ミステリーマン
ミステリーマン

うぅ~、北風が冷たくて寒いよ~。
シャッフルたん

エリナ
エリナ
もう1月だしな。この時期にそんな格好してたら凍えて当然だろう。

だってぇ、これしか服ないんだもん。エリナちゃん、私に暖かい服をプレゼントしてよぉ~。
シャッフルたん

エリナ
エリナ
私だって袴だけで頑張ってるんだ、寒さくらい我慢しろ! と、言いたいところだが、風邪を引いちゃったら、元も子もない。仕方ないからセーターの一つでもプレゼントするか。

え!! マジで!? ちょー嬉しい!!
シャッフルたん

エリナ
エリナ
昔に比べてセーター作りも簡単になったしな。これも全部、ホールガーメント横編機のおかげだけど。

ん? ホールガーメント横編機? なんなの、それは?
シャッフルたん

エリナ
エリナ
まったく不勉強だなあ。3Dプリンターの会社のマスコットキャラがホールガーメント横編機も知らないのか。

 し、知らないです。
シャッフルたん

エリナ
エリナ
ちょっとは勉強しなさい…。仕方ない。じゃあ今日は少しだけ、このホールガーメント横編機について説明してみよう。

エリナ先生、お願いします!
シャッフルたん

 

アパレル業界の3Dプリンターとは!?

エリナ
エリナ
ホールガーメント横編機は「アパレル業界の3Dプリンター」と呼ばれているマシンなんだ。メカニズムは3Dプリンターとは異なるけど、簡単に説明しちゃえば、糸を素材に自動的に洋服を編み上げてくれるという、近未来の服作りマシーンってところだ。

 

 

すご~い! 裁断や縫い合わせまで全部マシーンがやってくれるってこと?
シャッフルたん

エリナ
エリナ
うむ。機械に糸を設置すれば、あとはプログラムに従って、完成品まで全てオートで制作してくれる優れものだ。これによって従来の服作りにおいて発生していた「無駄」を大幅にカットすることに成功したんだよ。

無駄? それって裁ちクズとか?
シャッフルたん

エリナ
エリナ
そうだ。実は、この裁ちクズが今まで思っている以上の無駄を作っていたんだ。たとえばセーターであれば原料に使用する糸の30%がこの裁ちクズとして無駄を作っていたし、ちょっと凝ったデザインのドレスとかになれば、50%が無駄になっていたらしいんだ。

ひゃ~、それって料理で考えると、300gのお肉のうち150gをゴミ箱に捨ててきたみたいなもんだよね?
シャッフルたん

エリナ
エリナ
たとえが雑だけど…まあ、そういうことだ。実にもったいないだろう? 特に2000年代頃よりファッション界では「エコラグジュアリー」という言葉も生まれていてだな、ようするに、環境に優しく、なおかつファッショナブルである、ということが時代のトレンドでもあったんだ。しかし、その実情はといえば、どうしても服作りにおいては膨大な無駄が発生してしまっていた。それを変えたのが、このホールガーメント横編機というわけだ。

 

 

機械が全部やるから余計な無駄がカットされるんだね。
シャッフルたん

エリナ
エリナ
裁ちクズは単に糸が無駄になるだけじゃなく、そうしたクズの廃棄焼却における二酸化炭素排出も問題になってたからな。温暖化の原因とされる二酸化炭素排出量のうち、およそ10%がアパレル業界によって排出されているというデータもある。

この前の人工肉を3Dプリンターで作るという話の時にも、これまでの畜産が排出してきた二酸化炭素をカットできるって話になったよね。
シャッフルたん

エリナ
エリナ
そう、生産の自動化は環境保護の観点からも重要なんだ。あと、アパレルに関しては特に、ファストファッションブランドなどが先進国で商品を低価格で販売するために、発展途上国などの工場で服を作ることが一般化していたのは知ってるだろう? こうした低賃金労働は非人道的だとも言われていた。さらに発展途上国に工場を作れば、いずれその土地の経済が発展し、賃金が上がる。そのため、常に工場を移転し続けなければいけないという問題も生んでいたんだ。

「チャイナプラスワン」ってやつだね! 聞いたことある。ちょっと前までは中国が世界の工場だったけど、中国の平均賃金が上がったことから、アジアの他の国に工場が移転してるって話。
シャッフルたん

