レゴを象徴するクラシックなアヒルのおもちゃを3Dプリンターでリメイク
不朽の名作玩具「レゴブロック」
レゴブロックが子供のおもちゃの代名詞的存在になって久しい。
考えてみればすごい話だ。世界では日々、様々な技術が開発され、また様々な商品が新たに製造されている。そんな流動する世界で、一世紀近くも同じおもちゃが、それも世界中で愛され続けているなんて、ほぼ奇跡に等しいだろう。
そんなレゴブロックの発祥地であるデンマークのビルンにあるレゴハウスで、先日、世界中のレゴファンを集めてあるイベントが開催された。
Adult fun of legoと名付けられているこのイベントは、実は毎年開催されている。大人になって以降もレゴに魅せられてやまないレゴマニアたちが集まり、レゴハウスに集い、レゴブロックで遊び、また対話するためのイベントだ。
今回、そのイベントで限定のミニフィギュアを購入した人たちに、あるユニークなプレゼントが贈呈された。一見、それは単純な作りのアヒルの置き物のように見える。実はこれ、1935年にレゴの創設者であるオーレ・カーク・クリスチャンセンの息子ゴッドフレッド・カーク・クリスチャンセンがワークショップを手伝い始めて以来、レゴ社のシンボルともなってきた木製のアヒルのおもちゃの再現なのだ。
レゴの象徴でもあった木製のアヒルのおもちゃ
3Dプリント技術が老舗玩具メーカーを変革する
すでに1960年に製造が終了しているそのアヒルのリメイクは、2020年にすでに行われていた。その際、製造の鍵となったのは3Dプリンターだ。レゴパーツをメインの部品としつつ、それが従来のモデル通り口をパクパクさせて動く機能を備えるためのアクセサリーが3Dプリンターによって出力されたのである。
2022年の今回プレゼントとして作られたのは、組み立て式ではないミニフィグのアヒル。ファンたちはこのサプライズに大興奮の様子で、新しいレゴを予感させるマイルストーンになると噂している。
実はレゴは3Dプリンターにずっと関心を寄せてきており、社内にはAMのチームも組まれている。果たして、今後、伝統と革新がいかに融合していくことになるのだろうか。次の1世紀も変わらずレゴが愛され続けることになるかは、案外、3Dプリンターに掛かっているかもしれない。