長野工業高等専門学校
国立長野高専は、高校と大学の両方にまたがる年齢段階の学生に対し、五年一貫の特色ある教育を行う学校として、昭和38年に開校しました。卒業生は9,000人を超え、地元産業界はじめ社会の各分野で活躍しています。長野県では高専は1校だけですが、国立高等専門学校機構のもとで一元化された組織となった国立高専が全国に51校あります。 高専は、我が国の科学技術と産業の発展を支える人材を育てることを目的とし、体験を重視した質の高い教育システムは、卒業生の活躍とあいまって、社会から高く評価されています。 「優れた技術者は、優れた人間でなければならない」との教育理念を掲げており、技術者としての志と確固としたよりどころを持ち、自分の夢を追い求める中で、豊かな創造性・人間性と開かれた心を養っていってほしい。そんな学校の願いが込められています。
導入先概要
長野工業高等専門学校 航空・ロボット製作部は1999年4月より旧航空部と旧ロボット研究同好会が合併して創部されました。現在は主に「ロボカップジュニア」という大会に出場するロボットを独自に設計・製作しながら、自らの技術力の向上を目的に活動しています。これまで同大会サッカー競技部門で世界大会に3回出場するなど、国内外で活躍しています。※ロボカップは国内にあるロボット競技会の中で唯一、国際科学技術コンテスト(支援:独立行政法人科学技術振興機構)に認定されています。 こちらの部活動において自律型サッカーロボット等の高精度の部品製作に使えるのではないかとご応募頂きました。
<導入予定内容>
利用目的 | 利用内容 |
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部活動 | 航空・ロボット制作部 |
<導入予定内容>
利用実績 | 利用内容 |
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部活動 | 自立型サッカーロボットに使用するパーツ(オムニホイール等)の制作。 積層型プリンタでは製作できない高精度部品の制作等 |
<出力作品>
オムニホイールパーツ
実際に利用してみてのご感想
◆今回の3Dプリンターの使用感についてお聞かせください。(選択式/複数回答可)
今後も意欲的に使用したい。
◆3Dプリンターは予想通りに出力できましたか。(選択式)
使用方法が案外難しかった。
◆使用感についてのご意見・感想・要望を教えてください。
<教員の皆様の視点から>
サイズがコンパクトですので、設置スペースに困らず、たいへん助かっています。
<児童生徒学生の皆様の視点から>
光造形は初めてだったので、レジンの扱いや片付けが大変でした。しかし、非常に精密なパーツが造形できるようになったので今後の製作の幅が広がったと感じます。
◆使用するにあたって工夫した点を教えてください。
サポート材をつけることを考慮して出力物の向きを決めたため、表面部分にサポート材がつかずきれいな仕上がりになりました。
◆3Dプリンター導入により何か知見に変化はございましたか。興味は広がりましたか。授業に取り入れたい/学びたいですか。
<児童生徒学生の皆様の視点から>
レジンや硬化方法によって変化することがわかったので、今後レジンや硬化方法の研究を行い、当部に最適な造形方法を探したいと思いました。
◆難しかった・満足できなかった場合に精度や使用方法などどの点でギャップがあったか、出力失敗の理由等をご教示ください。
<出力について>
薄い造形物を印刷した際に反ってしまうことがありました。今後反らない乾燥方法等を研究したいと考えています。
◆今後も3Dプリンターを使おうと思いますか。(寄贈品以外でも3Dプリンターカテゴリであれば可)
当部にとって3Dプリンタは欠かせない存在であり、今後も使用していきたいです。中でも光造形プリンタは精密部品が作れるので、実験を重ねて精度の高い機体を作れるようにしていきたいと思っています。
◆3Dプリンターを導入して活用できそうな教育分野(科目)についてお伺いします。どの授業や分野で使用できそうでしょうか。
数学の立体や図形分野,化学の分子や原子等の説明や芸術分野に使用できると考えます。
◆3Dプリンターを授業や学校で導入するのに課題になる点はどういった部分でしょうか。(選択式/複数回答可)
設備(CAD使用可能PCなど)、教職員側の知識
工業高校等であれば比較的導入しやすいですが、一般校だと先生の技術と生徒の興味が課題になると思われます。
SK本舗より
積層型プリンタ(FDM)ではできない高精度のパーツ製作をする為に光造形式プリンタを活用して頂けたとの事で、これから様々なパーツ製作に挑戦して頂き、ロボカップジュニアにて成功を収めて頂けることを心より願っております。