シリーズ・広報エリナの3Dプリンター道場・白帯初級編 第二講「3Dプリンターにはどんな種類があるのか?」

礼に始まり礼に終わる。どうも合氣道初段 SK本舗の広報エリナです。鍋はキムチチゲが一番好きで、シメはおじやではなくラーメン派です、おすおすっ!

3Dプリンターは決して安いものではないが、皆さんはどのように比較検討しプリンターを買っているだろうか。値段、性能、代理店のサポートの有無、可愛いキャラクター(特にエリナという可愛いキャラクター)がいるかどうか…うむ、最後は冗談だ。この中で値段やサポートの有無(と、可愛いキャラクターの有無)は調べればすぐにわかるし明確だが、プリンターの性能はなかなか難しいのではないだろうか。買ってみたら期待していたものと違った、作りたい作品が思うように作れなかったなど、こだわりたいものがあればあるほど分からず買ってしまうのはお互いに不幸というものだ。

さてさて、では性能を見てみようではないか、とサイトを見てみると知らない単語だらけでどうすごいかが分からない…! amazonでポチッとしようにもして、いや、待て、本当にこのプリンターで良いのか、と逡巡したのは私だけではないと信じている。

ということで今回はSLA方式の3Dプリンターの性能を表している評価軸の意味を調査し、どのように判断していけば良いのかを見てみようと思う。性能の評価軸は探してみると色々と出てきてしまったので、よく使われている下記の評価軸を調べたぞ。

ただ、初めに注意しておくと3Dプリンターの性能については表記の仕方がメーカーによって異なる。言い方も異なるし、単位やその表記もまるで違う。冷蔵庫のようにこれは〇リットル入ります、と言ったような誰もが聞いて同じ認識が出来るかどうか怪しいものであるが、今後3Dプリンターを買う際に「これはあのことかな」と想像しながら購入して頂ければと思っている。

 

  1. プリンターサイズ
  2. 出力サイズ
  3. 重量
  4. XY解像度
  5. 積層解像度(積層ピッチ)
  6. 印刷速度

 

《PZSONIC》Phrozen Sonic

 

1.プリンターサイズ

読んで字のごとくではあるが、3Dプリンター自体のサイズのことである。つまり、家に置くとどの程度の物理的な空間を締めることになるのかということだな。

また、基本的にサイズが大きい方が値段は高い。「これは大きいのに値段が安い!お得かも!」「これは小さいのに値段が高い!もしかして性能が良いのかも!」といったような判断も可能だろう。ここで気を付けてほしいのは、プリンターサイズは必ずしも②の出力サイズと一致しないということである。そしてもう1つ気を付けてほしいのは、棚に置こうと考えている場合は大きさをきちんと見てほしい。というのも、とあるブログを拝見したところ、用意していた棚にプリンターが入らなかったという事件が書き綴られていた。失礼にも声を出して笑ってしまったが、油断していれば明日はわが身だ。

ということで、物を買うときの超基本的なことだが自分の家にきちんとしまう場所があるのか確認するためにも、プリンターサイズについてはしっかりと買う前に確認しておこう!

 

2.出力サイズ

3Dプリンターの構造上、どうしもて出力はプリンター内で行う必要があるためプリンターサイズが出力したいサイズぴったりだったとしても実際は小さいものしかできない。そうすると、プリンターサイズはガンダムの実物大なのに、実際は実物大で出力出来なかった!という不幸も起こりうる(そんな大きなプリンターは家庭用で存在しない)。今の例は極端だが、家にしまえる大きさのプリンターかどうか確認した後は、どのようなサイズの出力までなら出来るのかということを是非確認してほしい。

ちなみに私はダースべイダーの仮面の実物大を出力したいのだが、出力可能なプリンターはあるのだろうか。わくわく。

 

3.重量

3Dプリンターを家電と言って良いのか少し不安はあるが、家電は得てして重いものだ。とはいえメーカーは軽量化を競って行っているが、3Dプリンターもこれから同じことが起こるのではないだろうか。ひとまず、この重さなら家の模様替えも簡単にできそうだな、と思いながら見ていくと「生活の中の3Dプリンター」のイメージが付きやすいのではないだろうか。その他、この重さを足に落としたら痛そうだから気を付けよう、と思って丁重に扱って頂くとなお良し。

 

4.XY解像度

これはSLA方式で一般的に使用されるスペックで、XYとはグラフのX軸とY軸のことを指している(数学でもちろん勉強したな…?X軸が横でY軸が縦の例の二次関数のグラフとかのアレだぞ!)。

つまり平面の解像度ということだが、出力するために平面をどのくらい分解して識別できるのかという指標のことだ。普通の2Dのプリンターでいうところの解像度(1インチ当たりに印刷できるドット数)と同じである。余談だが、このように「分解して識別・測定できること」を分解能というらしい。

