替え判断の軸は速度ではありません。材料、後処理、保守、運用コストです。


04X2Dを導入する価値が出やすい人

高温材料
ABS/ASA/PA/PC系の反り対策
サポート材
剥がし・研磨・再出力の削減
2素材運用
パージ廃材と切替時間の見直し

1. ABS/ASA/PA系の反り・層間割れに悩んでいる

X1CでもABS、ASA、PA、PC、CF/GF系フィラメントの造形は可能です。ただし、X1Cのチャンバーは密閉式で、アクティブ加熱チャンバーではありません。

X2DはHeat Modeでチャンバーを最大65°Cまで加熱できます。これにより、ABS/ASA/PA系で起きやすい反りや層間接着の問題を抑えやすくなります。もちろん、形状・材料・スライス条件によって結果は変わるため「必ず失敗しない」とは言えません。それでも、高温材料を日常的に使う人にとっては、X1Cとの差が出やすいポイントです。

目安として、次に当てはまるならX2Dを検討してよいです。

  • ABS/ASA/PA/PC系を月5回以上出力している
  • 大きめの部品で角浮き・反り・層間割れが起きる
  • 失敗した造形の再出力が、納期や材料費に響いている
  • 治具、車載部品、屋外利用部品、耐熱部品を継続的に作る

日本の住宅事情との相性もX2Dは意識された構成です。65°Cの加熱チャンバーでABS/ASA系の反りを抑えつつ、G3プレフィルター+H12 HEPA+ココナッツシェル活性炭の3段階フィルターで、臭気・VOC・微粒子を処理します。マンションや住居兼作業場で夜間に稼働させたい、家族の居住スペースと同じフロアで使う、という場面でもにおい・粉塵面の不安を下げやすい設計です。

2. サポート除去が仕事を止めている

X2Dの最大の差分は、機械式切替のデュアルノズルです。左側のメインノズルはダイレクトドライブでモデル材向け、右側の補助ノズルはボーデン構成でサポート材向けに設計されています。

この設計により、モデル材とサポート材を分けやすくなります。たとえば、PLA本体に対してPETG系サポート、あるいは専用サポート材を使う運用です。サポートを剥がす力作業、表面に残る跡、研磨や補修の時間を減らせる可能性があります。

ただし、ここは重要です。X2Dの2本目は、2本とも同じ性能で高速に何でも出せるノズルではありません。 Bambu Labの技術解説では、補助側はサポート材向けとして扱うことが推奨され、補助押出は最大印刷速度200 mm/s、加速度1000 mm/s²以下が目安とされています。補助ノズル使用時はビルドサイズも縮小し、左ノズル単独の256×256×260 mmに対して、右ノズルまたは両ノズル使用時は235.5×256×256 mm(奥行−20.5mm/高さ−4mm)になります。

購入前にもう1つ知っておくべき、補助ノズル側の制約があります。

  • TPUなどのフレキシブル材は公式で"Print with Caution"扱い、安定運用にはメインノズル推奨です。補助ノズルはボーデン構成のため、柔らかい材料を安定して押し出しにくい設計です。TPUを多用する人はメインノズル側で運用する前提になります。
  • Dynamic Flow Calibrationの補助ノズル対応は公式で明示されていません。流量自動補正の扱いが不明な以上、メインノズルに比べて可変条件下の仕上がりは安定しにくい可能性があり、単独仕上げ用途より「サポート材・2素材の片側担当」として使う方が現実的です。
  • 補助ノズル単体の造形品質もメインよりわずかに低めという、初期テストレポートが出ています。

これらは「サポート材と2素材運用のためにノズルを分ける」というX2Dの割り切りから来る仕様です。欠点として隠すより、設計思想を理解したうえで使うことが前提になります。

つまりX2Dは「2倍速で何でも印刷する機械」ではなく、サポート材を分けて、仕上げ工程を減らすための機械として見るのが正確です。

サポート材運用を前提に導入する場合は、本体価格だけでなく、使用するサポート材、乾燥環境、既存AMS構成まで含めて見積もる必要があります。業務用途で迷う場合は、SK本舗のお問い合わせ窓口に現在の材料名と造形物の用途を送ると、構成判断が早くなります。

