
Creality Printとは?──Creality製3Dプリンター用スライスソフトの特徴と魅力
中国発の3Dプリンターメーカー Creality が開発した「Creality Print」は、FDM方式3Dプリンター向けに設計されたスライスソフト。2022年1月に公開されて以来、同社のプリンターを最大限に活用するための必須ツールとして注目を集めており、すでにご使用の方もいらっしゃるかと思います。
前身の「Creality Slicer」も愛用者の多いソフトでしたが、Creality Printはその後継として登場し、より直感的で使いやすくなった進化版。ご存知のように、3Dプリントにおいて、モデルを実際に出力するためには必ず「スライス」工程が必要ですが、Creality Printは、この工程に必要な機能を一通り揃えた、信頼できる選択肢の一つと言えるでしょう。
今回はその「Creality Printについてあらためて解説してみます。
Creality Printのダウンロードはこちら⇨https://www.creality.com/pages/download-software
Crealityの歩みとソフトの位置づけ
Crealityは2014年の創業以来、「誰でも3Dプリントを使えるようにする」ことを掲げ、手頃な価格で高品質なFDMプリンターを提供してきました。現在では市場をリードするブランドの一つとして広く認知されています。
Creality Printもその理念の一環として開発され、公式サイトから無料でダウンロード可能です。初心者にも扱いやすく、経験者にとっても十分な機能を備えているのが特徴です。
主な機能と操作フロー
気になるその機能と操作フローですが、Creality Printの操作は大きく「準備 → プレビュー → デバイス設定 」の3ステップに整理されています。
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準備:モデルをインポートし、フィラメントの種類や出力品質などを調整。
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プレビュー:スライス処理を行い、複数のプレビューオプションで仕上がりを確認。
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出力設定:プリンターをQRコードやIPアドレスで接続し、出力開始。
UIはシンプルかつモダンで、初めてのユーザーでも直感的に操作できるよう工夫されています。また、モデルライブラリやメディアカスタマイズツールを統合しており、より柔軟にデータを管理できるところも魅力です。
さらに、Creality Cloudと直接連携し、50万点以上のモデルを利用可能。他ユーザーが共有したデータや自分のクラウド保存データにアクセスできるのも便利ポイントです。
印刷品質を高める工夫
Creality Printには、品質向上を支えるいくつかの独自機能があります。
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サポート材のカスタマイズ:細く木の枝のような「ツリーサポート」を設定でき、除去しやすく複雑モデルの精度を高めます。
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高度なリトラクション制御:ノズル移動時の糸引き(ストリング)や表面の傷を抑えるため、リトラクション距離や速度、Z-hopなどを細かく調整可能。
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自動レイアウト機能:複数モデルを効率的に配置し、造形台のスペースを最大限活用。
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大サイズモデルの分割:大きなデータを分割してプリントできるため、プリンターのサイズ制限を超えた出力にも対応。
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カスタムマーキング:モデルに名前や文字を追加でき、オリジナル性を高められる。
生成されるG-codeは速度やレイヤー厚、ファンの動作など細部まで確認でき、層ごとのプレビューも精密に行えます。
対応環境と互換性
ここで気になるのは互換性。Creality以外のプリンターを使用しているユーザーにとって、それは使いやすいものなのか。
Creality Printを起動すると、まずプリンターの設定が求められます。基本的にはCreality製FDMプリンターに最適化されていますが、他社製プリンターも手動で追加設定すれば利用可能です。
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対応ファイル形式:STL、OBJ、DEA、3DSなど多数。
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対応OS:Windows、Mac、Linux。
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対応言語:18言語以上。
このようにCreality Printは幅広い環境、幅広いメーカーのプリンターでも問題なく利用できます。
まとめ
Creality Printは、Crealityユーザーにとってはもちろん、他ブランドユーザーにとっても注目すべき無料スライスソフトです。直感的な操作性とクラウド連携、そして細部までこだわった印刷調整機能により、初心者から経験者まで安心して利用できます。
もちろん、好みはあると思いますが、3Dプリントのクオリティを今より一段上げてみたいという方は、ぜひ試してみる価値があると思います。
Creality Printのダウンロードはこちら⇨https://www.creality.com/pages/download-software