P2S ComboとH2C Comboはどう使い分ける?Bambu Lab 2大機種の使い分けガイド

3Dプリント機を選ぶとき、「どっちの機種が性能いい?」という話になりがちですが、実際のところ「どんな用途で使いたいか」によって正解が変わるものです。
Bambu Labは今やホビー用途からプロトタイピング、複雑造形まで幅広く対応するラインナップを持っていますが、その中でも現在人気を集めているのがP2S Combo と H2C Combo の2機種。しかしながらこの二つは「似て非なる立ち位置」です。
ここでは、Bambu Labを代表するP2S Combo と H2C Combo の2機種それぞれの機種の特性と、「どんな工作・出力に向いているのか」をフラットに解説していきたいと思います。
P2S Combo|日常から応用までバランス型
まずは P2S Combo から。これは Bambu Lab の中でも 扱いやすさと安定性のバランスが良いモデルとして人気です。コンパクトな筐体ながら品質・速度・多素材運用といった基本性能が高く、日常的な出力作業に向いています。

P2S は元々、Bambu Lab の人気モデル P1S の系譜を受け継ぎつつ、上位機の技術を取り入れて進化したモデルです。全体の設計が安定性重視で、AIモニタリングやフローキャリブレーション、自動乾燥・自動切替など、使っていて失敗が少ないのが特徴。AMS2 Pro が付属していれば、最大で多数のフィラメントを扱ったマルチマテリアル出力も可能なので、カラー出力や複数素材の同時運用もしっかり対応できます。
P2S の造形ボリュームは、机の上に置いても圧迫感の少ないサイズ感でありながら、実用パーツや中〜大サイズのモデルまでこなせる範囲。ABS や PETG、TPU 系など、一般的な素材にも幅広く対応します。密閉筐体としての剛性も高く、長時間運転による温度ムラの影響が出にくいのも安心感につながります。
こうした特性から、P2S Combo は次のような用途で強みを発揮すると言えます。
①仕上がり品質を重視した実用品の造形
②多色・多素材モデルのチャレンジ
③長時間耐久パーツや機構部品の出力
④一台で幅広くこなしたいメイン機として
総じて、「万能機」的な立ち位置であり、ホビーでたくさんモデルを出力したい人や、プロトタイピングでも信頼性を重視したい人に向いていると言えるでしょう。
H2C Combo|素材多様性とデザイン性を極める
一方の H2C Combo(AMS 2 Pro 付) は、Bambu Lab の中でも マルチマテリアル/マルチカラー造形を極める方向性の機種です。最大7種類の素材を一度の造形で統合でき、高いデザイン性と複雑な素材構成を表現できます。

H2C 最大の特徴は、「Vortek」方式のホットエンド切替システム。これによって従来の単一ノズルによるパージ廃材が大幅に削減され、多色・多素材造形が効率よく行えるようになっています。単純に色数が増えるだけでなく、サポート材や剛性素材と柔軟素材を組み合わせるような、ハイブリッド造形が可能なのが魅力です。
また、H2C はビルドボリュームも比較的広めで、大型モデルや構造物にも対応できます。AMS 2 Pro と組み合わせることで、最大24種類のフィラメント管理も可能であり、色・素材のバリエーションを追求したい人には強力な環境になります。ただし、同時に複数ノズルを使った高度な運用やメンテナンスの面では、やや上級者寄りの操作感が出てきます。
まとめるとH2C は次のような用途で特に力を発揮すると言えます。
①多色・多素材を使ったデザイン重視の造形
②複雑な組み合わせパーツの同時出力
③カラフルなアートモデルやキャラクターパーツ
④細部の質感やバリエーションを重視したプロジェクト
つまりは 「造形の幅を広げたい」ユーザー向けの機種ということ。実用性重視では P2S が良いバランスですが、造形の表現や素材の組み合わせを極めたい場合は H2C のアドバンテージが効いてきます。
速度・精度・素材対応の違い
両機種とも Bambu Lab のプラットフォーム上にあるため、ベースの品質は高く保たれています。しかし使いどころによって「向いている」と感じる部分が少し異なります。
P2S は、日常的な実用造形をスムーズに進められる信頼感があり、速度・精度のバランスも優れています。対して H2C は、マルチノズル・マルチ素材造形を大きな武器にしており、パーツごとの材料条件や外観表現を自由に追求したい場合に力を発揮します。
ちなみに AMS 2 Pro 自体はどちらの機種でも同じ自動素材供給&乾燥機能を提供し、フィラメント管理を大きく楽にしてくれます。最大24色・多素材対応という特性は、どちらの機種でも共通で活きるポイントです。
使い分けの実例
ケース1 機能部品の量産系
治具や耐久パーツ、機械部品のプロトタイピングなどは P2S Combo が安定感抜群。多色やサポート材の切り替えもさほど複雑ではないため、長時間出力でも安心感があります。
ケース2 アート・多色造形系
複雑な見た目と色・素材の組み合わせを求めるなら、H2C Combo の柔軟性が有利。たとえばキャラクターパーツと機能パーツを一体で作ったり、剛性材と弾性材を混ぜるような造形シナリオで活きます。
ケース3 試作と表現を両立
どちらも使いたい人は、2台持ちすることで得られる「重い仕事」と「軽い仕事」を明確に分けられるメリットがあります。1台を量産・実用造形、もう1台をデザインや表現に特化させるといった使い分けができるようになります。
役割を決めれば迷わない
P2S Combo と H2C Combo、それぞれは方向性が違うけれど、間違いなく言えることは、「どちらも優れた3Dプリンター」だということ。
・日常的な実用性・汎用性を求めるなら P2S
・素材・色・表現の幅を追求したいなら H2C
という視点で考えると、どちらを選んでも「失敗した…」ということはありません。それぞれの強みを理解して、使うシーンに合わせて選ぶ/使い分けることが、Bambu Lab機を楽しむ鍵です。
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