DIY施設に冬将軍が到来か

DMMが秋葉原で運営しているレンタル工房「DMM.make AKIBA」が8月をもって営業終了するというニュースが話題を呼んでいる。

 

 

 

2014年にオープンした24時間営業のDIY施設として、充実したデジタル機器、製作用具、常駐する優秀なテックスタッフなど、その後のDIY施設の流行を牽引した同施設の突然の営業終了の発表。もちろんコロナ禍の影響もあったことだろう。いずれにせよ、昨年のテックショップ東京の閉店に続く今回のニュースに、「モノづくり施設の冬の時代」と評する向きも強い。

確かに、用具や機器の取り揃えられた制作環境が減っていくことは、残念であることこの上ない。しかし、一方で「モノづくり機器」自体は2014年に比較して、非常に手に入りやすくなっている。たとえば家庭用3Dプリンター。低価格化もさることながら、その性能は日進月歩で向上しており、以前と比べた場合、状況はかなり一変している。

いつ終わるとも知れないコロナ禍において、確かに可能な範囲で、不特定多数における密は避けられるべきなのかもしれない。あまつさえ「ものつくり」には相当の時間がかかる。今日ほど自宅の工房化が求められている時期もそうはなかった。

ただ、ガレージ付きの一軒家が多いアメリカなどと比べて、日本の住宅は基本的に狭い。十分な広さの「ものつくり」スペースを確保できる環境をお持ちの方は決して多くはない。

だからこそ、3Dプリンターなのだ。3Dプリンターの利点は、僅かなスペース、僅かな道具で、ものつくりを気軽に楽しむことができる点にある。もちろん、広いスペースがあれば、それこそ3Dプリントされたパーツを組み合わせて自動車の車体を作るようなこともできる。いずれにしても、自分の環境に合わせたものつくりを楽しむ上で、現在考えられる最も合理的な手段の一つが3Dプリントなのだ。

DIY施設が冬の時代ならばこそ、まさに今、3Dプリンターを自宅に導入するタイミングと言えるのではないだろうか。もちろん、SK本舗メディアの読者の方々、つまり3Dプリンターのヘヴィーユーザー諸氏にとっては「何を今更」という話かもしれない。しかし、新たに3Dプリンターユーザーが増えていくことは、業界全体の進歩速度のアップにも繋がる。是非とも、身近な方でまだ3Dプリンターを始められていない方がいたら、この機会に熱くおすすめしてあげてほしい。

さて、以下では、今から3Dプリンターを始められる方に向けて、オススメの3Dプリンターを紹介しようと思う。あったものがなくなることは寂しいが、どんな状況も前向きに捉えていくしかない。この記事をきっかけに3Dプリンターを始めてくれる人が一人でもいるなら幸いだ。

ちなみに、3Dプリンターってそもそもどういうもの? という方はまずは以下の連載を第一回から読んで参考にしてほしい。

 

広報エリナの3Dプリンター徹底講座

https://skhonpo.com/category/thorough-course

 

3Dプリンターを今買うならこの3台

 

1・Sonic Mini 4K SKエディション

まず、いま(2021年5月6日)のタイミングであれば、これをおいて他にはあり得ない。大人気シリーズPhrozen Sonic Mini 4KのSK本舗オリジナルエディションだ。こちらは、通常販売は受け付けておらず、クラウドファンドディング参加者限定の商品となっている。

 

 

 

通常版に対し、より高性能な改良型モータードライバーが搭載され、30%程度の高精細と低騒音を実現している。またプレートには通常版には施されていないサンドブラスト加工が施されており、プラットフォームへの出力物の定着が強められている。実際、当社比で成功率は3倍前後上昇している。その他、nFEPフィルムを採用したことによる剥離性の上昇、静音ファンへの改良、加えてSK本舗のレジン2本をプレゼントと、至れり尽くせり。

定価は79’800円だが、現在ならまだ10%オフの個数も残っている。クラウドファンディング期間は5月15日まで、この機会を逃すのは得策とは言えないだろう。

 

2.Elegoo Saturn

今、光造形3Dプリンター界の注目株、Elegoo社のSaturnもまた、初心者が新たに3Dプリンターを始める上ではうってつけの機種となっている。この価格でこの能力、SLA市場に旋風を巻き起こしたとも称される、このSaturnの魅力は低価格にして比較的大きなサイズをプリントできるというポイントだ。

 

Elegoo Saturn_EGSTRED

 

出力速度も上々で(Phrozen Sonicには及ばないが)、精度も4K解像度のため、非常に優れている。現在なら定価97’680円のところ74’800円のセール販売中。ご検討あれ。

 

3.Anycubic Mono X

現在、国内外で最も注目を集めている機種といえば、こちらのAnycubic Mono Xだろう。

 

Anycubic Photon Mono X_ACMONOX

 

先日も、海外の大手メディアのレビューを紹介したばかりだが、10点満点中9点と、非常に高い評価を得ている。その他、今買うべき3Dプリンターランキングなどでは軒並み上位に君臨し、そういう意味では各方面からのお墨付きがあるマシンと言える。

 

海外の辛口レビュアーも大絶賛する ANYCUBIC PHOTON Mono X ——「10点満点中9点」「全体的に見て素晴らしい3Dプリンターだ」

 

価格も定価107’800円のところ現在なら76’780円。この出力ボリューム、高精度を考えれば、お買い得なことこの上ない。

 

まとめ

以上、3点あげてみたが、要は何を重視するかが肝となりそうだ。速度と精度と手軽さを重視するならPhrozen Sonic Miniに勝るものはない。一方、出力サイズを求めるならば、Elegoo SaturnやAnycubic Mono Xが候補になってくる。じっくり検討した上で決めてもらえれば幸いだ(クラファン期間が終わってしまわないように)。

いずれにしても、DIY施設が冬の時代を迎えつつある今、「ものつくり」ラバーとしては自宅を充実させるほかに道はなくなっていく。もちろん、身近にDIY施設がまだある方はどしどし利用していくのがよいが、そうだとしても自宅に3Dプリンターが1台あることは決してマイナスにはならない。

現在、決して3Dプリンターは高価ではないことを考えれば、今があらためて「買い時」だと考えて間違いないだろう。

 

(文/SK太郎)