3Dプリンターでランボルギーニを一般人が自作!? さらにはプリントしたボディを取り替え可能な未来型自動車も登場
礼に始まり礼に終わる。どうも、合氣道初段、SK広報のエリナです。
卵かけご飯にゴマ油を1さじ入れると旨味が爆発するって最近知りました、おすおすっ!!
この前、イスラエルの研究室で3Dプリンターによる心臓の作成に成功した、という話をしたばかりだが、今度はアメリカからとんでもないニュースが届いた。なんと、3Dプリンターを使用して、あのランボルギーニを作った猛者が現れたというのだ。
免許のない私にはスポーツカーの世界なぞこれっぽっちも分からないのだが、そんな私でもランボルギーニがすごい車だってことくらいは知っているぞ! 一体全体どういうことだろうか?
息子の教育のためにランボルギーニ・アヴェンダドールを自作
今回、話題を集めている人物は米国コロラド州のレーザー技術メーカー、KMLabsの最高科学責任者であるスターリング・バッカス氏とその息子。なんでも、この親子、レーシングゲームの「Forza Horaizon3」をプレイしたことを機にランボルギーニに一目惚れしてしまったのだとか。
もちろん、一目惚れしたからといってそう簡単に買えるものではない。特に二人が惚れ込んだランボルギーニ・アヴェンダドールは普通に買えば数千万円。本来、というより普通の人なら、ここで諦める。しかし、スターリングさんは諦めなかった。息子への教育の一環として、予算2万ドルでランボルギーニの制作に着手したというのだ。
もちろん、一朝一夕で完成とはいかない。仕事終わりの1時間を使い、息子と地道な作業を続けた結果、およそ1年4ヶ月で、ランボルギーニの外装を作り出すに至った。
使用しているのは家庭用デスクトッププリンターであり、当然エンジンは作れない。そこはコルベットからLS1V8を取り出して転用。プラスチックは陽光で溶けてしまうためカーボンシートを組み込んだりと四苦八苦の末に、ついに実際に運転できる「偽物」ランボルギーニが誕生したというわけだ。
以下はその完成したランボルギーニの動画だ。このエンジン音が男のロマンというものなのだろうか。スポーツカーに関心のない私には単なるボロのスポーツカーの車庫入れ動画にしか見えないが(失敬)、とはいえ、息子さんの声が実に可愛く、微笑ましい。
自動車業界でプレゼンスを増す一方の3Dプリンター
ところで、実は本家本元、いわば本物のランボルギーニ社も、自動車の製造にあたって3Dプリンターを使用しているのだ。正確には高速3Dプリント技術「Continuous Liquid Interface Printing(CLIP)」で業界をリードするCarbon社と提携することでランボルギーニの高級SUV、ランボルギーニ・ウルスの量産部品を生産するためのパートナーシップを2年前に発表、すでに実装されている。
ランボルギーニ社によれば「我々は、デジタル加工技術を用いた量産部品製造に大きな期待を寄せています。Carbonとの提携により、耐久性のある部品をよりスマートに生産することが可能となり、市場投入までの時間を大幅に短縮することができました」とのこと。
もちろんランボルギーニ社にとどまらず、BMWやフォードなど名だたる自動車メーカーが製造に3Dプリンターを導入している。2019年9月にはイギリスのスーパーカーメーカー「Briggs Automotive Company」が、3Dプリントされたパーツを採用して作ったスーパーカー「Mono R」を販売するなど、自動車業界における3Dプリンターのプレゼンスは高まる一方だ。
もちろん日本の自動車メーカーも例外ではない。2019年8月には大手3Dプリンターメーカー「3Dsystems」がトヨタの子会社とパートナーシップを締結。モータースポーツ界における新境地開発を目指すと共に、製造においても3Dプリント技術を大いに活用することを発表している。
あるいはトラックやバスのメーカーとして知られる日野自動車は、動力部分とボディ部分が分離でき、用途によってボディを載せ替えられるという新しいコンセプトモデル「Flat Former」を2019年の東京モーターショーに出展して話題をさらっている。このタイプにおいてはコンシェルジュと購入者の相談の元に3Dプリンターを活用してボディを制作するため、あらゆるニーズに応じた車体の最適化が可能になるそうだ。
担当者曰く「お客様と一緒に一台一台を作り上げるという、新しいビジネスモデルも創造していきたい」とのこと。まさに3Dプリンター時代の自動車。今後、一般乗用車業界においてもこの方式が普及していくのではないだろうか。
まとめ
さて3Dプリンターがますます活躍の幅を広げていることには喜びしか感じないが、正直スポーツカーの動画をいくら見ても私の胸は一切高鳴らない。まずは免許を取りに行かねばなるまい。
もし好きなボディを自由自在に3Dプリンターでカスタマイズできるようになったら、私が真っ先に作るのはネコバスだ。もちろん座席は座ったら沈むふっかふかの仕様にする。
いずれにしても、自動車製造と3Dプリンターの蜜月はまだまだ続くことは間違いない。今後もそのますますの発展に注視していきたいと思う。
以上、広報エリナでした。