3. 2素材・2色運用でパージ廃材や時間が負担になっている

X1C+AMSの多色造形は強力ですが、1ノズルで色や材料を切り替える以上、パージは避けられません。色数やモデル構造によっては、造形物よりパージタワーや廃材が気になることもあります。

X2Dは2ノズルを機械的に切り替えるため、2素材・2色の範囲では、パージ廃材や切替時間を減らしやすい構造です。ロゴ入り治具、2色パーツ、サポート材分離など、明確に「2本に分けたい仕事」がある人には効きます。

一方で、AMSを使った多色運用では、モデル構成・色数・スライス条件によってパージの出方は変わります。X2Dを買えば、すべての多色造形で廃材がゼロになるわけではありません。 ここを誤解しないことが大切です。


05X1Cを使い続けてよい人

1. PLA/PETG中心で、今の品質に満足している

PLAやPETG中心の趣味・小規模制作なら、X1Cは今でも十分に強い機種です。造形品質に満足していて、失敗率も低く、AMSのパージ廃材も許容できているなら、X2Dの65°C加熱チャンバーやデュアルノズルはすぐに投資対効果へ直結しません。

この場合は、買い替え差額を次に回す方が体験が良くなることがあります。

  • フィラメント乾燥機
  • ノズル、ホットエンド、カッターなどの消耗品
  • ビルドプレート
  • よく使うフィラメントの在庫
  • AMSのメンテナンス部品

「困っていないのに買う」は、趣味としては楽しい選択ですが、業務判断としては慎重でよいです。

2. 複数AMS運用に慣れていて、色数が主目的になっている

X1Cで複数AMSを使い、既に多色運用を最適化しているユーザーもいます。この場合、X2Dのデュアルノズルだけを見て完全上位互換と考えるのは早いです。

確認すべきは、今困っていることが何かです。

  • 色数を増やしたいのか
  • パージ廃材を減らしたいのか
  • サポート材を分けたいのか
  • 高温材料を安定させたいのか
  • 機械停止リスクを減らしたいのか

「X1Cでは〇〇が原因で、毎月〇時間または〇円の損失が出ている」と書けないなら、乗り換え理由はまだ弱いです。

3. EOLが不安なだけなら、すぐ買い替える必要はありません

X1シリーズはEOLになりましたが、Bambu Lab公式発表では、次のサポート期限が示されています。

項目 期限
製造・アクティブ販売終了 2026年3月31日
ソフトウェア/ファームウェアのバグ修正・機能更新 2027年5月31日
セキュリティパッチ 2029年5月31日
スペアパーツ供給・修理サポート 2031年3月31日

EOLは「今日から使えない」という意味ではありません。少なくとも公式発表上は、修理・部品供給に一定の猶予があります。

ただし、公式ブログでは一部パーツが早期に売り切れる可能性にも触れられています。X1Cを使い続けるなら、ホットエンド、ノズル、カッター、PTFEチューブ、ビルドプレートなど、よく消耗する部品は計画的に確保しておくと安心です。

よくある不安LiDARが無くなって一層目の精度は大丈夫か

X2DではX1Cに搭載されていたMicro LiDARが廃止され、Eddy Currentセンサー+AIカメラに置き換わっています。「X1Cの売りが消えたので造形失敗が増えるのでは」という不安の声は、海外フォーラムでも繰り返し出ています。

Bambu Lab公式の説明では、Eddy Currentセンサーはベッドメッシュや金属面の検知をより細かく行い、AIカメラが造形物の異常を学習ベースで判定する構成になっています。オプションのVision Encoderを追加すると、50μm精度のモニタリングも選択できます。LiDARが無くなったから精度が落ちるのではなく、検知手段を別系統に置き換えた、というのが一次情報の整理です。

X1Cを使い続ける場合も、Micro LiDARのサポート・ファームウェア更新は2027年5月31日までの範囲で継続します。急いで結論を出す必要はなく、初期ロットの運用レポートが出揃うまで様子を見る判断も成立します。


06既存のAMS資産は活かせるか:X1Cオーナー向けの互換ガイド

X1Cを1年以上使っているユーザーの多くは、AMS(無印)やAMS HTを1台以上持っています。「X2Dに買い替えるとこれらが無駄になるのか」は、買い替え判断で最も重い論点の1つです。結論から言うと、手持ちのAMSはX2Dでも使えます。無駄にはなりません。