ただ、これが3Dプリンターの難しいところだが、「より細かく識別できる」=「精度が高い」とも言いきれないのである。というのも、結局は出力する素材や作業環境によって歪みや収縮が起きるため精度の高い出力が必ずしも可能とは言えないからだ。

そのためこのXY解像度はメーカーによって書かれていない場合があったりする。その他、そもそもこのXY解像度というのはDLP方式のプロジェクターの解像度のことでSLA方式にはこのXY解像度の評価軸は無意味だという説もある(SLA方式はレーザーを反射鏡を経てレジンに照射するのに対して、DLP方式とはDLPプロジェクターを利用してレジンに光をあてるプリンターのことを言う)。

とはいえ、現状で一つの指標となっている事実はあるため、事前に目を通して、他のプリンターと比較しておいても損はないだろう。

 

5.積層ピッチ(積層解像度)

「3D」プリンターなのだから、XY(平面)の解像度があるならZ軸の評価軸も必要ではないかと思ったそこのあなた、鋭いぞ。続いてこちらはZ軸の「分解能」を表現する評価軸である。積層ピッチとは、造形を積み上げていく間隔のことである。うん、自分で言っていて難しいぞ。

ピラミッドを積み上げるときに遠くから見るときれいな三角形だが、近づくと長方形の石材が集まっているガタガタに見える。しかしこの石材の厚さをより薄く細かく積み上げてられているとより滑らかな三角形に見える。この石材の厚さが積層ピッチに当たるのだ(実際は大小様々な形をしているらしいが、ここでは全て同じ形・大きさの石材とする)。

つまり積層ピッチの数値が小さいほど、造形物の密度が高くなって表面は滑らかになるし滑らかに見える。ただし、先ほどと同じように造形できるものの精度には、その他の様々な条件も関わるため、一概に「積層ピッチの値が小さい」=「精度が高い」とは言えない点に注意が必要である。

ちなみにではあるが、単位が「mm」と記載しているメーカーと「μm(マイクロメートル)」と記載しているメーカーがあるぞ。1mm=1000μm(言い換えると1μm=0.001mm)だ。比較するときの参考にしてほしい。

 

6.印刷速度

これもまた読んで字のごとくではあるが、少し厄介な表記である。というのも、メーカーによって表記の仕方が違うのである。とあるメーカーの表記は「〇mm/h(またはs)」(1時間(秒)に〇mm出力できる)と書いている場合もあれば、「〇-〇s/層」(1層を出力するのに〇-〇秒)と書いていたりする場合もある。

このように表記がぶれるのも、先ほど説明した積層ピッチ等々の設定で出力する時間も変わるためであり、自分が作りたい物を出力するのにどのくらいの時間がかかるのか正確に計算をすることはできないからだ。3Dプリンターは出力するのに何時間もかかることもあるので印刷速度は非常に気になるところではあるが、メーカーもどのように表記すれば良いのか悩んだに違いない。もしメーカーの印刷時間の表記の前提が書かれているようであればそれを参考にし、書いていなければメーカーに問い合わせるのが良いかと思われる。

 

まとめ

今回、調べてみて私が分かったことは「プリンターの性能」≠「精度」ということだ。

出力結果として表れる「精度」については、どちらかというとプリンター自体の性能よりもレジンの性能によることの方が大きいそうだ。たとえば、出力後の収縮・歪みに関しては確かに3Dプリンターではなくレジンの問題である。レジンが冷えて固まる時に収縮してしまうのだ(熱収縮と呼ぶ)。そのためプリンターを買う際は、より収縮の小さいレジンを探したり、使おうとしているレジンに合わせて設定を決めた方が良いとのことだ。

 

【SK本舗レジン商品一覧】https://skhonpo.com/product-category/resin

 

似たような話で入浴剤作りについて聞いたことがあるのだが、毎日同じ原料を同じ分量で同じ方法で作れば良いだけでなく、その日の気温・湿度などに合わせて作り方(混ぜる時間など)を変えたりする必要があるらしい。また、大学で何か実験する際にとある条件以外全く同じ条件(環境)にするために、全く同じ環境を用意する機械をわざわざ買うとも聞いたことがある。三次元で作業するというのはつまりそういうことなのだろう。日によって天気や湿度が違うため、作業環境に合わせて設定をしてあげる必要があるのだ。

…などとあれこれ書いていくと3Dプリンターのハードルを少し上げてしまいかねないが、あくまでもより精巧に作るならば、という言葉を付け足しておこう。しかもSLAであれば、レーザーで固めていくため「積層ピッチの値がFDMよりも小さく設定できる(細い光をあてられる)」=「熱収縮の影響を受けるのも小さくできる」ということは確かであるので安心してほしい!

ではでは、広報エリナでした!