ウィルソンが空気のいらない3Dプリントバスケットボール「Airless Gen1」を発売
3Dプリントされた格子状のローブがバスケの歴史を変える
スポーツ用品メーカーとして不動の地位を誇るウィルソンが3Dプリント技術を使ったある商品を発表して話題となっている。
今回、ウィルソンが発表したのは新作のバスケットボール。その名は「Airless Gen1」。そう、エアレスとあるように、このバスケットボールは空気で膨らませる必要がないというのだ。
現在、NBAで使用されているバスケットボールは革張りの8つのローブからなり、空気の注入によって張力を維持し、また弾性や反発力を獲得している。今回の「Airless Gen1」もまた8つのパネル状のローブを備えている。特筆すべきはそのローブが3Dプリントされた「格子状」になっているという点だ。
真っ先に生じる疑問は、ちゃんと機能するのか、というものになる。だがウィルソンによれば、重量、サイズ、反発力など、規定のバスケットボールの性能仕様にほぼ適合しているという。
ウィルソンが発表している「Airless Gen1」のCMを見ると、なるほど、確かにそれはバスケットボールとして機能している。
すでにバスケ好きな米国YouTuberたちも検証動画をアップしているが、彼らも驚くほどそのパフォーマンスは従来のバスケットボールと変わらないようなのだ。
製作プロセスは従来よりもはるかに迅速で、さらにカスタマイズも容易だという。すでに業界では次世代のバスケットボールとして、NBAでの正式採用への期待の声も高まっている。
今回、「Airless Gen1」の開発に関わったのは、米国シカゴに拠点を持つデジタルマテリアルの専門企業General Lattice 、オースティンに拠点を持つAM企業のDYEMANSION、そして同じくAM企業のEOSだ。要は現代における先端技術の粋を集めて開発されたのが、今回の「Airless Gen1」であるというわけだ。
画像/Wilson
なんといっても、まずは実際に触ってみたいところ。すでに「Airless Gen1」は米国において2月16日に2500米ドルで発売が開始されている。要チェックだ。
「Airless Gen1」
https://www.wilson.com/en-us/explore/basketball/airless-prototype