組み合わせ 可否 注意点
X1Cの旧AMS → X2Dに接続 利用可 AMS/AMS HT/AMS 2 Proを混在接続できます。3台以上接続する場合、または2台+外部スプールを併用する場合は、4-in-1 PTFEアダプタが必要です。
AMS 2 Pro → X1Cに後付け 利用可 公式Wikiに接続手順があります。マルチマテリアル印刷は対応、ただし乾燥機能のフル利用には切替アダプタ・外部電源が条件となります。
X2D本体1台の最大AMS接続数 AMS 2 Pro×4+AMS HT×8 合計25色まで同時運用可能。設置面積・電源容量・配線取り回しは事前検証が必要です。

既にAMSを2〜4台持っているX1Cユーザーは、X2D「単体」を買って既存AMSを移植する選択が現実的です。Combo購入でなくてよいケースが多く、X1C Comboの売却益と合わせれば実質負担額を大きく下げられる可能性があります。

逆に「AMSをこれから初めて導入する」「AMS 2 Proの乾燥機能を1台目から使いたい」場合は、X2D Comboの方が構成が整います。次の章で実質負担額の見積もり方を示します。


07X2D単体とX2D Combo、どちらを選ぶべきか

X2Dを買う場合、単体とComboの選び分けも重要です。

構成 向いている人
X2D単体 まず本体性能を試したい人、AMS構成を別途確認してから組みたい人
X2D Combo 新規導入でAMS 2 Proも含めて始めたい人、多色・多素材運用を最初から見直したい人

X1Cユーザーの場合、既存のAMS資産や配線、乾燥機能、接続条件が絡みます。AMS 2 ProはX1/P1シリーズでマルチマテリアル印刷に対応しますが、乾燥機能の利用には外部電源アダプターなど条件があります。X2D側のAMS構成も、購入前に最新の商品ページ・公式情報で確認するのが安全です。

迷う場合は「本体だけ欲しい」のか「AMS運用ごと作り直したい」のかで分けてください。後者ならComboを選ぶ理由が強くなります。

X2D単体・Comboの商品ページを見る


08売却か、サブ機化か

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X2D Comboを購入する場合、支払い額は165,000円(税込)です。X1C Comboを売却して差額で乗り換えるなら、実質負担は次の式で見ます。

実質負担 = 165,000円 - X1C Comboの売却額 - 必要な追加アクセサリ費用

ただし、中古相場は断定しません。EOL発表直後と新機種発表直後は、フリマ、買取店、オークションで価格が動きやすいためです。売却前には、出品価格ではなく成約価格を見てください。稼働時間、AMS有無、メンテ履歴、外装状態、純正箱・付属品の有無でも価格は変わります。

業務用途なら、X1Cをサブ機として残す価値もあります。1台がメンテナンスで止まったとき、もう1台が動くことは納期保険になります。売却して差額を下げるか、サブ機として稼働率を守るか。ここは現場の使い方で判断してください。


09業務ユーザー向け:年間損失を数字で見る

趣味用途なら「失敗も楽しみ」で済みますが、業務機の場合は失敗・後処理・停止が直接コストです。X2Dの投資が妥当か判断するために、現状のX1C運用で発生している年間損失を、次の3項目で見積もってみてください。

年間損失の見積もり式

  1. 後処理時間=サポート除去・研磨にかかる週当たり時間 × 時給 × 52週
  2. 材料ロス=月間パージ量・失敗材料量(kg) × 平均材料単価 × 12ヶ月
  3. 停止機会損失=造形失敗による納期遅延日数 × 1日当たり機会損失

合計 × 削減想定率(30〜60%) が、X2D導入による年間削減見込み額の目安になります。

具体例を1つ挙げます。小ロット治具・ABS部品を月5回以上作る個人事業主・法人担当者のケースです。

項目 現状想定 年間コスト
サポート除去・研磨 週1.5h × 時給¥3,000 × 52週 ¥234,000
パージ・失敗材料ロス 月0.8kg × ¥3,500/kg × 12ヶ月 ¥33,600
失敗による納期遅延 月1回 × 半日相当(¥12,000)× 12ヶ月 ¥144,000
合計 約¥411,600/年
X2D導入で40%削減を想定 年間約¥164,000の削減見込み

