
光造形3Dプリンターでレイヤーラインを目立たせないための7つの対策
光造形3Dプリンター(SLA方式)は、滑らかで高精度な造形が可能な一方、使用方法や設定次第ではレイヤーライン(層の跡)が目立ってしまうことがあります。レイヤーラインが目立ってしまうと、仕上がりが粗く見えるだけでなく、後加工に手間がかかることにもなるため、なるべく避けたいのがユーザーの本音。そこでここでは、光造形3Dプリンターを使用する際にレイヤーラインを目立たせないための7つの対策を紹介したいと思います。
1. 解像度(レイヤーの高さ)を最適化する
レイヤーラインを目立たなくする最も基本的な対策は、造形時のレイヤー高さを小さく設定することです。光造形プリンターでは、0.025mmや0.05mmといった微細なレイヤー高さでの造形が可能です。レイヤーを薄くすることで、表面が滑らかに仕上がり、レイヤーラインが目立ちにくくなります。
ただし、レイヤー高さを低く設定するほど造形時間が長くなるため、造形物の形状や必要な精度に応じてバランスを取ることが重要です。細かいディテールが必要な部分には高解像度を、比較的シンプルな形状には低解像度を使用するなど、造形物の一部で解像度を調整できるソフトウェアを活用すると効率的です。
2. プリント角度の最適化
造形物をプリントベッドに対してどの角度で配置するかによって、レイヤーラインの目立ち具合が変わります。直立した造形物は、縦方向にレイヤーラインが強調されやすくなりますが、斜めに配置することで、レイヤーラインがより均一に分散し、目立ちにくくなります。
たとえば、45度の角度で造形物を配置すると、レイヤーラインが目立たなくなることが多いです。また、サポート材の配置にも影響を与えるため、必要最小限のサポート材で造形できる角度を探ることも大切です。
3. 適切なサポート材の配置
サポート材は、光造形3Dプリンターで重要な役割を果たしますが、サポート材の跡が残ると表面の仕上がりが損なわれる可能性があります。これを防ぐためには、サポート材を適切に配置し、造形物の目立たない部分にサポート材が接するようにすることがポイントです。
さらに、サポート材の接触部分を最小限にすることで、表面のダメージを軽減することができます。ソフトウェアの設定を見直し、サポート材の直径や密度を調整することで、サポート跡の影響を最小化しましょう。
4. 適切なレジン選び
使用するレジンの種類も、レイヤーラインの目立ち具合に大きく影響します。光造形3Dプリンターにはさまざまな種類のレジンがありますが、表面仕上げが滑らかであるかどうかはレジンの特性に依存します。例えば、透明や半透明のレジンは、レイヤーラインが目立ちにくく、滑らかな仕上がりを得やすいです。
逆に、濃い色のレジンや不透明なレジンは、レイヤーラインが強調されやすい傾向があります。レイヤーラインを目立たせたくない場合には、色の淡いレジンや透明度の高いレジンを選ぶと良いでしょう。また、樹脂の粘度や硬化後の特性も影響するため、造形物に合ったレジンの選定が重要です。
5. ポストプロセッシング(後加工)で仕上げる
造形後のポストプロセッシングも、レイヤーラインを目立たせないための有効な手段です。光造形3Dプリンターでは、以下のような後加工を施すことで、表面を滑らかに仕上げることが可能です。
サンディング(研磨)
造形物の表面をサンドペーパーで磨くことで、レイヤーラインを物理的に取り除くことができます。最初は粗めのペーパーで削り、その後徐々に細かい番手に変えていくことで、滑らかな仕上がりを得ることができます。特に、細かいディテールを維持したまま表面を仕上げる場合には、細かな粒度のペーパーを使うことがポイントです。
クリアコーティング
透明なレジンで造形した場合、クリアコーティングを施すことで、さらに表面を滑らかに仕上げることができます。クリアスプレーや透明レジンを薄く塗布し、さらに光硬化させることで、表面の微細な凹凸を埋めて光沢のある滑らかな仕上がりを実現します。
アセトン蒸気処理
一部のレジンでは、アセトン蒸気を使った表面処理が可能です。アセトン蒸気を造形物に当てると、表面のレイヤーが溶け、滑らかになります。ただし、レジンによってはこの方法が適さない場合があるため、レジンの特性を確認してから行うことが大切です。
6. プリント速度と光の強度を調整する
造形時のプリント速度や光の強度も、レイヤーラインに影響します。速度が速すぎるとレイヤー間の接着が不十分になり、ラインが強調されることがあります。一方、光の強度が強すぎるとレジンが過硬化し、表面に粗さが生じる場合もあります。
これらのパラメータは、プリンタやレジンの種類に合わせて最適化する必要があります。実際のプリント前に小さなテストプリントを行い、最適な設定を見つけることをお勧めします。
7. モデルデータの最適化
最後に、造形物のデジタルデータ自体を最適化することも重要です。モデルのメッシュが荒いと、そのまま表面に影響が出てしまいます。造形物のスムージングやメッシュの解像度を高めることで、3Dプリント時に滑らかな表面を実現できます。
また、エッジや角の部分は特にレイヤーラインが目立ちやすいため、これらの部分をソフトウェアで少し丸める(フィレット処理)ことも効果的です。造形物全体の形状に応じて、データの微調整を行うことで、仕上がりが大きく向上します。
まとめ
光造形3Dプリンターでレイヤーラインを目立たせないためには、解像度やプリント角度の調整、適切なレジンの選択、そして後加工の工夫が必要です。また、サポート材の配置やモデルデータの最適化も、レイヤーラインを抑えるための重要なポイントです。
これらのテクニックを組み合わせて活用することで、3Dプリント作品の品質を大幅に向上させることができるはず。中でも、レイヤーラインを目立たせない仕上げは、製品の見栄えや機能性を高めるために不可欠ですので、皆さんもこの記事を参考に造形物の表面を滑らかに仕上げてください。
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