エリナ
エリナ
そうそう。ただ、そうした他の諸国も工場が増えればいずれ賃金が上がる。だから、ファストファッションはいずれあの価格帯を維持することが不可能になるとも言われているんだ。

そこに登場したのがホールガーメント横編機ってことだね。たしかにこれは革命的!
シャッフルたん

エリナ
エリナ
だろう? しかも驚くなかれ。このホールガーメント横編機を開発したのは、なんと日本人なんだよ。

ええ~!! 世界のアパレルを変えたのが日本人って、それ本当!?
シャッフルたん

世界を変革する日本企業「SHIMA SEIKI」

エリナ
エリナ
ホールガーメント横編機の開発を行った企業は和歌山県にある編機メーカー「SHIMA SEIKI」(島精機製作所)。会長は島正博さんという方なんだ。

すご~い! 本当だ! サイトにホールガーメント横編機で作ったセーターの写真や動画があるけど、どれも可愛い!
シャッフルたん

 

 

エリナ
エリナ
だな。特徴はホールガーメントであるがゆえに縫い目がないということ。実はすでにユニクロの「3D KNIT」シリーズなどにも使われていて、多くの人が「SHIMA SEIKI」の服を身にまとっているんだ。

みんなが気付かないうちに世界はひっそりと変革してたんだね。
シャッフルたん

エリナ
エリナ
そういうことだ。この島さんが起こした変革については、『アパレルに革命を起こした男』という本にも纏められてる。ホールガーメント横編機がもたらす環境負荷の低減や、労働問題の改善などについても詳しく纏められていて、とても面白い本だぞ。

 

『アパレルに革命を起こした男』梶山寿子

 

読んでみよ~。それにしても、この島さんってすごい人だね。日本の地方から世界を変えちゃうだなんて。
シャッフルたん

エリナ
エリナ
なんでも、この島さんは10代の頃から天才発明少年として数多くの特許を個人で取得していて、「紀州のエジソン」なんて異名も持っているらしい。このホールガーメント横編機にしても、構想は30年前からあったそうなんだ。

30年前にこういう時代が来ることを見越してたんだね、、、すごい!
シャッフルたん

エリナ
エリナ
まさに「先見の明」ってやつだな。「SHIMA SEIKI」は、エルメスやグッチ、プラダ、クリスチャン・ディオールなどなど、海外の名だたるハイブランドの製品も製作してて、島正博さんの名前も海外での知名度はものすごいらしい。ニュースなどでも、その技術開発についてが度々取り上げられてるようだ。それに実は、ホールガーメント横編機の技術は宇宙服にも採用されているらしいんだ。

 

 

う、宇宙服! すごい、本当に世界の最先端にいるんだね!
シャッフルたん

エリナ
エリナ
ああ。さらに「SHIMA SEIKI」では、現在、このホールガーメント横編機とデザインツール「デザインシステム」を連携させることで、手頃なオーダーメイド、カスタムメイドの衣服制作の実現に向けても動いているらしい。同じものを大量に生産する時代から、それぞれが本当に欲しいものを必要なぶんだけ生産する時代へ。そうした時代のパラダイムシフトに関わっているというところからも、ホールガーメント横編機はアパレル業界の3Dプリンターと呼ばれているわけだな。

私もオリジナルのセーターをホールガーメント横編機で作って欲しい!
シャッフルたん

エリナ
エリナ
まあ、ぶっちゃけ君の場合はデジタル空間にしか存在しないわけで、セーター欲しいならイラストレーターさんにお願いするのが早いと思うけどな。

な、なんて身も蓋もないことを…。それエリナちゃんも一緒だし!
シャッフルたん

エリナ
エリナ
私にはちゃ~んと中の人がいるから、君と一緒にしないで欲しい。

くぅ、、、どうせ私は電子空間でしか生きられないデジタル少女ですよ、ちぇっ! いいもん、冬服いっぱい描いてもらうから。
シャッフルたん

エリナ
エリナ
イラストレーターさんもそんな暇じゃないけどな(笑)。というわけで、以上、アパレル業界の3Dプリンター「ホールガーメント横編機」について、広報エリナからでした!