この例では、X2D単体(¥126,000)なら約9.2ヶ月、X2D Combo(¥165,000)でも約1年で購入額を回収する計算になります(¥164,000/年 の削減見込みベース)。数字はあくまで見積もり例で、実際の削減率は材料・造形物・作業フローで変わります。自分のケースで上の式に当てはめると、買い替えが「感情判断」ではなく「投資判断」に置き換わります。

法人・教育機関・受託製造での導入検討では、SK本舗が運用条件を伺ったうえで削減見込みと構成案をお出しします。必要な場合はお問い合わせ窓口から「月間出力量」「使用材料」「現状の失敗・後処理時間」を添えてご相談ください。


102026年秋まで待つ判断も合理的

急いで困っていないなら、X2Dの実使用レビューやファームウェア更新を見てから判断しても遅くありません。

  • 2026年5〜7月:初期ユーザーのレビュー、サポート材運用、ファーム更新を見る
  • 2026年夏:不具合傾向や中古X1C相場が見え始める可能性がある
  • 2026年秋:業務用途・趣味用途ともに判断材料が揃いやすい

なお、SNSでは将来機種として「H3」を待つべきという声もありますが、2026年4月時点でBambu LabからH3の公式発表は確認できません。 未発表機の噂だけで判断するより、今のX1Cで発生している損失を数字で見る方が現実的です。

一方で、待つ側にもリスクはあります。両論を並べて書きます。

待つ側のリスク

  • 円安進行や関税改定で日本価格が上方改定される可能性
  • 初期ロット予約枠が埋まり、出荷が夏以降にずれる可能性
  • X1C中古相場は新機種発売後に下落傾向になりやすい
  • 後処理時間や失敗率の損失は、待っている間も積み上がる

今買う側のリスク

  • 初期ロットのハード・ファーム不具合に当たる可能性
  • 実運用レビューや改善ファームが出揃っていない
  • サブ機化の前提ならX1C売却タイミングを逃す可能性
  • 用途が曖昧なまま買うと投資対効果が見えにくい

用途が固まっていて損失が数字で出ている人は「今買う」の方が合理的、用途が曖昧で急いでいないなら「待つ」の方が合理的、という分かれ方になります。


11最終判断チェックリスト

X2Dを前向きに検討

  • ABS/ASA/PA/PC系を月5回以上印刷している
  • 反り、割れ、サポート跡で再出力が発生している
  • サポート除去・研磨に毎週1時間以上かかっている
  • 2素材運用で後処理や廃材を減らしたい
  • 失敗や停止が納期・顧客対応に影響している

X1C継続・静観

  • PLA/PETG中心
  • X1Cの造形品質に満足している
  • AMSパージ廃材や色替え時間を許容できている
  • X1Cの不満を数字で説明できない
  • 初期ロットの実使用レビューを見てから判断したい

目安として、上の「X2Dを前向きに検討」に2つ以上当てはまるなら、X2Dは候補です。「X1C継続・静観」に多く当てはまるなら、今は買い替えを急がなくて構いません。


12X2Dがしっくり来ないなら:次の選択肢

X2Dはデュアルノズル・加熱チャンバーを手頃な価格で実現した機種ですが、全員に最適な1台ではありません。用途と予算によっては、同じBambu Labラインナップ内でも他の機種の方が合うケースがあります。

  • P2S/A1 mini方向:デュアルノズルが不要で、コスト重視・学習用途が主な方向け。PLA/PETG中心の趣味ユーザーや教育現場に合います(P1SはEOL済みのため現行のP2Sを推奨)。
  • H2D/H2C方向:X2Dよりさらに大型・上位。大型造形物や高いスループットを求める業務機向け。予算感はX2Dの2〜3倍です。
  • X1C継続+消耗品投資:EOL後もサポート期限まで使い倒す選択肢。乾燥機・ノズル・ビルドプレートの予備確保が前提です。

