フォードが歩行困難な愛犬のための車椅子の3Dプリントデータを無料提供
人類の友達のために3Dプリンターでできること
自動車メーカーのフォードが発表した最新作が話題を呼んでいる。
ただし、これはいわゆる「乗用車」ではない。あるいはそもそも人間のための乗り物でもない。では誰のための乗り物なのか。太古より人類の友人であった存在、そう「犬」のためのものだ。
今回、フォードのメキシコ支社がその設計データの無料配信を発表した「P-RAPTOR」は、3Dプリントが可能な犬のための車椅子だ。犬も人間と同様、様々な理由により歩行が困難になってしまうことがある。この「P-RAPTOR」はそうした歩行障害の犬のために、特に「オフロード機能」に重点を置いて設計されたモジュラー設計の車椅子だ。
画像提供:FORD MEDIA CENTER
さらにヘッドライトやフロントグリルまであり、高い実用性のみならず、見た目のスタイリッシュさも兼ね備えている。ホイールには電気モーターを取り付けるためのスペースもあり、加えて椅子のサイドバーにあるピボット軸により、使用中に犬が座ることもできる仕様だ。
今回、フォードはこの「P-RAPTOR」の構造データを犬の寸法を入力するだけで無料ダウンロードできるようにすることを発表している。ダウンロードページは現状ではまだ公開されていないが、間もなく公開される予定だ。ちなみに電気モーターとヘッドライトを入手したい場合のみ追加費用がかかる。ただそれ以外のパーツは実質、それぞれが自作できる仕様となっており、これはフォードから世界中の困難を抱えた犬たちへのプレゼントと言えるだろう。
おそらく、組み立ては数ステップからなる簡易なものとなるはずだ。トラブルを抱えた愛犬とともに暮らしている方はフォードのサイトをチェックしておくと良いかもしれない。