あの有名キャラクターが自分の顔に!? FormlabsとHasbroの新しいフィギュアシリーズ《SELFIE SERIES》が提供する「究極の消費者体験」
フィギュアとコスプレの融合?
3Dプリンターの登場によって最も大きな影響を受けている業界のひとつにフィギュア業界がある。
すでにフィギュア業界において3Dプリンターがなくてはならないものになっているということについては論を待たない。フィギュアを3Dプリンターで自作するというのはもちろん、3Dプリンターを製造過程に取り入れることによってメーカーのフィギュアに関してもユーザーのカスタマイズ可能性は格段に増した。
そんな中、FormlabsとHasbroの提携によるアクションフィギュアシリーズが新しい展開を見せようとしている。
同シリーズではこれまでも様々なカスタマイズに開かれたアクションフィギュアを発表してきたが、今回発表された新シリーズ「SELFIE SERIES」においては、なんでも人気のアクションフィギュアの顔面をユーザー自身の顔を模したモデルにカスタマイズすることができるらしい。
ラインナップも充実している。マジック・ザ・ギャザリングやトランスフォーマーなどこれまで同シリーズで展開してきた人気コンテンツに加え、マーベルシリーズやゴーストバスターズ、スターウォーズなども加わり、それら人気コンテンツのキャラクターフィギュアに自分の顔をあてがうことができるようになっているそうだ。
これはなんともオタク心をくすぐる話ではないだろうか。好きなキャラクターを所有する喜びを満たしつつ、さらにそのキャラクターに自分がなりきるという変身願望まで満たしてくれるこの新企画は、ある意味でフィギュアとコスプレの融合とも言えるだろう。
開発者たちにとってもこの機能追加は念願だったようで、Hasbroのデザイン、開発、イノベーション担当プレジデントであるブライアン・チャップマンもまた次のように述べている。
「パーソナライズされた製品を求めるファンの要望を真に理解するために広範な調査を行い、チームはその夢を実現するために素晴らしい仕事をしました. この独自技術の革新は本当に目覚ましいものです。ファンたちがコレクションに自分自身のフィギュアを追加する日がくるのが待ちきれません」。
約80ドルで手に入る「究極の消費者体験」
果たしてこの「究極の消費者体験」はいかにして行われるのだろうか。
その手順はとてもシンプルだ。
まずユーザーが自分自身の顔を、3Dスキャナー、あるいはスマートフォンなどのアプリによって、様々な角度からスキャン。その後、そのデータをiOSやAndroidデバイスで利用可能なHasbroの公式アプリ「Hasbro Pulse」にアップロード。あとはお好みのフィギュアを選択して注文したら完了だ。
もちろんスキャンされた自分の顔をカスタマイズすることも可能だ。肌の色や髪の色、あるいはヒゲを追加してみたりと、希望の形に近づけていくこともできる。
これらの注文がHasbro独自のFormlabs印刷工場へと届けられると、ユーザーがアップロードしたデータにそってヘッド部分が印刷されることになる。そして、そのヘッドに大量生産された様々なキャラクターのアクションフィギュアのボディが接続された上、ユーザーの自宅へと送り届けられるというわけだ。
注文からお届けまでの期間は早ければ数週間以内とのこと。また完全にそれぞれにオリジナルなカスタマイズが施されるにも関わらず、価格も約80ドル程度。これは実に良心的と言っていい価格設定だろう。
自分向けはもちろん、友人へのプレゼントとしても絶対に喜ばれる「SELFIE SERIES」。今のところ残念ながら公式ではアジアへの配送は行っていないようだ。この記事を読んで興味を持ったという人は、是非ともSNSなどで販路拡大を希望する声をあげてみてほしい。