ラインナップ全体の比較はBambu Lab 3Dプリンター比較 2026にまとめています。機種選びから整理したい場合は、そちらを先に読む方が遠回りになりません。


13よくある質問

X1CからX2Dに買い替えるべきですか?
PLA/PETG中心でX1Cの造形品質に満足しているなら、急いで買い替える必要はありません。X2Dを検討すべきなのは、ABS/ASA/PA/PC系の反り、サポート除去、2素材運用の廃材や後処理で継続的に困っている人です。
X1CはEOL後も使い続けられますか?
使い続けられます。Bambu Lab公式発表では、X1シリーズのスペアパーツ供給・修理サポートは2031年3月31日まで、セキュリティパッチは2029年5月31日まで予定されています。EOLは「すぐ使えなくなる」という意味ではありません。
PLAやPETG中心でもX2Dを選ぶ意味はありますか?
PLA/PETG中心で、サポート材分離や2色運用の廃材削減に強い目的がない場合、X2Dの価値は出にくいです。加熱チャンバーやデュアルノズルに投資するより、乾燥機、消耗品、フィラメント在庫に回す方が合理的なケースがあります。
X2D単体とX2D Comboはどちらがよいですか?
本体性能を試したい、または既存AMS資産を活かしたいならX2D単体が候補です。新規導入でAMS運用ごと見直したい、多色・多素材運用を最初から組みたいならX2D Comboを検討してください。最新構成はX2D商品ページで確認できます。
X2Dなら多色造形の廃材はゼロになりますか?
ゼロになるとは言えません。X2Dは2ノズルの機械式切替により、2素材・2色の範囲ではパージ廃材や切替時間を減らしやすい構造です。ただし、AMSを含む多色造形では、モデル構成・色数・スライス条件によって廃材量が変わります。
X1Cを売ってX2Dに買い替えるべきですか?
中古売却で実質負担を下げる選択はありますが、業務用途ならX1Cをサブ機として残す価値もあります。1台がメンテナンスで止まったときの納期保険になるため、売却額だけでなく停止リスクも含めて判断してください。
X2Dの予約・出荷時期はいつですか?
日本では2026年4月15日に予約が開始されました。出荷はメーカーの入荷状況により変動します。最新の予約・出荷時期はX2D商品ページで確認してください。
手持ちのAMSやフィラメントプロファイルは、X2Dでそのまま使えますか?
AMS/AMS HT/AMS 2 Proのいずれも接続可能です。ただし第1世代AMS(X1Cセット品)は多色印刷では使えますがドライ機能は使えず、Bambu公式のX2D推奨構成はAMS 2 Pro / AMS HTです。2台以上を接続する場合は4-in-1 PTFEアダプタが必要になります。フィラメントプロファイルはBambu Studio経由で共通の基本プリセットが使えますが、X2Dはデュアルノズル・加熱チャンバー前提のため、材料ごとに温度・リトラクション・乾燥条件の再調整を推奨します。

14まとめ:売る側として、正直に書きます

X1Cに満足しているなら、乗り換える必要はありません。

高温材料・サポート材・2素材運用で毎週困っているなら、X2Dは投資として検討に値します。

EOLが不安なだけなら、サポート期限と消耗品確保を確認してから判断してください。

SK本舗では、X2D単体・Comboの導入相談に対応しています。X1CからX2Dへ買い替えるべきか、用途を聞いたうえで構成をご提案します。X2Dを買うべきケースだけでなく、X1Cを使い続けるための消耗品・メンテナンス構成もご案内できます。

X1Cは、用途によってはまだ十分に現役で使える機種です。焦らず、数字で判断しましょう。

次に取るべき行動


あなたのタイプ別・次の一手

記事のチェックリスト結果から、ふさわしい次のアクションを選んでください。

X2D前向き検討派

用途・損失が数字で出ている方は、単体・Comboを直接比較。

X2Dの商品ページ

迷っている・相談したい派

材料・頻度・AMS構成を伝えれば、単体かComboかを整理します。

導入・買い替えを相談

X1C継続派

消耗品・予備パーツを先に確保して、EOL後も止めない運用へ。

Bambu Lab関連商品一覧

参考文献・確認ソース

本記事の更新予定

X2Dの実機運用レビュー・初期ロットの不具合傾向・X1C中古相場の変動が見え始める2026年5月中旬〜6月を目処に、本記事を追記更新します。公開日時点で確認が取れていない数値(加速度・消費電力など)は一次ソースが出揃い次第、差し替えます。


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SK本舗はBambu Lab・ELEGOO・Anycubic等21ブランド以上の正規代理店です。用途・予算別に最適機種をご提案します。