Mercury Plus/XSで洗浄できる他社機の造形物
ELEGOOのMercury Plus V3.0やMercury XSは、Saturn・Marsシリーズ用のアクセサリとして知られていますが、実際には他社光造形機の造形物でも、サイズさえ収まれば洗浄・二次硬化に使えます。ここでは、Anycubic Photon系やPhrozen/Creality Halot系など他社機のユーザーから多い「どこまで洗える?」という質問に答えます。
結論
Mercury Plus V3.0のバスケット洗浄モードは最大230×135×260mm、ハンギング洗浄モードは最大214×135×180mmまで対応し、水タンクは7.5L。Mercury XSはバスケット有で180×121×153mm、バスケット無で201×124×255mmまで対応し、水タンクは7L。この寸法内に収まる造形物であればメーカーを問わず洗浄・二次硬化できます(Anycubic Photon Mono Xのフルビルドクラスまでなら多くが対応可能)。ただし洗浄液の種類と、レジン硬化波長(405nm中心)はメーカーごとに確認が必要です。
互換性の考え方(容量と波長)
洗浄・硬化機の互換性を考えるポイントは3つです。
- 造形物が洗浄チャンバーに物理的に入るか
- 使用するレジンの洗浄方法(IPA/水洗いレジン用の水)が洗浄機の用途と合うか
- 二次硬化のUV波長が造形したレジンの推奨波長に合うか(405nmが業界標準)
Mercury Plus V3.0/Mercury XSはどちらも405nm UV LEDで、光造形機側も多くが405nmなので基本的に問題ありません。問題になりやすいのは「入るかどうか」のサイズと、「洗浄液の種類」の2点です。
洗浄対応サイズの目安(他社機のビルドサイズと比較)
現行主要機種のビルドボリュームと、Mercury Plus/XSに収まるかを整理しました(2026年5月時点、ELEGOO/各社公式スペック。Phrozenは2026年5月時点でSK本舗が現行扱いの機種を掲載)。
| 機種 | ビルドボリューム(X×Y×Z) | Mercury Plus V3.0(バスケット 230×135×260mm) | Mercury XS(バスケット無 201×124×255mm) |
|---|---|---|---|
| Anycubic Photon Mono/Mono 2 | 165×89×143mm前後 | ○ 余裕で対応 | ○ 対応 |
| Anycubic Photon Mono X/X 6K/X2 | 192×120×245mm | ○ 対応 | △ Z方向ギリギリ |
| Anycubic Photon Mono M5s/M7 Pro | 218×123×200mm前後 | △ X方向ギリギリ | △ 要確認 |
| Phrozen Sonic Mighty Revo 16K | 211.68×118.37×235mm(Phrozen公式) | ○ 対応 | △ Z方向ギリギリ |
| Phrozen Sonic Mighty 12K | 218×123×235mm(Phrozen公式) | △ ギリギリ | × Z方向超過 |
| Phrozen Sonic Mega 8K S | 330×185×300mm(Phrozen公式) | × チャンバー超過 | × 大幅超過 |
| Creality Halot-Mage/Halot-Mage Pro | 228×128×230mm(Creality公式) | △ X方向ギリギリ | × 超過 |
実寸でミリ単位のケースは、プラットフォームに付けたまま入るかどうかも確認してください。ELEGOO純正プラットフォームは専用フックに掛けられますが、他社プラットフォームはそのまま掛けられないので、造形物だけ外してバスケット洗浄するのが基本です。
注意点(レジンごとの洗浄液)
他社レジンを洗う場合、まず「水洗いレジン」か「標準レジン(IPAまたは専用クリーナー)」かの確認が必要です。
| レジン種別 | 推奨洗浄液 | Mercury Plus/XSでの運用 |
|---|---|---|
| 標準レジン(ELEGOO/Phrozen/Sirayaなど) | IPA(イソプロピルアルコール99%推奨) | ○ 専用設計の洗浄モードで対応 |
| 水洗いレジン(Anycubic Water-Washable、ELEGOO Water Washableなど) | 水道水 | ○ 水だけで洗える。タンクのアルコール対策は不要 |
| エンジニアリングレジン(ABS-Like/Tough/高温レジン) | IPA+仕上げTPM | △ 洗浄時間を延長するか二段洗いを推奨 |
| 特殊認証レジン | メーカー指定洗浄液 | × メーカー純正洗浄機の使用を推奨 |
IPAを使ったあとに水洗いレジンを洗うときは、必ず水タンクを交換・清掃してください。IPAと水が混ざると洗浄効率が落ちます。
選び方のポイント
- 造形物の最大サイズをまず測る:普段作る造形物のX×Y×Z寸法を計測し、洗浄機のチャンバー寸法と比較
- Mercury Plusは汎用性、Mercury XSは大型Z方向重視:フィギュアや精密造形中心ならPlus、縦長・大型造形中心ならXSが向いている
- 洗浄液は1種に絞るか、タンクを分ける:水洗いとIPAを併用するなら、タンクを予備で買うか使い分けの運用ルールを決める
- 硬化時間はレジン・造形物サイズに合わせる:Mercury Plus V3.0は最大30分、Mercury XSも同等。メーカー推奨時間を基準にしつつ、厚物は2段階で硬化
- 他社プラットフォームはバスケット運用前提:専用フックは純正設計なので、他社機のユーザーはバスケット洗浄を基本にする
まとめ
ELEGOO Mercury Plus V3.0とMercury XSは、チャンバーサイズに収まれば他社機の造形物でも問題なく洗浄・硬化できます。Mercury Plus V3.0は230×135×260mm、Mercury XSは201×124×255mmが上限の目安です。水洗いレジンと標準レジンでタンク運用を分け、波長405nmのレジンであれば硬化面でも互換性があります。SK本舗はELEGOO正規代理店としてMercury Plus V3.0/Mercury XSを取り扱っているので、使っている光造形機とレジンを教えていただければ、最適な運用方法もあわせてお伝えします。
関連FAQ
- 水洗いレジンと標準レジンの使い分け
- 二次硬化の最適時間と過硬化のサイン
- IPAの再利用と交換タイミング
