宇宙開発の可能性とリスク

 

礼に始まり礼に終わる。どうも、合氣道初段、SK広報のエリナです、おすおすっ!!

人類にとって最後にして最大の秘境と言えば他でもない宇宙だ。映画監督スタンリー・キューブリックの1968年における未来予測では、2001年には私たちは宇宙空間を自在に旅して、月面でモノリスに接触しているはずだったが、すでに2020年となっている現在、いまだ私たちが気楽に宇宙旅行に出かける状況にはなっていない。

 

 

とはいえ、人類は宇宙への夢を捨てたわけではない。数十年で人口が100億人を超えると言われている今日、手狭になった地球とは別に居住地となる惑星を探すという意味でも、宇宙開発はたえず進行している。あるいは、宇宙旅行という夢についてもZOZOの元代表の前澤友作さんが「月旅行」のスターシップへの搭乗権を獲得したように、遅ればせながらも少しずつ、キューブリックの思い描いた未来へと近づいていってはいる。

 

 

もちろん、宇宙開発といったときにリスクもある。かつてコロンブスが世界中に天然痘を持ち運び故郷ヨーロッパへは梅毒を持ち帰ったように、宇宙空間には未知なる危険なウイルスや細菌が存在している可能性だってある。未知への挑戦は、そうした生態系を撹乱し、地球に新たなリスクを呼び込む可能性とも常に背中合わせなのだ。

 

 

こうした危険を認識しつつ、またそこに対して十分に気をつけながら、宇宙開発、研究は積極的に行っていって欲しいものだ。その上でも3Dプリンターが今、大活躍しようとしているので今回はその最前線を紹介したい

 

「Relativity Space」の挑戦

 

たとえば、アメリカのロケットベンチャーである「Relativity Space」が先月6月に、衛星通信会社のイリジウムから最大6回の打ち上げ契約を受注したことを発表 している。宇宙開発評論家の鳥嶋真也氏がこれについて記事を纏めているため、ここでも少しその内容を追ってみよう。

「Relativity Space」とイリジウムは2023年以降に6回以上のロケットの打ち上げを予定しているらしい。しかし、日々ロケットが打ち上げられている今日では、それ自体は特筆すべきことではない。「Relativity Space」が今、業界内で注目をされているのは、「Relativity Space」が3Dプリンターでロケットを丸ごと製造することを目指している という点においてなのだ。

「Relativity Space」は2015年に設立したばかりのスタートアップで、20代の若手エンジニアであるティム・エリスと、ジョーダン・ヌーンの2名によって立ち上げられた。実は「Relativity Space」以前にも3Dプリンターは宇宙分野で導入されてきていたのだが、それらはいずれもロケットの部品のプリントレベルにとどまっていた。そこに「Relativity Space」が登場し、ロケットを丸々3Dプリンターで出力してしまおうという大胆なプロジェクトを立ち上げたのだから、3Dプリンター業界も宇宙業界も大注目だろう。

 

 

たとえば、先月もスコットランドの宇宙開発スタートアップSkyroaがロケットの準軌道打ち上げに成功したことが報道された。Skyroaは機体の一部の製造に3Dプリンターでの出力を採用しており、そういった面からも話題になったが、あくまでも3Dプリントは部分的な導入だ。いまだ完全に3Dプリンター製のロケットというのは誕生していない。

その点、「Relativity Space」が使用するプリンターは、「スターゲイト」と名付けられた巨大3Dプリンターだ。これでロケットのすでに95%が出力される段階まできているらしい。夢の100%出力まであとわずかといったところ。今後の実験と実用の中で、必ずや100%を達成してくれるのではないだろうか。

 

 

ロケット開発に3Dプリンターを使用するメリット

 

ちなみに、なぜロケットを3Dプリンターで出力することにこだわるのか。そうすることでいくつかの利点が得られるからだ。

たとえば、「Relativity Space」のロケットの設計においては、従来よりも部品数をかなり抑えることで低コスト化が図られているらしい。そして、何より大きいのが時間コストの縮減だ。なんと、原材料の状態からロケットの打ち上げに至るまでわずか60日しか掛からないのだとか。これは従来の10分の1の時間 だそうだ。

そうして作られるロケットは「テラン1」と名付けられている。能力としてはアリアンスペースの「ヴェガ」や日本の「イプシロン」に近いそうだが、一方、打ち上げにかかる費用は3分の1程度で済む というのだから驚きだ。

 

 

 

現在は、NASAの試験場などを借りて試験を行っている段階だそうで、初飛行は2021年を予定している。イリジウム以外からも複数の衛星通信会社から受注を獲得しているようで、今後ますます注目されていくことになるのは間違いなさそうだ。

当然、費用、時間の面での低コスト化が進めば、宇宙研究の速度も加速する。3Dプリンター技術はこれまでも様々なイノベーションを促進してきたが、宇宙分野もまた例外ではないということだ。

 

宇宙研究に用いることで3Dプリンターも進化する

 

最後に別角度からの宇宙分野における3Dプリンター技術の話もしてみたい。実はあのNASAもまた3Dプリンターにはかねてより注目しているのだ。先日もまた、NASAは3Dプリント技術の研究に半年間で12万5000ドルの支援を決定している。

NASAが支援を決定したのは、3Dプリンターで出力した試作品が失敗だったときにそれを検出し、修復可能か自動判定して適切な処理を行うという技術の開発が対象だ。なぜ、こうした3Dプリンター技術の向上にNASAが注目するかというと、もしこの技術が確立できれば、たとえば異なる星に基地を作ろうという場合、その星の材料を使って建設用資材を3Dプリンターで出力をする上で、無駄を大きく省くことができるからだ。

 

 

もちろん、この技術が確立された暁には一般の3Dプリンターにもフィードバックされることだろう。ミスプリントを減らせば、材料の節約が可能になる。このように、3Dプリンターが宇宙研究に用いられることで、3Dプリンター技術自体が向上していくというポイントも見逃せない。それは取りもなおさず、SK本舗で販売している3Dプリンターの技術が向上していくことを意味しており、そういった意味ではSK本舗も無関係でもないということだ。今後もこの分野の発展に注目しつづけていこうと思う。

 

 

(参考記事)

https://news.yahoo.co.jp/articles/b819b84da401c729fd1db55fc17ceb19f9a370b6

https://jp.techcrunch.com/2020/06/16/2020-06-16-rocket-startup-skyrora-achieves-a-successful-sub-orbital-launch-from-scottish-island/