人工皮膚をハンディデバイスで3Dプリント

 

礼に始まり礼に終わる。どうも、合氣道初段、SK広報のエリナです、おすおすっ!

これまで建築、医療、食、ファッション、芸術など、様々な分野における3Dプリンターの活躍を紹介してきたが、なんと今、美容業界でもアンチエイジングの部門において、3Dプリンターが革新的な技術を提供しつつあるらしい。

その気になる技術の名は3Dスキンプリンター。これはトロント大学の研究チームによって開発されたもののようで、その名の通り、スキン=皮膚を3Dプリントしてくれる技術とのことだ。この印刷された3Dスキンを顔に重ねれば、シワ取り手術やシミ取りレーザーなどを一切経ることなく、すでにある皮膚に一層、皮膚を追加する形でシワ、シミを隠せてしまうということらしい。

 

携帯型3Dスキンプリンター / Wonderfulengineering.com

 

使われるデバイスも携帯型で重量は1キロ未満。いわば皮膚に塗りつけるような形で、新しい皮膚を手にできるのである。

しかし、元々は美容目的ではなく、火傷の治療などの目的で開発された技術らしい。素材にはバイオインクが使われており、ようは患部に貼るテープの代わりとなる、人工皮膚のシートを刷り出してくれるということだ。まだ実験段階で救命現場では導入されていないようだが、これが手術室で使われるようになれば救命現場に革命をもたらすとも言われている。

 

(出典:University of Tronto)

 

この3Dスキンプリンターは、重傷を負った人の命を救い、傷跡を隠し、さらには美容技術にも転用しうるという、夢のような技術なのだ。

 

近未来の「美」の鍵は3Dプリンターにこそある

 

しかし、実を言うと、この技術が開発、発表されたのは2018年のこと。それから2年が経ち、この人工3Dスキン技術はさらなる発展を遂げているらしい。メディア「Forbes」がその最新技術について紹介しているので、内容を追ってみよう。(https://forbesjapan.com/articles/detail/33453/1/1/1

新技術の開発を行っているのはアメリカのレンセラー工科大学。ここの研究チームでは、「生きた皮膚」の3D印刷が研究されている。記事によれば、研究チームでは「生体材料を使ったインクを結合し、移植用の皮膚を形成し、患者の肌に合わせて貼り付ける」ということらしい。

さらに、人工皮膚ではないが、このプリント技術を駆使して世界の「P&G」が、インクジェットプリンター「オプト」を開発、2020年内に発売されることをForbesは伝えている。

 

 

この「オプト」においては、器具に搭載されたカメラが肌の細部を撮影、シミやソバカス、シワの場所を検知し、デバイスを顔の上に滑らせるだけで、調整された量のファンデーションが必要な場所に塗布されるのだと言う。肌の色もその人それぞれの肌に合わせてデバイスが注意深くブレンドしてくれるというのだから、まさに専属のメイクアップアーティストである。

 

 

 

冒頭で紹介したトロント大学もまた研究を続けているそうで、現在では皮膚の表皮ではなく真皮層にまで達したような深い損傷に対応する治験を豚で行なっており、相当の成果が上がっているとのこと。

3Dプリンターと人工皮膚の挑戦は、美容、医療をまたいで今まさに進行中の様子。最近では女性のみならず男性も美容にお金をかける時代だが、近未来の「美」の鍵は3Dプリンターにこそあるのかもしれない。