あのエプソンが満を辞して3Dプリンター市場に参入|強度と精度を兼ね備えた産業用マシンを発表
エプソンが強度と精度を兼ね備えた産業用3Dプリンターを発表
日本が誇る2Dプリンター大手のエプソンが満を辞して3Dプリンター市場に参入した。
長野県に本拠を置くセイコーエプソンは、これまでカメラや時計、プリンター、プロジェクター、パソコンなどなど様々な電子機器において比類なきプレゼンスを示してきた。特に2Dインクジェットプリンターに関しては業界の代名詞的な企業でもあり、「カラリオ」シリーズなど様々な人気シリーズを展開してきた。
しかし、意外にも実はこれまでエプソンは3Dプリンター市場には参入していなかった。それが今回、満を辞して参入したのだ。今のところ発表されているのは産業用3Dプリンター1機のみだが、今後どうなるかは分からない。
エプソンの産業用3Dプリンター
これまで日本のキャノン、コニカミノルタ、Mimaki、リコー、ゼロックス、ニコンなどの有名な電子機器メーカーはこぞって3Dプリンター市場に参入してきた。そんな中、エプソンがいまだ参入していなかったということを意外に思う方も多いだろう。実はエプソンは2015年には大量生産のための3Dプリント技術を開発する計画を発表していた。つまり、今回の産業用3Dプリンターの発表はおよそ7年越しの計画だったということだ。
今回、エプソンが開発したのは材料押出方式の3Dプリンターだ。樹脂や金属のペレット材、環境配慮型のバイオマスペレット材の他、様々な汎用材料を使用することができるという。また材料の射出量を精密に制御し、かつ造形面の温度も細かく管理することで、精度と強度が両立した高性能なマシンになっているという。
今後、一部部品の量産に活用しつつ、製品に改善を加えて、商品化を目指していくという。果たして3Dプリンター業界においてエプソンがどのような展開を見せていくことになるのか。注目だ。