
PLA樹脂(じゅし)ってなに? 自然に優しい便利なプラスチック
みなさんは「3Dプリンター」って知っていますか?
ふつうのプリンターは紙に文字や絵を印刷しますが、3Dプリンターは立体のモノを作ることができるプリンターです。
そして、その「材料」になるのが「樹脂(じゅし)」と呼ばれるプラスチックの仲間です。
その中でもとても人気があるのが PLA(ピー・エル・エー)樹脂なん です。
PLAってどんなもの?
PLAは「ポリ乳酸(にゅうさん)」という名前のプラスチックです。
トウモロコシやジャガイモなどの植物のでんぷんから作られるので、自然由来で環境にやさしい素材としても知られています。
皆さんも環境問題について聞いたことがあると思います。地球の自然環境が私たち人間のいろんな活動によって変化しようとしているんです。
ただ、PLA樹脂は自然のものから作られているので、自然環境になじみやすく、悪い影響が出にくいんです。
使い終わった後にそれが自然に帰っていくプラスチックの性質を「生分解性(せいぶんかいせい)」といいます。PLA樹脂は「生分解性」プラスチックなので、その使用がサステナブル(持続可能)だと言われています。

PLA樹脂の見た目は糸みたいな細いプラスチック(フィラメント)。それを熱で溶かして3Dプリンターで形を作っていくんです。
「じゃあどんなものが作れるの?」 と思った人も多いかもしれませんね。実はとても色んなものを作れるんです。
以下はPLA樹脂で作れるものの例です。これでもほんの一部なんですよ。
工作やアート作品
• ミニフィギュア
• キーホルダー
• かわいい飾り(オブジェや置き物)
色がたくさんあるPLAなら、自分だけのオリジナル作品をカラフルに作れます!
勉強や実験に使えるもの
• 学校の自由研究で使うモデル
• 歴史や科学のジオラマ
• 数学の立体図形モデル
教科書で見るだけじゃなく、自分で“さわれる教材”を作れちゃいます!
生活の中で使える小物
• ペン立てや小物入れ
• イヤホンホルダー
• スマホスタンド
PLAのいいところ(メリット)
PLA樹脂には沢山のいいところがあります。
まず一つ目は「プリントしやすい」というところ。
PLA樹脂は溶ける温度が他の樹脂よりも低いので、3Dプリンター初心者でも失敗が少なく使えるんです。
二つ目は「においが少ない」というところ。
樹脂を3Dプリントする時ってちょっとイヤなにおいがしてしまうことがあるんですがPLA樹脂だとこのイヤなにおいがほとんどしません。家や学校でも使いやすいです。
三つ目は「色がたくさんある」ところ。
PLA樹脂は色のバリエーションが豊富。いろんな色を使えると作品作りが楽しくなるんです。
そして四つ目はさっきも書いたように「環境にやさしい」ところ。
PLA樹脂は植物からできているので、石油プラスチックにくらべてもエコなんです。

PLAのちょっと弱いところ
PLA樹脂にはいいところがいっぱいありますが、ちょっとだけ弱いところもあります。
たとえば、PLA樹脂は他の樹脂に比べて「熱に弱い」んです。そのため夏の暑い車の中やストーブの近くに置くと、形がゆがんでしまうことがあります。保管する場所には注意が必要です。
また印刷後の「強さ」はほどほどで、もちろんかたいんだけれど、ABSなどの他のプラスチックよりは少し壊れやすいんです。
あと太陽の光や雨に長時間さらされると、劣化(ボロボロになること)しやすいとも言われいます。
もちろん、こういうことに少しだけ気をつけて使えば、PLA樹脂はとても便利な樹脂です。
まとめ
さて、まとめるとPLA樹脂は、自然の植物からつくられた、初心者でも使いやすくて、色や種類が豊富で、環境にもやさしい、とても人気のある3Dプリンター用の材料です。
ただし、熱や屋外には弱いので、「部屋に飾る作品」や「勉強や工作に使う部品」を作るのに向いています。
みなさんもぜひ、PLA樹脂のいいところと弱いところを理解した上で、PLA樹脂を使った「ものづくり」を楽しんでください。
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