「サンアンドレアス」の地図を3Dプリンターで完全再現! その脅威のクオリティに話題騒然
GTAファン必見の超絶精巧な出力品とは?
サンアンドレアスという地名を聞いてピンと来る方向けの面白いニュースが届いた。
もちろん、サンディエゴのことでもロサンゼルスのことでもない。 サンアンドレアスとは、ある超有名ゲームの舞台となっている架空の都市の名前だ。
そのゲームとは「グランドセフトオートV」。世界で1億5000万本以上を売り上げた、言わずと知れたモンスター級の人気ゲームだ。米国ではこの10年間で最も売れたゲームであり、ゲーム史上においても歴代3位の売り上げを誇っている(ちなみに1位はテトリス、2位はマインクラフトだ)。
さて、その面白いニュースとは何か。
実はある人物が数百時間を費やして、このサンアンドレアスのマップ全体を3Dプリントしたのだ。
壮大なオープンワールドを完璧に再現
「え、ゲームのマップを3Dプリント? それだけ?」と思ったかた、見くびってはいけない。実際にプレイしたことがある方ならご存知のように、このサンアンドレアスは超広大なのだ。
実寸換算だと81平方km。オープンワールドゲームのマップの広さランキングでは現状5位に留まっているものの、その細かさと複雑さを加味すれば、実質的には現状で最も再現が困難なマップと言っても過言ではない。
今回、この広大なマップの3Dプリントに挑戦したのはプロダクトデザイナーのDom Riccobene氏だ。なんでもコロナ禍で発生した大量の余暇時間を、この仮想世界の再現に費やしたのだという。
ツイッターで発表された動画は、実に見事だ。
Map of San Andreas for #FanArtFriday#GTA5 #GTAOnline #3dprinting pic.twitter.com/FdUfoquyvF
— Dom Riccobene (@DomRiccobene) August 6, 2021
とてつもない精度とクオリティ。ついでに言えば動画のセンスも洗練されている。プレイしたことがある人なら、パット見てこれがあのサンアンドレアスだと理解できることだろう。
こだわりの造形に使用した時間は?
Domさんはゲームプレイをしながら、まずマップのスキャンを行なったそうだ。これが大変な作業だったとのことで、必要なデータが得られるまでにかかった時間はここまでで100時間。
もちろん、ここからデータを修正しながらモデリングするのにも時間がかかった。マップ全体を正方形のタイルに分割し、それらがシームレスに接続されるように試行錯誤を繰り返したという。出力にかかった時間は合計125時間だそうだ。
Saint Denis from #RDR2 @ 1:16,000 scale. SLA test print for using my #lidar dataset of the game. The tiny spikes are trees and smoke stacks @ about 51 μm 👀. #map #cartography #GIS pic.twitter.com/QpaYzLzZDT
— Dom Riccobene (@DomRiccobene) July 28, 2021
海をブラックでまとめたモノクロな仕上がり含め、オブジェとしてもカッコいい。これぞ不幸中の幸い、コロナ禍によって生み出された傑作というものだろう。
この作品を目にしたことで今猛烈にGTA5をプレイしたい気分に襲われてる方も少なくないのではないだろうか。筆者もそんな気分だ。